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2010年04月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
現在地など4候補地を協議、新十日町病院建設検討委が初会合  4月23日号
 2・5次医療ができる中核病院化をめざし早期改築が望まれる県立十日町病院の建設場所を決める「新十日町病院建設場所検討委員会」(委員14人)の初会合を22日、市役所で開き、関口市長は「場所が決まらないと運営候補を県が募集できない。最も相応しい場所をまとめていただきたい」と同検討委への期待感を述べた。8月に答申予定で、現在地を含む4候補地などから建設場所を決める方針だ。初会合では十日町病院の患者動向や活断層資料などが用意された。
 

 建設候補地について関口市長は19日の定例会見で4ヵ所を上げた。合併前の滝沢市長時代に地権者合意した「小黒沢地区」、市中央部の振興会8団体が要望する「現在地」、中条地域振興会地区が嘆願書を二度提出している「四日町下島」、ジャスコ通りの地権者が求める「下島」。ただ同市長は、「検討委員会では他の候補地も出てくるだろうという想定で考えていく必要がある」などと述べている。
 

 場所選定の基本的な考え方について、尾身晴夫・市民福祉部長は「一般条件として、安全性はどうか、病院機能から見た利便性、環境面、実現性など、一般的に病院の場所を決める場合、こうした条件を評価する手法をとっている。今回もこういう項目を検討項目にし、検討してもらう」と主な判断基準を示している。
 
 計画では毎月1回、8月まで5回の検討委を開き、県と十日町市で作る十日町病院等の医療提供体制に関する協議会に提言、同時に市民説明会を開き、新病院の建設場所を決める方針。
 

 同検討委員会メンバーは次の通り。
 ▼座長・中出文平(長岡技術科学大教授)▼委員・村山潤(十日町市副市長)瀧澤秀雄(津南町副町長)富田浩(郡市医師会副会長)樋口誠(妻有福祉会理事長)池田晴夫(商議所専務)重野真一(JA十日町総務企画部長)阿部洋輔(生命を守れる病院をつくる会事務局長)佐藤定行(前医療提供体制検討委員)澤野崇(JC直前理事長)関口薫(医療関係者)富井利明(市消防団長)庭野克子(下条学園長)松澤真代(NPOほほえみ副理事長)

赤沢神楽、6年ぶり本上演、舞台作りの杉丸太切り出し  4月23日号
 津南町文化財指定の赤沢地区に伝わる郷土芸能「赤澤神楽」の、本舞台公演が決まった。邪気を払う『獅子舞』、漫才『おかめ六兵衛』、畑を荒らす獅子を討つ『天狗の舞』など多彩な11演目を2時間以上に渡り演じる本舞台は6年ぶり。開催日は秋祭の8月18日、鎮守・八幡神社。その舞台を作る15b余の杉丸太4本の切り出しを17日行い、4ヵ月後の本番に向けた準備が始まっている。伝統文化継承に取り組む赤澤神楽保存会の滝沢茂光会長(68)は「本舞台公演が決まり、メンバーの意識が高まっている。大いに赤澤神楽をアピールし次代に繋げたい」と意気込む。
 

 五穀豊穣や無病息災を祈る民衆芸能の神楽はかつて多くの集落で奉納上演したが近年まで赤沢、辰ノ口、見玉、所平などで行なわれ、現存するのは赤沢だけ。同集落でも戦後20年間余り上演は途絶えたが、昭和42年に同保存会を結成。以後10年ごとに上演し、今回で復活5回目。保存会は20代から60代の15人余。同神楽は昨年3月、津南町初の無形文化財指定を受けた。
 

 舞台を作る杉丸太は、集落共有林から切り出した。長さ約15b、幹回り約30a以上の杉4本。舞台は間口四間半(約8.2b)、上部の桁(けた)八間(約14・5b)と決まっている。17日、15人余で杉の切り出し。杉は雪融け後、重機で八幡社まで運ぶ。島田敏正総代(62)は「昨年の指定以来、本公演への期待が高まっている。赤沢の一大行事、保存会と一緒に盛上げたい」と話す。なお同神楽本公演で使う130年前の舞台引き幕も昭和53年に町文化財指定を受けている。

「絵手紙の栄村」、全国ネットに、山路智恵館も作品一新  4月23日号
 ◎…絵手紙愛好者の全国的拠点になっている栄村国際絵手紙タイムカプセル館と同村絵手紙活動のきっかけ役の絵手紙作家・山路智恵絵手紙美術館の今期の開館式が21日、JR宮野原駅前の同別館で開き、山路さんや日本絵手紙協会・島田幸吉事務局長などが来村しオープン。別館は作品を全面的に入れ替え、『奈良とシルクロード』を展示。山路さんは絵手紙を通じて中国と国際交流し毎年訪中。今回展では中国と縁深い奈良の寺院などを描き、作品50点余を展示している。
 

 ◎…開館式には地元芽吹きの会など30人余が参加。別館展示作品を山路さんが解説。シルクロードの都だった敦煌(とんこう)の作品は、砂漠をラクダの一行が行く情景。無数の石窟がある「莫高窟」なども。「シルクロードの最後の地が、奈良に通じています。文化と人のつながり、日本が大きな影響を受けたことを実感しています。絵手紙のように世界中の人たちがつながっていければ良いですね」と山路さん。
 

 ◎…開館式で島田村長は「栄村じゅうを絵手紙でいっぱいにしていきたい。村としても応援したい」と述べた。山路さんは桜作品を描き、今月末には栄村の桜を描く予定、来月は北海道で描く。同協会の島田事務局長は「近く桜展を開きたい。山路さんの作品は約7千点、企画展を充実させたい」と話す。山路さんは最近陶芸も始め、創作活動の幅を広げている。タイムカプセル館の滝沢英夫館長は「今年7月、開館3周年を迎え記念式を開く。建設中の2号館も完成する。絵手紙を通じて、さらに栄村の知名度アップに務めたい」などと話している。

