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2012年01月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
雪に遊ぶ珍しい「アオバト」をキャッチ、自然ガイド・南雲敏夫さん撮影  1月27日号
 ○…珍しい冬のアオバト(青鳩)の写真の撮影に成功した。地元自然ガイドで自然環境保護員の南雲敏夫さん(58、中屋敷)が16日、さかえ倶楽部スキー場でアズキナシの木に止まり、赤い実を食べる3羽のアオバトを発見。真っ白な雪景色のなか、体毛の黄緑色が鮮やかに映える一コマをとらえた。アオバトの生態を調査する探鳥グループ・こまたん(平塚市)によると「全国でも冬のアオバトを撮影したものは少ない」と話すなど、謎の鳥の生態に迫る貴重な写真になっている。
 
 ○…アオバトは海水を飲むなど塩分を取る珍しい野鳥として知られるが、生態は詳しく判明していない。特に繁殖期を過ぎた11月から3月の冬は観察例が少なく、さらに豪雪地での目撃は稀。南雲さんは標高5百b余の第1リフト降り場付近でオス1羽、メス2羽の群れを発見。「この地域でも冬の凍結防止用塩化カリウムを食べる姿があると聞いたが、実際見たのは初めて。謎が多いアオバトを写せて嬉しい」と話している。

写真・淡い緑黄色がきれいなアオバト(1月16日、さかえ倶楽部スキー場で、南雲敏夫さん撮影)

名水竜ヶ窪の水問題、大手ココンビニは水道井戸から取水の方針  1月27日号
 全国名水百選の津南町「竜ヶ窪」から取水し、飲料水ペットボトル販売を大手商社系のコンビニ大手が計画し、地元津南町が積極姿勢を見せているなか、水利用している地元集落の同意の行方に関心が集まっている。町は今週初め、地元の一つ、谷内集落(56戸)に詳しい説明文書を配布し、理解を求めている。もう一つの地元、岡集落はすでに臨時総会で「同意できない」と決議しているため、この水問題の行方に関心が集まる。

 これまでの地元説明や町配布資料から明らかになっていることは、同企業の年間取水量は6千d。竜ヶ窪の年間湧水量の2千分の1(町調べ)という。取水方法は、両地区が使う竜ヶ窪水道(加入約220戸)の井戸から直接取水し、「ナチュラル・ミネラルウォーター」として販売したい方針だ。

 ペットボトル飲料水の水工場(千平方b〜千5百平方b)を、竜ヶ窪の森林帯から離れた現在の上段ライスセンター近くに建設予定(地元雇用5、6人の予定)。生産は最大で年間約千2百万本(5百_gボトル)を予定している。

 地元に支払う取水費用は1d3百円を予定し、年間6千dで180万円となる。さらに「竜ヶ窪の環境保護費」としてペットボトル1本当り0・1円、年間千2百万本で120万円の環境保護費を企業は支払うとしている。

 事業導入に積極的な町は、「竜ヶ窪の水が全国販売されることで津南町、竜ヶ窪の知名度が上がり、米や野菜など特産品販売への効果が期待でき、コンビニ業界ではおにぎりや野菜サラダなど農産物が売れ筋で、津南町の米や野菜の契約取引が期待できる」など、同企業との連携に期待感を寄せている。

写真・竜ヶ窪の水は谷内、岡の両地区が均等に利水している(流出口で、昨年11月)

【地元の意見】
藤木寿一氏(津南町立石)
 竜ヶ窪の水の大切さは地元民の皆が思っている。この水なくして、ここでの生活はありえないほど、大切さは住民共通の思いだ。
今回の竜ヶ窪の取水計画は、地域のこれからのことも一緒に考える必要がある。私も竜ヶ窪水道の管理人をやったことがあるが、企業が求める年間6千dの量は、影響が出る量ではないと思う。新たに井戸を掘るなら影響を考えなくてはならないが、いま集落が使う水道井戸からの取水であり、問題はないと考えている。
 
 この地域も高齢化が進み、農業の将来はますます大変で、先行きが見通せない。この水を求めている企業は全国的にも大きな影響力を持ち、竜ヶ窪ブランドを通じて津南を知ってもらうチャンスが生まれる可能性がある。

 ここは縄文人が長年住み続けてきた地であり、当時から竜ヶ窪の水は出ていただろう。だから「神の水」、これは地元民の共通の思いだ。この水に直接影響する井戸掘削は当然、私も反対だ。

 先人が守ってきた水という考えは、誰でもが思っている。その水が高齢化する地域の役に立つなら、先人たちも理解してくれるのではないか。例えば、地区費の各戸負担の軽減に活用でき、年金暮らし世帯などの負担軽減もできる。さらに、安全でうまい水を全国の人が飲むことで津南が知られ、地域の活性化につながるはずだ。

 この竜ヶ窪の水で作る米や野菜にも、さらに価値がつくのではないか。ただ、上村町長は農業への波及効果を言うが、津南町で何ができ、企業が何をしてくれるのか、しっかり確認してほしい。



「竜ヶ窪の水は命の水ー名水が永遠に名水であるように祈る」
井ノ上好一氏(津南町谷内)
 谷内の誕生前から湧き出る竜ヶ窪の水。決して汚してはならないと子々孫々に言い聞かせ、守り抜いてきた。この命の水が、金で売られようとしていると知り、憎まれ口をペンに替え訴えたい。
 
 竜ヶ窪は、谷内、岡集落が大切に守ってきた神域であり、命の水だ。周囲の草木までも大切にし、被害の出ないように守ってきた。
地域の保護活動を見て、芦ヶ崎小の子たちも自発的に清掃を行う。最近、竜ヶ窪周辺にゴミの投げ捨てが多いと聞き、心ない人の所業に腹立たしさを感じる。
 
 モラルの低下に、保全活動がさらに必要と話していた矢先、町がこの命の水を「金で売ろう」としている事を知り驚いた。町の文書を見て、町長が先頭に立って強力に進めている事を知り、残念でならない。いかに町財政が苦しかろうとも、「命の水を金に替えよう」とは、後に必ず悔いを残すと思う。

 青年らは竜ヶ窪の水で魚沼米を生産する。その余水でワサビ栽培、という夢もあると聞く。津南町相吉出身で、静岡県でワサビ栽培に成功し、全国に知られる鈴木丑三さんの指導で特産化しようという動きを聞く。神域を汚す事なく特産物を作り出すことこそ、神も許してくれる発想であると思う。
 
 町の為政に携わる方々は、この計画にもっと賢明に取り組んでほしい。金さえ出せば何でも手に入る時代だが、竜ヶ窪の水は満金を積んでも手に入れる事のできない「宝物」であり、命の水だ。
 竜ヶ窪が名水百選に選ばれて以来、このような事が起こりはしないかと憂いてきた老人の切なる願いである。

「市長の責任追及も」、十日町市自治条例素案を協議  1月27日号  
 「市長が課題解決しないのは条例違反」―。十日町市民の憲法ともいわれる自治基本条例の制定をめざす『とおかまち流まちづくりの条例を考える会』の第1回会合が21日、市役所で開かれ、関口市長は「市長の責任を追及するくらいの、十日町流の条例にこだわってほしい」と呼びかけた。今後、同会で素案づくりを進め、市民討議会やシンポジウムなどを開きながら来年3月には市議会に上程したい方針だ。
 
