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2009年10月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
棚田保全、十日町で全国棚田サミット、耕作後継者が課題  10月23日号
長崎や岡山、徳島、石川など全国から1400人が参加し16、17日、十日町市で開いた第15回全国棚田(千枚田)サミット。開催中の大地の芸術祭会場の松代・星峠、、松之山・留守原などの棚田を参加者が見学し、地元住民との交流を深めた。一方でテーマ別の分科会では、棚田交流の実例など紹介し、現場の棚田を抱える集落からは「高齢化で維持が困難。オーナー制度など新たな取り組みが必要」など、棚田維持への課題などが出た。
 

 全国棚田連絡協議会は全国25市町村、団体で構成。会長は長崎・雲仙市の奥村慎太郎市長。昨年は長崎市と雲仙市で開催し、来年は静岡・松崎町での開催が決まっている。松代総合体育館での開会式後、一行は松代・星峠、蒲生、松之山・留守原など4ヵ所を視察。星峠では地元峠集落民が一行を出迎え、棚田で取れた魚沼コシヒカリのおにぎりを提供。歩きながら眼下に広がる棚田を見学した。
 岐阜・恵那市からの柘植明人さん(61)は「勾配が急な所の棚田だ。これは大変だろう。それだけに眺めがいい。地元の皆さんの苦労が分かる」と感想。地元の星峠の集落協定代表の山岸公男さん(59)は「この棚田を耕作するのは70代、80代が中心。それだけに維持が大きな課題。今は20戸で約65fを耕作している。棚田米のブランドも昨年から作って販売しているが、なにより耕作の継続が大きな課題だ」と話す。
 

 サミットでは参加市町村長による首長会議も開かれた。徳島・上勝町の笠松町長は「サミットは親睦交流が目的ではないはず。こうした中山間地農業をどう守り、そのために政策をどう提言するかが大切。そのベースは日本の農業をこれからどうするかを、国に迫ることも必要」とサミットの意義の確認を求めた。さらに佐賀・有田町の岩永町長は「連携が必要。棚田の景観と共に、食と農業という面からも取り組む必要がある」など意見が出た。地元十日町の関口市長は「この財産を次の時代にどう引き継いでいくか、選ばれた住み続ける地域にするためにも、この棚田も大切な資源。芸術祭で若い人たちがこの地に魅力を感じてくれている。これをなんとか定着につなげたい」と述べ、大地の芸術祭効果などを説明し、関心を集めていた。

水を得てサケ続々戻る、これまでに124匹も、宮中ダム魚道で  10月23日号
 栄村と飯山市境にある東京電力西大滝ダム上流で数十年ぶりに生きたサケ1匹が捕獲されるなど、不正取水で発電取水を中止している成果が表れている中、今月1日から宮中ダム魚道で捕獲調査を行っている魚道構造改善検討委員会の依頼を受けた地元・中魚漁協では、23日までに124匹を採捕した。長谷川克一組合長は「かつての信濃川の水量に戻ったことでサケが遡上しやすくなった。効果が現れている」と話している。
 

 採捕調査では、開始した1日に体長60a級のオス1匹を採捕。サケはその後、連日採捕し、19日には百匹を突破。台風の影響で8〜10日の3日間を除き、実質19日間でオス68匹、メス56匹の合わせて124匹の採捕となっている。サケは体長など計った後、すぐに上流に放流している。
 宮中ダムでの調査は、ここ2年間行われず、3年前以前は数匹から十数匹余りの採捕となっており、中魚漁協では「今シーズン、魚野川の合流点からの信濃川へは千匹余りが遡上しているのではないか」と見ている。また西大滝ダムに設置してあるトラップでサケは採捕されていないが、「宮中ダムで捕ったサケはすべて上流に放流しているので、西大滝ダムまでの約25`間で相当数が自然産卵していると思われる」としている。
 

 サケ遡上調査では、新潟・長野のNPOが先月19日から宮中、西大滝両ダムの魚道に監視員と監視カメラを設置し、24時間体制で来月末まで観察を続けているなど、信濃川をめぐる水量や魚類で環境保全活動への広がりを見せている。
 長谷川組合長は「今遡上しているサケは、まだ稚魚放流量が5万匹程度の時のもの。来年以降、30万匹余りの稚魚放流のサケが遡上時期となってくるので、このまま水があれば相当期待できるはず」と話している。

日本食研、分社化で新経営戦略、社長に38歳の大沢哲也副社長就任  10月23日号
 津南町など国内174ヵ所、外国17ヶ所に事業所拠点を持つ食品大手・日本食研は10月から担当部署を分社化し、「日本食研ホールディングス株式会社」を親会社とし、「日本食研株式会社」、「日本食研製造株式会社」に分社し、持株会社体制に移行した。これに伴い日本食研ホールディングスと日本食研の社長には前社副社長で38歳の大沢哲也氏が就任、前社社長の大沢一彦氏は会長に就いた。
 

