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2016年04月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
キラリ看板娘「宮腰永さん・北越保育園」  4月29日号
 ○…ふるさとは石川県小松市。九谷焼・陶芸家の家で育ち、奈良・天理高で学んだ。白梅幼稚園で1年間研修を積み、十日町へ。「両親とも九谷焼の陶芸家ですが、継がせようということはなく、少しも焼き物をやろうとは思いませんでした」。6人兄弟の2番目。末っ子はまだ小学1年という。
「子どもたちから『関西弁だね』と言われたり、怒ったり話に熱が入ると石川弁になるようです」。

 ○…初めて訪れた十日町。暖冬少雪で、まだ雪との『ご対面』はお預け。「どれだけ積るのか、ちょっと楽しみもあります。テレビで見た、あんな感じなんですかね」。今は1歳児を担当。「もう、とってもかわいいです。明るく元気に、笑顔で接していきたいです」。花が好きで、四季折々の花を伝えていきたいという。「お花にやさしく声をかけると、きれいに咲くんだよ」。(北越保育園)

妻有のバスケ、中越・長岡で準優勝  4月29日号
 クリムゾン・ウルフ(赤い狼)が吠えた―。県高校春季中越地区バスケットボール大会は22〜24日、魚沼市などで開かれ、男子は赤い狼・十日町が準優勝と健闘した。
 赤い狼は十日町のチームカラーから名付けたトレードマーク。身長186aのセンター・池田峻を中心に「粘って守り、足を使ったオフェンス」で、予選では長岡大手、県央工業を破り、上位4チームによる決勝リーグでは長岡を57対54、小千谷を76対63と競り勝った。が、全国レベルの帝京長岡には49対86で破れた。
 上村僚主将は「雰囲気が悪い時間帯もあり、スキルアップが必要。6月の県総体でベスト8をめざす」と県大会でも雄叫びをあげるつもりだ。
 同大会のエントリー選手は次の通り。
 上村僚、佐藤悠、井之川健太郎、池田峻、村山開成、徳井雄太=以上3年、福原秀斗、上村航生、桑原駆、桑原航弥、風巻竜雅、佐藤翔=以上2年、南雲勇輝、村山新成、蜷ツ海=以上1年

めずらしい彩雲、青空に虹  4月29日号
 ◎…「彩雲」や「環水平アーク」などと呼ばれる珍しい気象現象が23日正午前、津南町と栄村県境付近で目撃された。町内子種の橋野功さん(76)は、小学3年の孫の「あれ、なあに」の声に南東の空を見ると、「虹」を見つけた。普通のアーチ型ではなく、青空に帯状にかかる虹。「70年余り生きてきたが、初めて見る虹だった」。

 ◎…同じ彩雲を見たのは栄村長瀬の斎藤和代さん。田んぼ仕事中に空を見上げ見つけ、スマホでキャッチ。「初めて見ました。次の日が村長選の投票日だったので、栄村の未来への応援メッセージかなとも思いました」。「彩雲」は、雲に含まれる微小の氷の粒に太陽光が屈折して現れる気象現象。一定の条件が揃わないと発生しない「青空の虹」で、この日は長野県北部地域など各所で見られた。

震災共有、熊本支援広がる、「米一升運動」『ワンコイン運動』など  4月22日号
 阪神大震災級と共に中越地震を上回る過去最多の余震が連日続く『熊本・大分大震災』の被災地への救援活動が妻有地域でも始まっている。十日町市と津南町は飲料水を19日に輸送し、栄村では義援金を議会で決める方針。住民の自主活動も始まり、妻有エリア全域で募金活動も始まっており、民間レベルを含め、「中越地震、県境地震の恩返しを」と支援の輪が広がっている。
 
 十日町市は18日、災害時等相互応援協定を4年前に結んだ鹿児島・指宿市を通じてペットボトル(2g)4千本を熊本市など被災地に送るほか、全国組織「地方を守る会」(加盟540団体)に入る熊本県の大津町、甲佐町、大都町(3町とも断水状態)に市内飲料水製造会社ムラオの「十日町の水」ペットボトル(2g)1800本を19日、現地に輸送した。地方を守る会に加盟の三条市、魚沼市、南魚沼市も熊本の3町に送る方針だ。
 さらに十日町市では18日、市役所本庁・支所はじめ公民館など公共施設21ヵ所に震災支援の募金箱を設置している。関口市長は「中越地震、県境地震、さらに水害などで全国から多くの支援をいただいた。今度は我々が支援する番。市民の多くの思いを被災地に届けたい」と協力を呼びかけている。

 津南町は新潟県と協力し、緊急支援物資として「津南の天然水」2万本(5百_g)を19日、熊本市に輸送した。ファミリーマートで販売する同天然水を製造する津南町見玉のクリアーウォーター津南で製造、積み込みし19日、熊本市の救援物資拠点の県民総合運動公園陸上競技場に県トラック協会が協力の10d車で輸送した。上村町長は「これから夏季を向かえる被災地は、さらに厳しい状況になる。被災地の要望を受け、さらなる支援の準備を進めたい」と話している。町では役場などに募金箱を設置し、協力を呼びかけている。

 県境地震で全国から支援を受けた栄村は18日、役場と支所に募金箱を設置し、村民に支援協力を呼び掛けている。一方で村では義援金を送る計画で、今月28日の臨時議会で協議し、支援金を決める方針だ。村社会福祉協議会には村民から「何か送りたい。何かできないか」などの声が多数届いており、現地の状態を見ながら取り組む方針だ。