 同条例は、今までの自治体行政のあり方を見直し、自治体における基本的なルールを決めるもの。同考える会は公募選出の委員9人と各団体の代表ら23人の合わせて32人。今後、4月までに6回ほど勉強会やワークショップを開き、4〜7月に素案の骨子を行い、ヒアリングや意見交換会による修正作業を経て12月中には市長に素案を提出する。
 
 同条例は全国では約2百の自治体、県内では11の自治体が制定している。関口市長は「合併後の保育料、水道料の統一や、震災後、新たなライフスタイルが求められている今こそ制定にふさわしい時期」と説明。「『課題を解決しない市長は条例違反』というくらい十日町流にこだわってほしい。30年後を見据えた条例制定を」と呼びかけた。またアドバイザーの明治大学政経学部教授の牛山久仁彦教授は、東日本大震災で瓦礫処理に優先度を示す色分けした旗を立てるなどして迅速に作業が進んだ例を紹介。「地方分権をよく考えていた職員の成果が現われた例。中には役所が資料を集めて作っただけのものもある」と自治基本条例の大切さを強調した。

写真・自治条例制定に向け手の初会合を開く

あの頃の雪国くらし「茅葺き民家の雪ほり」  1月27日号
 ◎…茅葺き民家は、すっかり姿を消してしまっている。津南町船山の民俗資料館には、築後220年という保存民家がある。茅葺きの屋根にも、雪が積もる。当然、雪下ろしをしなくてはならない。その除雪は、独特の方法で行う。写真は1984年の津南町上野での様子。当たり前に見られていた風景だが、いま、こうした屋根除雪は、なかなか見られない。

 ◎…今もわずかに残るのは津南町上野地区。だが、昨春の県境地震で被災し、住める状態ではなくなった。今春、その2軒は姿を消す。この茅葺き民家の屋根除雪は「雪ほり」、「雪おろし」と言い、独特の除雪の方法があった。同地の津端勤さん(79)は、昨年まで屋根に上がっていた。

 ◎…茅葺き民家の屋根の一番高い部分を「グシ」という。除雪は、そのグシから、屋根をぐるぐる回るように雪を下に投げる。「そうだな、3、4回周り、最後は雪と一緒に飛び降りたな」。勤さんかたは大きな茅葺き民家で、茅葺き屋根の除雪には人を頼み、3、4人で一日かかったという。「スッペ(藁の履物)をはき、蓑(ミノ)を着て、菅カサをかぶり、コースキで雪を落としたもんだ。ミノは濡れないし便利だったな。スッペは滑らないし、あったかかったな」。懐かしい。「そうだな、あんまり降ると、おろした雪が屋根より高くなることもあった。雪を放り上げたな」。ここにも、雪国暮らしの思い出がある。

写真=茅葺き屋根の除雪。屋根をぐるぐる回りながら雪をおろす(1984年、津南町上野で)
 

住民生活を支援、生鮮店再開、被災地・栄村森駅前に  1月27日号
 東日本大震災翌日の3月12日発生の県境地震で被災した栄村の森宮野原駅前の商店街に、10ヵ月ぶりに生鮮食品店が営業を再開する。仮設のプレハブ店の名は「がんばろう栄村駅前店」。明日28日午前11時にテープカットをして開店する。地元の栄村商工会と森商工振興会では、連携して復興謝恩セールを28、29日行い、住民待望の生鮮食品店の再開を祝うと共に、本格的な震災復興への歩みを確認し合う予定だ。

 森駅前の商店街中央部にあった村唯一の生鮮食品スーパーは、昨年の県境地震で被災、全壊した。同店は、今回の仮設店を経営する石沢一男さん(62、田舎工房社長)の母と弟が経営していた。地元から「なんとか再開できないか。不便でしょうがない」と再開を望む声が強まり昨年6月、震災復興で仮設店構想が持ち上がり、村や商工会などの要請を受け、「震災復興は先ず住民の生活から」と開店を決めた。

 だが、震災以前のスーパー経営を担当していた弟が昨年8月、脳出血で倒れたため、特産加工販売会社の本業と共に、同店再開の準備に奔走されたが、28日開店にこぎつけた。「震災復興は駅前から。村民の地震前の暮らしの再開が、栄村の復興につながる」と石沢さんは話す。仮設店は2年間だが、震災を契機に駅前の再開発プラン作りが進み、「従来型の商店街というより、観光商店街づくりにより、新たな魅力づくりにつなげたい」と、被災を契機にした駅前整備に取り組む方針だ。

全国3例目、財政白書・津南版発刊、地元自治研  1月27日号
 全国の町村自治体では3例目となる「津南町 財政白書」が発刊された。地域の自治体を研究する「十日町・津南自治体研究所」(高橋直栄所長、会員37人)が3年がかりでまとめた。1983年(昭和58年)から2008年(平成20年)までの26年間の津南町の財政資料を基に「住民目線で財政分析に挑戦」と、数字で推移や財政状況を分かりやすく示す一方、「財政民主主義の立場から財政を見る」などの検証も行い、「所得格差が地域格差を生んでいる」など具体的な提言もしている。同研究所では「いろいろな方から見ていただき、様々な考察をしていただきたい。それが自分たちの自治体への関心に結びつくはずです」と、同書の活用を呼びかけている。今後の栄村版、十日町市版も発刊する方針だ。

 同書では、「財政」の捉え方から入り、昨今言われる「財政危機」とは、どういう状態か、財政破綻するとどうなるのかなど、日本の財政事情から入り、「富の再配分システム」を分かりやすく図解し、これに津南町の財政状態、産業分野別の生産額の推移などを当てはめ、現状分析している。

 さらに、津南町の財政力状況を類似自治体などと比較し、合併が進んだ県内自治体、あるいは全国の自治体との比較を検証し、「津南町は過疎債や臨時財政対策債など、交付税措置率が高い地方債が活用でき、有利な起債ができる町」と、町を維持している特性の優位性を示している。

 ただ一方で、「津南町の借金」も指摘。町の借金、町債の全体像にも迫っている。借金を後年度の債務として約束する「債務負担行為」のあり方にも触れている。「債務負担行為は、予算の内部の一部として議会議決で設定されるが、歳出予算には含まれない。これは議会承認を必要とせず、財政処理に意図的な操作を加えられやすく、別名、隠れ借金といわれる」と指摘し、議会などのチェック機能を求めている。

 22日、津南町の綿屋旅館で開いた出版記念式で高橋所長は、「町は自分たちで守るという誇りを持ってほしい。そのためにも継続的に勉強することが大切。その勉強の素材を提供できたと思う」と同白書の意義を話した。

 財政白書「津南町 お金の使い方26年」は限定千部発刊、1冊千円(税込)、事務局(桑原加代子さん、025・765・4304)、地元津南町「かねく書店」などで扱っている。

十日町総合高生、デザイン甲子園で全国入賞  1月27日号
 ユニークなアイデアとデザインで十日町総合高の女生徒2人が全国展で入賞―。高校生の「デザイン甲子園」といわれる全国高等学校インテリアデザイン展で大島葉月さん(3年)が全国5位となる日本インテリアデザイナー協会理事長賞に、高等学校インテリア科デザインコンテスト「つながる住まい空間」で太田麻美さん(同)が3位となるOZONE賞に入賞。ふたりは「とってもうれしい。今後もデザインの道に進みたい」と喜んでいる。
 
 大島さんの作品は「HeаlCloud(癒しの雲)」。外壁に夕方の雲の絵を描いた高さ1・8bほどの円柱形のインテリア家具で、書棚や内部にクローゼットなどを配し、引出し付の階段を上がると、ゆったりと休めるスペースも設けた。全国から287点が応募されたなか、上位5番目の賞。大島さんは「受賞を励みに今後、新潟デザイン専門学校に進み、さらにイラストレーションを学んでいきたい」と話している。
 
