お問い合わせへジャンプ!
広告掲載のご案内へジャンプ!
購読のご案内へジャンプ!
トップページへジャンプ! 今週の津南新聞へジャンプ! テーマ別掲示板へジャンプ! なんでも掲示板へジャンプ! 妻有に生きるへジャンプ! ねっとわーくへジャンプ! リンク集へジャンプ!
home > 今週の津南新聞トピックス

2009年06月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
JR問題、「たなぼた発電」、地元還元を約束  6月29日号
 JR信濃川発電所の違法取水で水利権を取り消されたJR東日本は25日、十日町市で開いた第2回JR対策市民協議会に参考人として出席し、不正取水を改めて謝罪すると共に、来月中には清野智社長が再度同市を訪れ、謝罪する方針を説明した。だが、関口市長は「先ず過去の清算と償いであり、JR側がどの範囲内を過去と考えているか具体化し、その後に社長の謝罪を受けたい」と話し、同協議会でのJRとのやり取りは、「もっと踏み込んだ、整った話が聞かれると思ったが、率直のところ落胆した」とJR側の誠意不足を指摘している。
 

 同協議会は4月、行政、議会、商議所、農協、土地改良区、漁協、青年会議所など10団体代表で結成。会議途中から参考人としてJR側から林康雄常務、中井雅彦・信濃川発電所業務改善推進部長、佐坂秀俊・十日町事務所長が出席し、協議会委員ら出席し、違法取水を謝罪し、質問などに答えた。協議会が非公開を行い、終了後、JRと関口市長が個々に記者会見した。
 今回の違法取水について林常務は「本社の支持はなかった。現場判断で行い、現場は不正を行っているという認識はなかったようだ。従って国土交通省への2度の報告も、不正の認識がなく、報告した」とプログラム改ざん、リミッター設置など不正行為に対し弁明。
 

 さらに「過去のけじめが先という市長提案に対し、来年中旬、十日町市とこれから相談するが、清野社長が再度来市し、お詫びしたい。現在、かんがい用水を通水しているが、これを含め社会貢献させていただく。先ずは信頼回復であり、地元理解を得て、水利権の再申請へと進みたい」と、清野社長は触れなかった再申請への姿勢を示した。
 だが、過去の清算に関し林常務は「許可された中で取水を行っていた。超過取水は全体の0・7%程度で、特定でき内面があり、超過取水への賠償は特定できない面を持ち、損害賠償ではなく、別の形で社会貢献したい」と語り、超過取水に対する損害賠償には応じない姿勢を見せている。
 

 一方、受ける側の関口市長は「市民への謝罪と過去の清算、償い、この2つをクリアーし、新たなステップ(再申請)となる。これとは別に、従属的発電・たなぼた発電で得た利益の地元還元、この基本姿勢は変わらない」と、JRに強い姿勢を求めた。
この中で、『たなばた発電』、つまり水利権取り消しで発電中止になった小千谷の信濃川発電所への通水が、途中の十日町市左岸の農業用水の必要から、最大毎秒55dのかんがい用水を通水し、これにより最大2万KW発電し、上越線などに活用している。この発電による利益還元を関口市長は求めている。この日の協議会でJR側から『従属的な発電によっての利益は、コストを引いた利益を十日町市や関係の小千谷市、川口町との話し合いで還元したい』と方針を述べたという。
 
 協議会のメンバーの中魚沼漁協組合長で信濃川をよみがえらせる会会長代行の長谷川克一さんは「これまでの繰り返しで、改めて誠意のなさを感じた。地域貢献策というが、何をどうするのか、それを具体的に示してほしい。特に漁協との損害賠償問題はどうするのか、である」と話している。JR側は来月上旬、地域貢献策の具体案を示す方針だ。

将来は「上下分離方針」で経営を、ほくほく線・大熊社長が方針  6月26日号
 全国の第3セクター鉄道の業績トップを走る北越急行・ほくほく線の第25期決算を19日発表。平成9年3月開業以来、過去最高の375万人の利用を記録。だが営業収入は前年比0・6%ダウンの44億1553万円となり、「今年1月頃からの減少傾向が、新年度も続き、10%から13%減収傾向」(大熊孝夫社長)と厳しい見通し。ただ、決算時点の内部留保が69億円余りあり、2014年開通予定の長野北陸新幹線への対応に、この財源で活路を見出す方針だ。


