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2014年12月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
東京電力の導水管漏水が原因、国道405号土砂崩れ  12月26日号
 土砂崩落の原因は東京電力の導水管の水漏れだった。津南町前倉の国道405号で18日午後3時過ぎ土砂崩れが発生。厚さ2b、長さ50bに渡り道路を埋め、津南町大赤沢など秋山郷6集落128世帯278人が一時孤立。約20時間後の翌19日午後2時に道路は復旧。だが原因は、東電の中津川第1発電所導水管からの水漏れと見られ、住民からは「集落の上の導水管の水漏れだったら大災害になった可能性がある」と管理責任を問う声が上がっている。 

 県発表では流出土砂は約1千立方b。雪解け後に斜面の亀裂などを調査する予定だ。18日に食料品配達の帰りに足止めされ、大赤沢の避難所で一晩過ごした阿部政輝さん(67、大割野)は「大量の水や石、土が道路に流れていた。普段はまったく水がない場所だが、流れていた水の深さは50a余で凄かった」と当時の状況を話す。阿部さんは前倉出身、東電の導水管に異常があったとすぐ感じた。「集落の上の導水管だったら大変なことになっていたかもしれない」。大赤沢地区総代の石沢哲さん(63)は「20日に東電職員がお詫びに来たが、玄関で文書を読み上げて終わり。特に説明もなく、あっけない対応。原因が分かったら詳細を住民に知らせるべきだ」と話している。

 津南町には東電・信濃川電力所(小千谷市)から19日11時半過ぎに古谷聡所長が上村町長を訪ね謝罪。上村町長は「冬の国道405号は住民にとって唯一無二のライフライン。二度とないように原因究明、地元住民のケアにしっかり取り組むように」と強く求めた。
 東電の発表によると、18日午後12時半頃、中津川第一発電所の使用水量低下を遠隔監視装置で確認。職員が調査したが取水設備や水位計に異常はなく原因特定できず、同日午後6時20分に取水を停止。この約6時間の間に土砂崩れが発生。翌19日朝、県無人ヘリ調査により、前倉の土砂崩れ現場から約6百b上にある導水路点検用の横抗周辺に融雪箇所を確認。この横抗から水が漏れた可能性が高いと判明。19日に東電は県庁で謝罪会見。20日は孤立全戸を職員がお詫び訪問。信濃川電力所は「何らかの理由で水路が閉塞したと見られ内部を現在確認中。二度と起こさぬよう原因究明を急ぎたい」(中北佳男地域・環境グループマネージャー)とする。

 同発電所は90年前の大正13年に発電開始、最大出力は12万6千`h。導水路(全長16`)も同時期に建設。点検は6年毎に行い、3年前の点検時は大きな異常はなかったという。東電の導水管は他にも信濃川左岸沿いに西大滝―信濃川発電所(津南町三箇、昭和14年発電開始・約21`)にもあり、導水管ルート下部には多くの集落があり、今回の漏水事故により、さらなる厳密な管理体制が問われている。

土砂崩れの原因は?
 土砂崩落の原因は東京電力の導水管の水漏れだった。津南町前倉の国道405号で18日午後3時過ぎ土砂崩れが発生。厚さ2b、長さ50bに渡り道路を埋め、津南町大赤沢など秋山郷6集落128世帯278人が一時孤立。約20時間後の翌19日午後2時に道路は復旧。だが原因は、東電の中津川第1発電所導水管からの水漏れと見られ、住民からは「集落の上の導水管の水漏れだったら大災害になった可能性がある」と管理責任を問う声が上がっている。 

 県発表では流出土砂は約1千立方b。雪解け後に斜面の亀裂などを調査する予定だ。18日に食料品配達の帰りに足止めされ、大赤沢の避難所で一晩過ごした阿部政輝さん(67、大割野)は「大量の水や石、土が道路に流れていた。普段はまったく水がない場所だが、流れていた水の深さは50a余で凄かった」と当時の状況を話す。阿部さんは前倉出身、東電の導水管に異常があったとすぐ感じた。「集落の上の導水管だったら大変なことになっていたかもしれない」。大赤沢地区総代の石沢哲さん(63)は「20日に東電職員がお詫びに来たが、玄関で文書を読み上げて終わり。特に説明もなく、あっけない対応。原因が分かったら詳細を住民に知らせるべきだ」と話している。

 津南町には東電・信濃川電力所(小千谷市)から19日11時半過ぎに古谷聡所長が上村町長を訪ね謝罪。上村町長は「冬の国道405号は住民にとって唯一無二のライフライン。二度とないように原因究明、地元住民のケアにしっかり取り組むように」と強く求めた。
 東電の発表によると、18日午後12時半頃、中津川第一発電所の使用水量低下を遠隔監視装置で確認。職員が調査したが取水設備や水位計に異常はなく原因特定できず、同日午後6時20分に取水を停止。この約6時間の間に土砂崩れが発生。翌19日朝、県無人ヘリ調査により、前倉の土砂崩れ現場から約6百b上にある導水路点検用の横抗周辺に融雪箇所を確認。この横抗から水が漏れた可能性が高いと判明。19日に東電は県庁で謝罪会見。20日は孤立全戸を職員がお詫び訪問。信濃川電力所は「何らかの理由で水路が閉塞したと見られ内部を現在確認中。二度と起こさぬよう原因究明を急ぎたい」(中北佳男地域・環境グループマネージャー)とする。

 同発電所は90年前の大正13年に発電開始、最大出力は12万6千`h。導水路(全長16`)も同時期に建設。点検は6年毎に行い、3年前の点検時は大きな異常はなかったという。東電の導水管は他にも信濃川左岸沿いに西大滝―信濃川発電所(津南町三箇、昭和14年発電開始・約21`)にもあり、導水管ルート下部には多くの集落があり、今回の漏水事故により、さらなる厳密な管理体制が問われている。

