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2009年02月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
自転車で世界を回る、栄村で温泉初体験も  2月27日号
 ★…世界60ヵ国を自転車でまわるイングランド生まれの青年が25日、栄村を訪れ、「生まれて初めての温泉」となった百合居温泉に入るなど、しばし雪国体験を満喫した。ジャスティン・ミリィーチャップさん(32)は2002年から長期休暇を取りながら、愛用の自転車に乗り、世界を駆けている。
 

 ★…2年前から栄村で暮らす川渕友絵さん、ケビン・キャメロンさんの知人に九州博多で会い、栄村を紹介された。今回の旅はイングランドからロシア、中国を経て日本に入った。九州から北上し、富山から上越、長野に入り国道117号を栄村へ。「荷物も軽装ですべて自炊のようです。すごいですね」。自転車好きな川渕さんもびっくり。


 ★…10歳から自転車に乗り始め、以来すっかり自転車のとりこ。「自転車には可能性がある。どこへでも行けるから好きだ。毎日、自転車に乗っていたい」とジャスティンさん。食事は持参の小麦粉をこね、コンロで焼くなど最小経費の旅。テント泊で、時には寺の軒先。特注の日本製自転車はすべて自分で整備。「南極と北極以外、すべての大陸に行った。アフリカでは不審者に間違われ、石を投げられた」。27日、栄村を発ち、北上して青森まで行き、南下して成田から帰国し、今回の旅は終わる予定だ。

十日町市長選「市街戦激化」、現職・新人の一騎打ち  2月27日号
 4月26日投票まで60日を切った十日町市長選は、現職・田口直人市長(63)と元市助役、前三条市収入役の関口芳史氏(50)の一騎打ちが濃厚だ。両陣営とも市中央部に後援会事務所を開く一方、旧郡部ごとの後援会組織、事務所開設など臨戦態勢を増している。4年前の前回の合併選挙は5人の乱立選挙となり、旧市票が分散する形となり、旧郡部をまとめた田口氏が僅差で新市の初代市長に当選した。今回、現職と新人の一騎打ちで、特に新人の関口氏は旧市助役、織物最大手・関芳を地盤にしての出馬であり、旧川西町長から新市長に就いた田口市長にとって、郡部の倍以上ある大票田の旧市への浸透が最大課題になっている。
 

 田口市長の地元、川西地区で22日夜、川西地区後援会の事務所開きを川西商工会館で60人余が参加し開いた。すでに旧郡部、旧市すべてに地区後援会を作る田口後援会。連合後援会の南雲守会長は、厳しい状況を後援会役員に話した。「前回、旧市で3千票余。今回1万1千票が必要」と集った役員に激を飛ばした。同会には村松、尾身の両県議も出席し、現職との連携を強調した。
 田口市長は、新年度予算で2億円で「産業創造基金」創設を説明。「将来への安定した産業起こしを人材や関係機関の協力で協力に取り組む」と政策の一端。さらに観光産業への力点も強調。「2百万人の交流人口にさらに百万人をプラスしたい。1人1万円使えば百億円になる。市内の寺院と連携し、花を活用した寺めぐりなど企画実践したい」、さらに「きのこ産業を現在の雇用450人を千人雇用に伸ばし、百億円きのこ産業を実現したい」など、経済停滞の同市へのカンフル事業を打ち出している。



 すでに90ヵ所余りで地区集会・懇談会を開く関口芳史氏。23日には、市中央部に後援会本部事務所の開いた。仮設の事務所に150人余が参集。後援会副会長に就いた元日経記者の阿部洋輔氏は「田口市長のもとで総合計画を立てた。たが、事業の優先順や事業実施のタイムスケジュールがなんらできていない。あの素晴らしい総合計画を、ぜひ新市長の手で実現してほしい」と支援要請。さらに、前回選に出馬し、旧市で9千票余を得票した村山薫氏も同後援会副会長に就任。「前回選以降、黙して語らずできた。十日町を良くするため様々な人に声をかけ、論議してきた。そのひとりが関口さん。ようやく決意してくれた」と全面支援を強調した。
 

 仮設事務所が揺れるような拍手で迎えられた関口氏。この日はポイント絞って臨む姿勢を示した。三条市収入役時代、十日町市の織物会館売却問題、高速通信網整備問題などで複数の電話を受けた事を明らかにし、「混迷の原因はリーダーシップの欠如。今回の水問題も同様。水利権取り消しは当然としても、これまでJRの自家発電による地元補償はなにもなかった。他の水力発電は交付金は地元に出ている。これは国の制度上の欠陥。この是正を国に強く求めたい」など、強いリーダー性を強調した。

「えっ、おヘソで発芽?」、栄村北信小が実践で優秀賞  2月27日号
 「えっ、ヘソで朝顔の芽が出るの?」―。子どもたちのびっくり顔で始まった異色の栄村北信小学1年の体験学習が、長野県北信地域の水教育会・科学作品展で優秀賞を獲得。新年度、長野県展出品が決まった。ヘソで芽出しした朝顔は夏から見事な花を咲かせ、大きな疑問符から始まった体験学習、子どもたちの中に確かな実を結んだ。
 

 「朝顔の種はどうやって芽を出すの」。担任の齋藤充子教諭は子どもたちに投げかけた。『土にまくんだよ』と声を揃える子たち。「ヘソで暖めると、根が出て芽が出るんだよ」。齋藤教諭の言葉に、11人の子たちは「えーっ」。身を持って体験する学習が始まった。朝顔の種をぬれた綿で包み、濡れないようにビニールで覆い、ストッキングに入れ、種がヘソにくるようにお腹に巻く。風呂と眠る時は以外はそのまま。
 