 太田さんの作品は「2R・RelаtionRiving」という円形に設計したダイニングキッチン。料理をしながら家族とコミュニケーションを取りやすい近さにし、ロフトも設けそこで家庭菜園もできるように工夫。「食を通して人間関係を豊かに育むことができるようにした」という。太田さんは長岡造形大に進み、さらにグラフィックデザインを学ぶ予定だ。
 
 指導に当たっている樋口正弘教諭は「ふたりとも独自性あふれたアイデアでインテリアの設計に生かしている。素晴らしい感性」と評価している。

郷土の味、「あんぼ」給食に子どもたち歓声  1月27日号
 ○…全国で関心高まる「米粉」を使った郷土食あんぼを子どもたちにと、津南町生活改善グループ(桑原幸枝代表、53人)は25日、津南小、芦ヶ崎小、外丸小の給食に手作りあんぼを提供。伝統食をメンバーが朝から5百個余作成。初めて口にしたという芦ヶ崎小1年の大塚美恵さんは「アンコが美味しい」とパクついていた。
 

 ○…6年目のあんぼ給食。1月の学校給食週間に合わせ行う。あんぼは津南産コシヒカリともち米の皮にヨモギを混ぜ、添加物なしの自家製アンコ入り。地産地消を進めている。桑原代表(51、貝坂)は「地元の方でもあんぼを食べる機会は減っています。子どもたちが味を覚え将来、懐かしい郷土食と思い出してくれれば嬉しいですね」と話した。

県立津南中等校、初の受験に挑む、東大、京大志望も  1月20日号
今春、県立津南中等教育学校(本田雄二校長、433人)は、初めての卒業生を送り出す。その進路先に、地元地域はじめ県内外の教育関係者などから熱い視線が注がれている。その1期生(69人)は今月14、15日、同校としても初めての大学入試センター試験を受けた。翌16日、同試験の解答合わせを行い、「手ごたえを感じている」と同校関係者は自信を見せる。進学先の第一志望に東京大が2人、京都大が3人、他にも旧帝大系の大学志望が多数いる。同校が掲げる『夢の実現』への、初の卒業生、1期生のラストスパートが始まっている。

 センター試験前日の13日、生徒会主催で壮行会を開いた。本田校長は、信州大の学生時代から取り組む少林寺拳法パフォーマンスで、1期生のうち同試験を受ける54人に、在校生と共に気合を入れた。盲腸炎の腹痛に襲われながらも受験し、合格を病室で聞いた経験などを話し激励。

 ステージに立った1期生を代表し、金澤朋紀君は「指にできたペンだこを信じ、津南中等校の名を背負ってチャレンジしたい。俺たちに任せてくれ」と、いつもの個性派ぶりを発揮。ステージの1期生や会場の先生や在校生から笑みがこぼれた。

 この1期生が、同校の伝統の礎を作ってきた。彼らが高校課程・後期への進級時、同校に赴任した本田校長。就任あいさつでの言葉が印象に残る。『勉強だけできても、社会は相手にしない。広い視野で、自分を磨いてほしい』。開校当時、中高一貫校は、「がり勉養成」と揶揄されたこともあった。だが、本田校長は「自分の可能性を広げる教育の場」と、学業と共に学校行事や校外体験などを積極的に導入し、体験の場を多く設けた。

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 津南中等校開校以来、年2回開く「夢講演」。昨年3月の東日本大震災。その3ヵ月後の6月、東北大の教授を招いた。新エネルギーや再生可能エネルギーの研究者。「目の前の勉強も大切だが、外からの刺激も必要。自分に何ができるか、社会にどう役立てるのか、考える機会になったはず」。

 夢講演の講師は多彩。外交官、TVプロデューサー、新聞記者、弁護士、ロボット研究者。さらに大学訪問や大学の教授を同校に招いた「大学模擬授業・講義」も開く。県認定の進学推移校への補助金を活用している。

 『毎日、自宅学習2時間、休日は3時間の課題が出ます』。入学後の説明に子や親は驚く。だが、学生らは「3ヶ月で慣れます」。学習の習慣化、勉強の仕方が、自然に身についていくようだ。

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 夢の実現。目標へのゆるぎないモチベーションの維持。言葉では簡単だが、どう取り組んでいるのか。

 中高一貫校への道は、小学6年の段階で進路を求める。「小学校を卒業したばかりの子たちが来ているわけです。漠然と抱く目標を、どう導いていくかが課題。勉強は大切だが、勉強ばかりではなく、体を鍛えることが大切。前期課程では9割が部活に加入。入学時の思いをどう維持するか、やはりバランスが大切」。保護者懇談などで話す。

 支援には学校あげて取り組んでいる。学生1人、担任が年4回個人面談を行い、悩みや目標を共有する。6学年になると土日も学校に来て学習する学生が多い。先生も来る。すべてボランティアだ。まさに、『受験は団体戦』で臨んでいる。学業では英検、漢検を組み合わせ、さらに異学年合同授業、夏の学習合宿などで「メリハリある学習」になっている。

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 初めて6学年が揃った今年度。1期生の存在の大きさを本田校長は感じている。「型にはまってなく、小さくまとまっていない。がり勉ではなく、個性派揃い。将来どうなるか、追ってみたいような人材が1期生に多い。この1期生に引っ張られるように、2期生、3期生が続いている。面白い伝統を築きつつある」。生徒会主催の多様な行事、体育祭や文化祭でのサプライズ企画など、個性ある活動を積み重ねている。

 その1期生たち。初の卒業生という重圧を背負い、注目の春に向かっている。センター試験の解答合わせでは、「ほぼ予定通り」と感触を得ている。東大、京大、北海道大、東北大、東工大などの旧帝大系はじめ千葉大、埼玉大、金沢大、新潟大、大阪大などを第一志望に臨んでいる。一方で、アメリカ留学をめざす学生もいる。

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 国公立をめざす1期生の女子学生は、進路に関する講義や授業が多くあり、自分の目標を具体的に描くことができましたと話す。さらに、「周りが皆勉強をやっているので、その環境が刺激になりました。この学校に入って良かったと、今は思っています」と話している。

 本田校長は話す。「通学の不便性はあるが、ここで6年間勉強したいという強い思いを持った子たちが来てくれている。新潟県の中だけでなく、隣の長野県、群馬県などにも中高一貫校がある。こうした学校との連携をこれから行い、大いに刺激を受けたい。そのチャンスが、この県境の地にはある。もっと広い視野での取り組みができる場でもある。地元津南町の支援も大きな支えになっている」。さらなる可能性を話す。1期生の進路先に、各方面から熱き視線が注がれている。

写真・センター試験前日、ステージ上の1期生を激励する本田校長(13日、同校で)

ソチ五輪めざす小林由貴、宮沢大志選手、後輩を激励  1月20日号
 オリンピック選手候補が所属するナショナルチームメンバーで2年後のロシア・ソチ五輪出場をめざす津南町出身のクロスカントリースキー・小林由貴選手(24、津南中―十日町高―早稲田大―岐阜日野自動車)と2月にトルコで開かれるジュニア世界クロスカントリースキー大会に出場する十日町高出身の宮沢大志選手(20、早稲田大2年)が県高校と県中学のクロカン大会が開かれた吉田クロカン競技場に協力参加し、前走やワックステストなど行い出身学校選手を応援した。
 