 今回の分社化について同社は「親会社の日本食研ホールディングスがグループ経営戦略機能を担い、各事業会社が業務執行を担うことで、市場環境の変化に柔軟かつ迅速に対応でき、グループの総合力を最大限発揮できる」としている。
 代表取締役社長に就任した大沢哲也氏は昭和46年、愛媛・松山市生れの38歳。慶応大卒、東京6大学リーグで活躍。セコム入社後、大沢一彦氏長女と結婚を機に日本食研入社。グループ企業やアメリカ現地法人などを経て平成19年に副社長就任。今回の新体制では両社の代表取締役社長と共に、グループ経営本部長、マーケッティング本部長を兼務するなど事実上の経営トップに就いた。
 前体制での社長で今回の新体制で代表取締役会長に就いた大沢一彦氏は、会長職ながらグループ企業のケーオー産業、ケーオーホームの社長ほか外国現地法人など多数の役職にある。日本食研製造社長には前社常務の石塚慎一郎氏(39、千葉・成田市生れ、青山学院大―第一勧業銀行―みずほ銀行―日本食研)が就任。
 

 5年前に津南営業所を開設し、来春4月操業を見込む新工場を津南町森林組合に建設中の津南町。同社の新体制への移行により、さらに営業体制への連携が強まるものと期待される。同組合では「新工場でさらに地元雇用が期待できると共に、地元産活用の新商品開発など、組合として最大限の協力体制で臨みたい」と藤ノ木剛常務は期待感を込めて話している。
 なお日本食研ホールディングスは資本金5億8800万円、09年9月期売上825億円、従業員3714人(9月末現在)。愛媛本社、千葉本社、国内174ヵ所、英国、中国、米国など17ヶ所に事業所を展開する。大沢会長は昨年と今年、津南の子ども教育の図書費用のためにと2年連続で百万円を寄付している。

写真=右から大沢一彦会長、大沢哲也社長、石塚慎一郎社長、同社提供。

地元選手揃え3位に、新潟県縦断駅伝  10月23日号
 市民ランナーの十日町、3年ぶりに3位奪還-。第62回県縦断駅伝競走大会が17、18日、27チームが参加し妙高-新潟間(18区間、202・9`)でレースが行われ、十日町は優勝した上越に約12分遅れの総合タイム10時間51分53秒で3位と健闘した。
 

 地元出身選手だけのチーム編成にこだわる十日町は過去6回優勝しているが、ここ2年間は大都市や実業団チームの力に押され5位とやや低迷。今レースでは「駅伝王国・十日町の復活を」と挑み、ジュニア世代の2人が区間賞を取るなどそれに応えた。初日、2区で原由樹人(16、東京学館1、津南中出身)が3位、エースが揃う4区で江村大輔(25、クアハウス津南)が9位、6区で田村和基(14、下条中3)が区間賞、7区でも田中陽介(18、十日町高3)が2位、8区で村山知之(24、重川材木店、津南高出身)が5位などと健闘し初日3位に。2日目では、10区で服部弾馬(14、中里中3)が6位、12区で江村大輔が3位、15区で関口大起(17、十日町総合高3)が区間賞をあげるなど大健闘、総合3位の原動力となった。また優勝した上越には津南高出身の涌井勇太(高田自衛隊)も出場、初日8区で3位と活躍した。
 

 エース区間を走った江村は「これまでサポートしてくれた人たちに応えたいと感謝の気持ちで走れた。3位に入って本当にうれしい」と話し、品川達平総監督は「何とか3強をとの強い思いが、駅伝王国の底力を見せるレースにつながった」と評価。井川純宏監督は「市民ランナーの十日町が実業団チームを脅かしたことは大いに評価できる。地域全員駅伝で次は7度目の優勝をめざしたい」と話している。

33秒のアート、今年も花開く段丘花火  10月23日号
 ★…秋夜に包まれた津南に光柱が天高く昇った。日本一の9段の河岸段丘を花火で浮かび上がらせる第4回河岸段丘花火は17日午後8時に点火。わずか33秒、一瞬の花火アートを堪能しようと千人余りが夜空を注視、光の華が上がると大きな歓声が上がった。
 

 ★…協賛周りから設営などオール手作りの同花火。主管はWa(福原章子代表)。段丘を夜空で表現する33秒後の一斉打上げでは今年貝坂面とメイン会場のマウンテンパーク津南で2発の尺玉が上がって迫力が倍増、見応えのある花火となった。メイン会場では津南出身の大口沙世さん、太鼓の林幹さんが生ライブ、5百人余が集い日本一短い花火大会を堪能した。


写真=17日午後8時、マウンテンパーク津南から

ありがとう校舎、閉校式前に校区で大掃除、津南町三箇小  10月23日号
 ○…思い出の校舎をピカピカに―。閉校記念式まで一ヵ月を切った三箇小(高橋しげ子校長、19人)で17日、保護者や児童、地域住民を交えた30人余が校舎の清掃を実施。「大勢の卒業生らが来る式前にピッカピカにしよう」と窓枠から階段の隅までほこりが溜まりやすい箇所を丁寧に手ふき。同小卒業生で3人の子を卒業させた49歳の女性は「親子の母校。やはりきれいにしたいですね」と熱心に校舎を磨いていた。
 

 ○…同小で行う恒例の廃品回収に合わせ、高橋校長が発案。清掃は中学生から60代まで幅広く参加。高橋校長は「清掃にこれだけの人が来るとは思わず、住民の方の学校に対する強い思いを感じます」と感激。同小記念式は来月15日、卒業生や元勤務教諭など3百人余が参加する予定だ。

夢実現、中国でパンダ飼育担当に、津南町出身の阿部展子さん  10月16日号
 小学時代からの夢「いつもパンダのそばにいたい」を実現し、隣国・中国の国宝「パンダ」の飼育基地で働く津南町出身の女性がいる。日本の大学卒業後、中国の大学で学び、飼育基地では唯一の日本人として働き、パンダの飼育や健康管理、獣医の補助など専門職として、目標としていたパンダのそばで働いている。