写真・下が国道405号。上部が導水管。約600b下まで漏水が流れた。

10代のまなざし「藤崎亜衣子さん 十日町総合高校2年」 陸前高田市を撮った  12月26日号
この夏、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市に立った。目の前にあったのは鉄骨だけの防災庁舎だった。
 「被災地の写真を撮りに行ったのに、その痛々しさにカメラを向けることができませんでした」

 フォトジャーリストの安田菜津紀さんの指導で高校生を対象に今年8月20〜22日、岩手県陸前高田市で開かれた東北スタディツアーに参加してきた。全国から高校の写真部員ら11人が集まった。
 「仮設住宅の人から『暗いイメージを持たないでほしい』と言われ、はっとしたんです。私たちが伝えていかなければならないのは、震災の爪痕だけでなく、被災住民の温かさ、強さもだと」
 仮設住宅に住む人たちや元気に遊ぶ子どもたち、津波で曲ったフェンスなどにカメラを向け次々にシャッターを切った。
 「被害の状況を残すことがいかに大事かということを知り、そして被災した人たちの立場にたつことの大切さも学ぶことができました」

 3年前、同校写真部は『震災復興プロジェクト』に参加、メッセージ写真に取り組んだ。その継続という思いもあった。
 「部を挙げて取り組む写真甲子園は、県予選で決勝まで進んだけど敗れてしまいました。来年は全国大会に進みたい」
 同校写真部では、「そばの里」やイベント撮影など地元に密着した写真撮影に取り組んでいる。
 「将来はテレビ番組を制作する裏側の仕事をしたいと思っています。写真部での経験も生かしたいです」  (村山栄一)

美味しいね、あんぼ給食、芦ヶ崎小学校  12月26日号
 ○…「あんぼって美味しい」と子どもたちの笑顔が溢れた。津南町生活改善グループ連絡会(石橋かずい会長、36人)による恒例「あんぼ給食」は19日に行い、町内全5小全児童に「あんぼ」を提供。メンバーが6百個を手作り。さらに各小を訪問し「あんぼは元祖米粉料理。お米を無駄にしないと作られた郷土食なんだよ」などと食の大切さを伝えた。

 ○…8年前から続くあんぼ給食。事前に児童に希望を取り、野沢菜かアンコ入りのどちらかを選択。アンコ入りを選んだ芦ヶ崎小3年の半戸こころさんは「甘いアンコが入っている方が好き。とっても美味しいよ」とかぶりついていた。

サンタさん、ありがとう  12月26日号
 十日町北ロータリークラブ(柳乙彦会長)のサンタクロースが、16〜17日と市内21の幼稚園と保育園、支援センター等を訪問し、園児・児童一人ずつにお菓子のプレゼントを手渡した。サンタは事前にアレルギーのある子を調べ、さみしい思いをすることなく全員が食べられるように配慮している。
 17日に下条のむつみ幼稚園を訪れた3人のサンタが鈴の音とともに現れると、園児の歓声に迎えられ「大雪でトナカイが遅れてしまったけど、みんなが喜ぶ顔が見たくて来ました」と語りかけてプレゼント。年長児の太田ゆなさんは「うれしかった。おうちに帰ってプレゼントを開けるのが楽しみ」とにこやかに話していた。

師走の大雪、津南で202a、臨時休校も   12月19日号
急速に発達した低気圧の影響で全国的に大荒れとなった中、16日夕方から妻有地方は「師走のドカ雪」となった。積雪日本一とテレビなどで連日報道されている津南町では、1日降雪量が105a。降雪量としては年末豪雪だった平成18年豪雪の121a(12月13日)を上回った。この影響で18日は十日町市と津南町の小中学校は臨時休校となった一方、交通網も断続的に寸断され、大きな影響が出た。

 積雪は18日朝、津南町役場202a、津南原アメダス185a、十日町市役所松之山支所241a、十日町消防本部161aと軒並み150aを越えた。特に17日の1日降雪量は142a(津南町役場観測)で除雪が間に合わない状態だった。
 このドカ雪で、国道253号八箇峠は17日午後4時過ぎから一時通行止めとなったほか、国道353号十二峠も視界不良のため同日午後5時から通行止め。また飯山線も断続的に運休となるなど交通網も寸断された。

 津南町内の小学校では17日、下校を1時間繰り上げて集団下校。また十日町市と津南町の教育委員会では、通学路の確保が難しくなったとして小中学校など18日を一斉臨時休校にした。
 年末豪雪だった平成18年豪雪では、12月10日から断続的に雪が降り、津南町役場観測で年末20日には175a、31日には277aを記録。1月5日に3bを突破し県災害救助条例、翌6日に災害救助法が適用され、最高は1月12日の362aだった。除雪作業に汗を流していた70代の男性は「今年の降り方は18年豪雪に似ているのではないか」と話し、「年末年始にまた大雪が降るのでは」と心配している。

写真・大雪のなか集団下校する津南小児童たち。元気に「こんにちわ」と挨拶する(17日午後3時半過ぎ、国道117号・津南町正面で)
 

県立大生、ビジネスチャンスを提言、「ユリ栽培者でブライダル事業は」  12月19日号
大学生は、津南町をどう見ているのかー。新潟県立大の田口一博教授は、今春入学の1年生を対象の「基礎ゼミ」で、津南町をテーマにフィールドワークする現実習授業を6、7日、津南町で行った。町内各所を見学し4班に分かれ、テーマ設定した分野を学生が考察、7日に報告会を開いた。雪室を活用した「ゆり生産」を見学したグループは、「生産者や生産グループで結婚式などブライダル事業を起こしてはどうか」など、斬新な視点でのビジネスチャンスを提言するなど大胆の発想が聞かれた。

 新潟県立大の田口教授は今夏、講師を務める放送大学の田口ゼミ一行を引き連れ、津南町をテーマに観光や農業など、産業のあり方について実習ゼミを行っている。今回は、1年生の基礎ゼミの中で津南町をテーマにした。参加した15人は4グループに分かれ、森林組合やなじょもん館、ゆり栽培出荷、観光施設などを訪問。、担当者から聞き取り調査など行った。7日の報告会には、田口教授が東京大時代に大学院生だった桑原悠町議が参加し、20代同士で意見交換した。