  同線の営業売上の占めるのが特急はくたか。その50%以上がビジネス利用という。景気低迷で出張などビジネス利用が減少傾向だが、JR東日本の「大人の休日パス」など安売企画を行い、利用者増になったが、収益には結びつかなかった。今期は「このままの利用者減で推移すると、開業以来の最低になる」と大熊社長は危機感を抱く。


  さらに北陸長野新幹線開通に関して、「手をこまねいているわけではない。車内にプロジェクトチームを作り取り組んでいる」と新幹線開通後の『生き残り策』への積極姿勢を見せる。
 さらに、北陸新幹線開通後の3セク経営のあり方について、大熊社長は「国は上下分離を支援し、頑張る鉄道は面倒を見る方針だ。地方の鉄道は地方が支えていく、この方向にある」と見ている。全国の3セク鉄道のなかで、鳥取の「若桜鉄道」(営業距離19・2`)が上下分離を実施。下部の土地や線路が地元の若桜町、八頭町に譲渡され、上部(経営・運行)を3セクの若桜鉄道が経営する「上下分離方式」で運営している。蒸気機関車の保存運転などを行い、ツアー客や鉄道ファンらの人気を集めている。

正念場、求められる経営改革の竜ヶ窪温泉   6月26日号
 地元住民の熱き思いで温泉ボーリングが実現し、国内有数の成分含有量の津南町「竜ヶ窪温泉」。広い露天風呂が人気の温泉施設・竜神の館は、住民らの共同出資で設立の株式会社竜ヶ窪温泉(涌井幸一社長・資本金5千9百万円)が経営。開業15年を迎え、景気低迷のなか女性スタッフらの懸命な努力が続いている。


  第14回株主総会を23日開き、3期連続の赤字決算報告を報告。だが売上は約6%伸びている。特に今年2、3月、「試験的に実施した」(同スタッフ)利用料金6割値下げ効果が出て、2月は5割増の入込み。「料金引下げの誘客効果は大きい」と現場は考えているが、会社役員との誘客手法とに認識の差が出ている。
一方、累積欠損3千9百万円に対し、「この温泉は地元にとって『おらが温泉』であり、もっと地元利用があっていい」(小林町長)など地元利用の促進を促す。同社では地元集落回りを計画している。
ただ女性スタッフらの営業努力で温泉収入が前年比増の状態。特に「売上数字では8割以上が会員以外の一般利用。取り組みによってはまだ伸びる」(金子伸子支配人)など経営手法の改革が求められている。

       △▼

 第14期決算によると温泉収入2937万円(前年比23・76%増)、食堂収入3562万円(同0・6%増)、売店収入2176万円(同2・5%減)など全体売上8784万円(同6%増)。一方、一般管理費は6417万円(同3・4%減)と経費節減したが当期純損失279万円。株主総会では、温泉機械の修繕整備で毎年3百万円余かかり、「この温泉は町有施設。修繕費を町から受けてもらうと業績的にも上向きになる」(藤木監査役)と要望。町は「内容精査し、できる支援はしたい」(石橋地域振興課長)と方針を示した。
 

 竜ヶ窪温泉は、赤沢台地住民が「温泉がほしい」と出資金を集め、その熱意に町が応え温泉ボーリングし「全国有数の成分含有量」の高温泉が湧出。住民出資金に津南町が3千万円出資(資本金5千9百万円、出資比率50・85%)し、経営会社を設立。開業当初から女性スタッフの運営が好評で、中越地震発生の平成16年度まで黒字経営を維持。だが地震、豪雪などの風評被害で来館者が激減。スタッフらの経営努力で温泉、地元食材メニューなど特色ある経営に取り組んでいる。

昭和8年世代、懐かしの外丸中学同級会  6月26日号
 尋常小学校、戦時中の国民学校、そして新制中学校と時代に振り回され、激動の昭和を行き抜いた仲間が久々に顔を揃えた。津南町の旧外丸村、外丸中学校を昭和24年3月卒業の同級生は76人。すでに15人が亡くなり、24日、ニュー・グリーンピア津南には25人が集った。「グラウンドがいも畑だったな」…。外丸小学校の校舎を借り、授業が行われた外丸中学校。次々と思い出話しが出てていた。
 