 3日目。「出たよ」。根が出て、芽も出た。発芽した種を土に植え、ツルが伸び夏休み頃から花をつけた。さらに齋藤教諭。「花をどうやって咲くのか」。朝顔は光で咲くなどのヒントを与え、『帽子をかぶせよう』となり、咲く寸前の朝顔に紙で作ったトンガリ帽子をかぶせ、翌日帽子を取ると、目の前でスローモーションで朝顔が開く。約20分間、子どもたちはじっと朝顔を見つめ続ける。


 この記録をまとめた「あさがおさんのパワー」が優秀賞を獲得。おヘソ発芽を経験した広瀬優大君は「おヘソがくすぐったかったけど、たねをつぶさないようにあたためたら、朝顔がきれいに咲いてよかった」と満足そう。泥んこ田植えも実践している齋藤教諭。「簡単な教材はありますが、それでは子どもたちが抱く疑問や興味が本物ではないように感じます。自分の手で、体で感じ取って初めて本当の体験になると思います」。毎年発刊の信濃教育会「ふるさとの大地」編集委員でもある齋藤教諭。「子どもたちは面白いですよ。私も毎日、子どもたちの刺激を受けています」。

グリーンツーリズム実践、東京から学生参加し雪原交流  2月27日号
 滞在しながら農業労働や家内作業を行い、地域や住民との交流を深めるグリーツーリズムが全国で広まる中、20日から22日まで東京の大学生2人が町内津南原に滞在しながら、住民交流した。同活動を進める東洋大・青木辰司教授のゼミ生などの2人は21日、津南原小で行った雪原フェスティバルに参加。雪上ゲーム準備や競技出場など、地域住民と共に同フェスを盛り上げた。2人は今回ワーキングホリデーで参加。地元農家民宿に泊り、家内作業や屋外業務を行い、ツーリズムのあり方を探った。
 

 来町したのは青木ゼミの東洋大社会学部3年・吉田貢太郎さんと文京学院大文学部2年・濱田ひかるさん。雪原フェスの21日、あいにく吹雪もようだったが、子たちの元気に応えながら住民と共に準備や競技を楽しみ交流した。同ツーリズムを専攻の東洋大・吉田さんは「雪は初めて。この雰囲気が良いですね。寒いから人と人が近くなり、親近感が深まります」と子たちと雪原に飛び込んでいた。青木教授が代表のNPOグリーンツーリズム・ネットワークセンター(本部東京)に所属の濱田さんは「都市と地域の交流に関心があります。地域の人たちの暮らしを知ることで、交流のあり方が見えてきます。もっと色々体験したいです」と話している。
 

 今回、青木教授に学生派遣を要請した農家民宿経営の尾池紀一さんは「津南原小は来年閉校。学生の新鮮な視点でこの地域を調査、研究することで、この地の価値や今後の方向性が見えてくるはず。その契機にワーキングホリデーが役立つはず。今後、青木教授と連携し地域の魅力探し、方向性などを地域と共に探っていきたい」と話している。

ミス十日町雪まつり決定、きもの美人3人  2月27日号
 ◎…第28代ミス十日町雪まつりは進村さんら3人に―。十日町雪まつり最終日の22日、ミス十日町雪まつりコンテスト公開審査会はクロス10で開催。昨年9月に千葉から母の実家がある同市に移住した同市西本町3の進村洋子さん(29、家事手伝い)、陶芸が趣味で同市北新田の阿部恵美子さん(27、JA十日町)、ネイリストをめざす新潟市北区の市島未希さん(22、会社員)が選ばれた。
 

 ◎…同コンテストは同市内外から35人が応募。書類審査をクリアした15人(1人欠席)が艶やかなきものに身を包み、きもの女王の座を競った。ミスに選ばれた3人は「選ばれて嬉しい。十日町の自然、地元の特産品を精一杯アピールしたい」などと抱負。今後1年間、姉妹都市交流や同市イベントに参加するなど、観光親善大使を務める。

水利権取り消し、JR違法取水問題、再申請に不信感  2月20日号
 JR東日本の不正取水問題に対し、国道交通省・北陸整備局は13日、同社が行う信濃川発電所の水利権取り消し処分を発表。同局は河川法違反などで水利権取り消し処分の手続きに入った。手続き完了後、信濃川発電所は全面的にストップすることになる。16日、JR東日本・清野智社長は十日町市を訪れ、田口市長や市議会に「このような不祥事を起こし、十日町市の皆さんにご迷惑をかけ、信頼を失し、誠に申し訳ありません」と頭を下げた。だが、同社は山手線など首都圏電車の発電需要の要であり同発電所を今後、再稼動するために再申請するものと見られ、地元理解が大前提の水利権、地元市民グループなどの理解を得るのは難しい状況だ。
 

 同整備局は、昨年3月、同発電所の自主点検支持を2回出したが、JR側の回答はいずれも「適正」と虚偽の報告。これを同整備局は「極めて悪質」と水利権取り消しという厳しい処分を下した。さらに、取水制限流量を保持するリミッターのデータを意図的に改ざん。貯水池の水位を上げるため、水が流れ出る場所に「角落し」とよばれる設備を無許可で作ったなど250箇所の違法建築物が発覚している。
 

 信濃川発電所は、昭和13年に国鉄時代に建設し、旧川西町の千手発電所で発電。同26年には小千谷発電所を建設し、合計167dの取水。平成2年には小千谷第2代発電所を建設し、新たに150dを取水。3基の発電所で317dを取水。JRによると同社必要電力の約4割を占める自家発電所となっている。
 

 今回の不正取水に対し、信濃川をよみがえらせる会・長谷川克一会長代行は「JRは自分たちがやった重大な不正を本当に自覚しているのか。再申請する場合、小千谷第2発電所の150dを返すことは譲れない。これが最低条件だ」と厳しい姿勢を見せている。
 地元田口市長は「厳正な処分は当然のこと。管理者の国の責任もあるが、地元の不信を払拭する取り組みをJRに求めたい。再申請は地元理解、同意が大前提は言うまでもない」と同様に厳しく対応する方針だ。