 ゆり栽培・出荷施設を視察し、ビジネスチャンスを提言したグループの林美優さん(18)は「ブライダルなどでユリは必ず使われ。出荷するだけでなく、この津南の地で生産者や出荷グループで結婚式などブライダル事後湯を起こしてはどうか。ブライダル事業は裾野が広く、若者雇用につながり、若者定住になるはず。友達にブライダル専門学校の学生がいて、そうした若者との連携で、結婚式もでき、特色なる結婚式も、産地ならではの結婚式ができ、個性化ができるはず」と提言。

 一方、ネット情報の活用を促すグループでは、「SNS情報は若者で広がる。津南の知名度はまだ低く、情報発信不足を感じる。他では見られない雪景色や場所など資源が多い津南、もっと魅力的な写真をSNSに載せ、目を引く工夫が必要」、さらに他のグループは、『学生による学生の旅プラン』の創出を提言。「温泉・雪景色・職」を組み合わせ事業化できる。特に、冬の温泉と食は、特色づくりでき、オリジナルな旅プランが実現できはず」と提言した。
 報告会を聞いた桑原悠町議は「温泉、自然、食はどこでもあるもので、その事業にいかに経済性を作り出すかという視点も必要では」とアドバイスした。

伝統工芸「ねこつぐら」、初の講習会  12月19日号
 今月、「長野県伝統工芸品」認証を受けた、わら細工・猫つぐらなど「栄村つぐら」技術。伝統の技継承をねらいに「栄村つぐら振興会」(藤木金壽会長、19人)が発足。11日に第1回製作研究会を森宮野原駅構内ふきのとうで行うなど、伝統の技術を守る活動が活発化している。

 つぐら製作技術の根幹なのが「猫つぐら」。稲わらを編み冬季に子守り用に造られた「ぼぼつぐら」を元に、昭和初期より多くの家庭で製作。栄村では28年前、栄村振興公社発足を契機に商品化。ペットブームと共に需要は高まるが、編み込み技術が難しく量産できず、さらに製作者の高齢化が進んでいるのも現状。振興会メンバーも70代以上が16人を占め技術伝承は急務。藤木会長(86、極野)は「良い形を作るのが難しいつぐらだが、わら細工に興味を持つ方が増えれば残る。何とかして村伝統の技術を残したい」と意欲を話す。

 製作研究会はベテランからの技術伝授、わらの長さや太さなど統一し品質向上、さらに新たな製作者育成をねらいに行い、20人余が参集。今冬、猫つぐら作り初挑戦をめざす南雲和雄さん(65、泉平)は「昔、親父のわら細工を見ていたが改めてみるとすごい技。今の80代が元気なうちに習わないと失われてしまう。なんとか受け継ぎたい」。15年余前から猫つぐらを出品する山田つるさん(73、小赤沢)は「1個作るのに一週間はかかり、同じ形のものは熟練者でも二度とできない。県伝統工芸品にもなったし、作る人が増えてほしいね」と熟練者同士で技術交流していた。製作研究会は随時行う方針だ。

吉田中学女子、全国で疾走、全中駅伝  12月19日号
 吉田、健闘するも全国の壁―。第24回全国中学校駅伝競走大会は14日、山口県で開かれ、女子県代表として出場した吉田は酒井美咲主将が区間20位などと積極的な走りを見せたものの41位。選手たちは「全力を出し切った」とお互いの健闘を称えた。なお、男子・小千谷は準優勝し、津南が平成7年にマークした9位の県記録を塗り替えた。

 大会は全国都道府県の代表・男女各48チームが出場。女子(5区間12`)の吉田は1区の春日美雨(2年)が38位ながらも集団状態で2区につないだ。蛻、子(同)は区間35位で走り40位で3区の関口渚(同)に。関口は区間37位だったが順位を38位にあげ、主将の4区酒井美咲(3年)につないだ。酒井は予選に出場できなかった悔しさを全国舞台で発揮、区間20位と力走、36位に押し上げた。アンカーは各チームの強豪が揃うなか濱野愛美(同)も果敢に挑んだが41位でゴール。タイムは44分59秒だった。

 酒井主将は「全員が一番の走りをしてくれました。後輩には力を持った選手が多いので、来年も全国に出場し、よい成績を挙げてほしい」と話し、斉木勝紀監督は「選手たちはよく頑張ってくれた。目標の順位には届かなかったがこれを糧にさらに成長していきたい」と話している。

10代のまなざし「西野唯香さん・十日町小5年」黒帯を取る  12月19日号
祖父の幸雄さんは国際空手道尚武会・西空館の創始者、父の弘幸さんは2代目館長。物心付く前から空手を始める。
 「ずっとおじいちゃんに連れられて道場に行っていました。今でも練習するのは当たり前だし、楽しいよ」。
 防具を付けて行う組手、相手を想定し演舞する型。特に型が得意。身長136aと小柄だが、キレイな空手をする。
 「ちょっと腹が立っている時とか、型をするとスカッとするんです。ストレス発散になります」。

 今は1級。初段を取るのが今の目標だ。次の昇段級審査は3月の予定。
 「黒帯って、付けているとカッコいいと思いませんか。そのためにはしっかり練習しなきゃ」。
 西空館の名物は1月の寒中稽古。十日町武道館を出て、素足で雪を踏みしめ修練する。
 「四股立ちをしてひたすら突きをするんです。もうすっごく寒いので、ひたすら動くしかないんです」。
 もう一つ習い事がある。ヒップホップダンスを始め1年半余りになる。

 「元々音楽が好き。ダンスと空手も似ている所もあります。動きを止める時、姿勢がしっかりしているとピシッと決まるんです。最後までうまくいくとやった、と嬉しくなっちゃう」。
 漠然と夢がある。地元にショッピングモールを建てたいという。
 「おじいちゃん、おばあちゃんが多いんです。買物も大変だし、食べ物や服を買えるビルがあれば、もっとみんな楽しく暮らせると思います」。      (石沢修一)

