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2011年01月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
米輸出のビッグチャンス、中国最大手食品企業の会長、十日町・津南訪問  1月28日号
 ビッグなビジネスチャンスを筒井信隆農水副大臣が連れてやってきた。26日来日した中国の国有企業で食品最大手「中国農業発展集団(中農)」の劉身利会長が来日し、滞在4日間の限られたなか27日には筒井副大臣の案内で十日町市と津南町を訪問した。大雪が歓迎するなか、日本一の魚沼産コシヒカリや魚沼米の米粉で作った米粉パン、雪下ニンジンジュースなどを試食。劉会長は「米粉のパンは世界唯一のものではないか。美味しい」など、大雪の歓迎に驚きながらも、十日町・津南産の食材に大きな関心を示している。
 


 筒井副大臣は昨年12月に訪中し、中農・劉会長と日本産農産物などの輸出拡大をめざす覚書を結んだ。この中で、「当面、米を年間20万d輸出し、将来は100万dをめざす」とコメ輸出の道をつけた。
 
 今回の劉会長の来日は、中国内で人気が高い日本の農産物の現地調査や生産者、流通業者との懇談などが目的で、28日には生産団体や食品業者を対象とする説明会を開いた。中国では、富裕層を中心に日本の農産物への関心が高く、「食味がよく、安心安全な日本の農産物」と人気だ。コメ産地の十日町・津南への今回の訪問は、筒井副大臣の地元でもあるが、良質農産物の生産現場であることを裏付けている。
 

 十日町市ではJA十日町の直売所「十日町べじぱーく」を視察。焼きたての米粉パンや農水大臣表彰を受けた妻有ポーク、雪下ニンジンジュースなどを試食。「これはうまい。このジュースの色がきれいだね」などと感想。関口市長が「この雪が美味しいコメ、美味しく安全な農産物を作り出している」と雪国の優位性を説明した。
 直売所の野菜や加工品を手に取って見回った劉会長。「きれいな風景と純朴な人たちによって、農業の奇跡を作っている地域ですね。感激し、感動した」と時間延長しながら見て回った。
 

 津南町では昼食交流。ニュー・グリーンピア津南で両市町関係者40人が出席。上村町長が「津南は日本で一番雪が多いまち。この雪と清冽な水が安全で美味しい農産物を生み出している」と話し昨年に内モンゴル自治区のホテルとNGP津南が姉妹提携したことなど紹介した。

 昼食には釜炊きの魚沼米が用意され、山菜の煮物、きのこのてんぷらなどすべて地元職食材。劉会長は「美しく神秘な所にやってきた。この米、そして風景は素晴らしい。帰国したら新潟の人たちの情熱や風景、食べ物を中国に宣伝したい」と話している。滞在時間約2時間の駆け足視察だったが、「またとないビッグチャンス。この雪がこの地域を印象深くしただろう」と関係者は話し、筒井副大臣が進める中国輸出のコメ精米工場の新潟設置の実現を期待している。なおNGP津南から新幹線・越後湯沢駅までの車中では上村町長、石橋地域振興課長が劉会長と懇談し、津南をアピールした。

写真・十日町の直売所を視察する劉会長(左から2人目、26日、べじぱーく十日町で)

西大滝ダム水利権更新問題、下流の栄村でラフティング協会設立へ  1月28日号
 ダム直下流の栄村では、2年前から試行する「ラフティング」を事業化する組織「栄村ラフティング協会」を来月設立する。すでに県外から今春からの利用問合せが入り、その受け皿となる地元組織となる。関係者は「最低でも20dの水が年間通じて流れることになる。活動を通じて、さらにラフティング期間中の増量を求めていきたい」と、実践活動を通じた放流量の増加運動に取り組む方針だ。
 

 2年前からラフティングに取り組みのは、村内のスポーツ団体や地域活動する団体関係者などのグループ。昨年は6月と9月に、飯山市でラフティングを事業化しているパワードライブ・庚敏久さんの協力を受け、村民などが実際に体験した。箕作の百合居橋から津南との県境、宮野原橋下流まで約10`を2時間半かけ下った。
 このルートは、実はラフティング界では、「最高のルート。日本有数のコースだ」と評判が広まっている場所。特に、上流には西大滝ダム、下流にはJR東・宮中ダムがあり、この間の約21`が完全に独立しているため、管理しやすく、変化に富んだ流れが随所にあるなど、関東エリアで人気の「みなかみ(奥利根)」を上回る人気スポットとなっている。
 

 今回の栄村ラフティング協会設立は、地元スポーツ団体代表の樋口武夫さんやNPO栄村ネットワークなどのメンバーが主体となり設立する。樋口さんは、「ラフティングは、その場所の地元組織の規則に従うのが決まりのようで、設立する協会はこの最適なコースを運営、管理する地元組織となる。すでに県外から問合せも入っている。5月連休には受け入れを間に合わせたい」と方針を話している。
 

 2年前からの活動で、水量が課題になっている。水利権更新で東京電力は昨年10月、「維持流量は常時毎秒20d」と国に申請。これまでの試験放流を上回る放流量となっている。だた、ラフティング関係者は、「やはり50dはほしい。期間限定でもシーズン中の増量を要求していきたい」と話している。
 なお、設立する協会では、川への乗り入れ場所の整備や管理施設などの整備にも取り組む計画だ。人気の「みなかみ」では、年間10万人を超える利用者があり、約10億円の経済効果が出ているという。 

津南町が観光6施設を「廃止」含み抜本検討  1月28日号
 「保健保養観光」や「60万人観光」など、地域資源を活用した観光事業に取り組んできた津南町は、町内の温泉施設など6施設を対象に、今後のあり方を研究する上村町長の諮問機関「津南町観光施設検討委員会」を20日立ち上げ、今年9月を目途に経営改善策や廃止を含む抜本的な方針を打ち出す計画だ。
 

