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2015年10月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
津南町議選・半戸義昭氏「新人で初当選」  10月26日号 号外・
 短期決戦。この言葉が一番に当てはまったのは新人の半戸善昭氏(67、中子)だろう。告示まで10日ほどに迫った今月4日、出馬を決めた。
 出馬決意の遅れは、20日告示後の選挙運動に影響。所信表明するリーフレットが間に合わず、選挙戦でのツールは名刺とポスターだけ。初出馬で注目を集めながらの苦しい選挙とみられたが、選対スタッフにも恵まれ結果は6番目。413票を獲得し見事に初当選を果たした。

 投開票当日、選挙事務所には午後7時前から支持者30人ほどが集まり開票結果を待ち、当選確実の連絡が入ると割れるような歓声と拍手が事務所に響いた。半戸氏もそれまでの緊張した表情がうそのように、満面の笑みを浮かべ支持者らと握手を交わした。
  半戸氏は駆けつけた支持者へのあいさつで「今月3日に産声を上げ、4日に出馬を決意。生まれたばかりの赤ん坊が、みなさんのお力で413票を獲得でき今日 成人できたこの感動にふさわしい言葉は見つからないが、ただただ心からありがとうございましたと申し上げたい」と述べ、これから議員としての役割について、「議員は行政と是々非々の立場にあるべき。町民の意見、提案をよく聞き、常に身近な存在として付託に応えたい。また若い志の出現を期待し、環境づくり にも努めたい」と4年間の展望を語った。

 今回町議退任を決め、後継者として半戸氏応援にまわった伊林康夫氏は「胸を張って議会に送り出せる。町民の意見を聞くことから始め、彼の中に政策が芽生え活躍してくれることを期待する」と言葉を贈った。

津南町議選・中山弘氏「得票の半分は議会批判票」 10月26日号 号外
 投票日前日の24日午後5時半過ぎ、中山弘氏(62)は大割野商店街の役場前で街頭演説した。「明日、我々は通信簿をもらう。その数字がこの4年間の成績表だ」。その成績表の数字は『693票』。告示2日前に出馬決意し、期間中、原付バイクで街宣し、最後の1日だけ仲間が同行したが、ほぼ独り選挙を実行した候補が、2位当選を決めた。

 「この半分は、仲間が集めてくれた票。あとの半分は今の議会への批判票。おれが獲得した票ではない」。開票結果が出た25日夜9時半、当選祝いの余韻が覚めた自宅で語った。
 初当選から変わらない仲間たちの顔を揃えるなか、いつものスタイルは変わらない。「選挙は自分を初心に返してくれる。今回も同じ。明日から議員活動は初心から始める」と語る。
 告示後、デザイナーの長女が作成した黄色の丸い黄色の文字だけのポスターを、「原付バイク街宣車」で町内124ヵ所をほぼ独りで張った。街頭演説は最終日だけ行った。
 当選の弁で「これだけは言いたい」と、「津南は70年間、日本のエネルギーと提供してきた。それは大きな誇り。この町が日本を動かした。その津南を日本一にしようではないか」と語る。

津南町議選・恩田稔氏「都市との交流さらに」  10月26日号外
 「やったー、前回より百票上乗せだ」。3度目の当選を果たした恩田稔氏(64・鹿渡)。「ある程度、手応えを感じていた」という通り、得票は前回票の559票を百票余り上乗せし、上位3番目の当選。開票結果を待つ鹿渡公民館には地区住民や支持者ら50人余りが集まり、開票所の町役場に詰め掛けていた支持者から電話連絡が入った午後8時半前、「664票」と報告が入ると「やったー」「よくやった」と拍手と歓声が上った。
 会場には「1番先に来た」という村松二郎県議が午後8時10分には駆け付け、当選が決まると一緒にバンザイを行って当選を祝った。

 恩田氏は「当選はみなさんのおかげ」と感謝しながら、「国や県の少子化対策では効果が表れるまで20年もかかる。それでは間に合わない。自分たち自ら行動しなければならない。そのひとつとして行っているのが都会との交流。この訴えが浸透したと思う」と話し、交流活動を更に進めていく考えを話した。
 大見幸雄選対本部長は「思っていることを率直に話し、訴えたことが有権者に届いたのではないか。前回より百票の上乗せは、訴えが浸透したことの表れだと思う」と話し、活動の訴えが成果につながったものと勝因を話した。