 『熊本・大分大震災』への支援には、議会でも取り組みが始まっている。十日町市議会内の任意団体「農業振興議員の会」(高橋俊一、遠田延雄、鈴木和雄、小嶋武夫、飯塚茂夫、鈴木一郎、涌井充、村山邦一の8氏)では、5年前の東日本大震災時にも同会で地元住民らに呼びかけ、米やタオル、衣類や支援金などをマイクロバス1台で現地東北に届けている。今回も、同会メンバーの市議が地元地域などに協力を呼びかけ、「米一升運動」や「ワンコイン運動」、使っていない贈答品など支援物資提供を呼びかけている。会長の小嶋武夫市議は「中越地震や県境地震で全国から支援を受けている地域だけに、何かできないかと多くの方々が思い行動している。だが、どう協力したらいいのか分からないという声も多く、その思いをまとめて形にしたい」と話す。  
 同会では現地の避難所状況や仮設住宅の建設など現地事情を見ながら6月中旬頃に現地に送りたいと考えている。

 一方、津南町議会は震災発生後の16日、議員協議し、議会として街頭募金活動実施を決め、19日午前9時半から午後6時まで、JA津南町Aコープ、ハートピア津南で議員が交代で街頭募金を呼びかけた。この日一日で約50万6千円集まった。草津議長は「震災で自分たちもお世話になったと言いながら、多くの方々が寄付してくれた。この思いを被災地に届けたい」と、9百人余の募金者に感謝している。議員個々でも寄付し、県町村議長会を通じて現地に贈る方針だ。

 東北震災でもいち早く取り組んだ十日町青年会議所は14日の発生後、すぐに会員で協議し16、17日、イオン十日町店、リオンドール十日町店で街頭募金を実施。両日で集まった約67円は、日本青年会議所を通じて被災地に送られる。馬場大和理事長は「大震災は他人ごとではない。我々も全国の支援を受けた。恩返しと共に、何か役立ちたいという皆さんの思いを被災地に届けたい」と話している。

 市民レベルでも支援活動が始まっている。東北震災時に救援物資を現地に持参した小嶋屋・小林均氏は、今回の震災発生後、すぐに準備に入り、同社各店での募金活動と共に、救援物資のリスト化を進め、まだ混乱状態にある現地の推移を見ながら支援活動する方針。 小林氏は「報道の限りでは、救援体制がうまく機能していない感じだ。中越地震の経験を役立てる方法を考えている」と現地熊本の関係者などと連絡を取り合っている。

10代のまなざし「樋口真南さん・津南中等校2学年・14歳・津南町」  4月22日号
 先日の誕生日。両親からのプレゼントは好きなアーティストのDVD。音楽は好きで、英語学習にも活用する。「好きな曲をネットで歌詞を調べ、和訳しています」。お気に入りの曲から英語の表現を覚えるなど、学校の英語学習と共に自分流の学習を生み出している。小学4年からECCに通い英語は好きになった。

 大きな夢を抱いて県立津南中等教育学校に進んだ。それは医師をめざすため。「小さい頃から体が弱く、いまも通院していますが、困っている人を助ける、それも命を助ける医師に憧れます」。津南中等校への入学は、夢を実現する一歩になっている。幅広い分野を学び、人間づくり・自分づくりにも取り組んでいる。

 体力づくりもその一つ。3歳からジャズダンス教室に通い、いまも様々なダンスに挑戦。小学3年からはユニホッケーに取り組み、これも今も続ける。部活動は小学4年からの走り高跳びで陸上部に入る。今月末の上越での大会に出場する。ECCも含め週間スケジュールは詰まっている。だが、「勉強は好きです。特に英語は楽しいです。もっと英語を身につけたいです」。すでに英検3級を取得し、今年は準2級に挑戦する。4学年には外国研修がある。「ちょっと不安ですが、それまでに英語を上達したいです」。

 『真南』は「まなん」と読む。母の一字と津南をずっと思ってほしいと両親が命名。子どもが好きで、「病気の子どもたちに、笑顔を取り戻したいです」。小児科医をめざす。
           (恩田昌美)

その名は「神楽峯」、祝い酒発売、津南醸造  4月22日号
 ◎…祝い酒用のブランド酒を津南醸造(古澤有三社長)が今月29日から発売する。その名は『神楽峰』。すでに登録商標を取得し、同酒蔵の人気酒、本醸造が入る。同蔵では「古来から祝い事では神楽を舞うのが習わし。当蔵のブランド酒で苗場山系の『霧の塔』。その隣にあるのが『神楽峰』。祝い事にぴったりの祝い酒です」とアピールしている。 

 ◎…同蔵の古澤社長は15日の新酒利き酒会で今期の経営状況と方針を述べた。「今期の新酒を今日の利き酒会の前に、営業関係で関東エリアの人たちに試飲提供したところ、大変喜んでいただいた」と高評価を報告し、滝沢昌哉杜氏ら蔵人の労苦を称えた。さらに「4月前の上半期で順調な売上を推移している」と前年同期比165%を報告。要因は「各小売店ともベースの底上げになっている。傾向では本醸造、純米吟醸が人気で伸びている」として、中京エリアでも順調な伸びとなっている。津南醸造はJA津南町、津南町、さらに酒米生産農家、地元企業などが共同出資して休眠状態の酒造会社に増資し、酒造権を得て津南町太田新田に新工場を建設し、上信越国立公園・小松原湿原の水源とする湧水を活用し、酒造に取り組んでいる。なお29日発売の「神楽峰」は1・8g1本2052円、化粧箱2本入4300円(税込)。

懐かしき「ふるさと」想う、東京栄村会  4月22日号   
 ◎…ふるさとへの想いが会場を包む東京栄村会の第32回ふるさと信州栄村の集い・定例総会は10日、北区王子・北とぴあ16階の東武サロン天覧の間で開き80人余が参加。上辻旦泰会長は「ふるさと栄村にバイオマス発電が年内にも稼働するという。生活が豊かになり、雇用が広がり、発展につながってほしい」と郷里への想いを述べ、「近隣の東京津南郷会、東京松之山会、ふるさと飯山会などとの交流を深めることで会員をさらに増やしたい」などと活動方針を話した。