 メンバーは、町議会から自主参加の4人、町観光協会2人、担当町職員7人の13人で構成。対象の観光施設は「マウンテンパーク津南」(開設昭和40年)、「津南慣行物産館(なごみの湯)」(同平成4年)、「かたくりの宿」(同5年)、「リバーサイド津南」(同7年)、「竜神の館」(同8年)、「萌木の里」(当初昭和62年、焼失後再建、同8年)。6施設とも町有施設。経営は業務委託で、指定管理施設はない。業務委託費が町から出ているのはマウンテンパーク津南(委託費2150万)、リバーサイド津南(同470万円)、萌木の里(同400万円)の3施設。


 初会合では、現在の経営状況や6施設の修繕費、施設の老朽度などを担当町職員が説明した。今回の検討は、「この先、5年、10年と現状でいけるのかどうか(経営診断)」、「入込み増をはかるための経営改善の余地があるのか(投資対効果)」などを視点に、6施設の方向性を研究する。今月末の2回目の検討会では、検討ポイントを絞り込み、来月から1施設ずつ経営者のヒアリングを行い、その施設ごとに検討結果を出していく。
 

 担当の町地域振興課・石橋雅博課長は「町が支出する修繕費がかさんできている。21年度、22年度とも5千万円余りかかっている。温泉施設は利用者が全体的に減少傾向。ピーク時から半減している施設もある。一律的な見方はできないが、今後のあり方を現場の声を聞きながら方針を研究したい」と話している。9月には、上村町長に答申する。なお、町有施設のクアハウス津南(指定管理・苗場福祉会)は健康福祉施設のため対象からはずし、ニュー・グリーンピア津南(指定管理・津南高原開発)は今後の検討課題としている。

写真・昭和40年建設のマウンテンパーク津南ロッジ

念願の新中里体育館建設へ、15億円で3年後完成  1月28日号
 合併前からの懸案事項、「新中里体育館」の建設が決まった。21日の十日町市議会全員協議会で関口市長が25年度完成の方針での取り組みを明らかにした。同体育館は、旧中里村が合併における条件の一つに掲げていたもので、ようやく実現の見通しがつき、中里関係者は安堵の表情をん見せている。
 

 新中里体育館は、現在の田沢小学校脇にある中里体育館を取り壊し、その場所に建設する。バスケットボールコートが2面取れる広さで、2階には柔道・剣道場が設けされ、可動間仕切りでワンフロアーとなり、同時に2試合ができるスペースが確保されている。大きさは現在の十日町総合体育館をほぼ同じ。隣接の津南町総合センターが老朽化している津南町にといっても朗報で、連携利用が今から期待されている。
 

 新体育館は、耐雪工構造2階建て、総面積4454平方b。1階はアリーナ(バスケ2面可能)、会議室、選手控え室、シャワー室・更衣室、キッズルーム、談話コーナー、管理事務室。2階は柔道場、剣道場、アリーナギャラリー周辺のランニングコース(1周160b)、談話コーナー。
 事業費は、中里地域振興基金3億円を含み約14億9700万円。今年実施設計を行い、、同時に現在の中里体育館を取り壊す。さら高道山体育館は廃止の方針だ。

松之山。全国トリプル表彰  1月28日号
 松之山の「食」を全国が評価―。松之山温泉の美味しい朝ごはんプロジェクト「里山の朝まんま」が全旅連青年部全国大会でグランプリ受賞。さらに第12回米食味分析コンクールで高橋組たかはしファーム「天水コシヒカリ」が金賞、松里小が金賞に次ぐ特別審査員賞を受賞。地域のトリプル表彰で改めて里山食に関心が集っている。
 

 受賞記念合同報告祝賀会を26日、同温泉・千歳で開催。地元食材と郷土食を取り入れた朝ごはん開発の合同会社まんま(柳一成代表)、たかはしファーム(高橋伸幸代表)、松里小(丸山公一校長、児童40人)の5・6年生17人が活動報告。柳代表は「一つひとつの小さな積み重ねが評価された。農商工など地域が結束すれば環境、食など松之山の素晴らしさが全国に伝わると確信している」と喜ぶ。一方、松里小6年・滝澤史奈さんは「棚田で作ったお米は味が違う。自然いっぱいの松之山の食べ物はすべて美味しいとわかりました」と笑顔を見せた。
 
 各賞の詳細は次の通り。
 ◆里山の朝まんま=全旅連青年部が2年間の全国青年部活動の優れた取組みを表彰。69件がエントリー。最高賞は全旅連青年部長賞(グランプリ)。
 ◆たかはしファーム=棚田で有機栽培にこだわり、「天水コシヒカリ」を生産。同コンクールは国内外2844品の応募。うち上位13品が金賞受賞。4度目の挑戦で最高賞を獲得。
 ◆松里小=棚田で地元住民の指導を受け米作り。栽培を通し地元環境を調査。同コンクール小学生部門で3年連続入賞。

卒業証書を伝統の太井平和紙で、上郷小学校  1月28日号
 ○…「やった。うまくできた」、わっと歓声―。2bを越す雪に包まれた上郷小(竹内紀夫校長、児童37人)で24日、今春卒業を迎える6年生6人を中心に、2百年余りの伝統がある大井平和紙で卒業証書をつくるための紙すき作業を行った。世界で一枚だけの卒業証書、子どもたちは「今から卒業式が楽しみ」と胸を膨らませている。
 