  
 秋山郷の津南町前倉生まれの阿部展子さん(25)は、中津小6年で行った修学旅行の上野動物園でパンダと初めて会う。夢の実現へのスタートだ。「あの感動は今でもはっきり覚えています。この仕事を通じて感じることですが、パンダを目の前にすると皆が笑顔になります。この魅力に改めて驚かされます」。毎日、パンダに囲まれながら、その魅力の再発見の日々という。
 『パンダに関わるには、まず中国語を』と十日町高卒業後、外国語学部があり中国へ留学制度がある杏林大学に入学。3年の時、大学推薦の語学留学(1年間)選抜にチャレンジ、その座を射止めた。大学推薦は費用すべて大学負担。1年間、北京市の河北大学へ。寮生活の1年間、念願のパンダ基地などを視察。ますますパンダへの思いが強くなる。杏林大の卒論は「パンダの生態、飼育繁殖、保護」などテーマにまとめ卒業後、さらに中国語習得のため短期で四川大に語学留学。
その後、「もっと専門分野の勉強を」と獣医など養成する四川農業大学に自力入学。それまでの文系から理系分野へ。ここで専門の教授やパンダ飼育担当者と出会い、さらに専門分野へ進む。日本の大学を卒業し、中国語が堪能のため大学側が3年で卒業を認め、今年6月から、中国内のパンダ基地の代表的な四川省成都市「大熊猫繁育研究基地」で、学生ビザで異例の就労許可を受け、同基地スタッフとしては働いている。


 基地には赤ちゃんから成獣のパンダまで60頭余りいる。阿部さんは園舎の掃除から給餌、体重測定、投薬、獣医の助手など同基地の一般職員と同様な業務をこなす。さらに同基地が世界に発信するホームページニュースの日本語通訳も行う。同サイトは日本でも見られる。「あの表情の豊かさ、人間らしい仕草、興味深い習性、まだ解明されていない分野など興味と関心は尽きません。基地を訪れる皆さん、パンダを目の前にすると笑顔になります。その魅力に改めて驚かされます」と阿部さん。
 国際保護動物であり日本と中国の親善、国際親善に役立っているパンダ。「人口保育や疫病の研究など、パンダに関わる業務をもっと勉強したい。パンダ=可愛いというイメージだけでなく、もっとパンダを知ることで、パンダはじめ野生動物を絶滅の危機から救うことができるはず。そのためにも中国語をもっと勉強したいです」と話す。

  阿部さんの中国での活躍の様子が来月9日午後7時からの「報道発 ドキュメンタリ宣言」(テレビ朝日系・新潟UX)で放送される予定だ。

「信念の人」村山正司氏、激走の93年に幕  10月16日号
 「農を以って立町の基と為す」。国営苗場山麓開発、大規模年金保養基地グリーンピアなど津南町の礎を作り上げ、地域農業を守るためヨーロッパでムシロ旗を掲げて日本農業のあり方を訴え、生涯「信念の人」を貫いた津南町長、農協新潟県中央会長、津南町農協組合長を歴任した津南町名誉町民、村山正司氏が12日午後8時20分、町内上段の長男、町立津南病院・村山伸介副院長の自宅で死去した。93歳。近親者による密葬は15日、龍源寺で執り行った。津南町と津南町農協は合同葬を11月5日、町文化センターホールで行い、映像などで村山氏を偲ぶ予定だ。
 

 村山氏は旧下船渡村議から新生津南町議。副議長在職中、2度に渡り町長選に出馬し、昭和38年2月町長初当選。この時の公約が「冬期間の生活道確保」。全国初の機械除雪のためブルドーザー導入を議会提案。だが議会は反対。「ならば解散」と一歩も退かず、議員説得を重ね実現。この年、あの三八豪雪。NKH「現代の映像」で運休の飯山線復旧や町内除雪に陣頭指揮する村山町長の勇姿が記録されている。
 町長4期後、昭和53年新潟県農協中央会理事長就任を機に勇退。全国農協中央会理事時代、ベルギー・ブリュッセルでのガット農業交渉でムシロ旗を掲げ抗議行動。地元新聞に大きく掲載。農協合併以降、新生津南町農協組合長に平成14年5月まで就き、農業振興に尽力。米輸入が決まると「農業農村が崩壊する。国は何を考えているんだ」と農協総代会や農業集会で独特の「村正節」をぶった。
 

 村山氏は津南の自然をこよなく愛した。西武など大手デベロッパーが資金力にものをいわせ開発構想を何度も持ち込んだが「民間には使わせない」と守り、その資源を最大活用する年金事業団・グリーンピア津南の誘致を実現。さらに「日本の一大食糧基地」をめざすと共に、農業所得の倍増を掲げ、国営苗場山麓開発事業を導入、2674fに及ぶ広大な農地整備を実現。
行政姿勢は中央省庁への直接要望を貫いた。「政治家には頼らない。津南のことは自分が一番良く分かっている」と霞ヶ関に直接出向き直談判。全国注視の事業を次々と導入した。
 戦争であごを失った。負傷した戦友を肩に担ぎ、救助している時、敵軍の射撃でやられた。野戦病院で生死をさまよったが、持ち前の強い意思で生還。その意思の強さは、町長、農協組合長時代、数々の逸話を生んだ。県庁、金沢の農政局などへは自分の車に部下を乗せ、自ら運転して行った。速度メーターが振り切れる運転。出張旅費請求などいっさいしなかった。
 