 ◎…栄村からは島田茂樹村長、福原和人議長が臨席し、姉妹校流する武蔵村山市長代理で市体育協会・宮下清住会長、東京津南郷会・野村英夫会長、東京松之山会・村山富雄会長が出席。5月19日の任期満了で退任する島田村長は栄村の近況を報告し、「今年10月1日に村制60周年記念式を開く。この間、7844人の人口が昨年の国勢調査では1952人、4分の1になった。村民2人に1人が65歳以上。今春の新入学1年は6人、中学も6人。今度の村長選も人口政策が重要な政策になっている」とあいさつ。福原議長は「栄村の新たなトップリーダがまもなく誕生する住民ニーズは変ってきているが、変わってはならないのは栄村を守る、ふるさとを守ることが、さらに大切になっている」と東京栄村会の支援をお願いした。

 ◎…姉妹校流する武蔵村山市の宮下会長は「駅伝やスキー大会などで交流し、デイダラ祭りでの栄村物産市は毎回長蛇の列で大人気。さらに交流を深めたい」と藤野市長メッセージを披露した。栄村出身の音楽家・月岡翁笙氏の一門が三味線や笛で民謡や詩吟を披露し交流会を盛り上げた。なお東京栄村会の会員は193人で、3部会制で活発な活動を展開し、今期は200人突破をめざし、同時に栄村応援団の「サポーターズ倶楽部」参加も呼びかけている。同会の連絡先、048‐975‐6780(上辻会長)まで。

キラリ看板娘「関根果菜さん 20歳  塩沢信用組合津南支店   4月22日号
 ○…「いらっしゃいませ」と明るい声。窓口に就いてまだ1ヵ月目。「まだどう処理したらいいか、上司に聞きながら応対しています」。お客さんと直接、顔を会わせるだけに、挨拶と笑顔を大切にしている。「その笑顔なんですが、引きつっているのでは、と心配です」。お金を扱う業務、正確さと共にスピーディーさも求められる。「頼りになるのは先輩。見習っていきます」。

 ○…息抜きはカラオケとジグソーパズル。「新潟市での専門学校時代はよくカラオケに行きました。気持ちが晴れるんです。ジグソーパズルは、無心になれるのがいいですね。3千ピースの大きなものを半年ほどかけてつくりました」。高校の卒業旅行と称し仲間6人で近隣の温泉へ。「楽しい思い出になりました。次の旅行は草津温泉に行きたいです」。(塩沢信用組合津南支店)

胸キュン、あの日あの時を再び、妻有オールウエイズ  4月22日号
 若者の大半がフォークギターを持ち、歌っていたのあの時代。60年代、70年代フォーク全盛期に、多感な時間を過ごした仲間たちと毎年春と秋、『畳の上で歌おう会』を十日町市内の飲食店で開く『妻有ALWAYS(オールウェイズ、宮政広代表)』。今年第一弾を17日、日本料理「まえじま」で開催。毎回人気で、今回も「床が落ちるから何とかお客さんを減らしてくれ」との店主をなだめ、72人の大入り。会場一体となって歌ったりするなど、懐かしいフォークソングの世界に浸った。
     ○
 ♪あなたにさよならっていえるのは今日だけ…。ギターを弾きながら歌声が響くと、会場から口ずさむ声も重なった。出演は『十日町のフォークの顔』でもある「父辛子」や「和-SABI」「パピエ」。ウェルカムソングでは「若い世代からも参加を」と地元で歌う田川康太さん(30)も出演した。メンバーらは「22才の別れ」や「置手紙」「オリビアを聴きながら」「時代」など、当時の名曲を次々に披露した。
 文字通り畳の会場には、再びあの時の感動をと当時、高校生や大学生だった50〜60代が中心に集まった。「高校時代を思い出して、もう胸キュンです」と毎回参加しているという50代女性。思い出深い曲が歌われると涙をぬぐうシーンも。また熱烈ファンという同世代の女性は「何があっても参加したくて。優先第一で飛んできました」と話すなど、会場は青春時代に戻っていた。
     ○
 パピエのメンバーでもある宮代表は「ほぼ同世代の人が集まってくれるので、歌う方も楽しいし、お客さんも歌えるので喜んでいるようです。あの時代、あの時間を一緒に過ごした者だけが分かる感覚がやっぱりあるんでしょうね」と今後も年2回のコンサートを続けていきたいとしている。
     ○
 妻有オールウェイズでは、シンガーソングライター・BEBEを招いてのコンサートを7月10日にクロス10で開く予定だ。

現美新幹線、大地の芸術祭効果、キッズルーム「旅のストレス解消」  4月15日号
 大地の芸術祭の地、新潟に「走る美術館・現美新幹線」が今月29日から連休、毎週土日、6月末まで上越新幹線・越後湯沢―新潟間(各駅停車)に走る。11日には報道公開し、12日には沿線自治体など関係者が試乗会を行った。6両編成の車両は、車両の外観そのものが現代アートで彩られ、写真家・蜷川実花氏が長岡花火などをイメージして、濃紺黒色をベースに、原色をダイナミックに使ったデザインが目を引く。車内は分野の異なる7組のアーティストが車両ごとに独自の世界を創造。中央車両にはキッズルーム、カフェが設けられ、JR東系のお菓子工場・十日町すこやかファクトリー製造のバニラケーキやドリンクを楽しめる。世界的な人気の大地の芸術祭が、新幹線にも大きな影響を与えている実証にもなっている。