子育て世代、関口市長とトーク、「職場を、遊び場を」  4月23日号
 「高校や大学卒業後、働ける職場を」や「安心して遊べる公園を」など、子を持つ親たちから直面する問題解決へのストレートな意見が相次いだ。住民対話を重視する十日町市の関口市長は17日、市長就任後初めての「子育て世代とのトーク」を開き、参加した女性百人余と率直な意見交換し、「市政に反映したい」と応えていた。
 

 同トークは同市長後援会が開き、会場の丸山町ポンプ場2階会議室では、保育園・幼稚園、小学、中学、高校大学、障害児など6テーブルに分かれて意見を交わした。参加者からは「十日町高校の定員割れも大きな問題だが、卒業後の職場を増やしてほしい」や「地域の特性を生かした専門学校を」など、若者の定住政策に直結する課題。さらに「保育料をぜひ見直しを。全国でも取り組む子宮頸がんワクチン接種への補助など、子育て支援を」など女性ならではの視点の要望などが続出した。
 

 関口市長は、「通院医療費の無料化9月から小学6年まで拡大し、任期中には義務教育課程の無料化の実現したい」や「働く場は大きな課題。JR東が十日町に50人規模の工場を作る方針。一方で地元企業家の投資不足も感じる。市も応援したい」、さらに「ファッション系の専門学校の誘致構想もあり、十日町病院の改築による看護師養成学校の構想もある」など市政方針を話した。同後援会では今後、同様な懇談会を旧町村など各所で開催する方針だ。

津南の食文化、お母さんグループがレシピ集に   4月23日号
 津南の伝統食を集めた郷土料理集「伝えて残したい旬の味・昔懐かしい津南のごっつぉ」と旬の素材を使った創作料理レシピ集「今日のおかずはなぁ〜に」を地元お母さんグループが発刊した。3年前に準備を始め、40回余の料理持ち寄り会合を重ねた苦心の力作。四季ごとに編集され、津南地域の食文化の集大成になっている。

  郷土料理集は「ゆうごのくじら汁」や「えぐりごっぽ」、正月の「煮物のひら」など四季の伝統食や行事食106品を収める。漬物の再利用や越冬野菜の保存方法など雪国の知恵も紹介。これから旬の山菜料理ではアク抜き、保存方法など伝統の知恵などをコラムで紹介。地域のお年寄りへの聞き取り調査も行い、貴重な記録集になっている。
 

 旬のレシピ集は、編集会議で顔を合わせるたびに「里芋のそぼろ煮」、「アスパラ寒天」など我が家のオリジナル料理をメンバーが持ち寄り、ならばと「津南食材を使ったおかず集も作ろう」と作成。キャベツやサツマイモなど、すぐ手に入る素材の創作料理や、雪下ニンジンや山菜など雪国の恵みの特産物を使った157品を収録している。

 発刊は「津南の料理集作成員会」。生活改善グループ、婦人会、JA津南女性部、食生活改善推進協議会ら女性16人がメンバー。島田玲子委員長は「今でなければ津南の食文化、技術が失われるという思いがあります。四季の食材、季節に合わせた暮らしの知恵など、津南はとても豊かと改めて感じています。次の世代に伝えていきたいです」と発刊への思いを話している。

 郷土料理集(A4版141n)は来月町内全戸に配布する。入手希望は同委員会事務局へ(町地域振興課内рO25‐765‐3115)。郷土料理集千円。レシピ集(カード式97n)千5百円。

町長選の導火線、町議補選で着火、町議本線は定数問題が焦点  4月16日号
 来年の本選を控え、激戦を繰り広げた津南町議補選。新人、元職の4人が新たな議席を確保した。今回の補選、6月20日投票の町長選の前哨戦の色合いも見せた。2週間余の短期決戦となった町議補選の振り返り、6月の町長選、来年10月の町議本選を展望する。

 
 補選投票・開票日の11日。137票差で議席を逃した高橋友清陣営は、開票直前まで、祝勝ムードだった。選対責任者・高橋由二氏は「大丈夫。入るよ」と自信を示した。だが、開票発表が流れた午後8時過ぎ、開票待ちの見玉公民館は、静まり返った。「まさか。やられたな」。選対幹部のつぶやきが聞こえた。
 
 3月末で議員辞職し、町長選出馬を決めている高橋孝男氏の地元での惜敗。友清氏は、事実上の孝男氏の後継として出馬。補選は、孝男氏の後援会幹部などと連携し、全町的に取り組んだ。告示前半から後半は上昇ムードだったが、「最終盤でやられた」と幹部は悔しがる。
 

 一方、元職の津端眞一氏は、いち早く補選実施を見越した動きを1月頃から始めた。だが、地元上野での取り組みは思うように進まず、ひとりで全町2千戸を歩き、2度、3度と訪ね歩き、支持を訴えた。一時は「無投票ムード」が漂い、中だるみもあったが、選挙戦突入が決まると、他の陣営に押されぎみとなり、告示時点では苦戦状態だった。
 
 最終盤、元県議で6月の町長選出馬を決めている上村憲司氏の後援会系での動きは活発化した。上村憲司後援会の副会長、草津進副議長が最終日、地元上野に駆けつけるなど、最終盤でのテコ入れが、津端氏押上げ力として作用した。
 

 一方、「中山流」を貫いた中山弘氏。50代以下、特に30代、40代が主体となり、20代も巻き込み、独自選挙を展開。町議系では町長選出馬の半戸哲郎氏を押す議員の姿が集会などでは見られたが、「事務所にも顔を見せず、関わりはなかった」(中山選対幹部)という。勝手連的に町議系でも動きが見られたが、半戸氏の連携はなかった。
 

 恩田稔氏は、前回町長選出馬の滝沢元一郎氏が選対副本部長に入り、地盤を広げた。6月の町長選予定者との関係は、補選では見られず、今後の取り組みに関心が集まる。共産の桑原洋子氏は、「小林町政を評価」している同党の存在が、3議席確保で増している。特に議員定数問題が、今後表面化する中で、「定数削減に反対」の同党の存在が議会内で増すことになる。
 