 小林選手はスイスで先月に開かれた今季ワールドカップ第一戦の15`で55位。「結果は、だめですね。その後の韓国など6レースでは総合トップでしたが、今後のレースではすべて勝っていかないとダメ。勝っていきたい」と決意を見せ、2〜3月の全日本選手権や国体など国内大会に臨み、続いて海外遠征や3月にフィンランドで開かれるワールドカップに挑んでいく。
 
 宮沢選手は現在、学生のクロカンではナンバー1。山形での全日本に続きトルコで開かれる世界ジュニアへの出場が決まった。「この大会でしっかり自分の力を出し切りたい。一歩ずつで世界レベルをめざしたい」と意欲を見せている。

写真・新潟県高校・中学大会で後輩を激励する宮沢大志(左)、小林由貴選手(18日、十日町吉田で)

 

あの頃の雪国暮らし「スゲボウシ」  1月20日号
 ◎…「スゲボウシ」、「ズッポ」、「ツッコ」、ボウシ」などなど、呼び名は地方によって、だいぶ違う。かつては、雪国の代表的な防寒民具だった。降りしきる雪道、向こうからスゲボウシ姿の人が来た。一本道の雪道。向こうが先によけてくれた。「すいませんね」、「いやーいやー」。すれ違いの時、なんとも懐かしくなる、かすかに乾燥した菅の香りがした。この冬、作ったばかりのスゲボウシかな。通り過ぎる後姿は、三角形のとんがりが、少し左右に揺れながら、静かに去って行った。

 ◎…長年、藁細工に取り組む津南町駒返りの石沢今朝松さん(82)。藁を使った民具類の技術伝承者のひとり。縄だけで30種も綯えるという。地域に伝わる「なわない」の技術は、米作りや畑仕事の機械化で、その技術は、まさに「風前の灯」状態だった。だが、石沢さんらは15年前、「津南わら工芸部」を立ち上げ、藁細工の技術を後世に伝えようと活動している。「スゲボウシは、菅で作る。夏の菅取りから始まる。今は行事用や展示用の注文が入る。昔は、近所へ行くに、重宝したもんだ。かぶるだけで、手が自由になる。吹雪でも雪が入ってこない。子どもの頃、よく被ったもんだ」。

 ◎…サラサラ振る雪は、三角のスゲボウシから滑り落ちる。かぶっているだけで、寒さ除けにもなる。小さな子が大人用をかぶると、三角形が歩いているようで、なんとも可愛かった。雪国情緒たっぷりで、当時はカメラマンの絶好の被写体になっていた。いま残るスゲボウシは、藁で作ったものも多く、すぐに濡れる。あの、かすかな菅の香り、サラサラと音がするスゲボウシ、懐かしい。

写真=1980年、津南町外丸地区で。今では見られない雪国風景だ。

世田谷と十日町交流で誕生「とんとろ丼」、まつだい農舞台で提供  1月20日号
 ○…28年前から交流する十日町市と東京世田谷区の特産コラボレーションどんぶりが完成。日本農業大賞の「妻有ポーク」、「魚沼産コシヒカリ」と世田谷特産「大蔵大根」使用の「とんとろ丼」。12日からまつだい農舞台里山食堂で提供している。同食堂では「夏には大地の芸術祭もあり、特産メニューとしてアピールしたい」と話している。
 
 ○…同丼は2年前、世田谷区役所職員食堂で5日間限定で販売、毎日50食完売の人気だった。同食堂の長谷川繭シェフ(34)が地元食材をふんだんに使い改良。豚バラ角煮、角煮の煮汁で煮込んだ大蔵大根、生姜炒めのキャベツ、水菜サラダなどで彩り鮮やかに仕上げた。約3ヵ月かけ開発した長谷川シェフは「男性も満足でき、コラーゲンたっぷりで女性にもおすすめ。ぜひどうぞ」。同丼は平日ランチタイムに1千円(税込)で提供。なお市では芸術祭会期に合わせ同丼提供の食堂を探し、現在3店と交渉している。

世界ジュニア出場の佐藤、藤ノ木(十日町高)、いよいよ全国高校  1月20日号
 インターハイ出場をめざす県高校スキー大会はクロスカントリー競技が十日町市の吉田クロカンスキー競技場、アルペン競技は妙高市の赤倉観光リゾートスキー場で16日から18日まで開かれた。クロカン男子では、ノルディック世界ジュニア選手権(2月20〜26日、トルコ)の代表選手に選ばれた十日町高の佐藤友樹(3年)と藤ノ木光(同、津南)が活躍。佐藤はクラシカル、フリーともに圧勝、藤ノ木もクラシカル2位、フリーで5位と健闘し、リレー優勝の原動力となった。一方、女子はクラシカルで酒井梨奈(十日町2年)、フリーで斎木愛里紗(同1年)が共に2位に入った。
     ○
 世界ジュニアに出場する佐藤と藤ノ木。ともに「今季は調子いい」と口にした。「インターハイは順位の目標は掲げない。全力を出せば結果がついてくるはず」と昨年の15`フリー・インターハイ覇者の佐藤が言えば、藤ノ木も「順位を狙うと崩れるので、とにかくベストを尽くすだけ」。両選手とも言葉は少ないが、最後のインターハイとなるだけに闘志を燃やしている。
藤ノ木は昨年の県大会前に父親を亡くし大きなショックを受けながらも、家族の励ましを受けインターハイに出場。今季、さらにパワーアップした姿を亡き父に見せたいとインターハイでの活躍を誓う。
 高卒後、佐藤は早稲田大、藤ノ木は日大に進学予定でさらにライバル同士としてクロカンスキーを続ける。

写真・世界ジュニア出場の佐藤(左から)、藤ノ木の両選手

全国中学スキーへ津南中3選手出場  1月20日号
「優勝を狙っていたのに残念」と富澤。降雪後、特に実践を見立てて急坂での練習に取り組んできた。「本番で練習の成果が出た。登りになると体が覚えていて、練習と同じように走ることができた」と話す。フリーでも7位に入り、両種目で初の全中出場権を獲得した。「来年、新潟県の枠を増やせるよう頑張りたい」と意欲を見せている。
     ○
 クラシカル2位の桑原。「全中出場が目標だったので、予想以上の結果です」と喜ぶ。「体調もワックスもよかった。全国では楽しく上位を狙いたいです」。一方、同種目6位の滝澤。「体調を崩したりミスもあり、納得いかない結果でした」と振り返る。目標の全中出場はクリアーしたが、「この失敗は全中で返したい」と闘志を燃やしている。両選手とも全中出場は初めて。「とっても楽しみ」と話している。
     ○
 津南・高橋哲成監督「3人が全中出場を決め、練習の成果が出た。1、2年生も健闘し来年が楽しみ。これから標高2千bを越す志賀高原で北海道を意識した練習に入りたい。全国でも良い結果を出したい」

写真・全中出場の富澤(左から)、桑原、滝沢の3選手

募る食材不安、どうする給食現場、放射線測定、十日町は4月から、津南は予定なし  1月13日号
 福島第一原発事故で拡散された放射性物質。子どもへの影響の不安が全国に広がっている。新潟県は今月下旬から学校給食食材測定用に、7台の放射線測定器を各地域振興局に配備する。これを受け十日町市は新年度4月から学校給食食材の測定に取り組む計画。だが津南町では測定は行わない方針だ。一方、津南町の民間業者は、4百万円を投じ独自に測定器を購入、昨年12月から検査活動に取り組んでいる。幼児や小中学生を持つ母親グループからは「保育園や学校給食の安全は保証されていない。特に毎日使う食材は継続検査が必要だ」と地元自治体に要望する。津南町の場合、民間主導で検査活動が進むが、主体である町に、その動きがないことを疑問視する声があがっている。