連帯の輪広がり100万署名、難病の福原さん、津南でも8万5千人 2月20日号
「8万6千人もの署名をいただき、感謝の言葉しかありません」。筋肉が衰える原因不明の難病「遠位型ミオパチー」を発症、治療法や新薬開発を求め国の難病指定に向け全国組織「遠位型ミオパチー患者会」と連携し、昨年8月から署名活動を続ける津南町の福原学さん(43、外丸)。昨年末までに全国で100万を越える署名が集まり、福原さんの活動で8万6千余の署名が寄せられた。福原さんは「署名活動が広まったのは皆さんのおかげ。この署名で勇気付けられた。国認定まで頑張りたい」と感謝している。
 

 15年前から病気と闘う福原さん。勤務する大阪屋商店や友人の協力で署名の輪は大きく広がり、沖縄県からも知人を通し3千人余の署名が届くなど全国規模に発展。「最初、3千ぐらいが目標だったのが8万6千余り、ありがとうの言葉しかありません。国の研究対象になれば治療薬ができ、今後発症する方が助かるかもしれない。国認定をめざし活動を続けたい」と福原さん。同患者会では引き続き署名や賛助会員を募集中だ。ホームページhttp:// enigata.com/、問合せは大阪屋商店内福原学さんрO25|765|2424。

13歳チャンピオン、ハーフパイプ・佐藤亜耶選手、来月全日本  2月20日号
 国体で地元選手の活躍に喚声が上ったが、世界をめざす中学生スノーボーダーが活躍している。第27回全日本スノーボード選手権関東地区大会は7、8日、長野県白樺湖ロイヤルヒルスキー場で開催。小学時代から各種大会を制覇した津南町の佐藤亜耶選手(13・正面・津南中等校1年)は、年齢オープンの一般女子ハーフパイプの部で優勝、来月8、9日、同地で開く全日本選手権に出場する。
 

 佐藤選手は3歳からスノーボードを初め、カンダ留学し、ハーフパイプ種目でオリンピックをめざす姉・夏生さんと共に、国内スノーボード・ハーフパイプ競技で最年少記録を次々と塗り替える注目選手だ。


  関東地区予選は社会人、学生など一線級が出場の年齢オープン一般の部に昨年に続き出場。170人余が参加。亜耶選手は確かな技術力と次々と大技を決め、圧倒的な得点で優勝し、連続全国出場を勝ち取った。来月の全日本選手権での活躍が期待される。佐藤選手は「目標は優勝。自分の滑りをしたいです」と全国舞台を話す。

 
 関東地区大会後の中部地区大会にもオープン出場し優勝。さらにプロ選手出場の石打スーパーパイプチャレンジ(JSBA公認)に出場し3位入賞。これによりプロスノーボーダー登録資格の取得権利を得た。プロ登録した場合、プロ組織PSAアジアの中で女子最年少となる。なお、姉・夏生選手(本紙・夏生のカナダリポート)も今シーズンすでに4戦で優勝するなど、姉妹で活躍している。

都市民の目が向く「青倉米」、28日に栄村でフォーラム  2月20日号
 標高1100bの野々海高原を水源に、棚田が広がる栄村西山田地区。南東向きの田は、朝陽をたっぷり浴びる。今は一面の雪原。3ヶ月後には、その田が青々とした苗で埋まる。
 40代から60代16人で作る「青倉受託作業班」。高齢化で米作りが難しくなった田を受ける。4年目。「もっと勉強が必要だ」。今月15日、青倉公民館にメンバーが集った。村内大久保で百枚余の田を耕作する米作りプロを囲み勉強会を開いた。今シーズンも、もうすぐ始まる。


 高齢化率40%。「このままだと田んぼが荒れていく。それでいいのか、親任せできた俺たちに何ができるのか。手探りながらやってきたことで、単なる米作りではない部分が見えてきた」。昨年3月まで作業班代表だった広瀬明彦さん(50)は実感している。国の中山間地直接支払い制度を活用し、トラクターや田植え機を整備。初年度は反収(10e)4俵。「笑われましたね。逆にやる気が出てきた。決断させられた感じだった」。 
 

 3年前、東京・目黒区の東大駒場地区保育所の子たちが、栄村へ田植え体験に来た。翌年、親たちも来た。「お世話になったお礼を込め、お米を注文したのが始まりです。青倉米はツヤツヤで香りが良く、冷めた時の味が違います。田植え体験した息子も『栄村のお米なんだよね』と、小食なんですが、ご飯だけは残しません」。40代の会社員・菅原正子さんは話す。


 今月28日、栄村文化会館ホールで栄村山里自由大学「お米を仲立ちとするムラと都市の交流―村の新たな産業づくりへの挑戦」を開く。開会前の正午から青倉米おにぎり、漬物など昼食交流会も。米を求める都市住人15人余も参加。米作りの村民、食べる都市民がリレートーク。高橋彦芳前村長も講演する。
 
 「栄村には人と人が助け合って仕事をする、生活するという当たり前のモデルがあります。今は一方的に私たちが恩恵を受けていますが、私たちからお返しできるものがないか、交流を通じて探していければと思っています」。菅原さんもフォーラムに参加する。
なにが、栄村と都市住民を結び付けているのか。参加者はフォーラムで、その「何か」を感じるだろう。

写真は昨年5月、西山田で作業班と一緒に田植えをする東京からの人たち

会員増が課題、東京津南郷会、新会長は江村さん  2月20日号
 東京津南郷会の総会新年会は14日、東京・吉池本店で開き、役員改選で新会長に江村菊男氏(75・巻下出身)を選出。前会長・篠原武一氏から会旗が新会長に手渡された。江村会長は「新会員を増やし、若返りをはかりたい。それが私の仕事と思っている」と高齢化する同会の新メンバーを増していく方針だ。
 