 外丸中学は、尋常小学校高等科が学制により中学校に。広いグラウンドと横長の木造校舎だった。戦時中からグラウンドはイモ畑となり、食料難を補っていた。恩師のひとり、恩田茂徳さん(故人)との思い出が忘れられない篠原久吉さん(75)。「我々はイモ先生と呼んでいた。樽田の子たちは冬、巻下に下宿した。イモ先生からマージャンを習ったな」、「そうそう、点数は教えてくれなかった。それにしても冬の週末、あの雪の中を歩いて帰ったものだ」と同じ樽田出身の藤ノ木幸男さん(旧姓丸山、75)が相槌を打つ。
 

 小学6年の時が終戦。「大事な放送があるというので、ラジオをある家に行ったが、子どもは中には入れず、ガーガーしか聞こえなかったが、終わったらじいちゃんやばあちゃんが泣きながら出てきたのを覚えている」、外丸の福原貞治さん(75)は話す。町内でも初めてプールができたのが外丸中学。「川原から皆で石を運んできたよな。東京電力工事のおかげでピアノまで入った」、江村菊男さんも思い出がよみがえる。
 

 戦争を境に「世の中がガラッと変わった」経験を持つ世代。「いまじゃ考えられない時代だったな」。名古屋、東京、埼玉、千葉、新潟市など暮らす場を違うが、思い出の場は、永遠だ。

珍しい花、突然変異?  6月26日号
 ○…「こんな花は見たことがない」。津南町正面の山田ふみさん。18日、夫婦で秋山郷前倉を散策中、不思議な花を見つけた。長さ60a余、紫がかった釣鐘型の小さい花、内部は紫の斑紋。だが最頂部にある花だけが8a余と大きい。
 
 ○…この花は「ジギタリス」。別名「狐の手袋」。美しく園芸用にも使われる。葉を乾燥させると強心剤として効用があるという。県自然観察保護員の中沢英正さんによると「最頂部の大きな花は通常の花が集まり、ひとつにまとまり咲いたようだ。突然変異で珍しい」と話している。

ようこそ先輩、津南小と三箇小でシリーズ授業、「世界を見て」  6月19日号
『ようこそ先輩』。津南小(桑原正校長)と三箇小(高橋しげ子校長)で、卒業生を招いたオリジナル授業が先月から始まっている。津南で生まれ世界で活躍するスポーツ選手、地域に戻り地域活性化活動に取り組む住民など講師に迎え、子どもたちに夢を伝える。両校長は「地元で生まれ、自分の道を見つけて歩み、活躍する先輩の姿をみるのが大切。私なんか、と日々思っている児童の向上心が刺激されれば」とねらいを話している。


  津南小第2回授業は18日開いた。同小5、6年114人、来年統合を控える三箇小と津南原小5、6年10人も参加。講師はクロカンスキーW杯など出場し活躍する大割野出身の小林由貴さん(21、早稲田大4)。10年前に同小を卒業した小林さんは「小学生の頃は全然強くなかったけど続けることで速くなった。今の夢はオリンピック出場。私もがんばるのでみんなもがんばろう」と力強く語った。

  小学4年からクロカンを続ける小林さんは「全中も出たけど成績は悪く、妹より順位が下で辞めようかと思った」と振り返る。「でも良い友だち、私の負けず嫌いもあって続け、高校2年でインターハイ入賞。あとちょっとで優勝できるともっとがんばり、3年で初優勝。今は続けてよかったと思います」。現在、小林さんは母校の津南中で体育教師をめざし、教育実習中。「もうひとつの夢は先生になること。みんなと一緒に体を動かしたいので、こっちもがんばります」と笑顔を見せた。 世界で活躍の先輩の話を聞きクロカンに取り組む津南小6年の小林大くんは「本当にすごいと思った。僕も続けて、もっと速くなりたい」と真剣な表情で聞き入っていた。同講座は今後隔月で開く予定だ。
     

 一方、5月から毎月1回開催の三箇小では11日、地元笹沢会会長で町役場勤務の高橋隆明さん(50、辰ノ口)を講師に迎えて開いた。高橋さんは三箇校区の良さを「外を歩くと知らない人でもあいさつするなど地域が温かい。都会では絶対ない。この地域のまとまりをみんなも覚えておいて」などと繋がりの強さを語った。

  来月5日行われる外丸、三箇両校区住民を中心に開く、伝統ある第27回笹沢駅伝など企画する笹沢会の高橋会長。「まず自分が楽しまなければみんなもおもしろくない。参加して楽しい、と言ってくれるような活動を続け、住んでよかったという町をみんなで作りたい」と想い。さらに「来年の閉校もあり、8月15日に三箇小で120周年記念イベントを考えている。楽しみにしていてね」と呼びかけた。