 県教育庁は今月下旬から7台の簡易放射線測定器を導入。給食検査の自治体アンケートをもとに検査要望の多い地域振興局から順次配備する。十日町地域振興局を通じて十日町市は新年度から給食検査を行う計画。一方、津南町は「現状では行う予定はない」(町教委)と対応が分かれている。小野塚均次長は「県が連日放射性物質サンプル検査を行い、県内産で国の暫定基準値を超える食材は出ていない。給食食材は県内産を使用しており、現状で問題ないと判断している」と測定しない理由を説明する。
 
 ここで問題となるのが放射性物質の「定量下限値」。県は原発事故直後から県内に流通する食品サンプル検査を継続、ホームページで公開。検査は食材1`当たりの放射性物質5ベクレル以上が検出基準。5ベクレル未満は「不検出」となる。他県では10ベクレル以上や50ベクレルを下限値と定める。新潟県はより厳しい基準と言えるが「1ベクレルの下限値設定も可能だが、時間がかかり検体数が減る。下限値5ベクレルは厳しい数値で、より多くの検体を調べることが安心につながる」(県福祉保健部生活衛生課)とする。

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 年末16日、「妻有のいのちと自然を守る会」(大嶋利子、小木曽茂子共同代表)のメンバー4人が上村町長を訪ね、『給食食材の放射能測定』を求める要望書を提出。小学生の子を持つ小木曽共同代表はチェルノブイリ事故を例に、「牛乳や母乳は放射性物質が濃縮し、体がカリウムと誤認し摂取してしまい蓄積されやすい。特に子どもたちの保護者は不安に思っている」と内部被爆の危険を指摘し、放射性物質測定を強く求めた。
 
 フクシマ原発事故の放射性物質は津南町、十日町市にも拡散した。保育園や学校などの側溝、吹き溜まりから高い放射線量を確認。津南町森林組合産ナメコ、県営妙放牧場の牧草から微量セシウムが検出されたが、抜本的な対策が取られていないのが実態だ。
 
 国はようやく、新年度4月からセシウムの新基準値が定める。1`当たり飲料水10ベクレル(現在の暫定基準値200)、牛乳50(同)、一般食品100ベクレル(同500)など厳格化させ、放射性物質チェックの必要性は、さらに高まることになる。

写真・学校や保育園の給食食材への不安が募る(津南小学校で)

津南町の民間企業が独自に放射線測定器導入、津南高原農産  1月13日号
 津南町津原の食品加工販売・津南高原農産(鶴巻義夫社長)は昨年11月、自社で放射能測定器を購入。町内の土壌や農産物、他県から加工委託を受ける約百種類余を検査し、消費者への安心感を提供している。同機器を一般にも開放し、放射性物質測定を受けている。1回5千円(税込)。

  同社導入の測定器は「EMF211型ガンマ線スペクトロメーター」。放射性ヨウ素、セシウムを約1時間の検査で10ベクレル以上検出できる。機器は約4百万円。専用検査室を設置、専従職員1人が調査。すでに同社畑6f余、水田3・5f余の土壌や自社生産品を測定、結果は不検出。一方、県内外から委託を受けた農産物からは微量放射性物質検出もあったという。

 有機農業に取り組み40年余の鶴巻社長。「消費者は国が思うよりも不安感を持っている。生産者も問われて知らないでは済まされない。より正確なデータを得て安全性を説明できる商品を提供する必要がある。特に安全を掲げてきた、有機農業ではなおさらだ」と話し、町からの協力要請があれば、応えたいと話している。

新連載「あの頃の雪国暮らし」 毎朝のカンジキ道ふみ
 ◎…一面の銀世界、という表現はロマンチックだが、雪国の住民にとって、それは一日の始まりの仕事を意味する。昨夜からシンシンと降り続いた雪。「静かな夜ほど、雪が降る」。夜明け。薄明かりのなか見える雪原。前日つけた道は、跡形もない。幸い雪は上がり、空が明るい。今日は、晴れるな。「道ふみ」の始まりだ。

 ◎…根曲がり竹を器用に曲げて作った「カンジキ」の登場だ。縄を十文字にかけ、カンジキが外れないように履く。秋山郷見倉の山田数雄さん(85)は、今も自分でカンジキを作る。妻キワさん(79)は話す。「昔は、スッポン(ワラで作った長ぐつ)にカンジキで道ふみをした。今はゴム長ぐつ。スッポンはカンジキと合って、脱げることはなかったな。それに暖かった。懐かしいね」。積もった雪の上でも、カンジキは埋まらない。雪国民具の知恵が光る。

 ◎…「雪ふみ」とは言わない。雪の上に道をつけるから「道ふみ」、地域によっては「道つけ」ともいう。足踏みをするように、細かく歩む。新雪を踏むと「キュッ、キュッ」と雪が鳴る。踏み鳴らしながら進むと、後には見事なカーブの道が現れる。この曲線が、雪の上に描かれると、一日の始まりを告げる。隣りの家の中間まで踏み、隣りが踏むと、道はつながる。集落内に次々と雪道が現われ、生活道路の誕生。「雪道ですれ違うのが大変なんだ。どっちかが先に避けて待っているんだが、お互いが急いでいると、抱き合うようにしてすれ違うんだが、それが面白かったなぁ」。情景がよみがえる。

 写真=茅葺き民家に向かって伸びる雪道。カンジキで踏んだゆるいカーブがみごとだ(1991年1月、秋山郷見倉で)

「これは人災だ」、栄村仮設住宅除雪で転落死、対応遅れ指摘  1月13日号
 県境地震で住む家を失い、応急仮設住宅での暮らしを余儀なくされている栄村の被災者たち。初めての冬を向かえ、仮設住まいの困難性が日ごと増しているなか、心配されていた仮設屋根の除雪で、ついに犠牲者が出た。  

 新年早々の6日午後4時35分頃、仮設住まいの同の野田沢の栄村振興公社職員、宮川正寿さん(41、秋山郷雄川閣支配人)が仮設屋根を除雪しようとハシゴを掛け、上る途中で転落し、頭強打し、意識不明のまま中野日赤に搬送されたが、翌日午前9時53分、脳挫傷で死亡した。宮川さんには、妻と中学2年の長男など3人の子がおり、告別式では親族、親戚、集落民は皆涙を流し、早すぎる死を悼んでいた。

 この仮設住宅除雪は、昨年3月12日の地震発生後、仮設住宅の建設が決まった段階で、「冬の除雪は個人で行う」方針が示されたが、被災住民からは、早くから「仮設は個人住宅ではない」と疑問視されていた。さらに、冬シーズン前の11月25日には、村は改めて「仮設住宅の屋根除雪は、要援護世帯は雪害救助員が行うが、以外の一般は個人が行う」と説明した。この時も、説開会後、「仮設住宅は避難所と同じ。個人住宅ではない」との声が上がっていたが、村は方針を変えず、積雪シーズンに入った。そして、今回の事故である。

 村は、宮川さんが死亡した7日夜、急きょ、仮設住民を対象に会合を開いた。復興本部長の島田村長に代わり、斎藤副村長は出席し、新たな除雪方針を示した。ただ、仮設住民からは「対応の遅れが、今回の事故を招いた」など、村の対応の遅れを指摘する声が聞かれた。