 昭和34年2月の町長選初出馬の時、初めて村山氏と会った小林三喜男町長。以来、師と仰ぐ。12日、突然の悲報を受けた小林町長。「ひとつの時代に幕が降りたという思いだ。もうすこし長生きし、じっくり語り合いたかった。ふたりで、へぼ碁を打ちながら、時間を共にしたかった。我が師を失い、残念だ」。
 下船渡本村の自宅には囲炉裏がある。「寝る前に一本吸い、それを地炉の灰に指しておく。朝、それを吸うのが一番うまいんだ」。在職中、両切り缶ピース(50本入り)を一日2缶吸っていた村山氏。12日は長男家族といつも通り夕食を食べ、ひと休みしている中、そのまま逝ったという。激動の93年、その最期はあまりにも静かだった。  (恩田)

写真・1990年4月 津南町下船渡本村の自宅で  恩田撮影

サルに発信機、行動調査で追出し作戦   10月16日号
 新潟・津南町上郷地域と長野・栄村東部地域でサルによる農作物被害が深刻だ。長野県は環境省事業を受け、県環境保全研究所による現地調査に乗り出し、栄村地域で今夏から調査活動している。捕獲サルに発信機を付け、行動範囲を調査し、人里への被害防止に取り組み、地域からサル追い出しをはかっている。
 

 調査活動は同研究所が国の委託を受け、栄村で事業化、すべて国予算で実施。調査方法は、群れのメスを捕獲し、発信機を付け行動範囲を調査。サルは群れで行動するため、1頭に発信機を付けると群れ全体の行動が分かる。ただオスは単独行動が多く、メスへの発信機装着が必要。だが栄村での捕獲ではこれまでメス1頭しか捕れず、7月26日捕獲のメスに無線機をつけただけの状態だ。
 これまでの調査で、群れは約30頭で行動。県境の志久見川を挟み栄村雪坪から川を渡り、津南町朴木沢、宮野原、大井平、芦ヶ崎付近まで行動していることが判明。サルは森や林を伝って行動するため、津南地域は国道沿いの林を伝って行動し、上部の赤沢台地は林がなく、サルの行動は限られると見ている。


  栄村では3集団約100頭が行動していると見られ、今回の調査で3集団のメスに発信機を付けるのがねらいで、すべての行動を把握したい計画だ。村産業建設課では「20基のオリで捕獲を続け、12頭余り捕獲しているがメスは1頭だけ。繁殖数の方が多いようだ。結局、地域からの追い出ししかないという。発信機装着でサルの群れが集落に近づいたら警報音が鳴るシステムを設置し、住民総出で追い払う、これが一番効果的のようだ」(産業振興係)としている。

  今月末、津南町と栄村の担当者とサル対策に詳しい長岡技術科学大・山本麻希助教などによる合同対策会議を開き、情報交換と連携対策を検討する計画だ。

全量を米検査、JA津南町が生き残りかけ   10月16日号
 全国ブランド・魚沼コシヒカリの品質保証と向上をめざし、JA津南町は試験的ながらも今年産米から出荷分すべての米の食味検査を行っている。食味保証で信用を高め、生き残りにつなげていきたいとしており、来年産米からは基準を満たした米には品質保証シールの貼付や、基準に満たない場合は同ブランドで出荷しない制度なども検討、より信用を高めていく方針だ。
 

 魚沼コシの食味基準値となる玄米タンパク質含有率の基準は6・5%以下で、目標値は6・5〜6・0%。県の食味・品質基準検討会が、来年度に県内全域でコシヒカリに導入を考えている数値を基にしている。すでに「JA魚沼みなみ」では食味基準に満たない米は魚沼コシのブランドから外すといった制度を設けるなど、品質と信用に厳しい姿勢で臨んでいる。
 

 JA津南町では、10年ほど前から希望する農家が自主サンプルした米などを対象に食味検査を行ってきたが、「日本一の津南産魚沼コシの信用を高めたい」と今年産米から試験的に出荷分全量を検査。各農家にも通知する。玄米タンパク質含有率の他に水分量や粘りを示すアミロース、エネルギー源となる脂肪酸度もデータ蓄積している。JA津南町米穀畜産課の風巻一文課長は「今年は一定のレベルに達した場合の奨励金支払いや販売価格に差はつけないが今後、検討していくことになる。日本一の米としての付加価値を付けていくためにも、ばらつきのない高品質化が求められている」と話している。

来春閉校、全校11人で最後の稲刈り   10月16日号
 ○…「日本一おいしいお米なんだということを忘れないで」|。今年度で閉校になるのを前に13日、津南原小(若井泉校長、児童11人)で最後の学校田の稲刈りが行われ、子どもたちは「上手に刈れるよ」と自慢しながら取り組んだ。収穫した米は給食に使ったり、もち米と交換し文化祭で餅つきをしたり、福祉施設に寄贈する計画だ。


  ○…同小の学校田は、グラウンドのすぐわきにある約20e。指導員役の地域の農家・大口孝司さん(54、米原)から「穂をそろえ、こするように刈って下さい」とアドバイスを受け、さっそく子どもたちはカマを手に挑戦。最初は手こずっていたが、すぐに上手になり、「早く食べたいな」と話していた。