 来年の本選は、この議員定数問題が最大の関心事にある。今月27、28日、町議会は全議員参加で議会報告会を全町8会場で開く。メインテーマは「議員定数」。9月議会までに方針を出す意向だが、新たに加わった4議員を含め、現議会には多様な意見があり、今回の議会報告会での住民意見が、大きく作用するものと見られる。

日本一めざし連携強める、津南町森林組合と日本食研  4月16日号
 食品大手・日本食研のバックアップで「日本一の森林組合」をめざす津南町森林組合に、その拠点となる新工場が完成し、12日、日本食研ホールディングズ・大沢一彦会長、大沢哲也社長らが揃って出席し、新工場竣工式を行った。大沢会長は「日頃から社内で津南町森林組合を日本一にしたいと言っている。新工場完成を機に、さらにスクラムを組んで日本一をめざしたい」と述べ、森林組合長である小林町長とがっちり握手を交わした。
 

 新工場は鉄骨一部2階の延べ約1465平方b。総事業費6億9千万円。半分が国の補助。他は森林組合の自己資金。製造ラインや機器は日本食研の全面的な指導、アドバイスを受けて整備した。食品加工機器だけで1億4千万円の充実した設備となっている。
 製造品目は、日本食研のヒット商品「大豆もやしビビンバ」や「筍の土佐煮」、「魚沼産コシヒカリおかゆ」など、今月14日から製造稼動している。当初は16人体制(新採用10人)で行い、フル操業時は30人体制となり、今後さらに職員雇用を広げる方針だ。今期は日本食研関係だけで12億円の売上をめざす。

栄村物産館「雁木下市」、今期の80人余が参加  4月16日号
 民家風の栄村観光物産館「またたび」の軒先を活用した「雁木下市」は、村民が自由に出品、販売する直売スペースとして人気だ。今シーズンは今月17日から店開き。出品者の集まり「雁木下利用者会」の総会を14日、同物産館で開いた。80人余の出品者のうち30人余が出席、昨シーズンの状況と今期への取り組みで意見を交わした。
 

 同物産館は平成5年にオープン。地元産を主体に特産販売の拠点。3年後、同館の広い軒先を活用し、村民が山菜や野菜など誰でも持込み販売できる「雁木下直売」を開始。平成10年5月に同利用者会を組織し運営してる。今期も80人余が出品を予定している。
 14日の総会で、昨シーズンは山菜、農産物、きのこ、おやきなど約3千万円の売上があり、夏の「五宝木大根」が人気を集め、「おやき」の常連化が進む一方、旬のアスパラや原木なめこなどの不足を報告。一方で雁木下に開設の「立ち食いそば」との相乗効果も。今期はそばコーナーで天ぷらやおにぎり販売などに取り組み、客層を増やす方針だ。


 昨年から出品、人気を集めた五宝木大根を出品する同地の樋口さん。「夏8月が旬で、標高が高い五宝木で作るため甘みが増し、生食できます。今年も出荷予定です」と取り組む。同館わき「雁木ハウス」で手作り味噌汁など販売の安藤良子さんは「なんといっても対面販売ができ、交流ができることが良いですね」と雁木下市への期待感を話す。一方で「加工所をもっと活用すべき。加工品研究など、あの施設利用がまだ少ない」など新商品開発への要望も出た。
同物産館を経営する村、村商工会、栄村森林組合で作る第3セクター・有限会社栄村特産センター社長の島田茂樹村長は、「5年余り前から売上1億円を突破し、大きな利益ではないが、なんとか運営できている。さらに特色を出して、栄村の拠点にしたい」と総会で方針。連携する村商工観光課・村山俊郎課長は「今年は信州ディストネーションキャンペーンが行われ、北の玄関口が栄村。人の出入りが増えそうだ。雁木下市は少量品種、その売り方が大切。栄村の人は温かい人ばかり。人の心を売ることで商品価値が高まる」などと話し、村もバックアップする方針だ。

「大沢会長ありがとう」、図書費寄付に津南の小中学生が感謝  4月16日号
 日本食研の大沢一彦会長は、3年前から津南町の子どもたちのためにと「図書費100万円」を寄付している。12日の新工場竣工式では、サプライズが用意されていた。図書を受けた町内の小中学校の代表2人が、大沢会長にお礼のメッセージ入り記念額と各小中学校の子供たちからのお礼と共に贈った。
 

 津南小6年の音羽成美さんと津南中3年の石澤李佳さんは、「素敵なプレゼントありがとうございます。皆で毎日好きな本を読んでいます」などとお礼を述べ、町図書室の「日本食研文庫」や小中学校に揃った寄贈図書の写真入り記念額を贈った。大沢会長は「今年も続けたいと思っています。新しくなる町長さんに、受けてくれるかな。皆さんからよろしく伝えてください」などジョークを交え、子どもたちと記念写真を撮った。来月12日、同社のケーオークラブ県連会社の定例会が今治本社で開き、小林町長も出席する。同席で大沢会長は図書費100万円を贈る予定だ。

「松高」実現へ、3年間の挑戦、松之山分校存続へ  4月16日号
 県立安塚高松之山分校は、一度は募集停止が決ったが、地元住民らの存続運動で3年後の平成25年度まで生徒募集が継続されることを今年2月、県教育委員会が公表した。これに応えるように今期は22人が入学。8日の入学式では芳賀昌隆校長は「人は自分と違うからこそ、学ぶところがある。この学校で何をしたいのか、どう過ごすのか、目標をしっかり立てることで、将来の展望が開いていく」と励ました。
 

 入学者が増え、昨年から送迎事業を協力する地元で作る『松高支援連絡会』(会長・佐藤利幸元松之山町長)は、従来の9人乗りから新たに28人乗りマイクロバスを求め、されに施いつ通学の利便性を確保する。

 昨年12月16日、同校存続と共に特色化による独立校をめざす地元関係団体で作る松高支援連絡会は、特色化に協力する大地の芸術祭総合コーディネーター・北川フラム氏と共に、泉田知事への直接要望を行った。同席で泉田知事は「芸術祭と連動し、松之山分校を残したい」と明言。関係者は「新生松之山高校」実現をめざし、北川氏構想である「全日制普通科の必須科目を軸としながら、芸術・科学・民俗に重点を置き、社会人講座も設け、全国規模で生徒募集する」プランの実現に取り組んでいる。
 