 事故前の村の仮設の屋根除雪は、高齢者世帯、独り暮らし世帯な要援護世帯は、村臨時職員の雪害救助員がすべて行い、他の一般世帯は、個人が行い、できない場合は負担金(1戸1回1650円)としていた。今回の事故を受け、村は「すべて雪害救助員が行うが、一般世帯は負担金(1戸1回4百円)を。一般者も無料では、村内の他の住民との間に不公平さが生じる」と方針を示した。

 だが、仮設入居の住民からは、さらに疑問の声が上がる。50代の男性は、「今回の事故は、村対応遅れの人災だ。仮設は、住む家がない人が一時的に住む避難所。一般住宅と比較すること自体が、認識を誤まっている。村は被災者の意味と仮設意味を、もっと考えるべきだ」と話す。

 震災復興本部長の島田茂樹村長は、話す。「冬前の11月25日に説明している通りだが、今回の事故は悲しい事故だ。災害救助法適応時なら、対応もできるが…。平成2年にも冬場、村民が屋根から転落死している。その時の対応など参考し、(弔慰金など)検討したい」。さらに「人災の指摘はあたらない。想定しているものではなく、この地域では屋根除雪は日常的なこと。村に責任があるとは考えていない。9日に一斉除雪を行う予定だった」など、村の責任論を否定している。

 なお、7年前の中越地震では、十日町市に設置された仮設住宅の屋根除雪は、ボランティアなどが除雪を行い、入居者負担がないように市が対応した。今回の事故で、栄村の震災対応の一端が表出した形となった。

写真・前方の仮設屋根にはしごを掻け、昇る途中で転落した

十日町市文化会館、21億8千万円で建設へ、中間報告で  1月13日号
 構想予算規模は21億8千万円―。十日町市民会館の老朽化に伴い、新たに建設が計画されている市民文化ホール(仮称)の中間報告会が10日、同市民会館で開かれた。市長の諮問を受けた建設検討委員会(桜井俊幸委員長・小出郷文化会館長、12人)が開き、それによるとメインとなるホールは固定席が「5百〜699席」「7百〜8百」「千席程度」の3案を検討中で、建設費は「後期基本計画によると21億8千万円」と概算を明らかにした。検討委では来月20日まで市民からの意見を募集し、今年度末までに市長に答申する方針だ。
 
 桜井委員長は「めざすべきものは3点ある。1点は主役である市民が生き生きと活動できるホール、2点は明日を担う子どもたちを育むことができるホール、3点は市の芸術文化による魅力や資源を発信し活気あるホールにすること」と挨拶、中間での概要を説明した。
 
 現在の市民会館は昭和46年に建設。鉄筋コンクリート4階建て、ホールは固定528席。外壁などにひび割れが多く、中越大震災で被災し建て替えが必要となっている。
 
 新文化ホールは、質の高い各種鑑賞や住民参加の舞台芸術公演などができる「文化芸術振興モデル」と「地域密着モデル」の複合型をめざす。ホールの舞台は幅18b、奥行15bを確保し「花道」や「オーケストラピッチ」、さらに客数に応じてカーテンや壁で仕切れるような工夫も望ましいとしている。
 
 建設地については現在地が急傾斜地崩壊危険箇所であることや、建設に当たっては中心市街地活性化計画による「まちづくり交付金」を補助金に予定しており、そのため商業地での建設が必須で「本町西1丁目十日町高校東側周辺」か「本町2丁目分庁舎西側周辺」を最有力地として「駐車場問題を含めさらに検討を進めていきたい」と方針を示した。
 
写真・中間報告する桜井委員長

津南町議会、3月定例会からIT中継  1月13日号
 昨秋の津南町議改選前から住民要望が多かった議会中継が、3月の新年度予算議会から試験的ながらインターネット中継で実現する見通しだ。今月6日の町議会全議員協議会で方針が確認され、中継方法などの検討に入っている。

 今回の議会中継は、改選後、複数の議員から実現要望が出され、河田強一議長も就任時に、「議会中継を早期に実現したい」と方針を述べた。これを受け、新人議員の桑原悠氏が担当する形で検討を進め、6日の全協で報告した。

 桑原議員は近隣地域の状況を調べ、昨年末、千葉・流山市議会を訪問し調査。同市議会は本会議は本格的な中継を行い、比較的簡易にできるインターネットの動画送信サイト「Ustream」(ユーストリーム)を使って委員会中継している。町議会の試験中継は、この動画送信サイトを使う方法で検討している。昨秋の町議選前、本社が実施した公開討論会中継も同動画サイトを活用した。

 6日の全協では、今回の議会中継は「試験的に行い、住民の反応を見て本格導入するか検討する」方針だ。だが一方で、「すぐに住民の反応は分からない。続けることが関心を高めることになる」との意見も出て、3月議会だけになるか以降も継続するかは、2月の議会全協で検討することになっている。

 3月議会中継は、町予算ゼロで行う方針で、議員からは「政務調査費を出し合ってはどうか」などの意見も聞かれた。桑原氏の調査では動画サイトを使う場合、ライブカメラとパソコンがあればできるため、費用は数万円程度と見ている。

 議会中継は、十日町市が09年9月から一般質問など本会議を中継し、3日後に録画再生が視聴できるようになっている。カメラ3台、マイク、切替機器など議場改修工事含め約1460万円を要し、動画配信などランニングコストはインターネット配信管理など月額約8万円となっている。

写真・昨年10月、本社主催の公開討論会でのIT中継の様子

東京松之山会、ふるさとの絆を  1月13日号
 「ふるさと松之山、十日町・津南地域をもっと盛り上げたい。今年もゲリラ訪問しますよ」。東京松之山会の橋秀夫会長は、150人余の参列者を前に、ふるさと応援団の活動をアピールした。同会の新年会を9日、東京・上野精養軒で開き、オリンピックイヤーに合わせ、十日町合宿が世界に知られる女子レスリングの金メダリスト、吉田沙保里選手と栄監督、丸山秀二日本レスリング協会副会長らを特別ゲストに招き、東京松之山会から地元松之山米が贈られた。

 東京松之山会は昨年、創立20周年を迎え、毎年新年会、春花見会、松之山での田植え、稲刈り交流会など年間通じて活発なふるさと交流を続ける。新年会には東京新潟県人会・平辰会長、同副会長の東京十日町会・春日覚会長ら多数の故郷会長らと共に十日町市から村山潤副市長が出席。約3時間に渡り、ふるさと談義で大いに盛り上がった。

 新年会で橋会長は「我がふるさとは昨年、震災や豪雨で大きな被害が出ている。こういう時こと絆が大切。今年も積極的にふるさとを訪れ、ゲリラ的なパフォーマンスをしたい。ふるさとの人たちも、我々も思いは同じ。ふるさとを元気にしたい」と話し、今夏の大地の芸術祭などと連携し、支援活動を繰り広げる方針だ。

 オリンピック年の今年に関係し、今回は特別ゲストに金メダリスト、吉田沙保里選手を招いた。栄監督が2つの金メダルを披露すると、会場から大きな拍手。「次にお会いする時には、3つ目の金メダルをお見せしたい」とフランス五輪でのメダル獲得誓い、吉田選手は「3連覇をめざします」と約束すると、さらに大きな拍手と声援を受けていた。

写真・吉田選手を激励する高橋会長(9日、上野精養軒で)