 現美(げんび)新幹線は同間を1日3往復、年間約120日運行予定だが、7月以降の運航日は今後発表される。6両編成で座席シートなど内装すべてが鮮やかな黄色の11号車(作家・松本尚氏)が指定席以外、16号車まで座席指定はなく、1回の運行定員105人として、「JRびゅう商品」として販売している。
 昨年の大地の芸術祭にも参加したアーティスト・荒神明香さん(33)は、水面に映る風景を赤系を中心に立体アートで独特の空間を創る。「私にとっても初めての体験。ちょっと新鮮な驚きです。この作品は風景がテーマで、作品の反対側には窓越しに見える流れる風景。ダブルの風景が居ながらにして見られるという驚きと面白さです」。

 現美新幹線を総合プロデュースした中村貞裕氏(45・TRANSIT GENERAL OFFICE)は大地の芸術祭の影響を話す。「新潟というと大地の芸術祭。高速で走る新幹線をアートの力を借りて魅力アップする。世界的にも初めてでしょう」と話し、「列車の旅は移動の時間が親も子もストレスでもあり、その列車が楽しめる空間になればどうでしょう。充分楽しめるはずです」と創造の空間でもあると話す。JR東・運輸車両部の菊池隆寛次長は「大地の芸術祭やフジロックなど芸術活動が魚沼エリアにあり、その誘導の契機になればと考えている。湯沢―新潟、ここに来なければ乗れない、新潟に来ていただくことに大きな狙いがある」と話す。

 旅行料金は湯沢―長岡で大人4200〜4600円(子ども3200〜3400円)から食事付など様々なびゅう商品を用意。すべて現美新幹線ロゴ入りスプーン・フォークセットのオリジナルグッズ付。問合せは最寄りの「びゅうトラベルサービス」やみどりの窓口などJR東へ。
      (妻有新聞サイトで現美新幹線の動画公開中)

紅白の桜、隠れた名所、津南町鹿渡  4月15日号
 ◎…春の陽気に誘われ、妻有地域も桜の花がいっきに満開。例年より10日ほど早く見頃を迎えた。妻有地域の桜スポットはいくつかあるが、薄紅色のオオヤマザクラと純白のソメイヨシノが同時に咲く、隠れた名所が三箇地区にある通称「観音堂の桜」だ。

 ◎…国道353号線からも見える、高台にある観音堂。鹿渡と鹿渡新田(島)集落の境界にあり、『妻有百三十三番霊場』のひとつ。ソメイヨシノを植えたのは近くに住む貝沢照政さん(81)方。昭和57年に自宅を新築、その記念に畑にソメイヨシノを植えたのが、桜スポットの始まり。照政さんの妻・スワさん(80)は「うちが新築祝いに植えた後、島のしょが観音堂近くにもう一つ桜を植えたんだよ。毎年赤と白の桜がほぼ同時に咲くから珍しい場所になったよね。小千谷からも写真を撮りに来る人がいるよ」。観音堂の桜は、今日も両集落を見守っている。

ベルナティオ支え20年、美郷、さらに社会貢献を   4月15日号
 年間10万人の宿泊客を突破している当間高原・ホテルベルナティオの管理部門など「運営の両輪」を担っている株式会社・美郷(富井久雄社長)が創業20周年を迎え9日、同ホテルで記念式典を開いた。初代・梅田健次郎氏の羽織袴を着て出席した富井社長は「夜も寝られず、死んでしまった方がいいと思った時もあった」と創業当時を振り返り時折、感涙にむせびながら「さらに地域に愛され、必要とされる経営をめざしていきたい。女性特有の感性で、いずれは女性社長が誕生してもいいのでは」などと語った。

 同社はゴルフコースの管理などホテルの屋外管理として創業。すぐにベッドメーキングや食器の洗浄などスチュワート業務も行い、さらに宴会時のコンパニオン派遣などホテルの運営に欠かせない3部門を担当。4年前からは魚沼コシやそば、うどん、野菜などの販売も行い、「6次産業と位置づけ、これまでの3部門に加え、4部門として次世代につなげたい」(富井社長)としている。

 式典には同ホテルの歴代社長や取引業者ら150人余りが参集。関口市長は「時代の変化に対応しながらベルナティオと共に成長している。地域のリーダー、新しいビジネスモデルとして発展していってほしい」と期待感を話した。富井社長は「一隻の船は東へ、もう一隻は西へ行く。進路を決めるのは風ではない、帆の向きである。人生の航海も、行く末を決めるのは、なぎでもなければ嵐でもない、心の持ち方である」の名言を語りながら「間違いのない帆を立て、精一杯頑張っていきたい」と更なる決意を語った。

平昌(ピヨンチャン)五輪めざす、宮沢大志選手   4月15日号
 ソチ五輪に出場し2018年ピョンチャン五輪をめざすクロスカントリースキー・宮沢大志選手(24、JR東日本スポーツ)が11日、池田重夫後援会長らと共に十日町市役所に関口市長を訪ね、今シーズンの結果を凱旋報告。「ピョンチャン五輪をめざし、ワールドカップで入賞をめざしたい」と決意を語った。

 宮沢選手は今シーズン、11、12月の前期は「体調を崩して思うような結果は上げられなかった」としながらも、2月からスウェーデンやフィンランドで開かれたワールドカップでは4レースに出場し、10`で26位、スプリント・フリーでも23位で、30位内に与えられるポイントを両種目では初めて獲得。「会場のフィンランドは来年の世界選手権大会のプレ大会といえるもので、ポイントを獲得でき自信になった」と話した。今後は世界の舞台で活躍している恩田祐一選手をコーチに依頼、妙高市を中心に夏場の強化練習に取り組む意向だ。