懐かしいな、あの頃、津南高1期生集まる  6月19日号
「中学校へ生徒募集に行ったよな」、「休み時間にグラウンド造りもしたな」…、思い出話しは尽きない。昭和27年3月卒の組合立・津南高1期生が10年ぶりに集った。13日、ニュー・グリーンピア津南に恩師を含む9人が顔を揃えた。当時は定時制の4年制。年齢も違う同級生だったが、同じ時間を共有した仲間に年齢差は関係ない。「また、元気で会おうぜ」。14日、仲間たちはあの頃にように手を上げて別れた。
 

 「人材を育てたい。学びの場をつくろう」。合併前の旧7ヵ村が出資、設立した組合立の津南高校。その前身は十日町高校の分校。旧下船渡小学校の一室を間借り、4年制定時制からスタートし、3年後から全日制へ。「昼間の仕事を終え、夕方6時頃から高校。夜9時半頃終わって、家まで歩いて帰ったな」、今は東京・豊島区で暮らす反里出身の柳沢保さん(77)。「酒臭いのもいたな。昼間の仕事の付き合いで来たようだが。俺は3年の時に郵便局に入った。在学中に結婚したのもいたな」と岡村幸春さん(78)。「とにかく皆の目標がはっきりしていた。勉強したな」、共に1級建築士の桑原宗一郎さんと柳沢茂さん。「津南高のスキーの伝統は我々が作ったようなもの。小学校のグラウンドで走ったな」(東京・足立区、野村英夫さん)、話は尽きない。
 

 1期生は25人。津南在住10人、町外10人。5人が鬼籍に入った。5歳違いの当時の恩師、柳沢信良さん(85)は話す、「今の子たちと学ぶ姿勢、その勉学への思いがまったく違った。師弟関係というより仲間だったし、今のその思いは今の変わらないな」。
 津南高は昨年3月で閉校した。だが「同窓会は続く。あの時間を一緒に過ごした仲間は、一生の仲間。津南高は我々の中に生き続けている」。仲間たちは、顔を見合わせていた。

皆が集える場を、割野きのこ組合が100万円寄付、3年後に桜植樹  6月19日号
「皆が楽しく集え、楽しめる場作りのきっかけになれば」―。笑顔第一を企業モットーにしている津南町の割野きのこ組合(小林一男組合長)は、津南で桜を愛でる公園づくりの一端になればと、桜苗100本分に当たる財源として100万円を町に寄付した。12日の寄贈式では従業員スタッフが着ぐるみナメコで臨み、同組合従業員20人余りが見守るなか、小林町長に現金100万円を贈った。
きのこ生産では全国でも同組合だけの取得「リーファースJAS」認定など、安心・安全生産を第一に取り組み、同時に「笑顔第一。思いを込めたなめこ生産」を企業理念の同組合。来月30日には消費者交流も行い、生産現場での「おもてなし」交流を計画している。
 

 今回の寄付は、従業員との話し合いで決めた。「人のために何ができるか、これが当組合のモットー。スタッフの努力で日々の生産活動ができる。我々に何ができるのか話し合った中で、皆で楽しめる場、花見ができる場、楽しめる場作りとなりました。雪国津南、やはり春の思いは格別で、桜を愛でる場作りをと今回の寄付になりました」と従業員らの思いを語る小林組合長。桜は3年後に完成予定の中津川運動公園に100本植栽される。
 
 寄付を受けた小林町長は「ありがたいこと。皆さんの思いをしっかり受けとめ桜を植えたい。その時は皆さんと共に喜びを分かち合いたい」と感謝した。なお寄付の100万円は、町の地域経済活性化対策事業基金に繰り入れ、3年後に活用。桜植栽の目的寄付は津南町では初めて。

兄弟「700歳」津南に集う、村山さん一家   6月19日号
 ○…兄弟9人、元気で7百歳|。津南町十二ノ木の村山勇さん(82)の兄弟9人が15、16日、しなの荘で兄弟会を開き、元気に顔を揃えた。村山さんは「9人の年齢を足すと7百歳。平均年齢も77・77となりラッキー7づくし。うれしいことだ」と喜んでいる。


  ○…兄弟会は、親の他界を契機に25年ほど前から3年置きくらいに開いている。長女で88歳の米寿を迎えた阿部ハツさんは千葉から駆けつけるなど、埼玉や都内から兄弟が集まり、温泉で疲れを癒し、思い出話に花を咲かせながらカラオケなどで交流した。村山さんは「みんな高齢になったが、今後も顔を揃えられれば」と話している。