おやじバンド、全国舞台に挑戦、秋山郷ハサンオールスターズ  10月9日号
 埼玉、福岡、横浜、そして秋山郷生まれの5人が出会い21年。すっぽりと自然に抱かれた秋山郷を拠点に音楽活動する「Hasan all stars」(ハサンオールスターズ)が全国ステージをめざし、今月24日、ナイスミドル音楽祭・関東甲信越ブロック大会に長野県代表で出場することが決まった。42歳から62歳の個性派メンバー5人。20歳の年齢差が演奏と歌に幅を作り出し、味わい深い雰囲気を出している。埼玉・蕨市生まれで秋山郷で宿屋を営むリーダーの相澤博文さん(62)。「すべてこの秋山郷で感じた曲。ここだからこそ感じることがあり、それを曲に込めた」。24日は原宿クエストが会場。審査員は宇崎竜童氏。


 鳥甲山(2019b)が目前にそびえる秋山郷栃川高原で「ヒュッテひだまり」を営む相澤さん。蕨市の高校時代からバンド活動し、國学院大でも音楽活動。縁あって秋山郷へ。宿屋の主人に。「破産しかかった宿屋の親父たちが集って始めたんですよ」。1988年、ハサンオールスターズの誕生。津南町結東のアメリカ帰りの山田龍一さん(58)、ひだまりの常連客の三菱総研勤務の高田直弘さん(49)、コンサルタントの伊藤障一さん(44)、さらにクラプトンをこよなく愛する地元秋山郷の山田洋樹さん(42)の個性派が揃った。居住地は東京、神奈川とばらばら。だが、ほぼ毎月一度はひだまりで顔を合わす。18年度豪雪を機に、東京・日本橋商店街との交流も生まれ、3月の日本橋、5月の萌木の里春の音楽祭、夏の地元ライブ、秋の萌木の里秋の音楽祭など年4回ほどライブ活動を続ける。
 

 曲作りの多くは相澤さん。「秋山の景色や空気をすったり、人々の暮らしを見たりした時、ふと、浮かぶんだな。浮かんだ曲と詞をそのままネットでメンバーに送り、それにそれぞれ楽器を入れ、はい出来上がりという感じですね」。 活動20年を越え、「この曲をもっと多くの人に聞いてほしいよな」と今回、初めてコンテストに応募。それがナイスミドル音楽祭。8月に応募。9月上旬、「関東甲信越に出ませんか」と事務局から電話。メンバー全員、「えっ、まさか」だった。今月24日の関東甲信越ブロック大会出場が決まった。秋山郷での出会いや自然への思いを込め6年前に作ったロック調の「ありがとう」、その2年前にやはり秋山の人たちを歌ったスローテンポの「やり直そう」を2曲をエントリー。当日、持ち時間8分で、この2曲を演奏する。この2曲を6曲を収めた初CD「ありがとう」を今春制作している。
 

 「なんか、世知辛い世の中になり、殺伐とした人間関係が増えているが、人と人との出会い、そこに生きる人たち、音楽を通じてもっと元気にできるはず。まさに破産しそうな我々だが、この曲をきいて元気になってくれたらと思うね」。相澤さんの唄に寄せる思いに通じる。24日、全国屈指の激戦区、関東甲信越ブロックには10県代表10バンドが出場。午後4時開始で、一般入場もできる。会場は原宿クエスト。翌25日は秋山郷・萌木の里音楽祭に出演する。

県内2例目の小中一貫教育実現へ、十日町市が   10月9日号
 山間地の小規模校の学校存続や学力アップ、さらに教諭連携による複式小人数デメリットの解消などをねらいに十日町市は、今年から「小中一貫教育」の実現をめざし取り組みを始めた。大学准教授や地元高校長、小中学校長、PTA代表などで作る「小中一貫教育の在り方検討委員会」を立ち上げ、25日に初会合を開いた。今後、県内外の実施校の視察や現場の意見を聞きながら、来年3月には実現性の具体的プランを提言する方針だ。県内では三条市は今年から小中一貫教育を実証実施しており、十日町市で実現すると県内2自治体目となる。
 

 同市では昨年度、住民代表などによる学区検討委員会で今後の同市の教育環境のあり方を検討、研修し、今年3月、「適正な小・中学校の学区に関する提言」を出した。この中で「新しい形態の学校として、小中一貫教育の在り方」を検討する組織の必要を提言。これを受け今回、同検討委員会を立ち上げ、来年3月まで5回の委員会や実施校の視察などを行うことになった。
 

 初会合で委員長に就任した上越教育大・松沢要一准教授(同市出身)は「皆さんから多くの意見をいただき、子どもたちにプラスになる教育の在り方を皆さんと共に考えていきたい」と話している。同市教育委員会の方針では『小中一貫教育のブロックは現在の中学校校区』を基本に、「小中一貫教育の具体的形態(4・3・2制など)」、「モデル校で実施」などの検討、提言を求めている。

「菜の花娘」をどうぞ、女性グループが菜種油商品化  10月9日号
 ◎…新たな津南名物に―。津南町中津地区で採れた菜種油百%、無添加の自然油「菜の花娘」が6日から同地区野菜直売ごっつぉ市、津南観光物産館で販売され、話題になっている。185cで1本千円。限定90本。手作り栽培そのままの天然素材の逸品だ。
 