 宮沢選手は「ワールドカップで総合8位内だとオリンピックでメダルの可能性がある。来シーズンが大切な大会になるので壁を越えて入賞をめざしたい」と決意を語ると、関口市長は「ぜひ頑張ってほしい。しっかり支援していきたい」と語った。

栄村長選・候補予定者公開討論会開く、三氏の主張に差?   4月15日号
 いよいよ投票日が迫る栄村村長選(19日告示、24日投開票)。人口1900人余の村に3人が出馬し関心を呼ぶなか、立候補予定者公開討論会が9日、村文化会館と小赤沢とねんぼで開催。同館ホールはほぼ満員の約220人、とねんぼは60人余が参集。村長選には1月早々に元村議・相澤博文氏(68、和山)、2月に元村役場職員・高橋真太郎氏(53、青倉)、元村役場住民福祉課長・森川浩市氏(56、雪坪)が出馬表明。同討論会はみゆき野青年会議所(仲條壮一理事長)有志企画。質問は若者定住、産業振興など5問。相澤氏や高橋氏は村の将来ビジョンなど理念を中心に語り、森川氏は具体論を積み重ねるスタンスで挑んだ。
 
 各候補が共通課題とするのは『住民と行政の距離感の解消』。幸福度日本一の村をめざす相澤氏は「地域創生課を設け、皆さんへのアドバイス、予算措置など相談に乗り、メイドイン栄村を作る。村民から打って出る仕組みが必要だ」。対話型行政を掲げる高橋氏は「行政が村民から意見や協力を求め、目標に対する戦略を打ち出す必要がある。栄村のブランド化とは、この村で暮らすことに誇りを持ち、それを内外にアピールすること」。日本一安心できる村が理念の森川氏は「村の復興の鍵となる雇用、空き家対策など推進する、民間・専門職を交えた特命対策室を新設する。できれば副村長職は一般公募したい」。手法は違えど、住民が自ら考え動く村づくりを強調する。
    ◎
 討論会は候補者同士の意見交換はなく、自身の思いを徴収に訴える演説会スタイル。「インバウンド(外国人誘客)をいかに引き込むか。観光のもてなしの心も国際化がいる。いまは衰退している公民館活動に力を入れ、地域の課題を地域で考え、行政が補う仕組みを取りたい」(相澤氏)。「村にないショートスティができる小規模多機能型ホームの整備を進める。住み慣れた地で生涯を終えるのを保証するのが行政。子育て世代に育児ヘルパー制度を作りサポート、保育園の完全給食化も図る」(高橋氏)。「森地区に絵手紙二号館整備で飯山線からの誘客を図る。福祉では移動購買車を走らせ、買物ツアーも企画。村で4輪の電動カー貸出し、購入補助をする。豪雪サミットを開き、雪対策を国に要望する」(森川氏)。独自色が見られた。
     ◎
 一方、傍聴した住民はどう見たか。30代男性は「政策に大きな差は感じなかったが、村長は人前で話すことが多いので、大勢の前で候補が何をどう語るかを見に来た」。50代男性は「狭い村だから、その人がどんなことに今まで取り組んで来たかは皆が知っている。できれば候補者同士が質問のやりとりをし、議論を深めてほしかった」。一方、60代女性は「誰に投票しようか決めかねているので来ました。メモを見ながら話す方、客席をしっかり見て話す方いろいろで、参考になりました」。告示まであと4日。

キラリ看板娘「野沢恵李さん・27歳・三好園」  4月15日号
 ○…「ありがとうね」、ニコッとおばあちゃんが笑った―。中学生の時、ボランティア活動として学校近くの高齢者福祉施設を訪問。「その時のおばあちゃんたちの笑顔が忘れられません」。進路はその時に決まった。高卒後、長岡の専門学校で福祉を2年間学び、さらに新潟の専門学校で介護を1年間学んだ。特養老人ホームに勤め7年目になる。「夕方になると『家に帰らなくちゃ』など認知症の方も多く、仕事は大変ですが、やりがいもあります」。

 ○…職場のイベントサークルに所属、毎月の誕生会などでは仲間と共に踊りや歌を披露する。「喜んでもらえるとうれしいです」。名前から「野沢菜さん」と呼ばれることもあるが、それだけ信頼されている。ストレス発散はコメディー系のDVDで。そろそろお相手との出会いもほしいところ。(特養・三好園)

感動のスカイランタン、反響が全国から続々、森宮観光   4月15日号
 2千個のスカイランタンが夜空を舞った幻想的な津南雪まつりに来場した参加者からの反響が続々と全国から寄せられている。「最高でした。津南の皆さんの温かかいもてなしにも感動しました」、「ごはんが美味しかった。津南の食べ物は最高です」など、旅行会社が礼状と共に同封したハガキには、感動の思いがハガキいっぱいに書かれ、届いている。

 地元津南の旅行会社、森宮観光は昨年に続き3コースのバスツアーを用意し、営業チラシ配布前に全コースが予約満杯になる人気だった。バス9台を用意し、当日3月12日は480人余が来場。宿泊所、弁当などすべて地元を活用。さらに国道117号・大割野商店街散策や雪まつり会場めぐりを組み入れ、地元滞在による波及効果をはかった。スカイランタン会場のニュー・グリーンピア津南でも会場出店などを紹介し誘導。同ツアーには全国33都府県から参加し、九州・四国・関西エリアからも多く、キャンセル待ち状態だった。

 「一生忘れない思い出の旅になりました。また津南を訪れたいです」(26歳女性、広島から)、「スカイランタン最高。お弁当も美味しかった」(30代女性、埼玉から)「夜空を照らすスカイランタン、幻想的でした。雪下にんじんも美味しかった」(40代女性、岐阜から)、「雪とスカイランタン、とてもきれいだった。雪国を満喫しました」(25歳女性、福岡から)「夏にまた伺います。来年も来ます」(58歳男性、京都から)。