 ○…平成元年から続く同校の「ふるさと行事」。卒業証書づくりには伝統技術を受け継ぐ山岸祐二さん(36、しなの荘館主)らが訪れ、「ちゃぷちゃぷと音がするように漉くとうまくいくよ」などと手取り足取り指導。子どもたちは緊張しながらも「上手にできた」と漉いた和紙に大喜び。6年生のひとり、石沢桃乃さんは「初めて漉いたので難しかったけど楽しかった。早く卒業証書を受け取りたいです」と話していた。卒業式は3月24日、竹内校長が児童ひとり一人に手渡す。

県立津南中等校、過去最多の28小学校から入学、広域化進む  1月21日号 
 十二の春が、ひと早く訪れた。県立中高一貫校の合格発表が16日、県内いっせいに行われ、津南中等教育学校でも午前10時、生徒玄関前に合格者の受験番号が記入されたボードが出されると、待ち構えていた受験生や親からは「あったー」の歓声があがり、受験生同士などで抱き合って喜んでいた。
 

 津南中等校の今期志願者は104人(定員80人、倍率1・3)。当日受験者は102人で実倍率は1・28。合格者80人の出身小学校は28校(前年27校)。過去最多の小学校数となり、中高一貫校への関心が年々高まっていることがうかがえる。
 

 友だちと受験した十日町市松代の孟地小学校の柳旺志君は「自分の番号を見つけた時すごく嬉しかった。宇宙飛行士の野口さんの話しを聞き、自分も宇宙飛行士になりたいと思った。この学校でしっかり勉強し、特に英語を身につけ宇宙をめざしたい」と夢の実現を語る。地元津南小の風巻光君は「僕は生物が好きで特に爬虫類。将来は生物学者になり、世界で研究したい」。南魚沼市の北辰小学校、山崎亜美さんは「自分の夢を叶えるためにこの学校を選びました。人の役に立つ人間になりたいです。できれば医師をめざし、困っている世界の子どもたちの役に立ちたいです」と将来への思いを話している。
 
 津南中等校は4月に6期生を迎え、ようやく6学年体制が整う。来年3月には初の卒業生を送り出すが、1期生の進路に関心が集まる。

津南町観光協会、「将来像が見えない」、独立5年の正念場  1月21日号
 独立5年目を迎える津南町観光協会(石沢哲会長、会員243)。民間主導体制で誘客アップを図るが事務局人員減、会員減少、予算縮小などで、夏冬の津南まつりやひまわり広場運営といった既存事業継続の負担増もあり、新たな独自活動に取り組めないのが現状だ。同協会理事の中には「再び役場内に事務局を戻すべき」という声もあり、改めて「観光協会の役割とは何か」が問われている。
 

 町議会の産業建設常任委員会の7人と同協会理事12人が17日、意見を交わした。協会側から現状を聞き、議員から「祭りなどの運営スタッフが人手不足ならば、協会員の企業で応援隊を作り、忙しい時期に社員を派遣できる体制を」などの具体案。さらに議員からは「津南でNPOを20、30と作ればいい。国、県の補助を受け資金にする。町の支援があれば運営できる。ひまわりの種をバイオディーゼル燃料や食用油にするなど、新たな起業と雇用に繋がる可能性がある」など提言。共通しているのは『観光は今後大きく伸びる可能性がある』という期待感。だが具体的プラン、実現手法が出ないのが現状。「要は総合的にコーディネートできる人材不足。ならば人材を求めてもいいのでは」などの声も上がっている。
 

 収穫体験ツアーなど新事業を実験的に取り組むが、情報発信は主にホームページのみで町内外への浸透はいま一歩。石沢会長は「ひまわり、見倉つり橋、竜ヶ窪など景勝地やアスパラ、雪下ニンジンなど素材はある。総合的に町全体を発信できる体制作りが必要。町と連携し、模索しながら一歩一歩進んでいくしかない」と話すが、『依存体質』が抜けきれない感はいなめない。

写真・昨年の津南雪まつり。観光事業への取り組み体制が全町の課題になっている

クロアチアへの思い、恩師に託され、ベルナテイオで絵画展  1月21日号
 サッカーW杯でクロアチアチームがキャンプした記念の地、十日町市の当間高原リゾート・ベルナティオで同国の絵画作家三大巨匠、イワン・ラツコビッチ氏の「クロアチアの世界」作品展が開かれている。同展は、ラツコビッチ氏に彫刻やクロアチア美術史などを学んだ津南町の山崎富美子さん所蔵の作品で、同氏の遺作といわれる「ローズヒップ」(2003年)の作品など19点を展示。同展はこれまで全国8会場で開かれ、新潟県内では地元津南町に次ぎ2回目。同氏のふるさと風景など、独特のペン画に彩色した作品など雰囲気ある作品がばかりだ。
 

 山崎氏は現在、津南小の教諭。1987年から5年間、旧ユーゴスラビアのザグレブ美術大学に留学し、彫刻や美術史を学ぶ一方、クロアチアのナイーブアート画家、ラツコビッチ氏に師事し、ガラス絵などを学び、同氏との交友を深めた。

 だがクロアチア独立の内戦で帰国を余儀なくされ、同氏から「ひとりでも多くの日本の人たちから見てほしい」と作品を託された。山崎氏はその作品で「ラツコビッチ・アート・ジャパン」を98年に設立。同氏の作品約50点を所蔵。これまで北海道、東京、クロアチア大使館など8会場で開催している。
 

 今回展示の作品「四季」。ラツコビッチ氏の世界観が独特の技法で描かれ、余白にはその絵のデッサンも描かれている。ペン画では、クロアチアの故郷の星空を描いた「プラネタリウム」や雪景色なども展示。さらに興味深いのは、作品にある落款。日本のナイーブ画家・原田泰治氏が贈った『伊万』の落款が押された作品は注目だ。
 