ドカッと初雪、除雪大わらわ  12月12日号
 ○…ドカッと初雪―。日本列島に寒気が入り込んだ5日午後4時頃から今季の初雪を奥信越各地で確認。降雪は7日夕まで続き、津南原アメダスでは7日午前10時に105aの積雪を記録。各地でも70aを越える積雪が見られ、除雪車両は初出動で慌ただしい対応に追われた。住民の「初雪でこんなに降るなんて記憶にない。予報は暖冬と言うが、ドカ雪は困る」と雪模様を不安視する声も。なお11日朝付の積雪は津南町役場52a、結東52a、津南原アメダス53a、松之山支所56a、十日町消防本部37a。

 ○…昨年より十日町市・津南町とも26日遅れの初雪。今月に入っても積雪ゼロが続いていたスキー場にとっては恵みの雪。ニュー・グリーンピア津南のオープン日は13日だったが、今回の積雪で第1、2リフトで営業開始を予定。さかえ倶楽部と松之山温泉スキー場は20日、まつだいファミリースキー場は21日からのスキー場開きを予定している。

写真・国道117号沿いの津南町正面でも50a以上積もった(7日)

公設民営さらに加速、「上国」参入、松代・雲海経営へ  12月12日号
 新たなビジネスチャンスを求め、市外の民間資本が本格参入することになった。十日町市の公共観光施設の多くが指定管理者制度により、地元関係者による民間などが受託し、経営を担っている。だが今回、南魚沼エリアでスキー場やホテル経営する民間企業が新たに参入し、「公設民営」がさらに進むことになった。今回、参入する企業は「株式会社上越観光開発」(本社・南魚沼市・峠重幸社長)。受託するのは『松代ファミリースキー場』『まつだい芝峠温泉・雲海』『まつだい・ふるさと会館』の3施設。これまで受託していた『松代総合開発株式会社』(社長・村山潤副市長)と共同事業体を作り、共同受託する。上越観光開発は、旧中里村の清津スキー場を受託しているが、市内の温泉観光施設の受託は初めて。今後の市外からの民間参入について市では「一つの方向性」と、さらに進める方針だ。

 今回、市外からの応募を求めた背景は、「民間の力により、より安定した経営をめざす」(柳松代支所長)とする。松代エリアの指定管理施設のうち、「温泉施設・雲海」は、「単独施設では、黒字経営が可能だが、3施設を一体経営する条件で公募」としている。市の今春よりの公募方針に応え、東京に本社を持つ民間が、再三、雲海を訪問し、経営受託の意向を示したが、市側は、「3施設の一本化経営」、さらに「応募の場合、地元企業と共同事業体を作る」ことを条件にした。その結果、東京の民間は応募せず、上越観光開発がそれまで受託経営していた松代総合開発と共同事業体を作り応募し、受託者となった。

 松代支所によると、雲海の入込みは、22年7万210人(売上約2・4億円)、23年8万1680人(同2・9億円)、24年9万2180人(同3・1億円)、25年8万7216人(同3億円)で、「極端な落ち込みはなく、比較的安定した売上」(同)となっている。
 一方、松代ファミリースキー場はシーズン中、1万人前後の利用数でふるさと会館も7万人前後の入込みになっている。
今回の指定管理者の更新では、市内の観光施設など19件が提案され、すべて原案通り可決されている。期間は来年4月から32年3月までの5年間となっている。

写真・上国が指定管理に入り雲海の露天風呂からの眺望

これは大きい、ヒラタケ収穫、津南町の麻績さん  12月12日号
 ○…「こんなにでかいのが採れたのは初めてだな」。津南町中子の麻績正博さん(60)は3日、地元では「ワカイ」と呼ばれるキノコ「ヒラタケ」を採りに近くの山を散策。立ち枯れしたナラに茶色の大きな塊が付いており、キノコと確認。慌ててハシゴを取りに自宅に戻り、高さ5b余の位置に生えたヒラタケを採取。直径60a余で八層に群生する巨大ヒラタケで、他に直径40a余のものもあった。キノコ採り20年余の麻績さんは「今までの最高は直径15aほど。今回は大物だね」と笑顔を見せた。

いよいよ全国、吉田中女子、全中駅伝へ  12月12日号
 いよいよ全国大会―。第22回全国中学校駅伝競走大会は14日、山口県で開催。新潟県代表として女子の部に出場する吉田中は、全校75人の小規模校ながら持ち前の団結力で県内の激戦を勝ち抜いてきた。全国大会では「これまで最高の19位以内をめざしたい」と意気込んでいる。
 全国出場2年ぶり3度目となる吉田。駅伝メンバーは1年生を含め8人だけ。しかし地域挙げたクロカン熱の高まりで、スキー競技を含め「長距離の吉田」として県のトップレベルを牽引している。

 県大会後は天候の不順が続き、練習では苦労した。雨の日は、体育館はもとより、松之山の高館トンネル内でスピード強化。降雪後は除雪具合を見ながら舗道での走り込みを続け、今月6日には群馬・前橋市まで行って強化トレーニングを積んできた。北信越大会では、県大会優勝の余韻から調子が落ちていたが、ここに来て全体レベルも上がってきた。選手たちは「悔いを残さないよう最後まで粘り、19位を上回れるよう頑張りたい」と意欲を見せている。
 斉木勝紀監督は「前半から積極的な走りをすることが大事。いかに流れを作れるかだ。全国レベルは高いが、全力で挑みたい」と話している。

 

来春閉校の外丸小、一足先に「うさぎ」卒業  12月12日号
 「元気でね、クリーム」。子どもたちに見送られ、1羽のウサギが一足先に学び舎を卒業した。津南町の外丸小(樋口広栄校長、33人)で飼っていたウサギ「クリーム」。来年3月の閉校を前に今後どうするか飼育係「いきいき委員会」(風巻奈沙委員長)を中心に話し合い、ニュー・グリーンピア津南での引き取りが決定。お別れの日の9日、「クリームの卒業式」と題しお別れ会を開催。全校生徒が白毛のクリームを腕に抱き「元気でいてね」と別れを告げた。