 ◎…菜の花プロジェクト始まりは2人の女性。桑原加代子さん(62、秋成)と樋口久子さん(60、反里口)。地元の国道405号沿い休耕地約6eに昨秋、菜の花を播き、翌春、満開の黄色い花を咲かせ地域の話題に。協力者の輪が広がり、今年7月に栽培講習会を開き「秋山郷花街道の会」を10人余で結成。同線沿いの休耕地を10年余振りに整備し、栽培面積は25eに一気に拡大。来春は菜の花畑が沿道に広がる。会長の桑原さんは「菜の花先進地の大町を視察し、ここまで来ました。皆が関心を持ってくれたおかげ。地域活性化に繋げたいですね」。2人は「見て楽しくて、食べて元気になれる菜の花を津南名物にしたいですね」と笑顔を見せた。

「農活」、女性3人が現場取材を一冊に   10月9日号
 田舎暮らし受入れの行政担当者、農産物直売に取り組むNPO理事、就農への起業アドバイザーの女性3人が、個々の立場から現場取材し、営農の思いや本音を日常会話調にまとめた「『農活』はじめる!マイ農業スタイル」(本の泉社)を今月発刊した。十日町市内の農業者も登場し、農業の魅力と共に就農アドバイスとなる一冊になっている。
 

 田舎暮らしや交流事業担当の十日町市総合政策課専門嘱託員3年目の池田美佳さん(1971年・愛知生れ)。同市の農業者や農業法人など3団体4組の現場を取材しレポート。松之山「グリーンハウス里美」(田中麿さん)、菅沼地区「三ヶ村生産組合」(水落八一さん、水落久夫さん夫婦)、中里の白羽毛ドリームファーム(樋口利一さん)らをインタビュー形式でまとめる。
小豆佳代さん(1974年、兵庫生れ)は広告代理店勤務後、農産物直売のオンラインショップ「丹波篠山のおいし〜い野菜畑レッドビーンズ」を立ち上げ、一方でNPO日本きぎょうコミュニティ理事も。有機農業や酪農の現場を取り上げ、さらに女性視点からの農業観を兵庫、横浜、北海道の営農かを通じレポート。
 一方、マネイジメントとして農業分野を専門立場から取り上げた水越弘美さん(1978年、愛知生れ)。独自会社「キャリアント」を設立し、起業支援やイベント企画など行い、農業へのアプローチを具体的な国制度などを紹介し、就農アドバイスしている。
 

 高校時代、松之山に3年間の山村留学後、アメリカ・インディアナ州立大学に留学。再び松之山で山村留学指導員経験を持つ池田さん。「農業へのノウ・ハウ本は幾多とありますが、この本では受け入れる現場の声を中心にまとめました。『先ずこの地で生活し、じっくり自分の農業スタイルを作ること』が皆さん共通の言葉です」と話している。
 「農活」=本の泉社、定価税込1365円。最寄の書店などで。

ナラ枯れ深刻、政権交代で対策事業ストップ   10月9日号
 紅葉シーズンを迎え、一見、葉が色づいたように見えるが、赤茶色に無残にナラ枯れした木が山肌に目立っている。3、4年前から地域に少しつづ現れ、昨年から新緑の春には、山に赤茶色を点々と塗りつけたようにナラ枯れが目立ち、地元住民からも「どうしたんだ」と不安視する声が上がっている。
 

 津南町は今月5日発行の広報つなんお知らせ版で「山のナラ枯れ」を特集し、害虫カシナガキクイムシによる被害の状況を知らせている。町は、今春から対策に乗り出し、人家に近く、景観上も目立つ秋山郷入口の見玉地区での立ち枯れナラの伐採や広葉樹植樹を事業家するため、県に申請。県も事業化を認め、国事業に当てはめ、実施可能な状態になっていいたが、政権交代で予算執行に待ったがかかり、事業実施が遅れている状態だ。今月中に町は県と共に地域調査を行い、さらに実態を詳しく調べる方針だ。
 

 この問題は長野県でも深刻で栄村議会でも取り上げられ、津南町議会での対応を求める意見が出ている。両町村では「ナラ枯れにより、道路や人家への倒伏による被害が予想される場所は、早急に対応する」と地元連絡を受け、緊急対応する方針だ。

秋味サンマ、ドサッとつかみ取り   10月9日号
 ○…一度に20匹をつかむ人も―。妻有職人会が主催する「越後妻有職(食)人ごったく」が4日、十日町市場で開かれ、人気の「秋刀魚のつかみ取り」には長蛇の列ができ、わしづかみに挑戦していた。


  ○…3千匹を用意したサンマのつかみ取り。3百円でできるとあって、親子連れらが次々に挑戦。平均10匹ほどだったが、なかにはサンマをきれいに揃え、抱えるように20匹ほどつかむ人もいて驚かせていた。また会場には飲食店30店余りが並び、好天にも恵まれ、終日にぎわっていた。

日本食研・大沢会長100万円寄付、津南教育を支援  10月9日号
 ○…産業や人材交流など津南との親交を深める食品大手・日本食研(本社・愛媛県今治市)。昨年7月、創業者・大沢一彦会長が津南町で記念講演を行い「子どもたちの教育支援に」と図書購入費として現金百万円を寄付。今年も継続支援をと8月20日、本社で行う懇親会に津南から根津紘教育長が出席。大沢会長から昨年に続く百100万円分の図書目録を同教育長に手渡した。購入図書は町教委が小中学校9校に希望を募り、集約しだい同社に連絡、本が届くことになっている。寄贈本が到着次第、同社津南営業所長ら関係者を招き贈呈式を行う計画だ。
 