 ラツコビッチ・アート・ジャパンの山崎代表は「ベルナティオの風景は、ラツコビッチのふるさと、クロアチアの風景に似ています。サッカーでクロアチアチームがキャンプをした地で、ラツコビッチの作品展ができることは嬉しいことです。ラツコビッチも喜んでいると思います」と話している。なお日本クロアチア友好協会が活動しており、山崎さんは中越支部を作りたいとしている。同展は4月9日まで。

伝統の小正月行事、スゲボウシで鳥追い  1月21日号
 ○…「あの鳥はどっから追ってきた」と元気な声が雪降る集落に響いた―。割野地区子供会では、スゲボウシ姿で伝統の鳥追い行事を14日夜に開き、集落内を練り歩いた。参加した子どもたちは「寒くなかったよ。とっても楽しかった」と大喜び。鳥追い後は地区公民館で夕食会を開き、ゲームなども楽しんだ。
 

 ○…伝統行事を子どもたちに伝えようと数年前から子供会が中心になって開いている。今年は小学生ら20人余りが参加。事前に鳥追いの唄をテープレコーダーで流して練習を行い、歌詞カードを首から下げて出発。雪が降りしきる中、子どもたちは「みんなてっちょに立ち上がれホーイホイ」などと大声を張り上げていた。

全国防災ラジオコンテストで優秀賞、エフエムとおかまちの「キズナ」  1月21日号
 防災科学技術研究所主催の第1回防災ラジオドラマコンテスト」で、4年前の中越沖地震での体験をもとにまとめた「エフエムとおかまち」制作の出品作『キズナ』が優秀賞を獲得した。同ドラマは17日のNHK特番「地域の絆があなたを守る」の中で全国放送された。
 
 「キズナ」は、中越沖地震の時、同とおかまちの佐藤広樹パーソナリティーが被災した柏崎市の「エフエム・ピッカラ」支援のために派遣された経験をもとに、「人と人との絆が一番の防災」をテーマに佐藤さん自身が脚本を書き、演出も行い、制作した7分間のオリジナルドラマ。
 

 被災1週間後に現地入りした佐藤さん。夕食時、自衛隊の食料配布の列に並び、一方の列の食料がなくなり並び直した被災者と自衛隊の隊員との、おもやりある言葉かけなどを題材に、演劇経験者やバンドマンなど4人、さらに同局スタッフら10人で7分間のラジオドラマを制作した。

 佐藤さんは脚本やシナリオ制作の経験があり、今回の優秀賞受賞につい「災害という困難のなか、譲り合う人たちの姿に、日本人の誇りを感じた。受賞による全国放送で多くの人たちから地域FM局の姿を知っていただけたことは嬉しいことです」と話している。22日朝8時からのエフエムとおかまち番組で、受賞のラジオドラマと出演した4人へのインタビューなどが放送される。

写真・ラジオドラマをスタジオで収録するメンバー

九州へ営業、修学旅行を誘致、村営さかえ倶楽部スキー場  1月21日号
 村営スキー場の利用者増をめざし、無雪地域へ営業活動する栄村の「さかえ倶楽部スキー場」は2年前の実績が効果を上げ、今期も九州・熊本からの高校生スキー修学旅行が実現し、営業努力が実を結んだ。熊本県立難関高校2年の40人が18日から21日まで滞在。大部分がスキーは初めて。特別企画の「雪かき体験」、秋山郷のマタギ猟師の話しなど雪国ならではの4日間を栄村で体験した。
 

 難関高校は2年前、初めて同スキー場を訪れた。今回同行した下田眞一郎校長。「あの時の体験がとても良かったと、引率の担任から聞いていたので、今期はぜひ栄村と考えていた」。歓迎式での榮太鼓演奏に感激し、「栄村のエネルギーを感じた」と生徒と共に拍手を送った。    

 さかえ倶楽部スキー場担当の村商工観光課は、2年前の実績を自信にスキー修学旅行仲介の観光会社に積極営業。村山俊郎課長は「高校スキー修学旅行は2年前から営業が必要。07年から九州方面へ営業し2年後に実現。昨年は誘致できなかったが今期、再び実現できた。今回さらに栄村の独自性をアピールしたい」と特別の雪国体験を盛り込んだ。

 その一つ、雪かき体験を19日午後、スキー場前車庫の屋根で行った。シャベルを手に屋根に上がった高校生。村職員の手ほどきで初の雪かき体験。すべて初めての椛嶋里奈さん。「こんなたくさんの雪は初めて。雪かきは大変ですね。でもすごく景色がきれい」と歓声をあげながら挑戦。大きな雪の固まりを投げた佐藤涼君。「大変な作業です。いい経験になりました」と感想。引率の水野保彦学年主任は「さかえ倶楽部は他校と一緒になることなく貸切状態で体験でき、安心感が大きい」と同所の優位性を話す。商工観光課では今後もスキー修学旅行の誘致に力を入れる方針だ。

「むらたび」、栄村ネットワークが企画、村の暮らしを体験、箕作の伝統行事に  1月14日号
 「むらたび」。初めて聞く人もいるだろうが、昨年12月に東京ビッグサイトで開き、18万人が来場した国内最大級の環境展示会、第9回エコプロダクツでは、大きな関心を集めた。その「むらたび」の会場は県境の地、栄村。村民や大学教授など多彩なメンバーで活動するNPO栄村ネットワークが、「むらたび」に取り組む。今月8、9日、同ネット主催の初めての「むらたび」が行われた。

 
 今回のむらたびの舞台は、長野県無形文化財指定の小正月行事、箕作の道陸神「おんべ」。深夜というより早朝3時から伝統行事が始まるという奇祭。昨年1年間、結婚や孫誕生、新築などの家を小学生の男の子たちが回り、掛け声を上げ、新婚方では嫁さんを神木「おんべ」でつつくという手荒い歓迎をする2百年余り続く伝統の小正月行事。小学生は男の子に限られている。
 