 この中での今期22人の入学は、同校存続と独立校への運動に弾みをつけている。松高支援連絡会・佐藤会長は「昨年末の知事の言葉は、我々の活動への大きな励みになっている。今期の22人の入学は、次につながる入学数で、地元として通学支援を行い、さらに入学者を増やしたい」と存続と共に独立校への運動が、さらに高まりを見せている。
 
 同支援会では、地元NPO松之山いきいき隊と連携し、対象保護者で作る送迎バス組合を支援し、中里や水沢、津南などを経由する送迎バス運行に協力している。今期は学生数が増え、新たに29人乗りマイクロバスを導入し送迎している。
 

 今期の同校生徒数は、全校で47人(2年10人、3年15人)。少人数授業が実現でき、関係者は「生徒数は少ないが、教諭は各教科すばらしい先生が揃っている。進学を考えるなら、マンツーマン的な勉強で学力がつき、小規模校の良さが充分発揮されている」と言われている。さらに「北川構想」の実現で、特色化が実現すると、全国へ生徒募集も可能となり、芸術祭との連携で美大などとの連携も可能となり、地元では「松高実現」に熱が入っている。

東京の高校生、お母ちゃん指導で笹団子作り体験  4月16日号
 ○…「地元の方と触れ合える体験が魅力。今後も続けたい」―。冬の九州からの高校修学旅行生や都市部学校の津南体験学習受け入れに力を入れるニュー・グリーンピア津南。11日から14日には東京・成立学園高校1年生340人が学校説明オリエンテーションで来訪。13日には津南のお母さんの指導で笹団子作りに挑戦。料理のあとはワラビの三倍酢漬けなど、お母さんの手作り料理でお茶のみ交流。高原一葉さんは「津南の食べ物は美味しい。でも笹団子作りは難しいですね」と慣れない手つきでアンを団子にくるんでいた。
 

 ○…同校は自然環境の良さ、地元住民とのふれあい交流など求め同津南をオリエンテーション会場に選び6回目。笹団子作りは町生活改善グループ(阿部和子会長)の36人が手ほどき。阿部会長は「笹団子は米ともち米で作る。津南の米は水と自然がいいから美味しい」などと丁寧に指導し、都市部の若者と笑顔を見せ合っていた。同校の栗原忠雄教頭(62)は「津南合宿は毎年好評。都市部は核家族化が進み世代を越えた交流が減る中、地元の方と触れ合えるのも生徒の刺激になる。体験のある津南は絶好の環境。今後も活用していきたい」と話している。

「やればできる」、1586票の期待集まる、中山弘氏トップ当選  号外4月12日号
 『やれば、できる』を5日間、訴え続けた中山氏。1586票のトップ当選。開票待ち会場となった大割野区民会館3階ホールには百人余の支持者。妻のかよ子さんが、立会いに行く予定だったが「足が震える」と止め、結局、中山選対は誰も開票所には行かず、広報つなんの一報を待った。
 

 午後8時5分。「中山弘1586票」の放送が流れると、「やったー」と拍手の大合唱。特製の勝利クス玉を夫婦で割ると、『やれば、できた』の垂れ幕。再び会場は大きな歓声に包まれた。
 勝利の放送を受けた中山氏。グッと唇を噛み締め、笑顔はない。夫婦でクス玉を割り、ようやくガッツポーズ。「最初は自転車でひとりでやろうと思ったが、あれよあれよという間に、自分が身動きできないほどの協力が出てきて、まさに、やればできる、やればできた。俺がやらなくてはならないのは明日からだ」と。さらに「津南町が良くなれば俺はそれでいい。良くするために議員に出た。これが出来るか出来ないか、1年間見て、俺を評価してくれればいい」。いつもの突き放すような口調で話したが、目は真っ赤だった。
 

 選挙戦は、中山流を貫いた。最終日の11日、国道117号大割野商店街を歩いて、マイク片手に街宣。「おきろー、目を覚ませー、やればできる、一緒にやろう」と吠え続けた。沿道の家から人が出てきて次々と握手。「隣りの衆との茶飲みもなくなった。そっけな町でいやんか。当たり前のことが出来なくなっている、これを変えたい」など5日間、中山流を貫いた。
 

 目を引いた水色の軽トラック街宣車。5日間、ずっと運転手をした中村由美子さん(23)。「自分からやりたいと申し出ました。弘さんは本当に津南が好きなんだと、この5日間で実感しました。もう、胸いっぱいです」とうれし涙で友だちと抱き合った。共に総区長を経験者の関係から選対責任者に就いた風巻正輝さん。「本当に素人集団、よくここまで出来たと思う。これも中山さんのウソのない人柄によるもの。1年半後に本選挙があるが、この1年間の議員活動にかかっていると思う」と話している。
 ヒゲはどうするか。「今日から、まただな」。

写真・投票日の夜8時過ぎ、トップ当選が決まり歓喜の支持者たち(大割野区民会館で)

仕事づくりに期待集まる、恩田稔氏、1500票の大台に  号外4月12日号
 「仕事作りと地域起こし」を公約に掲げ選挙戦を展開した恩田稔氏。今春閉校した三箇小に象徴される、町の人口減少と停滞感払拭を訴えた5日間。鹿渡公民館で投票結果を待つ。午後8時、電話が入る。『恩田稔、当選確実』。一斉に会場に拍手がこだまする。その直後、広報無線が入る。『1502票』。拍手は一斉に強まり、恩田氏は深々と参集した支持者60人余に頭を下げた。
 

 誘致企業で創業時から19年勤めたネオックス部長職を辞し、退路を断っての補選出馬。外丸中の同級生で前回町長選出馬の滝沢元一郎氏が選対副部長につき、さらに津南高時代の同級生らが協力。川西地区活性化グループ代表経験も活かし、地元をしっかり押さえ輪を広げた。「すぐにでも閉校した三箇小を使う具体策に取組み活動していく。津南に帰りたい若者は多いが、仕事がなく戻れない。時間はかかるだろうが、理想を言えば地域で学校を管理し、そこに新たな職が生み出されば一番いい。今月中には皆さんに提案し、協議したい」と取組みの一端を話した。
 