 ○…各校の希望図書は高額のため購入が難しい自然図鑑セットや絵本シリーズなどが多く、同社の寄贈活動が小中学校への大きな教育サポートになっている。町教委は昨年に続く支援に感謝し、町内全小中学校に「日本食研文庫」を設置する方針だ。根津教育長は「町の全小中学校図書購入費は全体で160万円と厳しい。財政困難の中の予算も減少し、大変ありがたい支援である。感謝を込め、こちらも誠意ある姿を見せたい」と話している。なお昨年の寄付100万円は、小中学校9校に児童生徒数に応じて配分し、各学校の判断で図書費に活用されている。

生きたサケ捕獲、数十年ぶりか、西大滝ダムで、放流量増効果  10月2日号
 不正取水で発電取水を中止しているJR東日本信濃川発電所宮中ダムの下流部は、ダム建設前の信濃川の姿がよみがえっているなか、その増量効果を裏付けるサケの遡上が相次いで確認され、30日には宮中ダム上流25`、栄村と飯山市境にある東京電力西大滝ダム上流1`の支流合流点で、生きたサケ1匹が捕獲された。地元の高水漁協は「宮中ダム交流の効果」と数十年ぶりという生きたサケの捕獲に喜んでいる。十日町地域の漁協・中魚漁協では「当然の結果。放流量の重要性を物語っている」と見ている。新潟・長野のNPOが先月19日から両ダムの魚道に監視員と監視カメラを設置し、24時間体制で来月末まで観察を続けるなど、信濃川をめぐる水量や魚類の生態系調査など、大きな環境保全活動への広がりを見せている。

 
 74歳の高水漁協(組合員846)伊東芳治組合長が記憶にないというほど、生きたサケの捕獲は、長野県側では近年なかった。30日午後4時頃、西大滝ダム上流1`の千曲川(信濃川)の支流、寒川との合流付近で同漁協組合が2匹のサケを発見。捕獲を試みて、動きが鈍い一匹を捕獲。だが、もう一匹は逃げた。捕獲後、調べると捕まえたのはメス。「もう一匹はオスだったのでは」(同漁協)。体長70a、3・2`、産卵前のメスだった。「体の傷などから、寒川を遡上したが、産卵場所が見つからず、千曲川との合流点でオスといたのでは」(同)と見ており、メスは弱っていたという。
 

 西大滝の監視点では先月22日、25日に3匹の魚道を遡上するサケを目撃し、カメラ収録している。東京電力は今月からサケ遡上に合わせ、放流量を毎秒7d増量している。伊東組合長は「2年前から長野と新潟のNPOがサケ稚魚の放流を始めている。今年からそのサケの遡上時期に入る。宮中ダムの放流量の増加の影響が大きいが、宮中ダムと共に西大滝ダムの魚道は魚類にとって、上りにくい。両魚道の早急な改修が必要だ。サケだけでなくアユ、サクラマスなどが当たり前に帰る自然の川になってほしい」と話している。


 新潟市のNPO「新潟水辺の会」、長野市のNPO「長野県水辺環境保全研究会」は2007年から、信濃川(千曲川)のサケ遡上の実態を調査するため07年に5万5千匹を放流し、これまで40万5千匹を放流。サケは3年から5年後に遡上するため、今年から24時間体制で宮中、西大滝の両ダムで監視、調査活動を行っている。宮中ダムの監視所では30日朝、1匹を捕獲、実測後放流した。
 

 地元の中魚漁協・長谷川克一組合長は「宮中ダムまでは順調に上ってきている証拠で、西大滝で捕れたのは当然の結果。水量の増量でサケが上る条件はできているが、3年から5年前は我々の稚魚放流数は少なかった。回帰も確立は1000分に1といわれるが、 今年は1千匹ほど帰ってくるのでは。だが、やはり魚道がネック。早急な改善が必要だ」と期待感と共に、ダム魚道の改修の必要を強調している。なお、JR東日本・信濃川発電所が4月20日から行った「かんがい用水取水」は稲作シーズンが終わり、先月10日で取水を全面ストップしている。

全村光ケーブル接続、難視聴いっきに解消  10月2日号
 難視聴をいっきに解消する栄村の全村光ケーブル接続化の事業がようやく国がおり、29日の村議会臨時会で工事契約が承認され、来年3月末完了をめざし、本格工事がスタートした。これまでNHK以外の民放受信がほぼ全村で困難であったのが、光ケーブル化(CATV)で全村で難視聴が解消され、同時に役場基地局接続でインターネット接続も低料金で利用できるなど、いっきにIT化が進むことになる。


  同事業は、地上波デジタル化に伴う補助事業を導入し、全村全戸を光ケーブルで接続する。事業費は約4億3564万円(株式会社シーテック=中部電力グループ)が工事を担当する。全戸950戸に光ケーブルを配線し、宅内工事(ケーブル配線、テレビ1台のチャンネル調整)も行う。一方、地元電気工事業者4社は「栄村CATV保守管理組合」(斎藤松太郎組合長)を作り、事業の下請けや完成後の保守業務を行う。
 

