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2009年01月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
津南中男子、冬も県制覇、クロカンリレー優勝  1月23日号
 ◎…全国中学校駅伝で快走した町立津南中男子が、今度は県中学クロカンで県制覇を成し遂げた。マウンテンパーク津南の県内屈指の難コースで行った県中学クロカン大会。最終日22日のリレーは、気温高めの曇りの気象条件で実施。4人が5`をフリーとクラシカルで競い、全県から21校が出場。津南男子は「メンバー、順番すべて子どもたちが決めたんですよ。すべて安部監督(部長)の采配です」。駅伝で強まった絆で、信頼感を増す高橋哲成監督は、優勝ゴール後、メンバーと握手を交わし、笑顔で話した。
 

 ◎…駅伝メンバー全員がクロカン選手でもある津南中。1走に1年山田大地を起用し、2走山田亮太でトップに立ち、3走安部拓也が確実につなぎ、4走のエース藤ノ木光が2位に1分以上を大差をつけて優勝ゴール。女子もアンカー2年緒方千夏が4人抜きで2位に出て準優勝。「スタートラインに気持ちよく立てる、その状態を作るのが私の役目です。やはり楽しく取り組むことが基本」。現役選手である高橋監督。また一つメンバーとの絆が強くなった。 同校からは全中に男女各3人の6人が出場を決め、来月4日から岐阜・高山市鈴蘭高原での全国大会で全国に挑戦する。
 

 女子3人(3年=桑原史歩、高橋麻弥、2年=緒方千夏)。男子は3年=藤ノ木光、山田亮太、安部拓也の3人が全中出場。


 県大会22日のリレー。女子は足首故障の女子キャプテン高橋麻弥が1走。続く桑原史歩がつなぎ、アンカーの緒方千夏。兄で世界ジュニア出場の緒方恭介(十日町総合3年)同様、フリー競技には自信を持つ緒方。タッチから5百b余で2位に上がり、先を行く吉田を追うが及ばすそのままゴールで準優勝。「チーム全員の力が後押ししてくれ、千夏の追い上げには感動しました。このチームでは最後のレース。最高の思い出です」と高橋は目を潤ませていた。
 

 優勝候補に挙げられていた男子。「人選から順番まで、すべて子どもたちが決めました。『安部監督』の采配です」と、高橋哲也監督が脱帽する快走を見せた男子。リレー前夜、全中申込みに多忙だった高橋監督は、「自分たちで決めてみなさい」と全幅の信頼を部員に寄せ、すべてを任せた。安部キャプテンを中心にミーティング。出走順は、「驚きました」と高橋監督がメンバーは、1走は1年山田大地。だが、安部キャプテンは、レース展開を描いていた。
 「大地は必ずトップグループについて来るはずで、2走の亮太で前に出て、僕がつなぎ、アンカーの光で突き放す」。この安部キャプテンの読みがずばり的中。山田大地はトップと25秒差の4位で山田亮太へ。「前に10人いてもトップに出るつもりで走った」と、ラスト1`手前でトップを奪った亮太は、そのまま快調にとばし安部へ。「ちょっとバテました」というが確実に安部がつなぎ、アンカーの藤ノ木光へ。「大地がよくつないでくれた」と区間トップの走りで2位との差をさらに広げ、優勝ゴール。待ち構えた仲間と抱き合い勝利を喜び合った。

十日町市長選、新人・関口芳史氏、連日住民対話「市長は発信力」 1月23日号
 「新しい十日町市は、合併で素晴らしい資源が増えた。それを活用しない手はない」。関口芳史氏は合併効果への取り組み不足を力説。現市政は「コスト高の行政を改善し、無駄を省き、身近な住民サービスに投入すべき。その財源で中学卒業まで医療費無料化もできる。市が歩む方向性を明確にする、それが市長の仕事」など具体策を提言し『活気ある元気な十日町を作ろう』と勢力的に呼びかける。
 

 関口後援会は22日、記者会見し、佐野良吉氏の後援会長就任を発表。佐野会長は「市民の一人として今の市政に大きな危機感を感じる」と指導力と行勢力不足を指摘。同氏の室内ポスターには『チェンジ・変えよう』と『これでいやんか十日町』の文字が躍る。12月中旬から早朝、各所で辻立ちし、若さと行動力をアピール。住民懇談会は毎日開きすでに60箇所近く、延べ千5百人。旧市の懇談会は月末までに一巡、来月から旧郡部に入る方針だ。


 重点的には前回僅差で惜敗した滝沢信一前市長(旧市得票率29・4%)の支持基盤が残る水沢地区や善戦した村山薫氏(同26・7%)の地元、下条地区などで集落単位の住民懇談を開いた。事務局によると対象戸数の3、4割の出席率という。