 投票日前日の10日、集中的に全町15ヶ所余で積極的に街宣活動。「昨年町内で生まれた赤ちゃんは50人を切る。津南はこのままでいいのか。最優先課題は住みたい若者を受入れること。自分たちのムラは自分たちで守る気持ちがあればできる。次の世代にすばらしい津南を引き継ごう」など懸命に訴え回った。
千5百票を越える得票について恩田卓茂選対本部長は「2つのテーマに津南の方々が共鳴してくれた結果。だがこれがスタート。我々も提案し、活動しないと三箇地区をはじめ津南に将来はない」と引き締める。
 

 新たな地域作りモデルケースと捉える三箇小校舎の活用。都市部小学生と津南をつなぐ交流拠点化を模索する。「閉校した学校を地域が守り積極活用するというのを、一つの起爆剤にしたい。やらなければならい事はたくさんある」と意欲。加えて「松之山バイパス開通で交通量も増えたのも活かし、まず山菜市を開くのもいい。小さい所から始め、地域と協力し、積極的に声を上げ行政にも我々の思いを伝えていく」と改めて決意を述べた。

写真・投票日夜8時過ぎ、当選が決まり「ばんざい」(鹿渡公民館で)

津南町政初、共産3議席実現、桑原洋子氏初当選  号外4月12日号
 町政初の共産3議席が確定した町議補選。繻エ洋子氏は5日間、連日30ヵ所余の集落で演説。津南病院準看護師勤務31年の経験から「みなさんの声を病院と役場に届ける」と医療充実に焦点を絞り積極アピール。さらにワクチン接種で防げる子宮けいがんの公費補助実現を訴え、高齢者や幼い子どもを持つ家族、女性層へ支持拡大をねらった。
 

 町内米原の自宅、支持者40人余で開票速報を待った。当選が広報無線で流れると大きな万歳の声。花束を受け取った繻エ氏は声を詰まらせた。「家族の支えと、同志の応援、地域の支援での当選。津南を巡り、手伝ってくれたみなさんに感謝の気持ちでいっぱい。地域のみなさんの思いもこの票に入っている。病院のためにも一生懸命がんばりたい」と目を光らせた。


  選挙戦では医師、看護師不足に苦しむ津南病院の存続と充実を第一に掲げ、子どもから高齢者まで安心して暮らせる町づくりを訴え全町巡った。選対本部長の大口武町議は「千六百票を目標にしていたが、投票率も低かったが、そう簡単に票は取れない、というのが改めて分かった。(補選で候補者も少なく)戦いやすい選挙だったが、目標に達しなかったという現実の厳しさもある。それにしてもよく当選してくれた」と振り返った。
 

 投票前日の夕方、地元津南原地区で集中街宣。特に米原では4ヶ所で演説。「非常に厳しい選挙、候補は横一線。みなさんの力で議会に」と午後8時の時間ぎりぎりまで訴えた。繻エ氏は「こんなに票がもらえるとは思ってもいなかった。最後の最後までみなさんから頑張ってもらったおかげ。津南病院の継続と充実をなんとしても実現したい」と強調する。
 

 初の共産3議席。同席の日本共産党魚沼地区委員会・内山博志副院長は「共産3人で議会占有率18%となり、魚沼地区では一番高くなった。県内でもかなり高い方。様々な住民要求の大きな力になる。小林町長の政策は住民にとって前向きだと評価している。町長選を控え、それをさらに押し進める大きな力にもなる」とエールを送った。

写真・投票日の11日、当選が決まり喜ぶ支持者(自宅で)

津端眞一氏返り咲き、最終盤で押し上げ力が  号外4月12日号
 「当選させていただき本当にありがたい。精一杯仕事をさせてもらいます」―。4番当選ながら3年前の町議選の雪辱を果たした津端真一氏(61)。「苦しい選挙。助けていただきたいという気持ちが伝わったのかもしれない。本当にうれしい」と薄氷での勝利を喜んだ。
 

 候補者の中では最も早く1月中旬に出馬を決意し、地道に地盤の三里地区から活動を始めた。しかし母体となる後援組織などはできず、親戚や同級生らが唯一の「頼みの綱」だった。選対本部長で上野地区の同級生、親戚でもある津端繁春さんは「頼まれたので受けただけの素人。動いたのは4、5人程度で、これで選挙ができるのかと思ったほど」と振り返り、「とにかく動いた。それしかなかった」と話す。開票当日は「おつかれ様会」として上野地区公民館に会場を用意したが、当選が決まっても集まったのは20人ほど。地元集落からの参加もまばらで組織の脆弱性を物語っていた。
 

 それでも千票の大台に乗せたのは、やはり危機意識だった。終盤の街宣では「本当に厳しい選挙。助けて下さい」と訴えた。また地盤でもある上郷地区では、元県議で町長選出馬予定者・上村憲司氏支持者らが支援に動いたのも大きい。組織立っては動いていないが、一部には町長選に向けた組織固めの一環と見る声もある。同級生で「町議時代の同士」ともいう草津進副議長は「絶対、当選してほしかった」と最終盤の打ち上げで支援を訴え、開票時も上野公民館で見守った。
 

 津端氏は公約でもある大地の芸術祭の中央部への芸術作品設置について「何としても実現させたい。これが交流人口を増やす道でもある」と指摘。「つてのない中央部では特に強く訴えた。少しは同調してくれたのではないだろうか」と振り返る。また地盤の上郷地区では、上郷中統合後の「校舎の産業活用」を訴え、地元にアピール。さらに「生産から販売まで一貫した農業が出来る構想がある。これも実現させてほしい」と呼びかけるなど、全町的な課題でもある農業政策にも言及し訴えたことが支持の広がりにつながった。