津南町議選・吉野徹氏「危機感で6選果たす」  10月26日号 号外
今回は引退を考えていた吉野徹氏(67、秋成逆巻)は、告示ぎりぎりまで考え決意した。初出馬以来の後援会『山びこ会』が短期決戦で支援を行った。前回より167票減らした厳しい戦いだったが、草津進氏と共に現職最多の6期目当選を果たした。

 選挙事務所には、支持者30人余りが集まり、尾身孝昭県議長も駆けつけた。当初和やかな雰囲気だったが、8時過ぎになっても情報がなく次第に緊張感が漂った。当確が出ると「やったー、おめでとう」の声と共に拍手が起き、万歳三唱の声が響いた。ダルマに目を入れた吉野氏は「準備期間が短かったが、多くの皆さんが力強く支援してくれたおかげ」と感激を言葉にした。

 山田英治選対本部長は「胃が痛くなるような思いだった。当選させていただいたからには、405号線や通学道路の改良など引き続き頑張ってほしい。票数はともかく、仕事はきっちりとやってほしい」と激励の言葉を投げかけた。

 吉野氏は「小さい集落が多く高齢化が進むなか、将来を見据えた町の環境整備を訴えたが、それが町民に届いたのだと思う」と振り返り、「実現は難しいかもしれないが、行政の職員体制を5年、10年先の地域を考える特別なセクションを作り、町づくりを真剣に進めたい」と抱負を語った。

津南町議選・石田タマエ氏「福祉充実を第一に」  10月26日号 号外
 高齢者介護対策、保育環境改善、障がい者支援施策の推進を掲げる石田タマエ氏(66、反里)。元福祉施設職員の実績を前面に出した初出馬の前回得票数より69票減らしたが、368票を獲得し2期目当選を果たした。石田氏は「4年前と同じく今も福祉環境充実が第一。票数は減ったが、支持して下さるのは高齢者や障がい者、その家族だと思う。声に応えたい」と力を込めた。

 開票結果は地元反里の公民館で地元住民ら30人余と共に待った。午後8時半前に当選の一報が入ると、ほっとした表情の支持者から大きな拍手が起こった。他候補が保育料無料化など施策に掲げるなか、石田氏は『早朝・延長保育と病児・病後児保育の推進』を主張する。「必要なのは女性の就労支援。いま町の延長保育は午後6時までで、一線で働く女性には厳しい環境。保育料無料化より財政負担は少なく、女性が働くことで地域経済活性化のメリットがある」と重点施策のひとつに掲げる。

 選対は地元親族を中心に10人余で組織。石田和久選対本部長(76)は「前回より票が減ったのは残念。もっと頑張れ、という厳しい声だ。福祉についてタマエに叶う人はいない。2期目はもっと積極的な活動を見せるだろう」と期待していた。

津南町議選、「上村町政 問題ない」に反発、一転激戦に    10月23日号
 告示2日前に出馬を決めた現職により、津南町議選は16年ぶりの無投票が回避された。20日告示で現職14人、新人1人の15人が立候補。定数14に対し1人超過の最小数の激戦選挙となっている。投票の25日に向け、各選対とも横一線の争いになっており、「15番目は誰か」、まったく予断を許さない状況だ。

 急きょ出馬を決めた中山弘氏(62・2期)は告示後、原付バイクでの独り選挙運動を展開。町内124ヵ所のポスター掲示所を回り、ポスター張りをしながら支持を訴える。中山氏は語る。「選挙はしなければならないと、最初から考えていた。20日までには誰か出るだろうを考えていたが動きがなかった。公開討論会を聞き、このまま無投票というわけにはいかないだろうと決意した」。

 本社主催の公開討論会は17日実施。質問に答える議員から、『上村町政には問題はない。今の町政姿勢を支持する』と、複数議員から発言があった。ここに中山氏は反応した。「議員の役目は何か、である。住民の声を聞き、困っている人たちの立場で行政に向かうのが議員ではないのか。その姿勢を判断してもらうのが選挙だ。その審判を受ける場がなくて、いいわけがない」と語る。

 無投票ムードが、告示直前で一変した今回の町議選。住民の多くは選挙戦を歓迎している。告示まぎわまで無投票が濃厚だっただけに、陣営によっては取り組みが遅れた選対もあるが、町内ポスター掲示は、孤軍奮闘の中山氏以外、全候補が20日で掲示を終了している。

 なお19日現在の有権者数は8791人(男4232、女4559)。20日の投票は町内16投票所すべてで2時間繰り上げの午後6時(結東、大赤沢は午後5時)で投票を締め切り、午後7時から町役所で開票を行う。