 ツアーを企画した森宮観光・山岸博之社長は「津南のスカイランタンは、あの地震が契機で震災復興を願い始まったもの。他地域でも同様なイベントがあるだろうが、この出発が大事。お客様は津南の人たちの温かさに感動し、食べ物の美味しさに感激し、津南の大きな魅力発信になっている」などと話し、課題も多いが、「最初に春に卒業する地元の子どもたちがスカイランタンを上げる場面を作り、観光客がそれを見守り、次に自分たちが上げるなど、企画を膨らませることも必要では」などと話している。

想い乗せ走る「夢列車」、全国初のSLきもの完成  4月8日号
 ◎…里山と季節の花に囲まれ、沿線の想いと夢を乗せ走る蒸気機関車を描いたSLきもの・訪問着『夢列車』がついに完成した。5年前のSL運行からSLきものを想い続けた木村喜郎さん、「最高の作品ができた」と満面の笑み。デザイン・製作を担当した十日町市の手描き友禅・柏田屋取締役の滝沢進営業部長、「モノトーンのSLをどう描くか、難しかったが、夢や郷愁感、地域の期待感を込めた」。おそらく全国初の「SLきもの」。今月11日からクロステンで開幕の「十日町きものフェスタ2016」に出品。SLファン垂涎の逸品が誕生した。

 ◎…今秋11月、飯山線・飯山―長岡間全線に44年ぶりにSLが走る。「飯山線SL運行を応援する会十日町」会長の木村さん。5年前のSL運行時から温めていたのが「SLきもの」。手描き友禅の逸品を手がける柏田屋・滝沢部長と昨年夏から構想を重ね、デザイン画ができたのは今年2月。細部修正し最終デザインは3月に仕上がった。

 ◎…浅黄色と淡緑のグラデーションの生地に桜、向日葵、秋桜(コスモス)を裾に配し、なだらかな里山を背景に煙をたなびかせ、客車を連ね走るSLの雄姿。肩口にも里山を走るSL、胸には十日町にも飛来した朱鷺、袖には飯山の菜の花をアレンジするなど飯山線沿線を描く。木村会長は「おそらく日本で唯一のSLきものだろう。秋のSL運行の大きなPR効果になるはず」。何度も何度も修正を重ねた柏田屋の滝沢部長。「きもののまち十日町が少しでも元気になればと思う。業界も新たな挑戦が必要な時代になっている。この夢列車が、文字通り夢を運び、地域を元気にしてくれることを期待したい」。出品するフェスタは11日〜16日、クロステン。5月に同会場で開く特別招待会、7月に中野市で開催の展示会、さらに9月に東京で開く十日町フェアなどに展示する計画だ。

写真・SLを描いた訪問着と応援会の木村会長(左)と柏田屋の滝沢部長

三者合意、抜本策をどう探る、清津川分水問題、巨額費用で困難性浮上  4月8日号
 清津川で東京電力が発電取水し、別水系の魚野川に放流している『清津川分水問題』は、5年間待って、ようやく新たな段階に入る見通しとなった。泉田知事の仲介で清津川下流の十日町市・関口市長と分水放流する魚野川の南魚沼市・井口市長が2010年11月に「三者合意」した『清津川の水に頼らない魚野川流域の水資源確保の抜本策』は、先月30日の第10回魚野川流域水資源確保検討委員会で、ダムや地下水、水利の合理化など複数案を併記する形で委員会報告した。示された3案は「コスト」「早期の実現性」「環境への影響」の観点から優先順を示しているが、いずれも668億円から869億円という巨額の費用を伴うものとなっており、委員会報告では「その実現性は容易ではない」と結んでいる。十日町市の関口市長は「長い5年間で、煮え湯を飲まされた思いだった。委員会報告を受ける協議会(清津川・魚野川流域水環境検討協議会)を早急に開き、本格論議に早く入りたい」と県に清津川協議会の早期開催を求めている。

 委員会が示した3案は、水資源確保の「ダム」「地下水取水」「ため池」「既得水利合理化・転用」の4方策ごとに確保水量を明記。5年間の調査研究でまとめた魚野川流域の必要水量を『1700万d』と規定し、各方策での確保水量を示している。これを「コスト」「効果の早期発現」「環境への影響」を優先順に実現性を探っている。
 コスト優先の方策では「ダム880万d、事業費585億円」「地下水取水330万d、同57億円」「既得水利・合理化・転用、490万d、26億円」で合計1700万d、668億円と試算。同様に効果の早期発現では「ダム760万d、505億円」「地下水取水同」「ため池120万d、118億円」「既得水利・合理化・転用同」で同水量で706億円の事業費。さらに環境優先では「ダム1090万d、725億円」「ため池同」「既得水利・合理化・転用同」で同水量で事業費869億円となっている。
 だが、この方策試算を踏まえた「抜本的解決策検討のまとめ」では、『解消すべき課題が多いことから、その実現性は容易でないことが判明した』と、抜本策解決への困難性の強調したまとめとなっている。

 この報告について関口市長は「魚野川流域水資源確保検討委員会がまとめた内容には、いまの段階ではコメントすべきことはないが、協議会への報告を受け、その席で十日町市として言うべきことはしっかり話したい」としている。一方で、「5年も待ったので、それなりの案が出てくると思っていたが…。しっかり読んで勉強させてもらう」と報告内容への懐疑感を示している。
 さらに「本来なら27年11月が5年間の期限。27年度中に報告を受け、清津川協議会での協議が始まるものと思っていたが、それがなかった。その意味では残念であり5年間は長かったし、私とすれば煮え湯を飲まされたという思いで受け入れた5年間だった。5年間十分に待たせてもらったということを、県にはしっかり言ってある」と、今後の県の取り組み姿勢を厳しく見ていく姿勢を示している。