便利です、おでかけバス好評  6月19日号
 ○…車を持たないお年寄りなどに向けた独自バスを出し、商店街への誘客を図る津南町の大割野商協(風巻俊道理事長・加盟49店)は15日、「おでかけバス」を運行。外丸、三箇、北部地区を対象に70代からの9人が利用。「タクシーより安く街中に出られていいねぇ」などと人気。休憩所とお茶のみ場を兼ねた商協会館を基点に半日ゆっくりショッピングを楽しんだ。
 

 ○…4回目の同バス、延べ40人余が利用。自宅付近まで送迎で片道百円と格安、さらに買物すると帰宅時はバス運賃無料が魅力だ。加盟店では「さらに利用者増を」とひまわりポイント2倍から5倍、商品購入で粗品進呈、食事割引券など特典サービスを充実させ、人気を集めている。町内押付の村山キヨさん(86)は「楽しみにしていた。独り暮らしで車もなく、毎回タクシーも使えないから助かるねぇ」と嬉しそう。同商協は8月10日、津南原地区に同バスを運行する。問合せは森宮交通津南営業所пi765)4533。

文化財級の石垣田、津南が官民で保全へ  6月12日号
 史跡を思わせる見事な石組みが全国農村景観100選に選ばれている津南町の秋山郷結東の「石垣田」。深いV字渓谷の急斜面に作られた棚田は、現場の石を丹念に積み上げた棚田。この石垣田の保全に、津南的と住民グループが乗り出している。16日開会の6月定例議会で予算補正される。
 

 現在28戸の結東集落。集落はずれに石垣田はある。軽トラックが走れるギリギリの道が、石垣田の中を走る。地元の滝沢松治さん(86)は語る。「あの大原(石垣田一体の呼称)は100年以上になるが、昔の人の苦労は並大抵じゃなかった。石を積み上げ、5畝の土地が9畝の田んぼになった。だが、石ばっかで水持ちが悪く、大変だった。それでも、あの大原で米ができるようになって、ここは良くなった。一時は37戸になった。石垣は自分の田は自分で積んだ。上手に積んだ田は今もしっかりしているが、下手に積んだ所は崩れている。昔の人たちの思いを、なんとかつなげたい」。


 津南町は、16日からの6月議会で、この石垣田改修に約3千万円を計上。約9fの石垣田地域で、荒廃地が増えたため、農業機械などが入れる道路を作るのが主な事業。町では「石組みを基本に作る」(地域振興課)としている。現在、石垣田を横に走る道はあるが、今回の事業で縦の小路を作る計画だ。
 

 一方、津南と栄村住民で作り、東京の小学校などと交流するNPOグループは休耕地が増える石垣田を活用する計画を進めている。さらに町観光協会は、全国農村景観百選の景観を保全するため、部分的にコンクリート壁があるため、石垣積みに改修する計画を進める。メンバーは「あの景観は、誰が見ても圧倒される。先人が一つひとつ積み上げた労苦を、我々はもっと大事にしなければならない。歴史的財産だ。単なる観光名所ではなく、田んぼで米を作り続けること、自然との暮らしを考え、体験する拠点にしたい」と語る。

関口市長、十日町病院の建設地問題で方向性示す  6月12日号
 市長選の争点のひとつになった県立十日町病院の中核病院化による改築問題で関口史芳市長は、6月市議会一般質問に答え、「県立病院の改築であり、運営主体は最終的には県が決めるが、建設場合は市が決める」。さらに合併前に4市町村で協議し合意した『地域高規格道・十日町インター周辺土地利用計画』で示した医療ゾーンへの十日町病院移設について「現時点ではこの計画見直しに言及するには早い」と、同構想などを含め今後、住民懇談などを重ね、地元が求める医療機関を具体化し、この論議の中で建設場所を決め、県との協議に臨む姿勢を示した。
 

 合併前の04年3月、4市町村長、地元選出県議、医療機関代表などで「地域中核病院医療体制基本構想」をまとめ、当時の十日町市は「地域高規格道・十日町インターなど周辺土地利用計画」を策定した。周辺を産業、医療、防災、交流の4ゾーンに区分した開発構想をまとめ、この医療ゾーンを十日町病院の移転先に決め、その具体的な場所を小黒沢地区として、合併直前に用地提要への地権者同意を得ている。
 