 住民と顔を合わせ、意見を交わすスタイルに徹する関口氏。住民懇談では現市政の行政コスト高を指摘。矢祭町の根本前町長を引用し、職員自らの清掃や徹底したコスト削減など、行政率先の取り組みの必要を強調。三条市収入役時代、5千万円のコスト軽減を実現した事例など紹介した。  
さらに「6百億円産業の織物が今は50億円に激減。だが十日町は自ら再生できる力を得た。合併で素晴らしい資源が増え、それを活用し外からの人・お客さんを引き込む。小布施町や湯布院のように外貨を稼ぐ。新たな地域活力を生み出すには発信力を高める必要があり、それは市長の仕事だ」とトップの主導性を強調。
 

 19日夜。下条地区で住民懇談。「みよしの湯」隣接の集会所。40人余のほぼ半分が女性。1時間集会は関口氏が30分ほど話し、その後は意見交換。現市政の課題や農業問題、教育問題など幅広く意見交換。「各地区で様々な質問や意見が出て関心が高まっている」(同事務局)。来月から郡部で開く。「ひとりでも多くの人と顔を合わせて、思いを伝えたい」と、『歩き、話す草の根活動』に徹する方針だ。

十日町市長選、田口市長後援会、業界支援で連合会と共に全市へ  1月23日号
 合併で誕生した新市・十日町市の初代市長は4月30日で任期満了となる。この4年間、リーダーを務めた旧川西町長の田口直人市長(63)。その市政が検証される市長選は4月19日告示、26日投票で実施。再出馬の現職に対し、旧十日町市助役で昨年7月末まで三条市収入役を務めた関口芳史氏(49)が出馬を決め、連日集落懇談会を開き「元気ある十日町を」と支持を訴えている。後援会長に元十日町織協専務で郷土史研究家・佐野良吉氏(83)が就き、来月8日に後援会設立総会をクロス10で開く。投票まで100日を切った現状は、現職と新人の一騎打ちが濃厚。旧郡部出身の田口市長に対し、旧市部出身、それも助役経験者の出馬で激戦もようを見せており、同日選で行う市議選とも関係し、同市はこれから選挙一色になりそうだ。

 
田口後援会
 田口陣営は昨春、旧市町村を一体化した連合後援会(南雲守会長)を結成。田口市長は前回、有権者数が倍差ある旧市部では5人の候補中、4番目の得票(得票率11・3%)。この4年間の最大課題は旧市部への浸透。後援会事務所を常設し、浸透をはかっている。今月17日、中里Uモールで180人余が集り中里後援会(高橋信雄会長)が、18日は280人余が参集し十日町地区後援会(桾沢英男会長)がラポート十日町で新年会を開催。十日町集会では顧問に就いた県議、商工会議所、交通安全協会、水問題グループなど各界代表7人を紹介、旧市部への浸透度を印象付けた。


  田口市長は、前回『周辺部の安定なくして、新市の発展なし』と郡部に力点を置く姿勢だったが、両日の集会では、「周辺の安定、中央の活性化、どちらも大切。中心部に吸引力がないと、まちの活性化にはならない。街中が空洞化しないよう中央部の吸引力をどうつけていくか大きな課題だ」と中央部を意識した市政方針を述べ、コンパクトシティ化を示した。県立十日町病院の現在地での改築方針にも表れている。
 

 十日町地区集会で注目を集めたのは新たな部会組織。従来の青年部、女性部に加え「スポーツ部」を新設。十日町地区の桾沢会長はスポーツ界のまとめ役。同会長は「草の根運動で同士を広げたい」と新分野への取り組みを表明。ただ、このスポーツ部に対し、スポーツ関係者から疑義が出ている。「スポーツに政治を持ち込むのは良くない。シコリを作る原因になる」などの声が出ている。 田口陣営の課題は、浸透中の旧市部への攻勢。建設、織物など商工業界トップと県議2人などの支援体制が取られているが、旧市部での前回選得票率をどこまで引き上げられるか、ここが最大課題になっている。

雪国生活守り33年、津南町保健師・馬場千恵子さんが医療功労賞  1月23日号
「実際に住民の方々の家に足を運ぶのが保健師の基本。受賞は地域のみなさんのおかげです」。環境が厳しい中山間地などで医療・福祉に15年以上貢献した人を表彰する「第37回医療功労賞」(読売新聞社主催)に、津南町福祉保健課健康班長・馬場千恵子さん(56、十日町市小泉)が選ばれた。同賞は全国80人余が受賞、県内は馬場さんただ1人。保健師として町役場に33年間勤務、豪雪地の健康を守る活動が評価された。
 

 馬場さんは十日町市吉田出身。十日町高卒業後、新潟大医学部付属看護学校に進み看護師と養護教諭免許を取得。さらに1年間、新潟市・公衆衛生看護専門学校(現・県立看護大)で学び保健師の資格取得、昭和50年から町役場勤務。「親しみある地元の人の健康のために役立ちたくて戻って来ました」。地域との繋がりを大切にしている。
 