写真・2010年11月に「抜本策を」と合意したが、その具体策は困難性を極めている

10代のまなざし「村山愛美沙さん・川治小6年」  4月8日号
 タッタッタッタと春の風を受け軽快に走る。4月に入り、雪が消えた自宅周辺がフィールド。間もなく陸上競技の季節。小学校時代最後の年、意気込みも高い。
 「今年もクロスカントリーリレーで、全国大会をめざします」
 小学生の駅伝大会・日清カップ・クロカンリレー研修会の県大会で昨年、7連覇を達成した十日町アスレチッククラブ。全国大会で16位と過去最高の記録をマークした。そのメンバーのひとり。

 「冬はクロカンスキー、夏は陸上に取り組む川治XCに入っています。駅伝は、記録会でまずメンバーに選ばれなければなりません。800bでしっかり走ります」
 同じ駅伝メンバーで同じ学校の同級生、遠田鈴選手は仲のいい友だちでありライバルでもある。短距離型の遠田、長距離型の村山と言われている。
 「昨年、ふたりで800bの新記録を出したんだけど、私は2位でした。いつも勝ったり負けたりしています。駅伝では、力を合わせ全国大会で8位以内の入賞をめざそうと話しています」
 水泳やクロカンスキーに取り組んだ母のDNAを継承。昨年の北京・世界陸上女子5千bで決勝に進んだ尾西美咲選手が憧れ、目標とする選手だ。

 「中学で活躍している先輩もいるので励みになります。記録会では、一緒に走ることもあるので、その時は中学生を越すつもりで走りたいです」
 大切な言葉は努力。
 「やっぱり努力しないと強くなれないと思います。(村山栄一)

インタビュー「県立十日町病院の新院長、吉嶺文院長、『かかりつけ』が大切」  4月8日号
 『かかりつけ』のある暮らし。4月から県立十日町病院・院長に就い岩嶺文俊院長(●)は、地域で暮らす生活イメージを話す。『かかりつけ医』と同様に、かかりつけの
美容師、かかりつけの食品店、さらにかかりつけケアマネージャー、かかりつけ医療相談員など、安心できる『かかりつけ』が地域に求められる。医療や介護では、「いきつけ、なじみのある、などと同じ言葉の意味です」。国が進める「包括ケア」に通じる。十日町市・津南町・栄村の医療圏を抱える県立十日町病院の存在を、分かりやすく話す。

 母がいまも元気に暮らす鹿児島・喜界島が本籍地だが、生まれば神奈川・小田原市。中学3年から新潟市で暮らし、新潟高校時代、サッカーでインターハイに出場。「その前に居た千葉では、全国は無理だったでしょう。ラッキーだったね」。東大をめざすが浪人。その浪人時代に見た新潟日報の記事に引き寄せられた。無医村になる佐渡・新穂村の悲痛な叫び、連載「求む、赤ひげ」に触発。記事の中にあった「自治医大」の存在を知り進む。卒後、新潟大第二内科に入局。新発田病院勤務後、いわゆる僻地病院の六日町立国保城内病院へ。ここが医師経験の基礎にもなった。その後、六日町、妙高の県立病院を経て再び六日町へ。通算11年、六日町勤務。さらに津川病院を経る中で、浪人時代に目にした地域医療の現場の実情が、実はなんら変わっていない現実を知り、新潟大に戻り、学生を指導する立場に。

 「学生が変わったのではなく、取り巻く社会が変わってしまった。都会化された田舎特有の変化というのか、良き住民の意識が薄れている。だた十日町など魚沼は、その良き地域性が残っている。医師としては、とてもやりやすい環境にあり、それだけ医療に力が入れられる」。医師や病院を支えるボランティアグループの活動に感謝している。2012年に第6回地域医療貢献奨励賞を受賞、新潟医療福祉大の客員教授も務める。リフレッシュは音楽。キーボードを弾き、バンドを組んでいた。

 県立十日町病院の改築が進み、来月2日に改築した新外来棟が開業。「救急医療の充実は安心につながるが、その次が大切。それが『かかりつけ』。生活の中で様々なかかりつけを持つことが、ソーシャルキャピタル(地域社会の信頼関係や人間関係)を高める。十日町も研究対象になっているが、ソーシャルキャピタルが高い地域は、健康の人が多く、暮らしやすさの評価も高いというデータがある」。新院長として、さらにその良さを高めたいと考えている。

芸術祭、四季通じて開催、2016春、29日から開幕  4月8日号
 3年に一度の大地の芸術祭の間にも四季折々の芸術祭をと今年度から開く「大地の芸術祭の里・越後妻有2016」の『春』を今月29日から来月8日まで10日間開催する。今回から「アートの宿」への宿泊がスタートし、昨年第6回で人気を集めた津南町「上郷クローブ座」などに宿泊できる。さらに「春の里山」がテーマの期間限定の山菜特別メニューも用意され、大地の芸術祭で人気を集めたアート作品なども限定公開される。