 6月議会の一般質問3日目、構想される十日町インターの地元、宮嶋正一氏は同インターの必要性や前田口市政での取り組み転換などを質問。関口市長は「十日町インター周辺は、国道117号との結節点であり、新たな都市交流の拠点。自然体、新潟県にとっても大切なインターとなる」と同インターの重要性を強調。さらに「十日町病院は中山間地の医療機関であり、どういう形が最も適切なのか、津南とも連携し、県との協議会に津南町からも入ってもらい、県と協議したい。十日町インター周辺に医療機関ができることで、高規格道の建設促進の追い風になると考えている」と、高規格道・十日町インター建設促進のためにも、インター周辺への医療機関設置が好影響するとの見方を示し、関心を集めた。

JR違法取水で市民グループ・JRウオッチが十日町視察  6月12日号
 違法取水で水利権取り消しになったJR東日本は、違法構造物対応やプログラム改ざんなど不正行為で失った信頼回復のため今月5日、十日町市に「信濃川発電所業務改善事務所・十日町事務所」を開所。今年4月開設の長岡事務所、小千谷事務所と共に所長を兼務し、十日町事務所に常駐する佐坂秀俊所長は「地元の皆様と直接お話し、不正をお詫びしたい。信頼回復がないと次の取り組みはできない」と話している。
 

 一方、JRの不正行為や労働争議、安全運行などJR体質をチェックしている「JRに安全と人権を!市民会議」=JRウォッチ(佐高信代表)の一行15人が8、9日、JR信濃川発電所や宮中ダムを視察し、十日町市役所で担当職員と意見交換した。今月23日のJR東日本株主総会に出席し、信濃川違法取水問題などを追及する方針だ。
 JRウォッチは政治評論家・佐高信氏やフリーライター、映像ライター、国労争議団などがメンバー。8日は信濃川をよみがえらせる会の根津東六副会長、山田努事務局長の案内で放流命令を受けている宮中ダムなど視察。メンバーからは「謝罪というが、誤って済む問題ではない。JRの体質的な問題がある」などとしていた。根津副会長は「あの干上がった川を見てほしかた。連携できる所は連携したい」などと話した。


  市担当職員との懇談で市側からは「違法取水の経過が全く明らかになっていない。これは刑事告訴もありえると思っている」など厳しい意見が出た。同ウオッチの松原明事務局長は「今回の問題で、山手線のラッシュ時の電気がここから送られている事を初めて知った。首都圏住民にもっと周知する必要がある。自分が王様という国鉄時代の体質を変えさせないと再び問題が起る」など十日町地域との運動の連携を約束した。今月15日午前零時50分、TeNYドキュメンタリーで「大河は誰のもの」で信濃川水問題が特集される。

アサガオで契り、十日町病院と愛知・足助病院が交流  6月12日号
 愛知からアサガオがお嫁入り―。県立十日町病院に7日、愛知県豊田市の厚生連足助病院で育てられた「足助アサガオ」の苗が、交流の記念に結婚式に見立ててプレゼントされた。十日町病院では玄関アーチなどで育て、交流の花を咲かせていきたいとしている。
 

 「大地の芸術祭」に参加した名古屋造形大が両市の仲介を計画して実現。同プロジェクトOGの赤塚ベッキヰさん(25)らが、足助病院で作業療法の一環として育てられているアサガオの苗を十日町病院に贈ろうと考えた。
 

 「結婚式」では、十日町病院の塚田芳久院長や足助病院の早川富博院長、造形大の関係者ら50人余りが出席。「結婚行進曲」が流れる中、アサガオの苗を手にした足助病院の作業療法士・鈴木ゆきさんが、新郎役の塚田院長に歩み寄り、契りの苗を無事手渡した。続く「披露宴」では、鈴木さんと塚田院長がキャンドルサービス代わりに出席者にアサガオの苗を1本ずつ贈り、各席に用意されたプランターに植えてもらった。
 塚田院長は「アサガオでお互いの病院交流はじめ、両市民の交流のシンボルとして役立てていきたい」と話している。

全住民がサポーター、来春閉校の津南原小で運動会  6月12日号
 ○…来春閉校の津南原小(若井泉校長・11人)で運動会を30日開いた。住民運動会と一緒の運動会に120人余が参加。全員参加の合同応援合戦や徒競走レースで盛り上がった。グリーンツーリズム活動で交流する東洋大・青木辰司教授の仲介で同学生5人も参加。台東区の菊池健二さん(21)は「母校は全校8百人ですが校庭は一周80bしかなく、こんな広い所での運動会は初めて。このあったかい感じがいいですね」と目を見張っていた。
 