 東京津南郷会は、津南や中里、松之山地域出身者の集りで最近、交友関係で東京生まれも加わるなどメンバーも多彩。だが高齢化が進み、新会員増加が大きな活動課題になっている。会長退任した篠原氏は「ふるさとを思う気持ちは皆同じ。これからも微力ではあるが、津南の約に立っていきたい」とあいさつ。

 津南からの瀧澤副町長や草津副議長、ニュー・グリーンピア津南の松崎常務、さらに東京松之山会・高橋秀夫会長、東京栄村会・石澤秀信会長、さらに吉池・高橋登会長、津南町商工会・宮沢事務局長などが出席し、中里出身の加藤ノイさんの草笛や藤ノ木辰三郎さんの音頭でのからす踊りなどで交流を深めた。

 東京津南郷会の新役員は次の通り。▼会長・江村菊男▼幹事長・藤ノ木辰三郎(大赤沢出身)▼会計・野村英夫(正面出身)。

トキめき国体に朱鷺(とき)が来た、十日町に飛来  2月13日号
 ○…トキが妻有地方にやってきた―。ややピンクがかった白い羽を伸ばし、トキが十日町市北部の水田地帯に舞い降りた。赤い目元と長い口ばしは、図鑑で見るトキそのもの。羽には緑色のマーキングや赤、黄色の足環も望遠鏡で確認される。体高は60aほどで、水田の雪がない部分で餌を探すように歩き回り、時折ついばむしぐさを見せている。10日の夕方は5分ほどで飛び立ち、信濃川方面に姿を消したが、9日に初めて確認されて以来、ほぼ同じ場所で朝と夕方を中心に現れては餌を探している姿が見られている。


  ○…水田の積雪は20aほどで、比較的交通量もある農道のわき。いつの間にかカメラを手にした市民ら10人くらいが駆けつけ、「トキめき国体を歓迎して飛んできた」と声があがった。トキは昨年9月25日、秋篠宮ご夫妻が出席して佐渡市で放された10羽の中の1羽。9日朝まで魚沼市東部で観察されていた個体番号3番の雌と見られている。日本自然保護協会会員の南雲敏夫さんは「今回十日町に飛来しましたが、いくら人の手で飼育したからといってもある程度は野生を持っています。もし見つけても近づかないで遠くから見守ってやってください。人の手からの雑菌を防ぐ意味からも餌などは絶対にやらないようお願いします」と話している。

十日町市長選、前回勢力の引き込みあい激化、新人勢い増す  2月13日号
 合併後2回目の選挙となる十日町市長選は4月21日告示、同26日投票で行う。現職で再選をめざす旧川西町長・田口直人市長(63)は、大票田の旧市での取り組みを強める一方、新人で旧市助役の関口芳史氏(50)は前回選候補陣営などの取り込みと共に、旧郡部での集落懇談などを始める。候補5人が乱立した合併選挙の前回と違い、今回は現職と新人の一騎打ちが濃厚。本番まで2ヶ月余りに迫り、県立十日町病院の改築問題や行財政改革、さらに地域振興策などを焦点に前哨戦は過熱してきている。

 『これでいやんか十日町』をメインスローガンに地区集落懇談を開く新人の関口陣営。旧市での地区懇談はひと通り終えた今月8日、十日町クロス10で後援会発会式を開いた。大ホールに千人規模は参集し、十日町小中時代、東京・青山高校、東京大時代などの学友、さらに昨年7月末まで収入役を務めた三条市議などが支援要請。特に東大時代の学友でソニー系列会社社長は「いま50歳。人的ネットーワークはまだ使える。彼が市長になったら我々がサポートしていく」と政官財の東大ネットワークの支援体制を強調した。 
 さらに同日発表された後援会体制は、前回の合併選挙の勢力取り組みの布陣。後援会副会長に前回9千票を獲得した村山薫氏が就き、後援会顧問には元川西町長・南雲春雄氏、元十日町市長・本田欣二郎氏、元中里村長・山本茂穂氏、さらに前回次点で1万1千票を取った前市長・滝沢信一氏などが就いている。
 

 これに応え、集会当日ちょうど50歳になった関口氏は、争点となる3点を強調。「県立十日町病院問題は、高度医療の必要性と早期整備を誰もが望んでいる。だが今の論議では進めべき方向性が見えていない。市民理解を元に県に早期建設を迫る」、さらに「あらゆる手段を使い、十日町市への怒とうの人の流れを作る。そのためにはリーダーの熱き思いと行政力が必要。私ならそのリーダーになれる」、また「市行政の改革が必要。行政立案能力を高めるために中央省庁との人事交流をはかり、21世紀に通用する政策集団を作る」など基本姿勢を述べ、支持を訴えた。
 関口後援会役員体制は次の通り。
 ▼会長・佐野良吉▼副会長・阿部洋輔、田村恭子、村山薫▼幹事長・大海武夫▼事務局長・阿部一雄▼顧問・南雲春雄、本田欣二郎、山本茂穂、滝沢信一、村山里志(元松之山議長)。



 一方、現職田口陣営は今月5日の高山地区から地区集落ミニ集会を開き、今月中までに10箇所余りで開く計画。今月は雪祭りや国体があり公務が詰まっているため、本格活動は来月かろの予定。同陣営では旧市の支持拡大を最大課題に取り組み、3月早々から組織上げて入る方針だ。
 田口後援会の役員体制は先月18日に発表され、元市長・本田欣二郎氏が就任している。だが、関口後援会顧問にも本田氏が名を連ねている。本田氏は両後援会集会には共に欠席している。「うちが先に要請し、快諾いただいたはずだが…」と困惑気味だ。
 田口後援会の役員体制は次の通り。
 ▼連合会長・南雲守▼会長代行・桾沢英男▼副会長・押木篤美、中村昭次、高橋洋一、西方勝一郎▼顧問・村松二郎、尾身孝昭、丸山秀二、須藤誠也、本田欣二郎、樋熊清治、児玉昭一郎、吉澤慎一、