夢は大きく世界公演、つなん火焔太鼓結成2年目  1月13日号
 ◎…津南オリジナルのリズムを奏でる「つなん火焔太鼓」(風巻藤子代表、14人)。始動2年目で演奏活動の範囲が広がっている。25歳から68歳まで幅広い世代がメンバー。「自分たちも楽しみながら津南を盛り上げたい」。さらなる飛躍をめざし、週一回余の練習にも熱が入る。
 
 ◎…同太鼓の演奏は現在2曲。メンバー作曲の『雪雷』(ゆきおろし)。降雪前の雷の響きと静寂など緩急ある曲。さらに指導する長岡市の安藤剛さん(県太鼓連盟指導員、火焔太鼓主宰)作曲の『くるみ』。軽快なリズムが特徴で、イメージはクラシックの名曲・くるみ割り人形。今年はさらに1曲増やす予定だ。
 
 ◎…結成の契機は栄村の「榮太鼓」。5年ほど前に演奏を聴き、感銘を受けたという風巻代表。「元気で楽しく演奏する姿が格好よくて。津南でも新しく太鼓をやろうと決めました」と笑う。メンバー集め、塩ビ管で練習用太鼓作りなど手さぐり活動で念願の結成。地域の秋祭などに呼ばれ演奏の機会が増えた。「まずは自分が楽しみ、そして見る人が元気になってくれれば最高。夢はでっかく、津南で生まれた太鼓を世界で演奏すること。栄太鼓もアメリカ演奏していますから」。メンバーは女性が主体だが、男女、年齢問わず募集中。連絡先は町観光協会пi765)5585。
 
 火焔太鼓メンバーは次の通り。◇風巻藤子(大割野)、相馬好美(同)、本山百合子(同)、高橋由香里(同)、石原花梨(同)、石沢和巳(上野)、音羽さち子(正面)、井之川幸乃(同)、板場八重子(辰ノ口)、江村美智代(外丸)、桑原直美(陣場下)、桑原あや(同)、石橋桂子(割野)、桑原恵莉(船山)。

母ちゃんの味、ふれ合い味噌作り最盛期  1月13日号
 ☆…「津南のかあちゃんの味、今年も」―。厳冬のなか、自主ブランド製品はじめ地元の農家から委託されたものなど、愛情たっぷりの手づくり「ふれあい工房味噌」が、次々に仕込まれている。仕込み作業には20年余の経験を持つ8人余りの作業員が、町内上段の農協加工施設内の作業場で取り組んでいる。「味噌は健康食品。たっぷり摂って元気な毎日を」と呼びかけている。
 
 ☆…製造は1シーズン、1斗缶で5百個余り。12月から3月いっぱいまで作業を続け、仕込んだ味噌は、食べ頃になる9月頃までゆっくりと熟成させる。出来上がった味噌は町内すべての保育園や小中学校の給食に使用、また地域や関東方面の「常連客」ら約150世帯に買い求められている。「今はトレーサビリティもしっかりさせ、安心安全な味噌づくりに取り組んでいます」と中沢伸子社長。大豆はすべて地元のJA津南町から受注。今後も県内外からの注文にも応じていく方針だ。ふれあい工房рO25(755)8355。

めざすは世界公認「ジオパーク公園」、津南町が委員会を立ち上げ  1月6日号
 国内有数の規模の河岸段丘の津南町を中心に「ジオパーク」認定をめざす活動が始まった。地質、考古、植物など専門研究者がスクラムを組み昨年末、「津南郷歴史自然環境活用検討委員会」を設立。雄大な9段の河岸段丘、火山活動が形成した中津川渓谷、鈴木牧之が歩いた秋山郷の民俗、旧石器から縄文晩期までの遺跡群など自然、文化、植生など総合的にとらえ「地球の活動を知る地域」として、2年後の日本ジオパーク認定をめざす。
 
 ジオパークは、『ジオ』(地球)を楽しんで学ぶ『パーク』(公園)の名称。日本ジオパーク委員会認定で現在20ヵ所を定める。うち国際的評価の「世界ジオパーク」は糸魚川フォッサマグナ、洞爺湖有珠山など国内5地域が選出されている。
 
 計画では津南町、栄村、十日町市中里地域にまたがる7エリアを想定。堂平遺跡や竜ヶ窪がある「津南河岸段丘」、マグマが冷えてできた魚沼層群安山岩貫入岩体の「野々海・山伏山」、鈴木牧之が歩いた秋山郷やトチ原生林など残る「中津川渓谷」、山頂部に高層湿原を持ち火山活動痕跡がある「苗場山」、柱状節理を築いた対岸の火山「鳥甲山」、切明の河原温泉など「雑魚川・魚野川」、旧石器時代の石器材料となった屈岨の無斑晶安山岩溶岩など確認できる「志久見川」。これを試案に調査研究を進め、ジオパーク認定で景観保全や歴史伝承、さらに地域活性化に繋げる方針だ。
     ◇
 第1回委員会は年末19日に開き、委員長には津南地質学研究を30年余続ける新潟大名誉教授・島津光夫氏が就任。島津委員長(85)は「ジオパークは大地のイメージが強いが、地形の上に歴史、文化、伝統が積み重なった総合的なもの。現在国内では縄文など考古学が絡む認定地は少ない。将来的に栄村や十日町との連携も必要。河岸段丘、火焔土器、苗場山など条件は揃っている。認定が実現すれば観光振興にも好影響が出る」と期待感を話す。
 
 検討委員会は年4回開き、地質や遺跡群など記したジオエリアマップ作成や巡回ツアー企画、なじょもん館企画展示などで周知をはかる。次回委員会は5月に開く方針だ。
 同会メンバーは次の通り。
 ◆委員長・島津光夫◆副委員長・中沢幸男(津南町文化財審議調査委員会委員長)◆小林達雄(國學院大名誉教授)◆卜部厚志(新潟大学災害復興研究所准教授)◆関沢清勝(郷土地質研究家、津南町)◆清水迪男(県文化財パトロール委員、同)◆中沢英正(植物研究者、同)◆樋口秀一(旧中里村元社会教育課長、十日町市)。

新連載「あの頃の雪国暮らし」 ジロを囲む、秋山郷・山田春夫さん、チイさん
 ◎…あの頃、というが、いまも現役で活躍している「囲炉裏」。津南地方では「ジロ」という。秋山郷の津南町秋成逆巻の山田春夫さん、チイさん夫婦は、今年80歳になる同い年。「すっかり体は弱くなったが、口だけはたっしゃだて」。毎朝、ジロに火を入れることから、その日が始まる。「今年も雪が多いなぁ。へぇ、2bを越えたて」。築後200年を経つという昔ながらの民家。今は、茅葺き屋根をトタン張りし、雪が自然落下するようになっており、雪下し作業はなくなった。それでも、冬の暮らしは容易ではない。毎朝、家の周りの雪踏み(道をつける)は日課だ。

 ◎…この写真は、1988年(昭和63年)12月、新年号用に撮った。大きな薪をジロに入れ、赤々と燃え上がる火が鉄びんの湯を沸かす。チイさんが鉄びんの湯を入れ、お茶を出してくれた。そのわきで、春夫さんがジロに手をかざし、暖を取っていた。「へぇ、20年も前になるなぁ。このジロは、3月の県地震でヒビが入り、陥没して壊れたんだが、なんとか直して、ようやく使えるようになった」。灰を塩で固めたジロ。まだちょっと軟らかい所があるが、往時の姿がよみがえった。薪割りは春夫さんの仕事。「とっておいた薪がまだあるから、この冬は大丈夫だ」。燃え上がるジロの火が、春夫さんの顔を赤く照らした。
△△△
連載「あの頃の雪国暮らし」では、懐かしい写真を紹介し、雪国暮らしへの思いを綴ります。