 ○…最後の運動会を元気にと「運動会盛り上がり隊」を結成。PTAだけでなく地域住民や卒業生などすぐに60人以上が集まった。隊員全員が隊長で、子どもたちのサポーターとなり運動会に積極参加。昨年同小卒業した大口真穂さん(13)は、友だち3人と隊員となって出場。「母校がなくなるのはやっぱり寂しいけど、元気よく盛上げますよ」と子どもたちの「がんばれ」の声援を受けながら力走していた。

「携帯NO]、全国初の表示認可、 津南のNPOケアサポート魚沼が制作  6月5日号
 携帯電話の普及で、心疾患治療によるペースメーカー装着者にとって、日常生活の不安が増している。津南町のNPO法人・地域ケアサポート魚沼は、同装着者などからの要望を受け、ひと目で装着者が分かる表示マークを企画・制作し昨年、特許庁に申請。先月初め、このマーク(商標登録)が認可された。同魚沼では「ありそうで、なかった表示です。装着者の皆さんが、不安なく日常生活を送れる手助けになれば」と認可を受け、地域内外の社会福祉協議会など関係機関に協力を呼びかける方針だ。


  2年前、同NPO魚沼は津南町身体障害者互助会から「携帯電話の普及で、ペースメーカーを付けている人の不安が増している。なんとか良い方法はないか」と相談を受けた。同NPO・高橋孝男代表理事は、これまでの医療事務現場の経験などを生かし、施設職員らと協議、研究を重ね、ひと目で分かる表示マークを考案した。
 

 赤の地に心臓を表すハート、その中央の携帯電話を赤の斜線がさえぎり、NOの文字を入れたデザインの商標を昨年9月、特許庁に申請。先月1日付で商標登録の認可を受けた。プレート・標札と名札・印刷物・文具類の2種の商標登録認可となっている。この取り組みに県も大きな関心を示している。十日町地域を含み魚沼地域の福祉行政を担当する南魚沼地域振興局・佐藤昇地域福祉課長は「本庁の県障害福祉部も関心を示し、今後、障害者関係の会合やスポーツ大会などでチラシ配布など連携し、広めたい。デザインは分かり易く、とても良くできている」と評価し、連携した取り組み方針を示している。


  同NPO高橋代表理事は「これだけ携帯電話があふれ、当然こうした商標はあると思ったが、我々が初めてだったことに驚く。ペースメーカー装着の方々は携帯電話に近づかないようにしている。装着を知られたくない人もいると思うが、この商標により携帯電話を使う人のモラルが向上し、同時に装着者が安心して日常生活を送れる手助けになれば嬉しいです」と話している。 
 すでに地域の社会福祉協議会などとの連携も進み、7月に新潟市で開く関東甲信越障害者連合会の総会でも紹介される予定だ。バッヂとプレートは今のところ有償販売だ。問合せは地域ケアサポート魚沼рO25(765)4779。

丸ごと農村体験、津南に小中学生550人余が   65日号「
 自然体験、農業体験の場にと3年前からグリーンツーリズムに取り組んでいる津南町に、今年も都会っ子を受け入れる農村体験が3日から始まった。9月まで友好交流の狭山市や東京・江戸川区、横浜など7小中学校から延べ552人の児童生徒が「津南を丸ごと体験」する。


  第1回目となる3日には、狭山市・狭山台北小と狭山台南小の児童125人が来町。初日に町内卯ノ木の田んぼで田植えを体験した。子どもたちのほとんどは初めてとあって、裸足になって田に入ると「うわー、にゅるにゅるする」「歩きづらい」などとおおはしゃぎ。それでも地元農家の手引きでスムースに植え、「とっても楽しかった」と満足そうだった。指導に当たった柳沢武重さんは「農業に関心を持つきっかけになり、津南を好きになってもらえれば」と話していた。子どもたちは3、4人1班に、町内の受け入れ農家38軒で5日まで「家族」として生活を共にする。
 

 農村体験はこの後、墨田区立墨田中(92人、7月2〜3日)江戸川区立清新第二中(50人、7月22〜24日)江戸川区立小岩第一中(137人、7月28〜30日)柏崎市立鯖石小(16人、8月4〜6日)横浜市立老松中(132人、9月9〜11日)と続く。町では2年目となる墨田中のように、継続した体験交流にしていきたいとしている。