写真は関口陣営集会に出席の前回市長選関係者(8日、クロス10で)

「おびんずる様」、修復で由来判明、190年前の木象  2月13日号
 仏教信仰のひとつで、自分が患った体の部分をさすると病気が治ると伝わる「おびんづる様」。津南町大井平の曹洞宗・太平山善福寺(小酒井文祥住職)はこの仏像を先月から修復を専門家に依頼したところ、頭部の内側に『文政元寅八月 大佛師 澤田氏作之 藤原安充○ 信州高井郡 中○住人』(○は不明部分)との筆書きが見つかり、「今まで由来が分からなかったおびんづる様の製作年ではないか」と関心を集めている。
 

 同寺のおびんづる様はヒノキの寄木造りで、高さ一尺八寸(約54a)。『文政元寅年』は西暦1818年。これまで修復された形跡がないことから、記述通り191年前の作と見られる。さらに『大佛師 澤田氏作之』(大仏師・澤田氏、之を作る)と『大』の尊号があるため腕の良い彫刻家製作と見られ、寄進者は長野・中野の住人と推測している。修復に当たるトーア仏壇の文化財修復家・斉藤正彦さんは「見事な彫刻で、京都の技法を受継いでいる。寄せ木した後、中をくり貫く『内刳り』(うちぐり)をし、目はガラスの玉眼を内からはめ込み、漆塗りもしっかりしている。美術的な価値も高いのでは」と高評価。京都の寄木造技法は平等院鳳凰堂・阿弥陀如来坐像製作の定朝(平安時代末期、11世紀に活躍)により完成されたという。
 

 開山は慶長16年(1611年)の善福寺。小酒井住職は「由来が分かったのは嬉しい。住民の方がなでてきたおびんづる様、薬のない時代は大きな心の拠り所で、多くの悩みと病気を救ってきたと思う。今までと変わらず大切にしたい」と喜ぶ。同寺には彼岸の3月下旬に戻り、再び住民を見守る。
 

 おびんづる様=「なで仏」とも言われる、全身が赤い仏像。釈迦の弟子で十六羅漢筆頭の賓頭廬(ビンヅル)尊者の像。布教と病で苦しむ人の救済に専念。釈迦に叱られ恥ずかしさで体中真っ赤になったため、全身が赤く塗られている。釈迦の叱責を受けたため、像は畳敷きの本堂内陣に入れず、縁側に置かれる。

全国高校スキー、十日町総合リレー連覇   2月13日号  
 ◎…インターハイ第58回全国高校スキー大会は長野県白馬村で開催し、クロカン競技は長野オリンピックと同じ会場の白馬スノーハープ。最終日のリレーは、女子は十日町総合が圧勝で連覇。男子は十日町アンカー2年・宮沢大志の追い上げで昨年同様の5位入賞。2年生3人の若いチームで来季が期待される。女子連覇の十日町総合は初の学校対抗総合優勝を達成。個人2冠、リレー、総合優勝と4冠達成の宮尾彩子は日大に進み、さらに上をめざす。全種目入賞の中島由貴は卒業後、北海道・自衛隊冬戦教でバイアスロンに取り組み、オリンピックをめざす。(以外の結果は前号掲載)
 

 第58回全国高校スキー大会クロカン結果(長野県白馬村、6日リレー)【男子】(4人×10`、34出場)@長野・白馬A新潟・八海 B北海道・留萌C秋田・鷹巣農林D新潟・十日町(古澤省吾、児玉翔平、中嶋崇仁、宮沢大志)E富山・南砺総合平 
 【女子】(5`×3人、29出場)@新潟・十日町総合(長谷川悠、中島由貴、宮尾彩子)A北海道・旭川大付属B秋田・花輪C秋田・米沢D秋田・米内沢E長野・飯山

秋山郷「かたくりの宿」、AFG・北川フラム氏が活用構想   2月6日号
 雄大な自然と共に山里の暮らしが残る秋山郷。なかでも深いV字渓谷と江戸期の文人・鈴木牧之の「秋山記行」のたたずまいが色濃く残る津南町結東と対岸の見倉地区。この渓谷美に抱かれるようにある津南町の結東温泉の宿泊施設「かたくりの宿」。閉校した小学校を改造した同施設、昨年4月から経営者不在で休館している。同施設を今夏、第4回となる大地の芸術祭総合プロデューサー・北川フラム氏(AFG・アートフロントギャラリー社長)が活用する方向で具体化しつつあり、同施設所有者の津南町と協議が進んでいる。

 かたくりの館は、20年余り前に閉校した中津峡小学校校舎を活用し、地域資源開発として実施した温泉ボーリングで掘り当てた結東温泉を引湯し、「学校が温泉宿に」と宿泊施設に改造。地元結東地区で「越後秋山郷ふるさと資源活用施設管理組合」(滝沢信行組合長)を作り、平成5年7月から直営で営業。その後、経営委託を行い、経営者が何度か交代し昨年3月末、経営の受け継ぎ手が見つからず休業している。
 

 同施設と北川氏との出会いは、2000年から続く大地の芸術祭。03年の第2回芸術祭で同館広場(旧中津峡小グラウンド)で造形作家・本間純氏が作品展開。同芸術祭総合プロデューサーの北川フラム氏は、同館を含む結東地区など秋山郷に関心を抱き、今夏の第4回芸術祭でも作品会場にする方針で、これを機に休館中の同施設活用の意向を津南町に示し、具体化を進めている。
 

 旧小学校を温泉宿泊施設に改造したかたくりの宿は、屋内体育館は多目的ホールに活用し、校長室が温泉浴場になるなど、「学校が温泉宿になった」と人気を集めた。客室7室、宿泊は定員32人から団体50人余が可能。津南町が同組合に管理委託している。町は「北川フラム氏へ活用を打診したところ、以前から関心を持っていたようで、今年の第4回大地の芸術祭に機に試験的に活用し、来年から本格活用する方針のようだ。自然環境、地域の伝統や歴史、雪国の暮らし文化など多要素がある地区で、北川氏の活用に町としても期待している」(地域振興課)としている。