 
 栄村ネットは、この伝統行事への参加として「むらたび」を企画。昨年末までに参加者を募った。今回は、これまでに田植えや稲刈り、雪遊びに栄村を訪れている東大駒場保育所の関係者に声をかけた。すぐに反応があり、小学2、3年の男の子6人、親4人の参加が決まった。今回のプランの背景には、地元箕作で小学生が減少し、地元の男の子は1人だけ。これまでも地区外から縁戚関係で集めていたが今回、地元の箕作道陸神保存会(大庭和彦会長)から同ネットに声かけがあり、むらたびとの連携が実現した。
 

 9日未明の午前3時、いよいよ「おんべ」開始。氷点下の気温のなか子どもたちは神木おんべを持ち、家々を回る。親方役の中学生が「道陸神の勧進、用意」かけ声。小学生たちは、おんべ棒を家の床に打ちつけ「だせ、だせ、だせ」と、家の中の災いをすべて出せと声を上げる。
 
 家々では、おんべを座敷で正座して待つ。昨年結婚した家では「嫁つつき」を行い、新しい住人となった者のケガレを清め、お嫁さんをおんべでつつく。これで丈夫な赤ちゃんが授かるという。孫誕生に家では祖母が変わりに、おんべでつつかれ、健やかな成長を祈願する。嫁つつきの家では、その場で宴が開かれ、午前4時の宴となった。
 

 今回、小学3年の長男とむらたびに参加した佐藤直子さん(44)。「とても興味深い伝統行事ですね。何度も栄村を訪れていますが、ますます親近感が深まりました」と、さらに栄村ファンになった。小学2年の息子を参加の山口良宏さん(46)は、「今回子どもたちは民泊し、とても良い経験となったはず。まして地域の伝統行事に地元の子たちと一緒に参加し、最高の思い出になった。今後も季節ごとの行事に参加したいですね」と話す。

写真・東京の小学6人が参加し、地元の子達と共に伝統行事「おんべ」を体験した。(1月10日午前3時過ぎ、栄村箕作で)

「むらたび」、箕作おんべを体験、来月はCSR研修など受入れ A
 全国の独自取り組みを見て回る森林文化協会の前常務理事で現在はジャーナリストで環境プロデューサーの藤原勇彦さんも今回同行した。「冬の行事はこの地域の宝物と実感した。地域の祭りなど、普通の旅行では体験できない。これが、むらたびの大きな魅力。こうした手作り旅企画を受ける旅行会社を、これからも栄村ネットにどんどん紹介したい」と栄村ネットの取り組みを評価している。
 

 今後もむらたびを計画するNPO栄村ネットワークでは、「今回のおんべは、大切な地域の伝統行事。その意味や意義などを我々がもっと知る必要があり、同時に地元の人たちと意見を交わし、今後の方向性を話し合うことが大切。これは栄村全体にも言えることで、むらたびは、栄村のむらとしての暮らしを、そのまま魅力として訪れる人に体験していただくもの。そのためにも地域との連携が大切」と方針を話している。
 

 むらたび第2弾は、来月11日からの「栄村同窓会」。これまで同村を訪れた大学、研修者、団体などに呼びかけ雪国体験。さらに十日町雪まつりと同村雪国生活などを組み合わせがむらたび第3弾、3月にはCSR(企業の社会的責任)活動として全国鉄リサイクル協会・光継者会の一行が同村を訪れる計画だ。

写真・東京から小学6人、大人4人が参加。小正月行事をまるごと体験した(1月10日午前10時過ぎ、栄村箕作で)

手作り味噌、仕込み本番   1月14日号
 ☆…もうもうと湯気が立ち上るなか、愛情たっぷりの手づくり「ふれあい工房みそ」が、津南のかあちゃんの味として次々に作られている。自主ブランド製品はじめ、地元の農家から原料の大豆受け、製品化して再び農家のもとに戻すものや、半製品として委託されるものなど様々。仕込み作業時には8人が町内上段の農協加工施設内の作業場に集まり、20年余の実績からてきぱきと取り組んでいる。「年々、家庭での味噌の消費量は減って来ているようですが、健康食品だけに味噌で元気な毎日をおくってほしいですね」と一昨年、株式会社を立ち上げた同工房の中澤伸子社長。
 

 ☆…製造は1シーズン、1斗缶で5百個余り。3月いっぱいまで作業を続け、仕込んだ味噌は、食べ頃になる9月頃までゆっくりと熟成させる。町内すべての保育園や小中学校の給食に使用され、また150軒ほどの地域の家庭や関東方面の「ファン」に買い求められている。「今はトレーサビリティもしっかりさせ、安心安全な味噌づくりを進めています」と、大豆はすべて地元のJA津南町から受注。今後も県内外からの注文にも応じていく方針だ。

十日町にもタイガーマスク、市役所に2万円贈る  1月14日号
 漫画「タイガーマスク」の主人公・伊達直人などを名乗る人物からの児童福祉施設などへの贈り物が全国的な広がりを見せているなか12日、十日町市にも「市町への便り」の封筒で現金2万円が届いた。
 

 市報などと一緒に全戸配布してある市長宛の封筒で、添えられたA4版の手紙には「ほんの少しですが、何かに役立てば幸いです 十日町の伊達直人」と黒のマジックで書かれ、鉛筆でタイガーマスクの絵も描かれてあった。また現金はコピーしたと見られる黒色の紙に挟むなど、封筒を透かしても現金が分からないように配慮していた。封筒は十日町局・11日18時24分の消印が押してあった。同市企画政策課の渡辺盛一課長代理は「善意に感謝したい。寄付として受付け今後、どう活用していくか検討したい」と話している。