写真・告示日の朝、支持者に挨拶し、頭を下げる候補者  

10代のまなざし「涌井ダニエルさん・津南中等校4年」 「留学をめざす」  10月23日号
 ハリーポッターの英語版や米国ホームドラマ「フルハウス」のDVDなどを見て学習に役立てている。「ハリーポッターは日本語版を読みました。DVDなどで日常使うような言葉を覚えています」。ハリーポッター原作の英国とアメリカの英語の違いに関心を抱く。「同じ英語ですが、発音や言葉が違い、興味深いです」

 津南中等第9回文化祭は17日開催。英語スピーチを行った。毎年開く英語スピーチコンテスト県大会予選会に津南中等から5人出場。県大会出場者が文化祭で英語スピーチするのが同校の伝統。
 「Aging Society」(高齢化社会)をテーマにした。89歳の祖母を介護する母の姿を見て、感じたことや将来のことなどを5分余りで発表。「いまの状況を見て、私の50年後はどうなっているのだろうかと考える時、このままでは50年後も同じ状況になっているのではないだろうか」。高齢化社会への対応を今から考え、行動していく必要性を、言葉に抑揚をつけ、手の表現も加え熱く訴えた。来月14日、新潟市で開く県大会で同じスピーチをする。県代表になると全国大会出場のチャンスもある。「家で何度も何度も練習しています」

 英語に堪能な母が身近な先生だ。来月ニュージーランド研修がある。10日間の旅。ホームスティし現地の学校にも通い同世代と一緒に過ごす。「ちょっと不安ですが、楽しみでもあります」。ヨーロッパに関心があり「スペイン語を勉強し、留学したいです」。
              (恩田昌美)

次期衆院選対決  民主・梅谷氏、十日町地区後援会結成  10月23日号
 来年夏に参院選とのダブル選挙の可能性も高まっている衆院選。昨年の衆院選・新潟6区から出馬し、当選した高鳥修一氏に2万票余りの差で敗れた民主・梅谷守氏(41)の十日町後援会発会式が17日、ラポート十日町で開かれ、太田裕子市議を会長とする役員を決め、次期衆院選での当選をめざし「ガンバロー」と気勢を上げた。早くも衆院選の機運が高まっている。

 発会式には民主系地区役員や連合十日町役員ら70人余りが参集。十日町後援会長に就任した太田市議は「安保法案が急横行採決され、そのことに関して残念で腹立たしい。私たち一人ひとりが立ち向かっていかなければならない。その思いで後援会長を引き受けた」と挨拶。梅谷氏は「安保法案では国民の声を振りほどいて可決。海外で戦争ができる国になってしまった」などと安倍政権を批判。「自民は小選挙区制でブレーキが効かない。再び政権交代し、緊張感ある政治にすることが大事だ」と訴えた。

 なお、来月15日には上越市のデュオ・セレッソで民主党政策調査会長・細野豪志衆院議員を講師に招き「うめたに守後援会発足式」を開く。
 十日町後援会の役員は次の通り。
 ▼会長=太田裕子▼副会長=桑原清一、野上正一、田村功一、戸田庄一▼幹事長=大島清松▼幹事=大平謙一、高野敏夫、井ノ川良郎、阿部和男、柳大祐▼事務局兼会計=樋口秀一

次期衆院選対決  副大臣就任の高鳥修一氏、TPP「100点満点ではないが」  10月23日号
 第3次安倍内閣で内閣府副大臣になった高鳥修一氏(55)は16日、就任後初の妻有入りし、中里で開いた村松二郎県議県政報告会に出席し、120人余の出席者から副大臣就任の拍手が送られ、高鳥氏は「内閣府は範囲が広く、TPP担当の甘利大臣の補佐を行い、マイナンバーも担当。さらに国土強靭化、防災も担当する。重責を感じている」と挨拶。関心が高いTPPでは「100点満点ではないが、ゼロ点でもない」と、絶対反対を掲げてきた高鳥氏としても、複雑な胸の内を微妙な言葉で話した。

 高鳥氏はTPPの大筋合意について「絶対反対と言い続けてきたが、今の立場となって言えるのは、100点満点ではないが、ゼロ点でもない。今回の交渉では最後は米国が譲歩し折れた。コメは関税は守られ無税枠7万8千4百d、市場の1%程度だが、使われなかった場合、備蓄米で対応し市場価格に影響しないように対応することになっている」と述べた。