 関心を集めるのが「アートの宿」。第1回から人気の古民家レストラン「うぶすなの家」(宿泊今月28日、来月2日、7日)震災で建て替え、これまではアーティスト専用だった「オーストラリアハウス」(29日〜来月8日)、閉校中学校が演劇ステージに生まれ変わった「上郷クローブ座」(4月以降随時)のアートの宿に期間限定で宿泊できる。これまでの宿泊施設、三省ハウス、かたくりの宿、光の館、脱皮する家、夢の家は、春の特別メニューなどを用意し従来通り宿泊を受付けている。宿泊料金は3800円から2万円(2食付)。期間限定の公開作品は「清津倉庫美術館」「最後の教室」「ギャラリー湯山」「下条茅葺きの塔」「船の家」「ジミー・リャオ」「奴奈川キャンパス」「絵本と木の実の美術館・新空間絵本」など多数。さらに「春の里山」特別メニューを松之山「黎の家」、越後まつだい里山食堂、越後しなのがわパル、奴奈川GAKUSYOKUなどで提供するほか、軽トラックマーケットがまつだい農舞台ピロティで来月3・4・5日開催など多彩の内容になっている。なお共通チケット発売中(一般2千円、小中学生5百年、小学生未満無料)。連絡先・大地の芸術祭の里総合案内所рO25-761-7767。

写真・上郷クローブ座にも泊まれる。宿泊場が完備した

キラリ看板娘「島崎佳美さん・栄村こらっせ・32歳」  4月8日号
 ○…「他にはない栄村らしい文化に光を当てて、村民が面白がって、ここでの暮らしを楽しめる。そんな場所が『こらっせ』」。藁細工や郷土食を継承する講座を開いている。「教えるお年寄りも参加した村民も『楽しかったて』と、皆が楽しんでくれているのが嬉しいですね」。「こらっせ」では、8月に栄村歴史文化館として民具の体験も出来るようになり、その準 も進めている。

 ○…冬の休日はスキー場へ。「長女は2歳でスキー板を履いていました。まだ小さい長男は、抱っこして滑るとキャーキャー喜んでましたよ」。春になってからは近所に散歩へ。「長女がフキノトウを摘んだので、フキ味噌を作りました」。また講座で学んだねこつぐら作り。「空き時間があったら作っちゃいます。楽しいですよ」、すっかりはまっている。(栄村歴史文化館・公民館こらっせ)

看護専門学校、病院隣接で実現か、県立十日町病院  4月1日号
 医療スタッフ不足のなか、特に看護師不足を地元で補うため『看護専門学校』設立を求める十日町市・津南町エリアは、改築が進む県立十日町病院に併設する形での開校を新潟県に要請している。全面改築に取り組む十日町病院の外来棟は5月2日、開業するが、病院に隣接する新潟地方裁判所・十日町簡易裁判所の敷地が看護学校建設用地としてクローズアップしている。国は28年度予算で十日町簡易裁判所の移転方針を示しており、移転先用地の具体化と共に、同裁判所の場所での看護学校実現が濃厚になってくる。

 国の28年度予算には、「裁判所施設の耐震化・狭隘化が進んでいる庁舎の増築等に必要な経費」として146億円を計上し、「平成28年度から新たに新潟・十日町簡易裁判所の移転・新営を開始」と明記している。(新営は新築の意味)。国として改築移転の方針を示している。具体的な予算措置は明らかになっていないが、地元十日町市は裁判所の移転先の用地確保などに協力し、看護学校設置と共に県との連携で実現に動いている。

 十日町簡易裁判所敷地は、約2700平方bあり、看護学校設置には十分な用地と見られる。特に建物を4階、あるいは5階建てにすることで、雪対策もできる。さらに現在の休日救急医(川西国保診療所)を同地で対応することも可能で、街中央部に1次救急・休日診療ができることで医療体制の充実にもつながる。

 看護学校は1クラス40人を予定し、県立看護専門学校を想定している。県立十日町病院に隣接が実現すると、JR十日町駅、ほくほく線十日町駅からも近距離にあり、通学の利便性もある。
 今後の関心は、十日町簡易裁判所の移転・改築の具体化だ。国方針が28年度予算で示されていることは、移転先が具体化することで、用地確保、そして看護学校実現へと大きく結びつく。地元十日町市では、「まだ何も話せる段階にない」としているが、県立十日町病院の全体開院が平成32年のため、これに合わせ看護専門学校開校を実現したいと、県などに要請している。

写真・前方が十日町簡易裁判所。隣の芝生地も敷地で約2700uある(十日町病院屋上より) 

10代のまなざし「藤木志歩さん・北海道立農業大学校1年・栄村」  4月1日号
 撫でた時の温かさが好きだ。小学校の頃からよく遊びに行った。「きょうも元気かな」など声をかけた。相手は「牛さん」。いまは移転したが近所に酪農の牛舎があり、毎日のように遊びに行った。餌やりなどを手伝うようになり、中学時代には搾乳も。すっかり牛に魅かれ、その思いは北海道への高校進学に結びついた。先月、北海道立帯広農業高校酪農科学科を卒業。3年間の勉学や実習を通じ、さらに「この道」に確信を持ち、今月から北海道立農業大学校に通う。

 中学時代、進路を相談した時、親からは「近くの高校に」と進言されたが、「もう決めていました」。帯広農業高校を受験、みごと合格、願いが叶った。高校敷地内の学生寮で生活。1クラス40人のうち女子16人。「予想以上に多かったです」。 何度も聞かれたことだろう。なぜ酪農?「とにかく動物が好きで、小さい頃から身近に牛がいて、世話をするようになって、さらに好きになりました。高校3年間で、その思いはさらに強まりました」。酪農家への2週間の住み込み実習もあり、クラブ活動では「ホルスタインクラブ」で全国共進会出品も果たした。名前の通り「志を歩む」、それを確信した3年間だった。

 北海道立農業大学校は帯広の西側、少し離れた本別町にある。7日が入学式。2年間、再び学生寮で暮らす。将来を見ている。「自分で酪農経営をしたい。できれば栄村で」。その決意は固い。「人生、たった1回ですから」。
                   (恩田昌美)


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