女性の農村アドバイザー、農業で地域に活を  1月14日号
「ニンジンに続きアスパラも病気に。何を作っていったらいいのか」「冬の仕事がなくて困っている。除雪隊も限られているし、スキー場の仕事も減っている」-。津南町の農村地域生活アドバイザー(藤ノ木ヨキ子代表、12人)と上村津南町長との初の懇談会が12日、町役場で開かれ、アドバイザーから営農に対する深刻な課題が次々に述べられた。上村町長は「米や認証制度を進め、今後は単なる作る農業から、打って出る農業にしていきたい」と農家の奮起を呼びかけた。
 

 同アドバイザーは、県の認証を受けた農業振興のリーダー的役割を担う女性で、津南連絡会は平成7年に発足。これまで「女性農業者のつどい」や「農業フォーラム」「食育フォーラム」などを開き、平成17年には「できそげプラン」を作成し社会参画のためのネットワークづくりや津南流スローライフの拡大、伝統文化の伝承などを提言している。
 

 懇談会ではアドバイザーから「野菜に病気が発生し、今後の作付けに不安がある。農業立町としての津南を盛り上げていってほしい」などと要望が次々に出された。これに対し上村町長は「赤沢の集出荷施設に雪中貯蔵施設を建てる計画。人気があるが労働力が必要な雪下ニンジンの秋取りによる貯蔵やカットして付加価値をつけて販売するなども進めたい。ぜひ活用してほしい」と呼びかけ、堆肥のペレット化などに取り組む方針を示した。また「日本一の豪雪地はきれいな水がいっぱいあるということ。生活雑排水が一滴たりとも入っていないピュアな野菜生産で品質管理を高め、打って出る農業にしたい」と強調。米については「認証米制度により、これからは関西、中京方面へも拡大、3万俵の出荷をめざしていきたい」と意向を示した。
 

 一方、冬期間農業について「冬の仕事がなくなって鬱になる農家の人も出ている。ウルイやタラノメなどをしているが、何とか通年農業を考えていかねばならないのでは」などの課題も出され、上村町長は「イチゴ苗の雪中貯蔵やゴボウの加工など皆さんからもアイデアを出してほしい。新トンネルにより町に移管される大倉スノーシェードの活用も考えていきたい」などと語った。

頼もしきふるさと応援団、東京松之山会が創立20周年新年会  1月14日号
 「頼もしきふるさと応援団」のひとつ、東京松之山会(高橋秀夫会長)の創立20周年記念新年祝賀会は10日、東京・上野精養軒で開き、十日町市から関口市長や旧松之山町長・佐藤利幸氏が参加し、東京新潟県人会・平辰会長、同県人会副会長全員が顔を揃え、関係ふるさと会代表、東京松之山会員など2百人余が出席、新年の集いを開き、ふるさと談義で盛り上がった。
 

 同会で高橋会長は、ふるさと会共通の課題である会員の減少と高齢化について語った。「若い人の参加がないというのが、どこの郷人会の悩み。これは参加しないのではなく、参加させていないのではないか。今のネット社会、今後、ホームページを立ち上げ、新しい方向性を考えたい。今日hは成人の日、マン20年の東京松之山会も新たな方向性へ向けて歩みだしたい」と語り、同郷の若い人へネットを通じて呼びかける方針を話した。
 

 一方、関口市長は市の現状と松之山地域について報告。「後期5ヵ年計画を作り、(合併による)国の支援があるこの5年間で足腰の強い十日町づくりをさらに進める。松之山には高齢者福祉センターを建設し、大地の芸術祭を通じて生まれた浦田地区のオーストラリア交流は重要だ。こうした活動を通じて若い人との交流も進む。応援いただくすべての人たちと手を組み、怒涛の人の流れを実現したい」と話し、ふるさと会との連携強化を訴えた。
 

 東京松之山会は年間活動が活発。特に会報「カントリーポエム」(約2千部)を毎月発行し、松之山全戸に配布。4月の総会・花見、新潟県人会芸能祭参加、5月には松之山の棚田を活用したグリーンリース(貸し農園)で田植え、山菜交流会、夏には「からす踊り交流会」、秋には稲刈り、ふるさと交流会など毎月行事を行う。最盛期は会員250人だったが、高齢化などで現在は約150人。高橋会長のネットを通じた若い人への参加呼びかけが期待される。

小正月伝統、十日町の「チンコロ市」開幕  1月14日号
 ◎…チンコロに今年1年の願いをー。3百年の伝統を継ぐ十日町市の冬の風物詩・節季市が10日、同市諏訪町通りで開かれた。雪が降りしきる中にも関わらず、名物のチンコロには朝9時の開店前から長い列が出来、にぎわいを見せ、お目当てのチンコロを見つけると「これがいい」と買い求めていた。
 

 ◎…チンコロは、米の粉を練って作る縁起物。子犬のように愛らしい姿から名付けられ、市民に親しまれている。食紅で色付けした干支のウサギや雪だるま、「猫にタイ」などで、同市の授産施設節・エンゼル妻有や市民の有志「中条ちんころ伝承会」「妻有ちんころ同好会」などが受け継ぎ、この日は合わせて千6百個ほどを用意されたが、あっという間に完売。ひび割れただけ幸せが訪れるというチンコロ、この日も「よい年になってほしい」と願いをかけながら買い求める人でにぎわっていた。節季市はこの後、15、20、25日にも開かれる。