 同小は平成21年3月閉校の十日町市立千田小から2羽のウサギを譲り受けた。毛色から白を「クリーム」、黒を「カカオ」と名付け玄関前で飼育。休日もエサやり当番を決め、365日面倒をみて来た。だがグリーンピアでの引き取りが決まった後、カカオが高齢により先月28日に急死。寂しさが募るなか、もう1羽のクリームともお別れの日を迎えた。2年の福原愛夏さんは「いなくなっちゃう前に、最後に触れて良かった」と寂しそう。5年の小島陽真君は「今まで抱っこしたことなかったけど、今日初めて抱けて良かった」と共に過ごした時間を思い出し、名残を惜しんでいた。

市民文化ホール問題、「縮小は市民の思いを削ぐ」  12月5日号
 市民要望や労務費・資材費高騰を受けてまとめた基本設計は約42億7千万円。当初のプロポーザル時点(33億7千万円)より9億円増加。これを受け、関口市長の指示で市教委が設計業者・梓・塚田設計共同企業体と協議してまとめた見直し案は36億5千万円。
 この見直し案では、ホール席数が768席から611席。舞台の奥行が狭くなり全体に縮小。特徴の「だんだんテラス」が幅4・5b縮小、リハーサル室も縮小などとなっており、当初説明では増額した事業費の約4割が労務費・資材費の高騰としていた。

 市民説明会では、見直し案支持、当初案通りの建設をなど両論のほか展示スペースと方法、建設場所問題なども出た。市文化協会連合会の後藤和夫会長も意見を述べた。「利用する側の視点と共に、上演する側の視点も必要。良質な劇団やオペラ、合唱の上演する場合、見直し案の舞台の広さでは限定される。縮小で何ができ、何ができなくなるのか研究が必要」と単なる縮小に疑問を述べた。
 さらに利用者団体の男性は「縮小案を作ってから、やはり狭すぎたでは困る。芸術文化の街をうたうなら、それに見合うしっかりした文化施設を作るべき。後顧の憂いがないようにすべきだ」と市民の思い、要望を積み上げた当初案通りの建設を求める。

 一方、利用者団体の女性代表からは「限られた財源で建てるので縮小は仕方ない。良質な音楽や公演は料金が高額になるが、今回の見直しで削減した財源を、そうした公演費用の補助に充てる方法もあるのでは」。あるいは公民館運営に関係した男性は「ホールばかりに目が行くが、市長は市展ができる施設というが、壁が展示スペースでは県展もできない。文化活動は作品展示とホール活動は一体のもの。この施設では展示ができない」とさらなる見直しを求める声も出た。

 説明会に参加した音楽関係の利用者団体の40代の女性は「今日の説明会で決めるのはちょっと乱暴です。再度、見直しの見直し案を示し、意見を聞く場を設けてほしい」と要望する。担当の市教委では、見直したプランを市民に示す方針だ。

 一方、市民説明会の前日、同ホール建設の検討委員会の委員への説明会も開かれた。検討委員会委員長を務めた桜井俊幸氏(社団法人全国公立文化施設協会事務局参与)は、「市民の思いを削らずに実現することが、完成後の活用につながり、運営など次へのステップにつながる」と基本的な考え方を示す。さらに「市民の思いを積み上げたプランを、財政不足を理由に見直すなら再度、検討委員と公民運営委員、さらに設計業者を入れ、最終的なプラン作りをすべきだろう」と今後の取り組み手法を示す。さらに関わった小出郷文化会館建設時の様子を紹介。「市民の声を無視して進めようとしたため、市民から『絶縁状』が市に届いた。今後、文化会館にはいっさい関わらないと。市長があわてた場面もあった。それほど市民の声は大切」とアドバイスした。

 さらに、「東京五輪で外国から人が来る。さらに外国人旅行者を1千万人から2千万人にする計画だ。十日町には大地の芸術祭があり、さらに東京五輪もある。そうして視点で捉えることも必要で、芸術文化は外国への大きな発信力になり、その資源をここ十日町は持っており、その中の市民文化ホールという視点で考えるべきだ」とグローバル視点での取り組みの必要性を強調した。

モチーフは「縄文・火焔型土器」、苗場山麓ジオパーク・ロゴマーク決定  12月5日号
 ○…津南町と栄村が進める「めざせ!苗場山麓ジオパーク」の公式ロゴが決定した。採用されたのは群馬・高崎市のデザイナー・小池友基さん(29)。台形型の苗場山の特徴を残し、全型は縄文土器をモチーフにした部分を評価。小池さんはbjリーグ青森ワッツロゴマークコンテストで最優秀賞を獲得するなど、受賞歴は多彩。今後パンフレットや案内看板に使用。津南町、栄村10郵便局で行うジオパークスタンプラリーの達成記念品にも使われる。
 ○…全国117人259点が応募。苗場山麓ジオパーク推進協議会(会長・上村津南町長)の会員30人の採点、さらに町役場と森宮野原駅で掲示した際に募った住民意見を反映。小池さんのロゴが最高得点。表彰式は1日に行い、小池さんは「縄文土器の形と苗場山を組み合わせるのに苦労したが、一度見たら忘れられないロゴを意識した。グッズなど幅広く使ってほしい」と喜びを語った。

10代のまなざし「園部太郎くん・津南中学1年」夢はJリーガー  12月5日号
 中学生になって一段とサッカー熱が高まっている。先ずはすべてがサッカー中心。当初の目標でもあった中学1年生の県代表にも選ばれた。
 「十日町地域の選手が集うアルティスタに入っています。1年生のうちからトップチームに入れてもらえました。厳しくも楽しく、練習に試合に頑張っています」
 県代表の第1次選考会は7月上旬に、第2次選考会が同下旬に行われ、25人だけが残る北信越代表戦にも出場した。今月24〜26日の関東遠征、さらに来年1月10〜12日の静岡遠征にも参加する。
 「中学時代はずっと県選抜に選ばれていたいです。学校の先生や仲間からも応援してもらい、感謝しています」