 AFGでは「地域が持っている地力を感じ、自然や伝統、歴史、民俗分野など数え切れないくらいの魅力を感じている」と大きな関心を示している。地元の同管理組合・滝沢組合長は「地域の拠点でもあるこの施設、ぜひ活用してほしい」と期待感を示している。
 同地区には、全国的に関心を集め、歴史的にも重要な石垣田(棚田)、深い渓谷に架かる吊り橋、対岸の見倉地区は、かつての秋山郷のたたずまいを色濃く残し、樹齢8百年余といわれる栃の木の巨木群やかたくりの大群落など、稀有な自然環境が保たれている。

トマト栽培者募集、カゴメが増産で、搬出労働軽の減策も   2月6日号
 ◎…「あの吉永小百合さんのCMでおなじみの『夏しぼり』のトマトを作りませんか」―。かつて加工トマト栽培でその名を広めた津南町。だが高齢化で生産者が減少、限られた農家による契約栽培・トマト生産で、買取先の大手食品会社「カゴメ」が新たな取り組みで、生産面積の拡大に乗り出している。同社担当者は「当社が使うトマトの栽培最適地が津南地域。収穫時の運搬も改善し、作り易くなりました」と生産農家の意欲を求め、栽培面積の拡大を期待している。
 

 ◎…津南地域におけるトマト栽培は昭和40年代から同社との契約栽培が始まり、最盛期はほぼ全町で生産、100f規模の栽培面積となり、一大生産地を形成。だが収穫時、1箱約20`を運び出す重労働に加え、生産者の高齢化で栽培農家が減少。昨年は生産者33戸、約千2百d(販売額約5千万円)まで減少。一方、完熟トマトをそのままジュース化するカゴメの夏限定トマトジュース「夏しぼり」(通信販売限定品)を毎夏発売。毎年完売の人気商品だ。女優・吉永小百合さんをCMに起用し、年々売上を伸ばしている。その原料トマトは、全体の40%余を津南産に頼っていたため、津南の生産農家の減少は同社にとって大きな痛手とあっている。
 

 ◎…そこでカゴメは新展開に乗り出した。農家現場の最大課題、収穫運搬を支援する生産体制を整え、さらに期間内に収穫したトマトは全量出荷でき、買上価格も事前に決めており、栽培農家の生産支援に乗り出している。10e当り約7d収量で売上30万円を見込む。カゴメ生産調達本部の原料グループ・久保克己主任は「当社が使うトマト品種は、夏場、寒暖の差がある津南産が一番良い。品種が津南を選んでいる以上、地元の皆さんのご協力が不可欠。原料不足の状況で、栽培面積アップが大きな課題です」と栽培農家を求めている。詳しくはJA津南町営農部園芸課まで025(765)3123。

全国中学スキー大会、津南中3年・藤ノ木光入賞  2月6日号
 ◎…標高千3百bの高地での大会となった第46回全国中学校スキー大会クロカン競技。津南地域では小松原湿原で開催するような高地大会となったが、十日町・津南地域の選手が続々と入賞を果たした(5日までの結果)。大会初日の5日、快晴のなか男女クラシカル競技を行い、女子(138人出場)は吉田中1年・酒井梨奈選手がトップと1秒差の準優勝。男子(181人出場)は松代中3年・佐藤友樹選手がトップと9秒差の準優勝。津南中のエース、藤ノ木光選手(3年)は力走を見せ、トップと23秒差の8位入賞。「入賞は嬉しいが、まだまだ上があるし、また課題が見えてきた。今度は高校。高校でも全国をめざす」とさらに高い目標を掲げている。
 

 ◎…クロカン会場の正面には乗鞍岳、笠岳など中央アルプスの3千b級の真っ白な山並みが見え、標高の高さを示す。アップダウンの起伏が激しいコースに加え、標高により酸素不足の過酷なレースとなった。津南中からはクラシカル5人、フリー5人が出場。女子キャプテン・高橋麻弥選手は13番スタートながら、最後まで気力の走りで16位と健闘。「中学最後の大会。入賞できず悔しいが、最高の思い出になった」。女子は3位まで5秒以内の激戦となり、吉田中1年・酒井選手が激走で準優勝。「全国で緊張したけど、トップまであとちょっとで悔しい」と更なる意欲を見せている。

全校高校スキー大会、宮尾4冠   2月6日号
 第58回全国高校スキー大会は長野・白馬村を会場に2日から6日まで開催。全国制覇で注目された十日町総合の宮尾彩子選手(3年)は5日までの個人戦では、敵なしの2冠を達成し、6日のリレー、学校対抗の4冠達成が有望視される。津南関係の選手では、1年ながらインターハイ初出場の柿崎祐司選手(大割野、津南中卒)が初日のフリーで15位(170人出場)の結果を出し、来期につながる力走を見せた。
 

 会場の白馬スノーハープは、長野オリンピック会場の場所。アップダウンとコーナーが要所にあるテクニカルなコース。世界ジュニア出場権を持ちながら、インターハイを選んだ十日町総合3年・宮尾選手は、初日の10`フリーで2位に1分以上の大差をつけて優勝し、翌日の5`クラシカルも2位に30秒以上の差をつけ2冠達成するなど、実力通りの結果を出している。宮尾選手は「世界で挑戦している仲間のためにも、大差をつけての勝利をめざした。昨年は悔しい思い(1秒差で2位)をしたので、高校最後のインターハイを最高の結果で終わりたい」と話す。卒業後は父親と同じ日本大へ行き、スキーを続け世界に挑戦する。
 インターハイ初出場の柿崎祐司選手は「やはり全国、自分はまだまだ。これを良い経験に、さらに上をめざしたい」と晴れやかな表情で話していた。