写真・告示期間中の9日、津南町中子で

全国初、温泉熱発電に挑戦、松之山温泉、3年計画で  4月9日号
 日本3大薬湯と親しまれる松之山温泉。3年前に新温泉のボーリングに成功し、湯量アップでさらに温泉効果を高めている。その新温泉の未使用部分を使い、国の環境省事業として今年から3年計画で「温泉熱発電」に取り組むことが決まった。温泉熱を使った発電は全国初。今月初め国の事業化が決まり、事業主体は「地熱技術開発株式会社」と「独立行政法人・産業技術総合研究所」が合同で取り組む。松之山温泉の新温泉(97・5度)を使い、独自システムで発電化の実証試験を3年間に渡り取り組む。すでに地元説明し、合意を得ており、3年後には温泉熱発電が実現し、松之山温泉の新たな価値となることが期待される。

 

 温泉熱発電は通常、沸騰点の100度以上の高温温泉の蒸気などを活用して行う地熱発電が一般的。今回の松之山温泉は、97・5度という沸点以下での発電実験で、これが全国で初めて。システムは、同温泉を熱源に、低沸点のアンモニアを媒体に過熱、蒸発させ、その蒸気で発電タービンを回し発電する。2つの媒体(水と低沸点媒体)を利用することから「バイナリー地熱発電」と呼ばれている。同システムで使う温泉は、湯温が50度くらいに下がる以外は、温泉成分は源泉のままで、その再利用も期待され、県境への負荷はきわめて低い発電システムとなっている。
 

 松之山温泉の長年管理している地元組織「松之山温泉委員会」(委員長・柳靖治千歳社長)には2月に説明があり、温泉湯量や泉質変化などへの影響がないことから、利用を合意。今月初め環境省から事業主体に決定通知が入り、新潟県も2日、報道発表した。
 

 松之山温泉の新温泉は07年8月にボーリング成功。97・5度、毎分620g自噴。温泉脈の保持のため、このうち毎分260gを現在使い、従来の温泉と泉質が同じため、一緒にして活用している。ただ、新温泉の半分約130gは未使用で流しており、今回の温泉熱発電はこの未使用温泉を使って発電実験を行う。
 

 国の事業は今年度から3年間、毎年1億円、総事業費3億円が事業主体に助成される。実験システムの設置場所や作業工程は今後協議し決める。松之山温泉委員会の柳委員長は「松之山温泉の新たな付加価値への取り組みとなり、全国初ということで誘客要素になる。環境への負荷が極めて少ない発電システムで、松之山の自然ともマッチし、特色化につなげたい」と期待感を話している。さらに温泉熱発電後に出る泉質そのままで50度余りの温泉の活用や、媒体のアンモニアを冷却水(25度前後)の水利用など、新たな産業化への期待も出ており、柳委員長が会長を務める松之山地域協議会などで活用策を協議する方針だ。

写真・2007年8月、待望の新温泉が湧出した当時の現場 

東京や新潟からも入学、最多の27小学校からの津南中等校  4月9日号
 入学者が年ごとに広域化している県立津南中等教育学校の入学式は5日行い、昨年より4校多い小学校27校から81人の5期生が入学した。特に今年度、東京や新潟市から住所を通学圏に移して3人が入学し、十日町地域からの入学者も増え、魚沼地域唯一の中高一貫校・津南中等への関心が高まっている。新入生を代表し南魚・塩沢小からの荒井香澄さんは「一歩でも夢に近づけるよう努力し、逞しく生きたい」と、同校の理念「夢の実現」への第一歩を歩み出した。
 

 新潟県内には7校の県立中高一貫校があり、町村部の山間部では津南中等が初めて。統一テストなどで県内トップクラスの成績を収めているなど、中高一貫教育効果を挙げている。入学式で本田雄二校長は「夢の方程式がある。夢プラス努力イコール現実。夢は人生の推進力。皆さんはダイヤの原石。磨かなければ光り輝かない。切磋琢磨し、地元や日本、世界のリーダーになってほしい」と新入生に語った。
 

 1年生の出身小学と入学数は次の通り(カッコ内前年数)。
 【津南町】24(24)=津南11、上郷5、外丸4、中津3、芦ヶ崎1【十日町】38(26)=川治11、西6、水沢4、鐙島4、東3、中条3、十日町3、千手2、馬場1、立花【中里】6(16)=田沢5、倉俣1【南魚沼・魚沼】8(7)=石打3、塩沢2、六日町1、川口1、井口1【新潟市】2(0)=新潟1、中之島1【小千谷市】1(0)=小千谷1【栄村】1(0)=東部1【県外】1(0)=東京・堀切1。

3校統合の津南小、新学期スタート、新入生68人  4月9日号
 ◎…3校が統合して新学期をスタートした津南町の津南小の入学式は7日行われ、統合した三箇校区から3人(津南原校区なし)を含む47人が新入学。桑原正校長が新入生一人ひとりと握手を交わし、「命を大切にしよう、友だちと仲良くしよう、体を丈夫にしよう」と呼びかけると、元気な声で「ハーイ」と返事をして、初めての小学校生活をスタートした。
 

 ◎…津南小は新入生47人(男子20、女子27)を含み全校309人。津南町全体の新入生は68人(男子35、女子33)と前年比12人減となっている。町内の各小中学校の全校数と新入生数(カッコ内)は次の通り。外丸41(6)、上郷37(5)、芦ヶ崎48(7)、中津54(3)、大赤沢分校2(0)。津南中224(90)、上郷中28(9)。

マリー、また一緒に遊ぼうね  4月9日号号
 ◎…冬の間、民家に預けられていたヤギの「マリー」が5日、再び栄村の北信小学校(鈴木久男校長、66人)にやってきて、子どもたちの仲間入りをした。昨年9月、地元の酪農家の協力で生後4ヶ月の子ヤギが同校に入学。2年生11人と担任の齋藤充子先生が11月まで世話した。「子どもたちにぜひ出産を見せたい」と12月に須坂市で「お見合い」。年末に齋藤さんが自宅に引き取り、越冬した。6日、小学校から約1・1`はなれた齋藤さん方から、近所の大工さんが作ったキャスター付き小屋と共に、3年生になった11人が手で押しながら、「マリー、待ってたよ」と声をかけながら約1・1`を40分ほどかけて引越し。マリーは今月25日、出産予定だ。
 