 県選抜のメンバーの中には日本代表に選ばれている仲間が4人いる。北信越1位のそのメンバーがいる長岡JYと1週間前に試合をした。3対2で敗れたが、2点を叩き出した。
 「10対0で負けるかなと思っていたけど接戦に持ち込め、自信になりました。2点も取れたし」
 サッカー漬けの毎日で家族の心配も高まり、3ヵ月ほど前から学習塾にも通うことに。
 「スポーツ選手歓迎の塾なので苦にならないけど、勉強はちょっと…」

 当面の目標は、北信越選抜に選ばれることだが、将来の夢は、もちろんJリーガー。
 「日本代表のフォワード岡崎慎司が好きだ。スピードを得意とするなど自分のプレーに似ているから。日の丸を胸に付けてみたい」              (村山栄一)

 

第66回十日町雪まつり、雪上舞台は「日本のこころ」  12月5日号
 十日町市の雪の祭典、第66回十日町雪まつりは来年2月20日〜22日、開催。先月28日の実行委員会で企画発表し、メインの雪上ステージデザインと歌謡ショーの出演者を発表したが、メインゲストは今月中旬に決まる見込み。すでに雪まつり期間中のイベント会場を自由に入場できる「雪まつりパスポート」の前売りを開始し、今回は雪まつり最終日に決まる「きもの女王」審査投票券がつくなど多くの特典を付けている。

 今回の雪上ステージのテーマは『日本のこころ』。千年の伝統がある『能』をモチーフに、ステージを能舞台と能面でデザイン。幅35b、高さ15b、奥行25bの規模となる。歌謡ショーの出演者はガールズロックユニット『PASSPO☆』とお笑い芸人・日本エレキテル連合とユニットを組む『hy4_4ty』(ハイパーヨーヨー)のガールズユニット。メイン出演者は今月中旬に発表される。

 すでに23日から発売の雪まつりパスポート(前売2千5百円、当日3千円)には様々な特典が付く。抽選でホテル・ベルナティオ・ペア宿泊券(1泊2食付)ユキマツリ2千円食事券、ネージュぬいぐるみなどのほか、雪像見学ツアー割引、雪の芸術めぐりスタンプラリーでネージュ絵本プレゼント、おまつり広場優待サービス、雪まつり巡回バス乗り放題、日帰り温泉施設おもてなしサービスなど多彩な特典が付いている。

 なお昨年、首都圏の大雪で出演者が来市できず雪上カーニバルが初めて中止になった教訓から、万一の想定した開催体制を取っていく方針だ。

来春放流の稚魚、発眼卵60万個、中魚漁協で育つ  12月5日号
 ○…オレンジ色の「サケの真珠」が60万粒も―。来春、信濃川や清津川から放流されるサケの発眼卵が1日、阿賀野川漁協から中魚漁協にやってきた。透き通るようなオレンジ色の卵は正に「真珠」の趣。清津川の上質な伏流水の中で1週間余りでふ化。3月頃には体長7a余りに育ち、大海原をめざして放流される。

 ○…直径5_ほどの発眼卵は、30a四方のふ化盆に並べられ、真っ暗な育成池で静かに育てられる。一枚のふ化盆には約1500粒が並ぶ。「元気にふ化してくれよ」と飼育担当の保坂一郎さん。来シーズンからは回帰したサケから本格的な採卵、受精、育成に取り組む予定だ。

雪国ベンチャー「温泉とらふぐ」初出荷、地元飲食店で料理提供  12月5日号
 ぷくっと育った温泉トラフグが初出荷に―。ミオンなかさとの遊休プールを活用して8月から育成に取り組んでいた「雪国温泉トラフグ」が初出荷を迎え3日、十日町市内の寿司店に「初物」を届けた。養殖に取り組むエヌプラスの杉谷清之社長は「初出荷を迎えられてうれしい。地域の名物になってもらえれば」と期待している。

 このトラフグは今年8月、養殖トラフグの先進地、栃木県那賀川町の夢工房から仕入れた体重約五百cの中間魚を約25度の温泉で育てたもの。3ヵ月余りの養殖で長さ約30a、体重約670cに成長。加盟する寿司店や割烹料理店など妻有地域の21店に1`あたり活魚3650円(税別)、活〆(いきじめ)3500円(同)で販売する。また来年12月販売用の稚魚1300匹余りを2日に仕入れた。冬期間の水温維持のため、JR宮中ダムに上がる流木を燃料にするバイオマスボイラーを設置。コストダウンにも取り組む。

 初めて4匹仕入れた市内土市・松海寿司の桑原文夫店主は「ちり鍋や刺身、焼き、茶碗蒸しなど考えている。地域の名物になるよう応援したい」と話している。

国道117号沿い、栄村直売所。来春開業、年内に運営組合を  12月5日号
 新鮮野菜などを販売する栄村直売所の建設が来春オープンに向けて進んでいる。国道117号・県境の地の宮野原橋近くにある道の駅さかえの脇に建設中だ。村内農家などで作る組合を今月中に発会し、具体的な運営方法などを研究する方針だ。

 建設中の直売所は、間口28bの横長の建物で、木造1部2階、延べ213・8平方b。野菜や加工品の直売所のほか、道の駅にある「ソフトクリーム直場所」も同所に入る。2階の1部は、来館者が購入品を食べられる休憩所などに活用する方針。道の駅にある「田舎工房」の物産販売所は、同直売所の脇に設置する予定だ。
  道の駅さかえには年間約50万人が来場しており、うち約20万7千人が物産購入などしており、村では直売所により30万人の購買者増をめざす方針だ。計画では、建物は来年3月末に完成。5月連休前にプレオープンし、7月に本格オープンする計画だ。
 運営は、村では生産者などによる運営組合を作り、運営を委託したい方針で、今月中には組合を設立したい方針だ。