「雪国こそ豊かな都」、GO雪サミットで雪国論議  2月6日号
 豪雪地同士の交流や雪がもたらす利雪を考えようと、NPO雪の都GO雪共和国(相澤博文理事長・24人)は31日「第1回GO雪サミット」をニュー・グリーンピア津南で開催。利雪の有効活用を考える財団や津南と縁深い現代アーティストなど多彩な顔ぶれで事例報告やパネル討議が行なわれ、雪国のメリットを模索。津南・瀧澤副町長や栄村・島田村長を始め、津南・栄村の行政職員や十日町地域の農家民宿経営者、一般住民らで満席の120人余が参加。尾身県議、長野・宮本衝司県議も姿を見せた。
 

 注目を集めたのは元銀行マンで交流促進事業に関わる金沢工業大・小松俊明教授の指摘。「まずは地元の方が『気付く』こと。自然や雪が感性を豊かにしている。地域に住む人が雪の特徴を知り、活かす。現場にヒントがあるのは経営の鉄則」と強調。加えて「日本の勉強は記憶脳だけに頼り、偏差値に傾いた結果が今。まず感性を豊かにし、気付き力を育てるのが大切。これは食育に繋がる」と言及。さらに豪雪地を逆手にとった「地吹雪ツアー」を21年前に始め、国内外から計約1万人が訪れている地吹雪会・対馬逸子事務局長は「私たちの日常は非日常。最初は地吹雪を売り物にするなんてと批判も多かったが、今は台湾やハワイからチャーター機で人が来る。長靴を履き、その地にいるだけで感動がある」と継続活動の必要を話した。
 

 同共和国は平成18豪雪を契機に津南・栄村の有志で結成。東京・八重洲でのイベント、夏・冬に東京の子どもたちを招いたキャンプなど、雪や樹木を通した交流促進に取り組む。相澤理事長は「厳しい環境の雪国に育った子は心の筋肉があり、キレる子が少ない。敏の子どもたちの教育場に最適。雪は悪条件ではなく『雪の都』として認知されるよう、機会を見てサミットを開きたい」と継続開催する方針だ。

伝統引継ぎ卒業証書を自ら和紙漉き、上郷小で  2月6日号
 ○…雪国の冬仕事で貴重な現金収入だった和紙作りを子どもたちに伝え、卒業証書を伝統の和紙で作る上郷小(清水康秀校長・53人)。平成元年度から始まり、20年目の今年は6年生11人が紙漉きに挑戦。大井平集落に伝わる和紙作り技術を継ぐ山岸祐二さん(34、しなの荘館主)が指導。伝統文化を次代に繋げている。


 ○…コウゾ(楮)は同小で栽培。糊材料のノリウツギ(糊空木)は高野山から採取。子どもたちはフネ(漉き船)と呼ばれる水槽に2つの材料を混ぜ、ケタ(桁)を上下に振って和紙作り。橋野陽花さんは「思ったよりケタが重い。自分で作った卒業証書は大事にしたいな」と満面の笑み。津南町の小学校卒業式は3月25日に行われる。

国体盛り上げ、「トキめきもの」仕上がる  2月6日号
 ○…十日町のきものでアピール―。新潟国体のマスコット「トッキッキ」をモチーフにした振袖「トキめきもの」が5日、完成した。同振袖は17日の開会式でお披露目される。
 

 ○…トキめきものは手描き友禅、ぼかし染めの技法を取り入れた完全オリジナル作品。トキ色を基調に、袖口に向かっていくに従い赤く染まっていくのが特徴。トッキッキも聖火ランナーやスキー、水泳など6図柄を配置。図案、企画・デザイン、染めなど、それぞれ得意分野の企業が担当するなど産地のノウハウを結集、2ヵ月余りかけて製作した。振袖は7日の国体開会式はじめ期間中はクロカンが開かれる吉田地区のスポーツセンターに展示。また十日町雪まつりのきものショーでも披露される。担当した千原祥一さんは「国体開催できもの産地をPRできればと取り組んだ。予想以上の出来。他地域で使いたい声があれば喜んで貸し出したい」と話している。

「大きく育ってね」、津南小でサケ稚魚を飼育、3月中旬放流まで  1月30日号
 ○…サケの稚魚が子どもたちの世話ですくすく育っている。中魚沼漁業協同組合(長谷川克一組合長)は毎年、地域の小学校に稚魚やサケの卵を預け、3月末の放流まで飼育体験を行っている。今月16日、津南町の津南小4年生に、生後2ヶ月で4a余りに育った稚魚200尾を長谷川組合長が持参。「川に放すまで、大切に育ててね」と飼育を託した。水槽で元気に泳ぐ稚魚に興味津々の子どもたち。「大きくなってね」と水槽に顔をくっつけていた。


  ○…かつては群れをなして川を上る姿が見られたほど帰っていたサケ。同組合が昭和51年からサケの稚魚放流を初め、「カンバック・サーモン」運動に取り組むが発電用取水などの影響で信濃川の流量が激減し、放流の取り組み成果がなかなか上っていないのが実情。だが、「大切な信濃川の自然を取り戻したい」と毎年、子どもたちと共に3月中旬、放流している。4年生49人は、長谷川組合長から信濃川とサケの関係などを聞き、飼育方法など学んだ。「泳いでいる姿が可愛いです。3月の放流が楽しみです」と風巻美孔さん。学級で成長記録をつけている。

JR不正取水問題でと市民グループが十日町市に反発、JR要請書めぐり  1月30日号
「不正取水は許さない」と30日、市を挙げてJR東日本本社(渋谷区代々木)に抗議する予定だった十日町市の市民団体「信濃川をよみがえらせる会」(樋熊清治会長)は「市が作成した要請書では不正取水への責任を求めていない」として統一行動を取り止めた。田口市長は「思いは同じはず。一つになって行動したかったのに残念」と困惑。今後の水返還運動への影響が懸念される。
 