写真・囲炉裏を囲む山田春夫さんとチイさん。この「ジロ」は今も現役だ(1988年12月撮す)

雪国育ち、世界をめざす石田選手、SO全国大会出場  1月6日号
 雪国からまたひとり、世界をめざすスキー選手が育とうとしている。4年に一度開く障がい者スキー世界大会やパラリンピックへの登竜門ともいえる「スペシャルオリンピックス」全国大会に、津南町赤沢の県立小出特別支援学校中学部3年、石田暖選手(15)の出場が決った。同大会は来月11、12日、福島・猪苗代で開く。

 石田選手は、津南小学時代からクロスカントリースキーを始めた。昨年4月、小出校に赴任した瀧澤慶太教諭(27、津南町陣場下)のすすめで、夏場からローラースキーに取り組み、全国をめざした。昨年12月に選考会が開かれ、石田選手の出場が決った。出場種目はクラシカル、フリー、リレーの3種目の予定。一般の大会と全く同様に行い、タイムレースで競う。同大会で優秀成績を収めると世界大会出場の道が開かれる。

 小出校からは小学部2人、中学部は石田選手、高等部(川西校)からも出場し、高等部の谷口博文教諭を監督に、瀧澤教諭がコーチとワックスマンを担当し、来月の全国大会に臨む。瀧澤教諭は津南中ー十日町高ー信州大ー同大学院とクロカンを続け、大学3年の時、パラリンピック選手とワールドカップ大会で世界5ヵ国を転戦し、以降も障がい者スキーの支援などに取り組んでいる。瀧澤教諭は「石田選手は身体能力が高く、技術的な習得も早く、全国大会が楽しみな選手です。今回はデビュー戦ですが、世界をめざせるセンスを持っています」と、身長170aの石田選手に期待している。

◇◆◇

 瀧澤慶太教諭は、来月26日から3月6日までトルコで開く障がい者スキー世界選手権のコーチ、ワックス担当として日本選手団として出場する。昨年末、JOC(日本オリンピック連盟)から要請があった。

 信州大3年時、パラリンピック選手とワールドカップ世界大会で、5ヵ国を参戦した経験を持ち、当時を知るJOC本部役員がおり、直接本部から参加要請を受け、世界大会への同行が決った。
日本選手団のクロスカントリースキー部門のコーチ兼ワックスマンは瀧澤教諭だけで、世界転戦の実績が大きく評価された。瀧澤教諭は「トルコの雪がどんなものか、まず情報集めからです。日本選手の活躍を支援すると共に、自分自身にとっても教員として貴重な経験になるはず。次期大会には教え子と共に出場したい」と話している。同世界選手権では、目の不自由な選手の伴奏出場も予定されている。

 瀧澤教諭は昨年3月まで津南小に勤務。6年生の担任を務め、卒業する教え子たちにメッセージを残した。 『(小出校の)3年間のうちに世界大会出場の選手を育てるから、皆も頑張ってほしい。どっちが成長するか競争だ』。教え子たちのためにも、世界で活躍する子たちの支援に取り組んでいる。

43年の歴史で初の女性応援団長誕生、津南中学  1月6日号  
 ○…津南中の歴史に、また新たな1nが加わった。昨年末の生徒会役員選挙で女性応援団長が誕生。選ばれたのは2年の樋口美蘭さん(正面)。創立43年間の同校では初。就任は新年度4月からで、樋口さんは「来年は上郷中と統合もあります。伝統と絆を守りながら、新たな津南中に向け頑張ります」と意欲を話す。
 
 ○…樋口さんは1年生の時、副応援団長に立候補。「応援する先輩がかっこよくて」。この時は惜しくも落選。2年に進級しクラスの応援団員を務め、今年度も立候補、初の応援団長に選任。いま、振付けやエールなどで気持ちを前面に出す応援団魂を先輩から学んでいる。公約に掲げたのは『伝統・絆・工夫=新生津南中』。上郷中の伝統も引き継ぐことを意識した。「上中の応援はまとまりがよく、太鼓もあるので取り入れたいと感じています。ただ一番大事なのは気持ち。応援で少しでも選手のみなさんが思い切りプレーでき、そして心の支えになればと思います」。歴代団長に引き継がれる、津南中カラーの緑の鉢巻をしめる日を楽しみにしている。

体の状況が90秒で判明、上村病院が機器導入  1月6日号
 ○…あなたの身体の数値、すぐに測定します―。上村病院(上村晃一理事長)はこのほど体組成分分析装置「In Body」を導入。身長や体重、年齢を入力し測定機に乗ると体脂肪や筋肉量、骨のミネラル分、むくみなどがわずか90秒余でデータ化される、世界最高性能の測定器だ。すでに健康増進施設「ゆあ〜ず」で利用できる。


  ○…同装置は足と手に微弱な電流を流し数値化。隠れ肥満や全身の筋肉バランスなど、40項目を測定。すぐに数値が出るため、手術前後のリハビリや栄養管理、透析患者のむくみ状況などに適した医療プログラムが即組める参考データになる。もちろん一般の健康管理ににも有効。上村理事長は「今の自分の身体現状がわかる装置。すぐに数値が出るので病後の方も健康維持に取り組む方も適切なプログラムが取りやすくなる」と話す。利用料は会員5百円(初回無料)、一般1千円、中高生は5百円。ゆあ〜ずпi761)3663。

元日に新雪マラソン、550人参加  1月6日号
 新年早々に雪の中を走る大会として全国的な広がりを見せている第33回十日町新雪マラソン大会が2日、十日町中学校を発着点に開かれた。4歳の子どもから76歳の高齢者まで545人が参加し3`、5`、10`、ハーフの4クラスに挑んだ。大会名の通り雪が降る中、参加者たちは沿道の声援を受けながら、懸命に完走をめざし力走していた。
 
 今回のゲスト選手は、昨年9月のベルリンマラソンで日本人女性1位となった大久保絵理選手で、ハーフの部で女性トップの快走を見せていた。ハーフでの優勝者は、交流している世田谷246ハーフマラソンに招待される。
 
 同大会は新座地区住民が全面的に支援。大会運営はじめ餅つきやトン汁サービスなど行い、「温かな交流大会」として参加者から喜ばれている。
 
上位結果は次の通り。
 【男子】▼3`@高橋一生12分24秒(十日町市)A岩根直(長岡市)B萩谷英一郎(十日町市)▼5`@村山知之17分12秒(新潟市・津南町出身)A柳秀人(十日町市)B小林史弥(津南町)▼10`@高野智仁36分16秒(南魚沼市)A田村和基(十日町市)B大橋健(同)▼ハーフ@徳永健1時間16分13秒(十日町市)A島田博行(魚沼市)B小杉英樹(十日町市)
 【女子】▼3`@村山麻衣子10分56秒(新潟市・津南町出身)A日向原凛香(十日町市)B宮内明葉(同)▼5`@松栄モモ子23分16秒(上越市)A服部奈々絵(十日町市)B村山奈穂(同)▼10`@荒井佳子43分51秒(魚沼市)A阿部みのり(神奈川県)B小山かおり(十日町市)▼ハーフ@渋谷佳代1時間32分21秒(新潟市)A山田史絵(東京都)B高橋美恵(長岡市)


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