 今回の光ケーブル化の最大メリットは、村内平滝に建設の受信塔(高さ13b、各局中継局)に統一変換器(デジアナコンバーター)を設置するため、従来のアナログテレビで視聴できる。テレビ買い替えの必要がない。さらに、BS、CSの無料番組も提供する。
 同事業では、村がCATV局免許を取得する。これにより各局の放送をそのまま光ケーブルで全戸に配信できる。一方、インターネットは株式会社長野県協同電算(ジャニス)と村が一括契約し、安価でのインターネット利用が実現する。

 
 12月議会で同システムの設置条例を決め、料金設定される。計画ではTV受信料月額1500円、ネット利用料2千円から5千円程度を見込み、民間料金よりかなり安価となる見込みだ。
 村では「全戸光ケーブル接続で今後、映像やデータ情報の送信、あるいは電話回線で健康管理情報の収集もできるなど、多用途の利用が可能になる」と活用を期待している。

魚沼コシヒカリ出荷始る、青米が心配   10月2日号
 ○…本格的な新米出荷時期を迎えている。JA津南町や民間集荷業者の大阪屋商店などには、集荷した魚沼コシヒカリが次々に運び込まれている。出荷検査はまだ始まったばかりだが、魚沼コシの1等比率は95%程度とまずまずの出だしだという。JA津南町の風巻一文米穀畜産課長は「稲の倒伏によりやや実が小さい感じを受ける。しかし心配していた以上に品質はよく、平年並みといったところではないか」と話している。
 

 ○…出荷検査は、大阪屋商店が先月24日から、JA津南町などでは翌25日から始まったが、7月からの天候不順で集荷は遅れ気味で、今月から本格的な検査となっている。今年産米の予約出荷数量はJA津南町が約7万8274俵。JAの風巻課長は「高地はこれからが刈り取りとなるが、各地区に積算温度表示をしているので、刈り遅れに注意してほしい」と呼びかけている。また1万俵余りを集荷する大阪屋商店の認定検査官・津端重喜さんは「例年委比べ青米が多い印象だ。魚沼コシは何といっても食味。減農薬や天候に左右され厳しいが、消費者に喜ばれる米づくりが常に求められている」と話している。

西洋朝顔の生垣、道行く人を魅了   10月2日号
 ◎…国道行くドライバーや歩行者に爽やかブルーを提供している朝顔街道がある。津南町正面の国道117号沿い、島田三郎さん(64・島田牛乳)方の西洋朝顔(ヘブンリーブルー)。約35bに渡り高さ2・5bの朝顔生垣が続く。7年前、「面白半分で」と自宅前の国道沿いに植えたのが始まり。以来、毎年種を自分で取り、たっぷりの肥料で畑を作り、生垣をしつらえる。毎年7月下旬頃から見事な花を咲かせ、道行く人を楽しませている。


  ◎…この西洋朝顔。津南町内などでよく見かけるがその大部分は島田さんからの種分け、苗分けのようだ。「道行く人や電話で、種を分けて、と何件もあります。今年もすでに予約が入っていますよ」という人気ぶり。この種取りがひと苦労。葉や蔓が枯れ始める頃に咲く花しか実にならない。「いっぱい咲くので種も多いと思われるが、実はなかなか難しいんです」という。

国体公開競技ユニホッケーで津南優勝  10月2日号
 トキめき新潟国体が開幕。長岡市で27日に開かれたデモンストレーションスポーツ(デモスポ)・ユニバーサルホッケー一般の部で、津南町の「PowerVois」が優勝した。4日には中里中体育館でジュニアの部が開かれることになっており、津南勢のダブル優勝の期待が高まっている。
 

 デモスポは、県内在住者を対象にした国体のスポーツ行事。一般の部には津南町からの4チームを含め12チームが参加して開かれた。町職員が中心のパワーボイスは予選リーグで長岡市のMsを2|1、同じ津南勢同士となったヒーローを3|1で破り、決勝トーナメントに進出。準決勝でも津南勢対戦となり、Willsを2|0、決勝では新潟市の「あぶあげB」と対戦し、一進一退の攻防から1点を挙げてそのまま逃げ切った。なお3位は中里の中学生チーム「チームN」が獲得した。
 

 一方、ジュニアの部では、小学校高学年の部に9チーム(うち津南4、中里4)、同低学年の部に6チーム(津南4、中里2)、幼児の部に4チーム(津南3、中里1)が出場。ユニホッケーが盛んな津南と中里との激しい争いとなりそうだ。

6時間ライブ、栄村を元気に  10月2日号
 ◎…「楽しいですね。なんか元気が出てきます」。60代の女性ふたりは、ビートがきいた大音響のロックやブルース音楽に、足でリズムを取りながら、楽しんでいた。27日、栄村文化会館かたくりホールで県内外の9バンドが参加したバンドライブが開かれた。地元の村芸術文化団体連絡協議会(みちばた芸文協)が主催し、地元のハサンオールスターズやジョン★ノビも参加し、ホールの百人余りは次々登場するバンドの演奏とボーカルに拍手を送り、6時間余に渡るバンドライブを楽しんだ。
 

 ◎…「年や格好、関係ない。とにかく元気を出して、元気になろう」主催の芸文協会長でハサンのリーダー・相澤博文会長。バンドの出演交渉を一手に引き受けた同事務局長でジョンのリーダーの小林史好局長も「これだけのホール、活用しない手はない。音楽を通じて若者交流ができれば」。
9バンドが一堂に会すのは同村では初めて。今回、女性ボーカルのバンドが多く、ロックやブルースなど、雰囲気ある演奏を聞かせた。小林局長は「このライブを栄村の定番にしたいですね」と話す。


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