頼もしく応援団、日本食研HD・大沢会長、津南町に図書費寄贈  11月28日号
 津南町のふるさと大使であり『頼もしき津南町応援団長』の食品大手・日本食研ホールディングスの大沢一彦会長は今月13日、四国・愛媛本社で訪問した津南町・上村憲司町長に小中学校図書費に役立てほしいと100万円を寄贈した。大沢会長の寄付は2008年から続き5回目。これまで総額500万円の寄贈となり、上村町長は「大変ありがたいこと。津南の子どもたちのために、大切に使わせていただく」と感謝している。

 贈呈式は同社「ケーオークラブ11月例会」に合わせ実施。津南町からは上村町長、桑原正教育長、同例会出席の津南町森林組合・滝沢完治組合長、同組合特産部・涌井吉成部長が訪問。贈呈式は同本社「日本食研KO宮殿工場」前の庭園で行い、大沢会長から直接、上村町長に手渡された。

 図書費寄贈は前小林町長時代から続く。津南町の小中学校が選書した図書を、日本食研HDが購入し寄贈する形で毎回行っている。上村町長は「学校が必要とする図書を自分たちで選ぶ、この段階からすでに教育が始まっており、とても意義ある図書費寄贈であり、子どもたちにとって最高の応援となっている」と感謝している。

 寄贈式後の懇談では、国内で2社しか有しない「日本食研トライアスロン部」の活躍と共に、津南町で『夏と冬のトライアスロン大会』開催の可能性が話題になった。特に冬のトライアスロンは世界的な人気スポーツになっており、「夏と冬の両方の大会を開けるのは津南町だけだろう」と今後、大会開催の実現性を研究することになった。
 日本トライアスロン協会・猪谷千春会長(IOC名誉委員)にも構想は伝わっており、同協会関係者が津南町を来訪し、今冬には猪谷会長が視察する予定という。

 一方、日本食研HDでは、6年前から全国の営業所社員を4日間の日程で「津南研修」を実施しており、これまでに2696人の社員が津南町を訪れ、津南町森林組合や町内各所視察している。さらに、町職員との交流懇談も今後計画され、「全国や世界を回る優秀な社員との交流は、必ず町職員の大きな刺激になるはず」(上村町長)と交流効果を期待している。なお、図書費寄贈の本で町図書室には「日本食研文庫」を設けている。

写真・図書費を寄贈する大沢会長(右から2人目)と上村町長(13日、日本食研HD愛媛本社で)

妻有リオポート「音楽の魔力、地域おこし協力隊の音楽家、松之山で音楽で元気づくり」  11月28日号
 哀愁あるサックスとギター、ドラムが軽快なリズムを奏でる『青い山脈』が流れると、独り暮らしの80代の女性は、目に涙を浮かべ、「若く明るい歌声に…」と口ずさんだ。
高齢化が進む中山間地。松之山・下布川地区もそのひとつ。3年前の県境地震後、地域の女性グループ『おんなしょの会』が「元気だそう」と始めた秋の収穫祭。地域おこし協力隊で昨年4月、同地区に入った音楽家が音楽仲間に呼びかけ開く『生オケのど自慢大会』。今年も同じメンバーが駆けつけ、懐かしい昭和歌謡の数々を演奏。集まった住民は、好きな歌を生演奏で歌い上げた。「いやぁー最高だね。元気になるなー」。マイクを握り、手振り、身振りで、十八番を熱唱した。

 松之山・布川地区に地域おこし協力隊で赴任した小野綾さん(46)。実は国内外を演奏ツアーするJAZZ系音楽グループ「渋さ知らずオーケストラ」のメンバー。夫・小野章さんも。1歳半の息子と共に移住。松之山・中尾の古民家で暮らす。
 『音楽の魔力』。綾さんは時々、口にする。「誰にも好きな曲があり、思い出の曲があります」。十日町市が協力隊を入れる大きな狙いは『地域を元気にする』。2年前の第5回大地の芸術祭で松之山・下布川地区の坪野で作品展開した造形作家・岩間賢氏と共に同地に入った小野さん家族。「ここで暮らそう」と、地域おこし協力隊に応募し、昨年4月から3年任期で活動する。その活動は『音楽で元気になる』。同地区の「おんなしょの会」が開く収穫祭は、その実践の場になっている。

 下布川地区は五十子平、坪野、赤倉、東山の4集落36戸。高齢者だけや独り暮らし世帯が多い。だが、外国から嫁いだ女性など地域の10人がメンバーのおんなしょの会は元気だ。渡辺淑子さん(51)は「今年は何を歌おうかと、皆、この日を楽しみしています」。  
 今年の収穫祭「生オケのど自慢大会」は23日、下布川コミュニティーセンターで開いた。この日までに小野さんは全36戸を4回訪問した。どこの中山間地もそうだが、高齢者はなかなか外出したがらない。「3回顔を出すと、ちょっと変化があり、4回目になると、顔が変わります」。当日、ほぼ全戸から参加し、最奥の東山からも独り暮らしの女性が参加した。
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 「昨年と同じメンバーが来てくれました」。小野さんの音楽仲間5人は自費で楽器と共に下布川に来た。富山からのパーカッション奏者で介護福祉士でもあるヤマダ・ベンさんはアコーディオンも担当。昨年、古賀政男メロディーで大喝采を受けた。「楽しんでいただける、こちらも楽しくなります」。事前のリクエスト曲の歌詞を大書した張り紙も用意した。