 ◎…「なんでも体験しよう」と1年生の時から田んぼ泥んこ遊びや蚕飼育など、体験授業を積極的に取り入れている齋藤先生。そのまま担任を持ち上がり、今年はいよいよヤギの出産に挑戦。「今月25日が予定日です。命の誕生を間近で体験してほしいです」。昨年同様、3班に分かれ、1週間交代で世話をする。引越しではマリーの好物のりんごを一輪車で運んだ宮川凛さんは「またマリーが来てくれて嬉しいです。赤ちゃんが楽しみです」。引越し中、声を掛け続けていた油科恭祐君は「大きくなってびっくり。また毎日一緒にいられるので楽しみです」と、学校に到着するとさっそく水をやっていた。

残雪の境内に響く「サンヨ」、多聞天押合祭  4月9日号
 ○…春到来を告げる津南町陣場下の多聞天押合大祭は3日開き、境内の1b余の残雪をくり貫いた特設会場に子どもたちや地域住民ら2百人余参集。「まくぞ」、「サンヨ」と子どもたちの元気な声が響き渡り、10a余の木札を取り合う神事を威勢よく行なった。
 

 ○…日本三大奇祭に数えられ、1200年の歴史を刻む南魚沼・浦佐毘沙門堂普光寺の唯一の分院がある同地区。昭和9年開山以来、戦中を除き毎年押合大祭を開く。サンヨ(撒与)は「ご利益を分け与えよ」と願う言葉。この日は子どもたち80人余が参加し、神札を求めて両手を空に掲げ、大声を張り上げていた。

全国に広がる松之山ファン、東京松之山会  4月9日号
 新潟県内でも有数の会員数を誇るふるさと会「東京松之山会」(高橋秀夫会長・会員6百人)の総会をかねた花見会を4日、東京・御徒町「吉池本店」で80人余が参加して開き、関口市長も駆けつけ満開の上野公園で花見の宴を満喫した。
 
 今年1月、2百人余出席で創立20周年式典を開いた同会。毎月2千部発行の機関誌「カントリーポエム」が会員相互の思いをつないでいる。松之山全戸にも配布している。新潟県人会副会長も務める高橋会長は「出身者の誰でもが松之山へ行きたいと思っている。その思いの一つが先の中越沖地震で行った寄付活動。小さな松之山会ではあるが、トップの寄付金額を納めることが出来た。今年も何度も松之山へ行きましょう」と呼びかけ、大きな拍手を受けた。
 

 就任後初めて参加した関口市長。「いま松之山が注目されている。大地の芸術祭などを通じて、松之山ファンが増えている。4月に就任した大野副知事も、松之山ファン。松之山温泉を活用した温泉熱発電も始まり、この松之山への関心も輪は、さらに日本中に広がるだろう」と期待感を込めて話した。総会には4月就任の十日町市の小口一成松之山支所長、松之山地域協議会・柳靖治会長、元松之山町長・佐藤利幸氏などのほか新潟県人会や東京奴奈川会、東京えちご巻町会、東京鹿瀬会など多彩な参加と共に懐かしい顔ぶれが揃い、歓談の花が咲いていた。
 
 東京松之山会は今年も来月の「田植え・山菜摘み交流会」、8月「出補観察と湯山神楽見物」、10月「稲刈りとふるさと大交流会」などの活動を計画している。同会への入会、問合せは高橋会長пEFax046(253)8158。

JRj東・2日に再申請、地元同意受け  4月2日号
 JR東・信濃川発電所の違法取水問題で十日町市などは31日、水利権再申請に同意する調印を行い、JR東は2日、国土交通省に利水申請を行った。遅くとも3ヶ月以内には発電開始となる。今後の関心は5年間の試験放流の監視体制とJR東が地元要望で行う共生策の実施状況の確認。これによりJR東問題は5年間の試験放流後の再協議への取り組みが始まる。


 30日、市役所で行った調印式は、同市合意への最終決定の場となった第7回市民協議会終了後、同じ会場で行った。JR東・小縣方樹副社長、先行水利権者の十日町市・関口芳史市長、十日町土地改良区・須藤誠也理事長、河川利用者・中魚漁協・長谷川克一組合長の4氏同席で関係契約書に捺印し、協定書、覚書、確認書を小縣副社長に手渡し、4氏が握手を交わした。
 

 昨年5月の市長就任以来、このJR東問題を最優先課題に取り組んだ関口市長。調印後の会見で「ハードルは多くあった。市民一丸で解決のあたることができ、それがなによりの成果だ。今日からJR東との新たな歴史が始まった。むしろこれからが大切。(調印式は)通過点である」と厳しい表情を見せた。
 

 一方、水利権取消しから13ヵ月後に再申請同意を受けたJR東・小縣副社長は、「JR東は変わったことをお認めいただいた。お約束したことを厳格に守り、地域発展に貢献したい。これから未来が始まる。これから我々の真価が問われていくと考えている。5年後の更新では、調査結果を踏まえ、協定書、覚書、確認書の厳格な履行が我々の責務だ」と述べた。5年後には水利権更新となり、試験放流期間の放流データが5年後の再協議の重要テーマになる。
 
 河川利用者の中魚漁協の長谷川組合長は「これからがスタート。川がどう変わっていくのか、皆で監視を強めていきたい。流量を決める前に試験放流を行うという十日町方式は、全国の先例になると思う。JR東には協定書など約束事の誠実な実行を強く求めたい」と話していた。
 
 JR東は2日、地元はじめ新潟県など必要な同意を受け、国へ5年間の期間を明記した利水申請を行った。電力需要が高まる夏までには発電開始の見込みだ。

「村の主治医」、頼りにしてます、佐々木医師   4月2日号
 村営診療所として2年前に再スタートを切り、昨年4月から選任医師が赴任した栄村診療所の住民信頼度が高まっている。人口2千3百人余の村営診療所。09年度の収支見込が出ているが、1日60人余の外来受診があり、その多くはお年寄り。昨春赴任の佐々木公一医師(69)は「どうだい具合は。心配ないからね」と笑顔で気さくに語りかけている。診療所を訪れる人からは『村が主治医』と親しまれ、信頼されている。