 一方、村松氏はTPPの大筋合意について「とてつもなく不安を感じている人は多い。米国、新たにオーストラリアから米輸入枠が決まった。国は国会決議を守ったのかと言えば、そうだとは言い切れない」と厳しい表情で話した。さらに「自民県連は初めての要望書を出した。関税引き下げによる価格支援政策ではなく、国の責任において安心できる農業を包括的に確保するために、所得支援政策を取り入れるべきという主張を初めて行った。価格支援では農業は守れないというのが国際ルールである」と国の所得支援への取り組みの必要性を強調した。

湖畔に「ほっとできる宿」、夫婦で開業、津南町中子   10月23日号
 津南町に新たな農家民宿が来月2日オープンする。湖面に桜が映り込む幻想空間がカメラマンに人気の「中子の桜」。そのほとりに住む、山本光一さん(55)と同級生で妻の豊美さんが経営。自宅わきにログハウスを新築、実家の屋号「ひがし」を宿名にした。「ほっとできる空間でもてなし、四季豊かな津南、特に冬の美しさを伝えたい」。津南3件目の農家民宿誕生だ。

 10年前、実家の中子に戻った光一さん。種もみ生産や野沢菜栽培など農業を生業するが、以前は12年間調理師として北海道や県内の旅館や居酒屋など働いていた。「ずっと以前から同級生に『俺は自分の店を出す』って言ってたんだよね。やっと念願が叶ったよ」と嬉しそう。実家に戻り10年の節目。中子の桜を始め、故郷の良さを改めて感じている。「四季がはっきりしていてどこにも負けない自然環境がある。特に都会の方に進めたいのは冬。冷え込んだ朝に広がる銀世界は都会では絶対に味わえないもの。雪は素晴らしい資源。ニーズは必ずある」と想いを話す。ログハウスの中は、テーブルやイスなどもすべて木材を使用。どこか落ち着く、温かみのある空間に仕上げた。暖房も薪ストーブだ。

 ランチやティータイム営業も行う予定。手作りスィーツの担当は豊美さん。光一さんと同じく中子出身で、2人は幼馴染。開業に向け日本創芸学院認定の「スィーツスペシャリスト」資格を取得。「昔からケーキを作る工程が好きで趣味だったんです。得意はシフォンケーキです。食べた方が喜んでくれる笑顔が一番好きなんですよ。若い方からお年寄りまで、いろんな方に来て貰いたいな」とにっこり。気心知れた夫婦2人の新たな門出だ。宿泊は1泊2食8千円から。農家民宿・レストラン「ひがし」рO25‐755‐5313。

見玉集落の魅力発信、独自にウエブサイト  10月23日号
 ○…集落独自のホームページを開設―。津南町見玉集落(34世帯)は10日からウェブサイト「ふらり見玉」を公開。集落の象徴である見玉不動尊、『秋山記行』の鈴木牧之の足跡や馬龍窟伝説、さらに集落行事などを写真付で紹介。集落そのものをアピールし、誘客アップに繋げるねらいだ。情報発信担当の高橋一彦さん(47)は「秋山郷の入口、源平時代にできたと伝わる見玉不動尊もあり、日本のどこにも負けない見玉の魅力をそこに暮らす人の紹介も含め伝えていきたい」と意欲。町内での集落独自ホームページ開設は初となる。

 ○…制作を担当したのは高橋さんの同級生のウェブデザイナー・河ア由紀子さん(鹿渡新田、旧姓恩田)。母が見玉出身で、幼い頃からよく同地を訪れていた。「どこか懐かしい原風景が未だに残る見玉。水路にイワナが住んでいるほど水が豊かな地でもあります。単なる観光サイトではなく、人の営みがあってこそ見玉が今もあると言うのを表に出したかった」と話す。更新は随時行い、四季の見玉情報を発信。同サイトhttp://midama.jp/

婚活の本腰、30代・40代の独身率4割も  10月16日号
 40代の独身率が3割を超える妻有エリアで、十日町市は今月から専任女性職員2人を配置し、「ハピ婚サポートセンター」を開設し、婚活事業に本格的に乗り出している。すでに30人余の相談などの問合せが相次いでいる。一方で従来の結婚相談員(ハピ婚サポーター)活動も平行して行い、「ハピ婚センターはこれまでの事業の集大成でもあり、最後の決めの部分でもある」と関口市長は期待感を示す。同市では5年ごとの国勢調査で市内の年代別独身率を出しており、今年の国勢調査データが注目されるが、5年前の2010年データの独身率は「40代29・2%」で、今年はさらに独身率が上昇している可能性があり、今回のハピ婚センター設置の効果に期待する。一方、津南町は従来の結婚相談員で出会いの場づくりに取り組むが、直近のデータの独身率は「40歳〜45歳35%」、栄村も「40歳〜49歳37・1%」と共に高く、町村の将来を考える時、大きな行政課題になっている。