 JRへの要請書は「二度と不正を行わないこと。地域と共生し地域に貢献する企業となることを求める」「不適切事案の改善官僚時点で市の立ち入り検査を求める」「信濃川中流域水環境改善検討協議会の提言を受け止め、速やかに履行する」「市民の意見・意向を聞き実現する協議の場を設ける」の4項目。田口市長はじめ小堺清司議長、市議会水資源対策特別委員会の鈴木一郎委員長、信濃川をよみがえらせる会の樋熊清治会長の4人が顔をそろえて要請活動をする計画だった。
 

 この「要請書」に対し同会では「我々の運動は要請ではなく、あくまでも要求」(根津東六副会長)として「今回の不正問題についての具体的な責任追及が何もない。これでは統一行動はできない」と反発。27日までに市側との要請行動に参加しないことを決めた。樋熊会長は「我々が要求しているのは宮中取水ダムからの発電取水の全量停止と誠意ある謝罪。責任を求めてない要請では統一行動はできない」と話している。
 一方、信濃川中流域水環境検討協議会での増放流に期待する市では、足並みの乱れに困惑。田口市長は「要求すべきは要求していく。監督官庁である国交省を交え、一つになってこれから協議の場を設けていこうとしているところではないか」と今後、同会に対し再び同一歩調を呼びかけていく意向だ。
 

津南醸造の経営責任問題、JA津南町・瀧澤組合長が議会説明へ  1月30日号
 津南町やJA津南町、農業者などの共同出資で酒造権を得て、津南町に新工場を建設し、酒造りに取り組む「津南醸造」。苦しい資金繰りのなか、新酒鑑評会で金賞や関東信越国税局鑑評会で優秀賞を受賞し、実績を上げている。だが、最大出資者のJA津南町(瀧澤勝組合長)からの借入金返済をめぐり、貸付側のJA津南町、借受側の津南醸造、さらにJA津南町に次ぐ出資比率の津南町の3者間で、その経営主体、経営責任をめぐり、依然として噛み合わない状態が続いている。JA津南町・瀧澤組合長は来月6日、町議会月例協議会に出席し、これまでの経過や津南町の経営責任のあり方など議会と意見交換する方針だ。
 

 JA津南町は今月27日、定例理事会を開き、「津南醸造に関する要望書」とする津南町に提出予定の要望書に、全理事19人が同意する署名、押印をした。ただ津南醸造関係の理事は署名しなかった。
 その内容は「津南町と当組合は、第3セクターとして設立された津南醸造に対して、物的・人的支援を行ってきた…当組合の支援にも限界があり、津南町のこれまで以上の支援なくして同社の経営継続は困難…」などと理事会決議の形で要望している。同要望書の提出日は未定だ。


  瀧澤組合長は「この会社設立当初は、町と農協は同額の出資。その後の増資と運転資金の関係で、会社継続の必要から資金提供した。ここにきて町の一歩引いた姿勢は疑問だ。どちらかというと町が協力に進めた事業。出資比率うんぬんより、スタート時点の経営責任を考えるべきだ」と、商法上でも第3セクター会社である津南醸造の基本的なあり方に言及している。6日の町議会月例協議会では、これまでの経過を踏まえ、JA津南町の姿勢を説明する方針だ。

九州からスキー修学旅行増加、ニューGP津南の新たな誘客   1月30日号
 ホテルの目の前がゲレンデという絶好の環境、東京からバスで3時間余の交通アクセスを活かし、九州の高校を対象にスキー修学旅行を増やすニュー・グリーンピア津南。4年前から積極PRし、今冬は福岡や熊本から昨年と同数の5校が貸切宿泊する。19〜21日は今年2校目の福岡県立宗像高校2年生350人が訪れた。「スキー場が間近にあり、食事が良い」と好評。同津南はすでに来冬、九州の6校がスキー修学旅行地として予約。来月2日からは熊本・文徳高校1年生5百人余が2泊3日で来訪。来年はさらに増加する見込みで「スキー合宿といえば津南」と大きく広めたい方針だ。
 

 同高の修学旅行は4泊5日。初日は東京・羽田まで飛行機を使い、バス9台で夕方同津南へ。21日まで3泊し、22日午前に同所を出発。残りは東京見学となっている。昨年は上越国際スキー場だったが、今年初めて津南へ。選んだ理由はホテルとゲレンデの近さ、施設貸切、東京とのアクセスなど。学年主任の安部和彦教諭(48)は「施設が貸切りで、目の前がゲレンデ。生徒を見る目が届きやすい環境。また暖冬が増えているが、雪の心配が津南にはないのは大きな魅力。スキーをするなら本物の、たくさんの雪を体験させたかった」と評価。


 同津南の上村光夫営業課長は「ゲレンデ、ホテルが一体で、最大6百人が宿泊できる施設は他にない。この使い勝手の良さを今後もアピールしていきたい」と九州からの新規修学旅行校を増やすため、積極営業を進める方針だ。

あんぼに歓声、小学校で郷土給食  1月30日号
 ○…地域の伝統食を子どもたちにと、津南町生活改善グループ(藤ノ木ヨキ子会長・42人)は今月、芦ヶ崎小、津南原小、津南小に雪国に伝わる「あんぼ」を給食に提供。ヨモギを混ぜで緑がかったアンコ入りと白い大根菜の味噌炒めの2種類。津南小は大人数のため、小さめアンコあんぼをデザート風に添えた。手作り伝統食に子どもたちは頬張り、満面の笑み。
 

 ○…3年目のあんぼ給食。毎年1月の学校給食習慣に合わせ実施。来年の閉校が決まっている津南原小(若井泉校長・12人)は23日、全校で試食。朝からメンバー25人余で作ったオール津南産の特製あんぼは今年も好評。4年の藤木美聡さんは「おもちよりちょっと固くて美味しいから好き」と嬉しそうに頬張っていた。


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