本格的な雪、24時間降雪で66a  1月24日号
 ◎…本格的な雪となっている。津南町役場の気象観測データでは、今年に入り5日以降から降雪が続いている。6日から12日までの降雪累計は279aとなり、12日朝には積雪163aを記録。秋山郷・結東では173aとなっている、。
この雪で屋除雪は各家で行われているが、消防や役所では「転落などに充分注意を」と呼びかけている。
 

 ◎…津南町役場の観測によると、今冬の24時間降雪では11日から12日にかけての66aが最高。次が9日から10日の52a。このため気温も低温状態が続いている。8日と11日は最高気温がマイナス1度の真冬日を記録し、秋山郷では8日、マイナス7度を記録している。ただこの降雪は平年並みで、今冬が小雪傾向で来たため、ここ1週間の降雪で「ようやく、いつもの津南らしくなった」などの声が聞かれる。

写真・津南町船山で、1月13日午後

津南認証米で有利販売、町が農家に1俵1500円助成  1月7日号
 津南町は全国ブランドである魚沼コシヒカリ産地をさらに個別化するため、「さらに安全で安心、美味しい魚沼コシヒカリ」を町が認証する制度を今年からスタートする。近く専門家を交えた検討会で、ネーミングやパッケージデザインを決める方針だ。さらに町は、認証基準に合ったコシヒカリ生産者には、1俵60`あたり1500円の補助金を助成する。自治体が直接、良質米づくりで助成金を出すのは県内では初めて。
 

 津南町は認証する基準は3項目ある。栽培基準では「特別栽培米(慣行の50%以上の減農薬、減化学肥料栽培)。JAS基準、国のガイドライン、新潟県認証基準に適合すること」。品質基準では「一等米、選別は1・9_以上の網目使用。タンパク質5・5%〜6%(集荷業者が計測)」、さらに「種子、苗の購入証票、栽培履歴が確認できること」を基準としている。担当の町地域振興課・石橋雅博課長は「かなり高いハードルではないか」と町認証による有利販売を期待している。
 

 計画では新年度予算に助成金を予算化し、今月20日までに取り組み農家を募集する。計画では町全体の出荷量10万俵(6千d)と15%、約1万5千俵(9百d)と見込んでいる。
 
 魚沼コシヒカリの売れ残りが年々深刻になっているなか、有利販売に行政が乗り出す津南町の上村町長は「品質と旨い米を町が保証するという取り組み。高価格販売が目的ではない。津南米を喜んで食べていただくことが第一。日本一の津南米を自信を持って消費者から選んでいただくようにしたい」と町としての強い姿勢を見せている。

写真は昨春の津南町での田植え風景。認証のハードルはかなり高い

市職員知恵だし会議でプレゼン、無料バスなど斬新プランも  1月7日号
 十日町市が職員の企画力アップをねらいに新規事業で打ち出した「職員知恵出し会議」のプレゼンテーションが6日、関口市長など市幹部12人が聞き役で行った。20代から40代前半の市職員の自主的参加で行ったプレゼンでは、スマートフォンなど情報機器端末を使った観光情報、生活情報をさらにきめ細かく、タイムリーに発信するシステムや東京―十日町間に無料バス運行など斬新なアイデアが出され、市幹部は関心を示していた。アイデアは部内検討し、新年度事業に反映する方針だ。
 

 第1回の知恵出し会議には20、30代の女性3人を含む16人が応募。ABCの3班に分かれて関口市長が設けたテーマ「怒涛(どとう)の人の流れ」を具体的な手法で実現するプランを企画。各班とも15回から18回の会議を重ね、この日のプレゼンに臨んだ。
関心を集めたのは、人気の「スマートフォン」(携帯電話とパソコンが合体した端末機器)を活用した市内観光情報、さらには生活情報の提供システムを発表したC班。すでに広島平和公園など民間4団体で活用されているが、自治体ではまだない。この課題は、地図情報を入力。十日町市はすでに総合型地図情報GISを完備しており、さらに大地の芸術祭もデータ化されており、この情報の入力でスマートフォンを通じて、同機器をその場所に向けることで、画面に情報が流れるシステム。同班では「今年中に実施すると新潟県初であり、全国でも初の自治体となり、話題性は充分」と自信を見せていた。


 またA班は「バイキング」手法で観光誘客アップのプラン。市内の観光スポット満載のタッチパネルPCを要所に置き、来訪者が独自に行きたい場所を決め、その場でオリジナル観光パンフが手に入るというシステム。さらに観光施設、宿泊施設で得られる点数制の「とおかまちチケット」で特産プレゼントなど特典。移動手段では自転車、原付バイクの「レンタル楽チャリ」を用意し、行動範囲を広げる。同班では「自分だけの思い出作りができ、リピーターにつながる」としている。
 

 このほかに東京ー十日町間の無料バス運行を打ち出したB班。特に農業体験ニーズが高いことに着眼し、市内関係9団体の意見を聞き、課題は「十日町までの交通費」が浮上。ならば無料バスを運行とプラン。友好交流の世田谷区を発着点とした。利用条件には「十日町市内に宿泊する人」としており、幅広い来訪者をターゲットにしている。
 
 2時間のプレゼンを聞いた関口市長は「熱心に取り組んでくれた。情報発信の手法、中身がさらに重要であることが強烈に伝わった。若い職員のやる気を感じた。23年度事業への実現性は充分にある」と力作プランに感心していた。

今年が正念場、販売のプロを、津南醸造  1月7日号
 酒米生産農家や津南町、JA津南町などが共同出資し、酒造権を獲得して津南町に醸造工場を建設して酒造りを始め、今年で14年になる「津南醸造」(前小松原醸造)の株主総会を昨年12月11日、JA津南町ホールで開き、9月末までの事業業績、決算を報告した。売上では前年千2百万円ほどダウンしており、いぜん厳しい経営状況が続いている。出席の株主からは「このままではあと2、3年で資本を割る。今期が頑張り時だ」と経営陣を励ます意見も出た。
 