 十日町市が開設の同サポートセンター専任職員は、上村香織さん(37・長岡市出身)と小野塚美弥子さん(43・愛知・一宮市出身)。共に市外出身者で結婚を機になどで市内に移住。同センターは今月初めからクロステン4階に開設。10日の開所式で関口市長は「ハピ婚事業は3年前から民間の知恵などを活用してスタートし、これまでに5百人以上が参加し89組のカップルが誕生し、ゴールインした組も誕生している」と成果を話し、「これまでと別の仕組みが必要と考え、専任職員によるセンターを設置した。幸せカップルが一組でも多く誕生することを願う」と期待感を寄せた。

 専任職員となった上村さんは「どうぞ何でもご相談ください、お気軽に連絡やセンターを訪れて下さい」と笑顔で話している。同センターでは今後、「親のセミナー」なども計画し、当事者と共に親世代の婚活への取り組み意識などを求める研修会なども開く計画だ。

 妻有エリアの独身は30代、40代が深刻だ。十日町市(2010年調査)は「30代42・7%「40歳29・2%」、津南町(2012年同)は「30歳〜39歳45・5%」「40歳〜45歳35・0%」、栄村(2015年同)は「30歳〜39歳60・6%」「40歳〜49歳37・1%」となっている。

10代のまなざし「早河仁博さん・津南中学2年」  10月16日号
 小学5年生から始めたピアノ。時間があれば鍵盤の前に向かう毎日が続いている。
 「前からやりたかったんです。親に伝えたら買っても良いという話になったんです」。
 中古のピアノを求め、その費用の半分は貯めていたお年玉や小遣いから自分で出した。
 「それまでは電子ピアノでしたがやっぱり本物は音が違います。つい夢中になり、時間を忘れて弾いちゃうんですよ。気付けば日が替わっていたこともあります」。

 今月24日、津南中の伝統の合唱コンクールに向け毎日練習に励んでいる。学年合唱のSEKAINO OWARI『プレゼント』、クラス発表の坂本九『心の瞳』の2曲を伴奏する。
 「実は譜面を読むのは苦手で、耳で聞いて覚える方が得意なんですが、特にセカオワは転調があって難しくて。苦戦しています」。
 昨年に引き続き任されたピアノ伴奏。音の強弱をしっかりつけ、こだわりの演奏をしようと考えている。
「合唱コンクールがうまくいったら、31日の上郷小文化祭にも出演予定です」。

 将来は音楽関係の仕事に就くのが夢。オリジナル曲作りにも取り組む。
 「Xジャパンも好きなんですよ、メロディラインがカッコよくて憧れます。キーボーディストとか良いですね。ただ今は合唱コンクールに集中です。心が入った、愛がある演奏をしたいと思っています」。             (石沢修一)

遠い西大滝ダム、サケ遡上わずか、宮中すでに600尾  10月16日号
 サケの遡上シーズンを迎え、JR東・宮中取水ダムでは連日、採捕が行われ、15日朝現在で524尾の遡上を確認している。採捕サケはダム上流に放流している。一方、約21`上流の東京電力西大滝ダムでは今月12日、ようやく1尾を採捕し、計測後、ダム上流に放流した。昨年同様、同じ流域で遡上数に大きな開きが出ている現状で、信濃川中流域水環境改善協議会では今期、西大滝ダム下流域でのサケ調査を行っており、西大滝ダム検討委員会を来月10日のサケ採捕調査の終了後に開くが、同委員会でも報告に関心が集まる。

 今期初めてサケ遡上が確認された西大滝ダムでは、東京電力が調査を実施し、委託された地元の高水漁協が採捕調査している。12日朝の調査で今季初めてオスのサケ1尾(約2・8`)を確認。昨年は採捕確認は8尾だが、NPO新潟水辺の会によると、魚道脇のコンクリ―トの上に3尾の死骸を見つけており、「実際は11尾が遡上したと見られる」(同水辺の会)としている。