ついに登場、津南高原牛乳アイス、ニューGP津南オリジナル  6月5日号

 ◎…濃厚で爽やかな味が人気の「津南高原牛乳」(JA津南町)100%使用のアイスクリームが誕生した。ニュー・グリーンピア津南オリジナル「津南高原牛乳アイス」は先月21日発売され人気だ。『プロのシェフがプロデュース』の特製アイス。来館者に好評で、先月末までに3百個近い販売で人気商品になっている。
 

 ◎…同津南では、朝食や夕食バイキングで提供、館内販売の「津南高原牛乳」は、以前から人気が高い。同館女性スタッフらが「これを使ったアイスができないか」と知恵を出し合い、同館洋食担当の桜沢竜男シェフと共に試作に取り組む。JALなどに納品する群馬の加工会社とタイアップ、試作を重ね先月中旬、ついに完成。21日から売店で販売し、温泉の湯上りや飲酒後のデザート、家族連れなどの人気を呼んでいる。


  ◎…同館売店課の宮沢麗子主任は「津南牛乳の濃厚さとまろやかでクリーミー、それでいて爽やかな味です。自信作です。ぜひどうぞ」とPR。同種のアイスは容器にコストをかけているが、同アイスは「簡易の容器ですが、その分、中身が充実しています」。同津南では販売希望の小売店を求めている。120c入り3百円。女性スタッフたちは「この美味さをソフトクリームに」と研究中。津南ブランドのオリジナル商品がまた一つ誕生した。ニュー・グリーンピア津南рO25(765)4944。

竹の子とりで行方不明、3日目で手がかりなし   6月5日号
 タケノコ採りに出かけた津南町の75歳男性、未だ見つからず―。2日午前7時頃、友人と2人で栄村五宝木方面にタケノコ採りに行った津南町相吉の農業、金子一太郎さん(75)が行方不明となり、岳北・十日町の両消防本部や飯山・十日町の両警察署、両町村消防団が懸命な捜索活動を続けている。


 金子さんは友人(75)と2日午前7時頃出かけ、午前11時に高倉山付近の沢で合流の約束をしたが現れず行方不明に。友人が家族に連絡し再度捜したが見つからず、同日午後6時過ぎ、警察に通報。翌3日午前8時から午後5時まで175人体制で捜索、長野県防災ヘリも出動したが見つかっていない。4日は182人体制、5日も180人体制で捜索を続けている。
 
 金子さんは毎年同所でタケノコ採りをしていたという。現地を知る人は「山の上部に太いタケノコがあり、知っている人はそこを狙う。ただ急峻な岩場で、転落した場合は30b下に一気に落ちる場所だ」と指摘している。

 現場は通称・箱山と呼ばれる。金子さんが行方不明となったと見られる箇所は岩場に竹やぶが茂り、向かうのも難しい箇所。二次遭難の危険性も高く、捜索は困難を極めている。現地を知る人は「山の上部に太いタケノコがあり、知る人はそこを狙う。ただ傾斜が急で、転落すれば30b下に一気に落ちる場所」と話す。

角栄さんの書、見つかる   6月5日号
 ○…色紙や掛け軸などを収集する津南町の朴木沢の半戸忠夫さん(81)方から今は亡き田中角栄元総理の直筆の書が見つかった。半紙に墨で漢詩が書かれ、角さんの雅号「越山 田中角栄」の落款がくっきり入っている。家族によると昨年秋、家の掃除を行った時、神棚の奥から巻紙状態でこの書が出てきた。なぜこの書が半戸さん方にあるのか、忠夫さんも記憶にないという。「せっかくだから掛け軸に」と表装に出し先月末、半戸さんの手元に届いた。
 

 ○…同書には、「昭和51年」と記されている。その2年前、昭和49年には第二次田中内閣が総辞職し、三木内閣が誕生。この昭和51年という年はロッキード事件が発覚し、7月に外為法違反で田中氏が逮捕されている。その歴史的な年の書である。書の漢詩は「天地英雄気 千秋尚凛然」。ロッキード事件で追い込まれた中で、なお「凛然」とする心境を、この漢詩に込めているようにも見られる。半戸さんは「なぜ、この書が家にあるのか、忘れてしまったが、角さんの書なので大事にしたい」と話している。


COPYRIGHT (C)2004 TSUNANSHINBUN-ONLINE. ALL RIGHTS RESERVED
!-->