『ふたりの大阪』をデュエットした村山愛子さん(53)と村山春司さん(78)。「生バンドで歌えるなんて最高だね。小野さんが来てから、皆が元気なったよ」。親子で『ロード』を歌い上げた村山健さん(31)は3年前にUターンしたばかり。「初めて参加したけど、地域の人たちの笑顔がいいですね。音楽は皆を元気にしてくれます」。5年前に中国から嫁いだ村山佐智さん(43)は『雨のち晴レルヤ』を歌った。「ちょっと緊張したけど楽しいですね。この日を楽しみにしています」。昨年、大喝采を受け、今年も十八番の『さざんかの宿』を身振り、手振りたっぷりで熱唱した福原久善さん(73)。「気持ちいいね。年寄りが増えて元気がなくなっていたが、小野さんが来て変わったな。来年も歌うよ」。
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 おんなしょの会の手作り料理がテーブルいっぱいに並ぶ。『青い山脈』の合唱は、歌詞の通りの思いが会場を包んだ。『…夢を呼ぶ』。歌い上げた参加者、みな笑顔だった。
フルートを手に会場を駆け回った小野さん。「もう来年の約束が決まりました。ここにあった下布川小学校の校歌を歌うことになりました」。「皆さん、音楽が好きなんですよ。音楽の魔力、なんですよ」。             (恩田昌美)

10代のまなざし「大塚涼さん 十日町中学1年・本に囲まれたい」  11月28日号
 ヒップホップダンスを始め5年目。DSSダンススクールの第1期生として皆を引っ張る。
 「最初はたった4人の生徒だったんです、今はダンスする人が百人以上に増えて嬉しいです」。
 親族が講師のひとりで、誘われたのがきっかけ。最初はいやいやだったが、徐々にのめりこんでいった。
 「普段の学校とはまた違った友だちができたのも良かったんです。ダンスを始めてから人見知りが収まり、初対面の人でも話せるようになり、成長したと思います」。
 今月29日は千年の森ホールで定期発表会。
 「1期生として、入ったばかりの子の目標になるような踊りをしなきゃ。笑顔など表情を出し、目を引くようなダンサーになりたいです」

 体育会系の側面もあるが、読書もする。休日は十日町情報館で一日過ごすことも。
 「飽きないですね。情報館の雰囲気が好き。本好きな友だちとお弁当持って行ったりします」。
 最近読みおもしろかったのはあさのあつこ著『ガールズ・ブルー』。
 「特に事件がある訳ではなく、普通の高校生の物語がキレイに描かれており、登場人物が真っ直ぐ生きている感じが良かったですね。こんな高校生活に憧れるな」。

 夢の職は、図書館司書。情報館で撮影した映画『図書館戦争』もしっかり観た。
 「本に囲まれて過ごしたいんですよ。他にもノートにオリジナルの絵を描いたりしているので、絵の関係の仕事にも興味があります。夢に向かって頑張らないとですね」。 (石沢修一)

狭山市と津南町、交際交流16年目、お互いが励みに  11月28日号
 外国から嫁いだ女性の日本での生活や言葉の習得をサポートする津南町の「ことばのキャッチボール」は開設から20年余の活動実績があり、16年前からは友好交流の狭山市国際交流協会と相互訪問を続け、24日には狭山市から50人余が来町し、キャッチボール受講者と交流を深めた。参加した女性は「この交流会がきっかけで友だちが増えました」と、さらに交友を深めていた。
 両市町の友好交流締結から交流が実現。今回はキャッチボール受講者4ヵ国15人、狭山市国際交流協会の4ヵ国51人が参加。紅葉巡りで苗場山麓ジオパーク構想の拠点である見玉地区や見玉不動尊を見学した。 

 昼食交流会は温泉宿・雪国で開き、津南町教育委員会の清水修次長は「ようこそ津南町へ。皆さんの笑顔が家族や地域を元気にします。困ったことがあったら何でも相談ください」と歓迎。狭山市国際交流協会の實吉悦子会長は「津南町訪問は大変な人気で、中型バスを大型バスに変更しました。この交流会を機に友だちが増えた方もいます。大いに交流を深めたいです」と挨拶。家族連れが多く、出身国が同じ人たちは、母国語で盛り上がっていた。

 津南に嫁ぎ10年の篠原ヴェロニカさん(33)はキャッチボール教室で日本語を学び昨年、介護検定2級を取得し福祉施設で働く3人の子の母。「この交流会で出会った友だちと今も交流しています。とても楽しいです」。半年前から狭山市で暮らす孔麗美さん(42)は大学1年の息子の母。「初めての津南ですが、とてもきれいな所ですね。空気がとてもきれい。寒いのは苦手ですが、雪を体験してみたいです」などと話している。

 キャッチボール指導員スタッフを17年余り担当する内山みどりさん。登録者は40人余いるが教室に出席するのは15人前後。「皆さんとても真剣です。介護士の免許や漢字検定にチャレンジし、『津南のかあちゃん』をめざしています。子どもの成長と共に課題も変化しますが、しっかりフォローしたいと思います」と話している。なお「ことばのキャッチボール」はいつでも入会できる。連絡先рO25-765-3134。

火焔のクニ、国道117号沿いにモニュメント  11月28日号
 ようこそ火焔のクニへ―。「東京五輪聖火台モチーフに火焔型土器を」と活動が関心を呼ぶなか、「めざせ! 苗場山麓ジオパーク推進協議会」(会長・上村津南町長)は25日、国道117号線沿いの津南観光物産館駐車場に火焔型土器モニュメントを設置。「信濃川流域に出土する火焔型土器。苗場山麓は火焔のクニ、火焔街道の入口。津南、栄村のさらなるPRに」と宣伝効果を期待する。

 モニュメントは昭和47年に調査され、竪穴式住居53棟の大規模環状集落跡など発見された国指定・沖ノ原遺跡から出土の火焔型土器を象った。高さ2・4b、予算約2百万円で製作。同協議会ではジオパーク申請地の津南町、栄村に3年間で火焔型土器モニュメント3体を設置する方針で、その第1弾。来年は道の駅信越さかえに栄村長瀬新田出土、2年後に清津橋たもとの駒返り集落に堂平遺跡出土の火焔型土器を象ったものを建設予定。町ジオパーク推進室の佐藤雅一室長は「この地の雪国文化の基層と言える火焔型土器。モニュメントわきにはジオパーク総合案内看板を置き、県内外へのアピールに繋げたい」と話している。


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