 一方、宮中取水ダムの魚道では、昨年(736尾)を上回る遡上のペースで、地元の中魚漁協・長谷川克一組合長は「今季は1000尾を期待している。今年は魚体が大きく、4年魚が多いようだ。5年ほど前から稚魚の放流量を増やしており、その効果が表れたようだ」と見ている。

 信濃川中流域協議会の専門組織である「西大滝ダム下流水環境調査検討会」が河川調査を行い、サケ調査は東京電力が実施している。なお、同検討会委員には、長野県漁協連合会代表は入るが、地元高水漁協が入っておらず、同漁協では「関係深い地元漁協が入るべきだ」と事務レベルで要望している。なお、昨年のサケ遡上数は、宮中取水ダムで736尾、西大滝ダムでは8尾(11尾)となっている。

写真・西大滝ダムの魚道。いまだ5尾にとどまっている

ジュニアクロスカントリー県大会、十日町・津南チームが3連覇で全国へ  10月16日号
 初の3連覇を達成―。全国大会への出場権をかけた小学生の駅伝大会・日清カップ全国小学生クロスカントリーリレー研修大会県代表チーム選考会は10日、小千谷市白山運動公園陸上競技場付設クロスカントリーコースで開かれ、十日町アスレチッククラブ(瀧澤慶太監督)が3年連続5度目の優勝を果たした。十日町は12月13日、大阪万博記念公園で開かれる全国大会に出場する。

 大会には県内から12チーム(6区間、男女各3選手1・5`)が参加。十日町は強豪「上越はね馬クラブ」の追撃をかわし、1分余りの大差をつける圧勝。タイムは32分49秒だった。
 1区で村山愛美沙が僅差の2位でつなぐと2区からトップに立ち、後は徐々に差を広げた。瀧澤監督は「想定通りの結果。全国ではさらによい走りをしたい」と話し、真霜きらら主将(東小6)は「優勝できてうれしい。できるだけ離そうと頑張ったし、全員がいい走りをしました。全国でも頑張ります」と喜び、全国への意気込みを話した。

 《メンバー》
 村山愛美沙(川治5)佐藤元輝(千手6)真霜きらら(東6)須藤黄河(下条6)遠田鈴(川治5)片桐貫太(十日町5)高橋海月(上野6)井ノ川純平(津南5)

遺徳に感謝、「佐平治まつり」で新たな交流、わらじ千足寄贈の遺徳も  10月9日号
 秋山郷で飢餓に苦しむ村人を救済した小千谷片貝の庄屋・佐藤佐平冶翁の遺徳に感謝する津南町結東の『佐平冶まつり』は今年30回を迎え、新たな交流が生まれている。秋山郷から片貝まで歩く村人の苦労に応え、わらじ千足を贈った小千谷・真人(まっと)の福原太郎衛門翁の子孫が今回初参加。秋山郷で30年間行われる同まつりに感動し新たな交流が生まれている。まつりには佐平治翁の佐藤家26代長女の長男など6人が参列。佐平治翁の偉業を映画化するグループが記念碑の前で初めて手作り紙芝居を上演するなど、佐平治まつりが新たな人のつながりを生み出している。

 秋山郷結東神社の境内に佐平治翁の記念碑は建つ。毎年10月初め開く同まつりには片貝町協議会など多数が参列。今回も小千谷市、浅原神社、津南町、栄村関係者、地元秋山郷などから50人余が出席。今回初参加の福原太郎衛門の子孫で15代目となる福原国郎さん(60)は「父から佐平治まつりが開かれている事は聞いていたが、これほど長く続いているとは。わらじ千足の話は後になって聞いたが、それを忘れない秋山郷の人たちの思いに感動しました」と記念碑に手を合わせた。

 佐藤家は今も続くが「佐平治」襲名は26代で途絶え、この日は26代佐平治の長女の長男、白勢敬彦さん(77)ら佐藤家関係者6人で出席。「30年という長い間、このようなまつりを続けていることに感謝いたします。皆さんの深い思いに感動します」。さらに「男だったら28代を継いだであろう佐藤家27代の長女、戸塚伸子からメッセージを預かってきました」と紹介。『…伸子の名前は、佐藤家26代の忍から、のぶを取ってつけたと聞いています…』など秋山郷の人たちへの感謝を込めていた。

 佐平治・新座衛門を偲ぶ会の世話人代表の山田龍一さん(64)は「このまつりを作り上げた直治さん、宏さん、父一幸にまず感謝したい。と同時に佐藤家はじめ片貝の人たちなど多くの方々の協力が30年の歴史を作り上げた。佐藤家も新しい世代の方々の時代となり、新たな交流の段階に入っている。これを契機にさらに交流を深め、この絆をさらに深めたい」と感謝した。映画製作は資金面が課題だが、今後片貝や小千谷などにも協力を広げ、実現に近づけたい方針だ。