 株主総会で根津勝幸社長は「百年、2百年という伝統酒蔵が多いなか、平成9年から売出しを開始し、まだ14年余の当社。9年前には県内酒蔵が百を切り、今年は95蔵に減少した。酒屋も減少し、日本酒愛好者も減少しており苦しい状況が続く」と現状を報告。さらに「他社との競争は値引き合戦。製造原価が高く、安売りできない当社は苦戦している。まだまだ営業努力が不足している。霧の塔、名水の恵、雪美人の3銘柄をブランドづくりに取り組み、売上を伸ばしたい」と経営方針を語った。
 

 同社の今期売上は4837万円(前期6086万円)、売上減で今期は2898万円の欠損となり、累積では約2・2億円の欠損となっている。一方で棚卸資産は4789万円と在庫酒の営業のカギになっている。今期で監査役を退任した涌井一雄氏は監査報告の中で「値引き競争が厳しく、今期も大口取引が停止になった。やはり関東圏への売り込みが重要。酒を扱うプロや大きな問屋の指導を受け、営業のプロを育てる必要がある」と経営・営業体制の強化を指摘した。なお、後任の監査役には町商工会長の橋政徳氏(高橋工務所社長)が就任した。

写真は昨年12月の津南醸造工場

中里・服部兄弟、高校駅伝・仙台育英で出場  1月7日号
 年末の都の大路を駆け抜ける全国高校駅伝大会・男子第61回大会で4位入賞した仙台育英の原動力となった中里中出身の服部勇馬(2年)弾馬(1年)兄弟選手が正月休みで一時帰郷。両選手とも「次の全国大会では優勝を狙いたい」と新たな決意を語った。
 

 勇馬選手は、各校のエースが揃う花の1区(10`)に出場。「7`からきつかった」というもののトップ集団に食らいつき、ラストスパートで遅れたが3位でタスキをつなぐなど大健闘。平成4年、十日町高・小林雅幸選手の区間賞に次ぐ好成績だった。また弾馬選手は6区(5`)を走り、2人に抜かれ順位を落としたものの僅差でアンカーにつないだ。
 

 勇馬選手の5千bのベストタイムは14分13秒91。今後、2〜3月に開かれる世界クロカンのジュニア日本代表選考会に挑むほか次の全国高校駅伝では「キャプテンとして優勝したい」と意欲を見せ、「大学に進んだら箱根駅伝で優勝をめざしたい」と話している。一方、弾馬選手は「次の全国大会でも同じ6区を走り、区間賞で今回の雪辱を期したい。いずれ兄を追い抜きたい」と決意を語った。

新雪マラソンに4百人参加、新年2日開催  1月7日号
「きらめく新雪けって心弾む新年のスタート」と銘打った第32回十日町新雪ジョギング・マラソン大会が2日、十日町中を発着点に、全国から4百人を超すランナーが参加。広州アジア大会女子マラソン5位入賞の嶋原清子選手はじめ同市と交流を続けている東京・世田谷区のマラソン関係者をゲストランナーに迎え、雪のマチを走り抜けた。会場の同中体育館では地元・新座地区住民が総出でトン汁や餅つき大会を開くなど、大会を盛り上げた。
 

 結果は次の通り(3位までと地元勢10位まで)。
 『ハーフ』▼男子@藤澤聡志1時間7分58秒(上越市)A村山知之(津南町)B青山大志(東京都)E江村大輔(津南町)H橋本駿(十日町市)▼女子@高橋美恵1時間28分30秒(長岡市)A澁谷佳代(新潟市)B嶋原清子(セカンドウインドAC)『10`』▼男子@遠田祐貴32分32秒(十日町市)A小杉英樹(同)B大橋健(同)C阿部誠人(同)D田村和基(同)E小杉洋宏(同)G太島悠介
(同)H太島誠(同)I越村亮太(同)▼女子@阿部みのり47分30秒(神奈川県)A山田真穂(東京都)B金子英子(十日町市)F服部弘美(同)『5`』▼男子@山田亮太16分27秒(津南町)A丸山秋日呼(十日町市)B樋熊敬史(埼玉県)C柳秀人(十日町市)D橋本将弥(同)E石田考(津南町)G小林史弥(同)H山岸隼人(十日町市)I村山翼(同)▼女子@荒井佳子21分9秒(魚沼市)A池田奈央(十日町市)B佐野実和子(同)C服部奈々絵(同)E佐藤明日夏(同)F山本茜(同)H村山奈穂(同)I小杉理奈(同)『3`』▼男子@根津勇介11分0秒(十日町市)A米澤利匡(津南町)B根津壮太朗(十日町市)C竹村啓(同)D根津和久(同)E庭野亮太(同)F太田有哉(同)G高橋一生(同)H村山凛太郎(同)▼女子@日向野凛香14分23秒(十日町市)A長井真美(同)B本山欄(長野県)C村山ゆか里(十日町市)E西川菜那(同)G山岸思乃(同)H田村有里江(同)I岩田希穂(同)

懐かしい雪国の街並み、山内写真館所蔵展  1月7日号
 ○…あの頃の懐かしい写真が―。十日町情報館は「第2回山内写真館資料写真展」を4日から開催。今回は昭和20年から40年代写真が中心。機械での徐排雪が進む前の雪国情緒溢れる市街地など80点余展示。同市袋町の野上茂男さん(79)は「結婚した時期で雪が多かったのを覚えていたが、写真を見て当時をより鮮明に思い出した」と感慨深そう。会期10日まで。同日午後3時、昭和30年代を記録したドキュメンタリー上映会も開く。


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