 
 地域医療に役立ちたいと北海道・興部(おこっぺ)町の国保診療所長を3年間務めるなど、山間地医療への思いは強い佐々木医師。栄村赴任後、看護師など診療所スタッフと、地域医療への意識の共有に務めた。長年の医療経験から「予防医療」への取り組みを実践的に行った。
 
 「これは前任地などで以前から考えていたことだが自治体の取り組み意欲がなく実現しなかった。村が全額公費負担しているのは全国でも初めてだろう」。75歳以上を対象に「長寿お祝い・肺炎球菌」予防接種。お年寄りの死亡要因で肺炎が高い率を占め、その予防に乗り出した。
 
 昨年10月から初め、対象7百人に対しすでに540人が接種を受け、今年も継続実施する。「この予防摂取、必要性を認める人は多いが、個人負担があり、その実証データは少ない。今回、村の公費負担ですでに5百人以上が受けており、この人たちの今後のデータは、肺炎球菌予防の貴重なデータになる」と佐々木医師。村では今年も75歳に達した人を対象に「お祝い接種」と無料要望接種を実施する。
 
 さらに看護師スタッフの協力で毎週2回の「看護師訪問」を全村対象に行っている。在宅医療の基本となる看護師の訪問は、医療機関へ行くのが困難な世帯にとって、大きな安心になっている。佐々木医師は「意識が変わってきている。毎朝、交代で意見を言う場を作っている。医療現場は意識を研ぎ澄まし、お互いの意識の共有が大切。常に村民の目を意識し、それに応えられる診療所になりたいね」と話している。先月、佐々木医師はさらに2年間、契約を更新した。
 
 村営診療所は佐々木医師が総合医療を担当。飯山日赤などと緊密な連携を取り不足医療をカバーしている。歯科診療所で欠損金が出ているが、09年度全体収支はスタッフ人件費を含み黒字経営となる見込み。島田村長は「献身的な先生の努力に感謝している。まさに村の主治医であり、村民の信頼度が高まっている」と感謝している。なお12日、今後の地域医療について村議会と懇談する計画だ。

最高の思い出r、全国大会で熱演  4月2日号
 ◎…最高のフィナーレでした。ありがとう」―。120年の歴史に幕を下ろした津南町の三箇小。その有終の美を飾る全国リコーダーコンテスト出場を果たした28日、東京・江戸川総合文化センターのステージで息の合った最後の演奏を行い、みごと銀賞を獲得。7年前に同校に赴任し、全国大会3回出場すべてに関わった小林敦子先生。「気持ちのこもったとってもいい演奏でした。みんな、ありがとう」。演奏後、3年から6年の12人のメンバーを前に、涙で言葉を詰まらせながら、一人ひとりとしっかり手を握り合った。
 

 ◎…全国大会には北海道から沖縄の各地はじめ台湾などから小学、中学、高校、一般まで47団体の代表が出場。津南などから30人余が応援に駆けつけた。三箇小は童唄「ずいずいずっころばし」。ソプラノ担当の板場優奈さんは「緊張しなかった。自分たちらしい演奏ができた」。難しいテンポアップの旋律をみごとに演奏。ステージから三箇の人たちがよく見えたという福原有佑君。「すぐ前にお父さんがいて、笑っていたので緊張しなかった。満足できる演奏だった」。メンバーをまとめた石澤星矢君。「三箇小の本当に最後のステージだった。最高の想い出ができた」。3年生が参加したのは三箇小だけ。120年最後の歴史は、12人のハーモニーと共に、涙と笑顔で最終楽章を終えた。

写真・3月28日の全国大会で。演奏後、子どもたちに最後の声をかける小林先生(江戸川総合文化センターで)

「雪国交流」が小学校の特徴、東京・城東小とNPOグループ  4月2日号
 ◎…日本一の雪国である津南・栄村の交流人口増加をめざし活動数NPO法人雪の都GO雪共和国(相澤博文理事長・32人)は恒例のウィンターキャンプを26〜28日、秋山郷で開いた。屋上学校田など関係をより密にする東京・城東小(小島敏光校長・児童54人)の19人が来訪。雄川閣に宿泊し、冬の切明温泉や栃川高原での雪上運動会など雪遊びを堪能。5年の細野真生くんは「雪が信じられないくらいいっぱいある」と瞳を輝かせていた。
 

 ◎…交流4年目。同小は夏の川遊び、秋の稲刈り体験で両町村を訪問。東京駅徒歩1分の同小はドーナツ化減少と少子化で児童数減に苦しむが、昨年から中央区全体から入学できる特認校指定を受け、学校説明会で同NPOとの交流を積極アピール。「都心の学校でありながら、豊かな自然体験ができる学校」と保護者も好印象を受け、昨年は14人、今年11人が入学と児童数が増加傾向。小島校長は「交流前の新入生は一ケタだったが2年連続で10人を越えた。これは凄いこと。津南、栄村に行きたいと望む新入生が多い。この雪国交流が学校の特色となりつつある」と積極交流を続ける方針だ。

クライミングの新名所、新たな壁誕生、クアハウス津南  4月2日号
 ○…新たな壁を乗り越えろ―。クアハウス津南に1昨年設置されたクライミングボードに、新たな魅力が追加された。従来の傾斜100度と110度の縦型壁に加え、さらにせりだし膨らんだ岩場を模した「バルジ壁」が26日完成。同津南オリジナルの壁だ。
 

 ○…製作は津南のフリークライマー・福原吉重さん(外丸)を中心に、愛好者グループ・TSTCC(徳永典嗣代表)が協力。中上級者向けに魅力ある壁をと依頼を受け、ボランティアで手作り。福原さんは「クライミングは筋力、体幹を強くする総合スポーツとして人気が高まっている。新しい壁で、クライミングファンを増やしたいね」。利用料3百円(一時間)。毎週火曜夕方にはTSTCCメンバーが集い、指導役を勤めている。


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