10代のまなざし「山田将太さん・¥十日町総合高1年」  10月9日号
 電機や情報通信に関心がある。保育園時代、父の職場で見た無線機に魅せられた。小学5年の時、アマチュア無線技士の資格を取り、ハンディ無線で交信した。「自分より年上の人ばかりでしたが、楽しかったです」。無線など情報通信の魅力に取りつかれ、将来への道を見つつ、資格取得を視野に選択科目でより専門的な勉強ができる高校へ進んだ。東京電力での職場体験の実習で、進む道が確信に変わった。
 
「高校時代に、陸上特殊無線技士の資格を取りたいです」。この資格、普通は専門学校などで専門分野を勉強して取得するもので、高校在学中の取得はかなり高いハードルだ。「2年から専門分野の科目が選択できます。陸上特殊無線技士の資格を取れば、その先のめざす目標にも近づきます」。高校での部活も様々な資格取得をめざす商業クラブに入り、仲間たちと目標の資格をめざしている。

 スポーツを通じて新たな出会いも。3年ぶりにユニホッケーを再開。小学6年間取り組み、5回全国大会に出場している。毎週金曜夜、旧外丸小学校の定期練習に参加している。「中学時代はバスケでしたが、高校に入り同級生のお兄さんから誘われました」。久々のスティックとボールだが、すぐに感覚がよみがえった。「楽しいですね」。

 来年、楽しみが待っている。好きなバンド「SEKAINO OWARI」コンサートへ行く。来年6月、埼玉スーパーアリーナだ。すでにチケット取得。「待ち遠しいです」。   (恩田昌美)

栄村直売所「かたくり」オープンから3ヵ月、「もっと楽しもうね」  10月9日号
 農業者の思いが形になった栄村直売所『かたくり』はオープンから3ヵ月。出荷登録者が増え、売上も伸びている。だが小林高行店長は「まだまだ産物が少ない。もっともっと楽しんで下さい」と出荷に訪れる農業者に笑顔で声をかける。7月オープン後、初の夏休み、お盆連休、9月のシルバー連休を乗り切った。生産者は毎朝新鮮野菜を店頭に並べ、毎日2回の『売上メール』を見て売行きを知る。売れ筋をみて翌朝店頭へ。この繰り返しだが「楽しいね。これも売れるんだ、あれも売れるんだとね。ここに来るのが楽しみだよ」。70代の生産者は笑顔で話す。

 国道117号道の駅「信越さかえ」。津南町との県境の橋・宮野原橋を渡り左手に雰囲気ある木造が並ぶ。その中央に『かたくり』がある。
 毎朝8時過ぎに続々と軽トラックや軽ワゴンが店の前にやって来る。
箕作の高橋康文さん(78)は「チンゲンサイ」10袋を持ってきた。「百姓は初めてだよ。でももう20年かな。ここに来るのが楽しみだ。みんながどんな野菜を出しているかとね」。奈良県出身の高橋さん。20年前に妻の出身地、栄村に移住。農業初任者だったが近所から学び、いまでは20種余の野菜を作る。「ほら、昨日の売上だよ」。携帯電話の着歴メールを見せてくれた。そこには4桁の数字が並ぶ。

「自分たちが作った野菜を、自分たちで売りたいね」。農業者の思いが実り直売所が実現した『かたくり』。出荷者で組合を作り運営。7月のスタート時は60人余の会員が現在は90人近い。無休で店を開ける。売場担当は交代制で受け持つ。直売所を切り盛りするのが小林店長。「朝誰よりも早く、夜は誰よりも遅く、日中は各所に出かけ、生産者を回っています。店長は開店以来休んでいませんよ」。直売所のスタッフの言葉だ。

 土日は混み合い、最近は月火曜も入る。道の駅という休憩スポットと共に直売所の雰囲気が客足を集める。季節感を出したPOP(ポップ)広告が効果的だ。目を引くデザイン文字と商品のデッサン絵、さらに誰でもできそうな料理レシピを添える。野菜はカゴやザルなどに入れる。群馬からの夫婦は、「この広告絵がいいねぇ。今晩はこれを作ってみようかなぁと思わせるね」と、五宝木だいこんを求めていた。
 自家野菜農家だけでなく、本格生産者も出荷する。「シーズンが過ぎたので持ってきた。規格外品でも売れるのでありがたいね」。齋藤君江さん(71)は出荷用キュウリ20袋を店に並べた。「これはちょっとまがっているからね」というが、スラリを揃った6本のキュウリが袋に入り2百円だ。

 出荷を楽しんでいるのは震災復興支援員2年目の越智勇気さん(28)。「皆さんが作らないもの、皆さんの刺激になるものをと、ささやかですが作っている」。この日は世界一辛い『ジョロキア』と一般的な赤トウガラシ。あのカバネロより辛いという。「バナナピーマン」も出品。越智さんは九州大大学院を休学し栄村に来た。来年4月復学する。「少しでも役に立てればと思います」。

 これから冬。課題は提供できる商品の確保。だが、小林店長はすでに動いている。「栄村は武蔵村山市と交流する。あの御嶽山の大滝村の防災関係者とは以前から交流している。こうしたつながりを役立てたい」。単に村外の産物を並べるのではない。「なぜ武蔵村山のお茶がここにあるのか、なぜ大滝村の物がここにあるのか、ここです」。すでに冬場のイメージが描き、準備に動いている。
 野菜出荷に直売所に来る農業者の笑顔が、この『かたくり』の存在意義を物語っている。
            (恩田昌美)

キラリ看板娘「小川幸美さん・ソフトバンク」  10月9日号
 ○…あっという間に普及した携帯電話。機種もどんどん進化し、サービス内容も大きく様変わりしている。「ケイタイを苦手な人もいれば、すごく得意な方もいらっしゃるので、お客様の反応を見ながら応対するようにしています」。店に立って9年目。現在は店長として切り盛りしている。「年配の方でも、スマホに切り替える方が増えています。いろいろ活用できますからね」。

 ○…根っからの『まつり女子』。十日町おおまつりでは、下町俄の笛を担当。高校生の時に始め、Uターン後、再び参加した。今では小中学生の指導にも当たっている。「三俄競演など、大勢の人の前で行うのは気持ちがいいですね」。俄を気軽に見る祭り客のように、「見るだけでも結構です、店にも気軽に入って来て下さい」と話す。

標高差600b、自然を満喫し70`走破、フルマラソンも   10月9日号
 ◎…高低差6百b余の過酷なコースに3百人余がチャレンジした。標高1100b「天空の農地」と呼ばれる小松原開発畑の農道もコースの「苗場山麓ジオパーク津南ネイチャーラン」は昨年に続き今月4日、ニュー・グリーンピア津南をスタート。ゴールに今回初企画の「ウルトラマラソン70`」、42・195`のフルマラソン、ハーフ、ショートの4部門で行い、小学生から78歳まで全国各地からの参加で開催。あいにくの霧雨で肌寒いなか、制限時間内の走破をめざし力走。途中のエイドステーションでは地元産米のおにぎりや果物、飲料などが提供され、雄大な自然コースのランニングを満喫した。

 ◎…今年で2回目の同大会は、関東エリアで年間22回ほどのランニングレースを開く「スポーツエイド・ジャパン」と津南町が主催。今回のゲストランナーは「走る落語家」で知られる三遊亭楽松師匠。3日の開会式では「ランニング寄席」を披露し、笑いで大会を開幕した。今回、フルマラソンを上回る70`部門を新設。女性6人を含む62人がエントリー。4日、まだうす暗い早朝6時にスタート。フルマラソンには87人がエントリーし、同津南ホテル前を一斉にスタート。友人は70`に出場した川崎市からの青山こかげ(28)さんはフルマラソンに挑戦。毎年3回ほどフルに出場し、「津南は初めてですが、田んぼの黄金色がとてもきれいですね。ごはんも美味しく、来年も参加したいです」。今回、最高齢78歳の和田武次さんは小千谷市から親子参加。「楽しんで走るよ」とみごと完走。

 ◎…公道を使わないフルマラソンを津南で開いたスポーツエイドの舘山誠代表。今年で11回目となる「川の道フットレース520`」を毎年開く。太平洋側の東京湾から分水嶺・甲武信岳を通り、信濃川に沿い日本海の新潟市河口まで走るロングランレース。5月の大会には150人が出場。「津南はこの自然が最高です。公道を走らず70`コースが取れ、参加者はこの自然を満喫しながらランニングできる。さらに食べ物がおいしく、各エイドステーションでもおもてなしも楽しみで、参加者にとても好評」と津南大会を評価している。


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