 初担当は上郷地区。まだ除雪体制整備はされてなく、雪に包まれひっそり過す高齢者が多かった。56豪雪時は電線をまたぎ家庭訪問に連日回った。「いつでも気軽に相談できる関係を作るには、普段から住民の方に関わるのが重要。今でも課題です」。4年前に班長となり、9人の保健師などを束ね、住民の声を町政策にどう活かすかを常に考える。
 

 8年前に始まった健骨体操と水中運動の効果もあり、県の長寿ランキングで津南は女性1位(87・16歳)。町は昨年6月、日本一の長寿の町をめざし健康宣言。さらに子どもの健康推進を図る『いきいき大好き津南町』事業など進める。「津南の将来を担う子ども、そして高齢者も全員元気な町にしたい。保健師の基本である地域から学ぶ現場主義を続けます」とにっこり。
 表彰式は23日、新潟市のホテルオークラで行われた。

熊本から初の雪国修学旅行誘致、さかえ倶楽部スキー場  1月23日号
 「この雪景色が最高。ご飯が美味しい」―。九州・熊本の県立高校からスキー修学旅行を初めて迎えた栄村の「さかえ倶楽部スキー場」。高校生は初めてのスキーに喚声を上げ、栄村の米や伝統食を味わい、雪国体験を満喫した。営業活動で今回、初誘致を実現した同スキー場担当者は「新たな誘客として期待できる。そのためにも初めての今回が大切。村あげて歓迎したい」と話し、今後、シーズン中には高校3校ほどの誘客をめざしたい方針だ。
 

 今回、初めて同スキー場を訪れたんのは熊本県の県立南関高校の2年生と教職員40人。3分の2が女性で大部分がスキー初体験。同校はこれまで志賀高原などに出向いていたが、今回は栄村の産業建設課スキー場担当者らの営業活動で実現した。20日夕に栄村入りし、23日までスキー体験や雪遊び、村民交流などを行った。


  快晴に恵まれた21日。生徒は貸切り状態の広いゲレンデを存分に使い、雪だるま作りやスリー、雪合戦などで雪体験し、さかえスキークラブの5人のインストラクターの指導で初スキーに挑戦。同校2年の伊東千明君は「さらさら雪が良いですね。田舎だと思いましたが、スキー場があるだけにリゾート地という観光地というイメージがあります」、ソリ遊びに夢中になった松石梨恵さん、北島愛さんは「楽しいです。綺麗な雪が最高。ご飯が美味しいです」など、喚声を上げながら滑っていた。


  修学旅行引率の同校・牛田卓也教頭は「これでも少ないというようですが、雪の多さに生徒もびっくりです。初日には太鼓演奏で歓迎したいただき、生徒も感激しています。スキーも安全に滑られ、ロケーションも最高です。吹雪や雨の場合もメニューも用意していただき、栄村の皆さんの思いが嬉しいですね」と話している。同村産業建設課・村山俊郎スキー場係長は「我々が直接高校を訪問できませんが、初めて誘客した今回の印象が大切。今月中旬から来月初めの3週間余の期間に、3校ほどを誘客したい。新たな要素として、さらに取り組みを強化したい」と方針を述べている。

金沢陽(津南中3年)、全中連続出場、「全国制覇めざす」  1月16日号
 全国への切符をかけた中学アルペン県大会は12日〜14日に妙高高原赤倉チャンピオンスキー場で開催。津南勢は男女8人が出場。昨年回転で全国7位入賞の金沢陽選手(津南3)は大回転で5位入賞と全国出場権を手にしたが、回転では2本目で痛恨のコースアウトミスで46位。だが昨年全国7位入賞の実績から全中へ特別シードで出場。金沢選手は「思うような滑りができなかった。でも全国は得意の緩斜面なので、全国制覇をめざす」と雪辱を誓う。全中大会は岐阜・高山市で来月4〜7日開く。
 

 今年初めて選手要望により津南中・上郷中合同で昨年末に北海道合宿を実施。基礎トレーニングを中心に技術面はアップ。だが課題は精神面だという。津南スキークラブ・滝沢武士コーチは「津南中、上郷中合同で北海道合宿を行い、レベルアップを図ったが。大会前に体調不良者が多いのが残念。自己管理が今後の課題だ。金沢は全国で戦える力がある。自分の滑りに自身を持って全国に挑んで欲しい」と話している。


  一方、アルペン県高校スキー大会は同会場で16日スタート。津南出身者は男子に桑原涼選手(八海高2)、山田浩輝選手(六日町高1)、村山生吹選手(八海高1)。女子は金沢優香理選手(同2)、上村麻衣子選手(八海高2)の5人が出場する。  ○…昨年結婚した婿を深雪が積もったがけ下に勢いよく放り投げる十日町市松之山の奇祭「婿投げ」は15日、松之山温泉で行われた。今年の婿投げは地元松之山藤倉の関根勝さん(32)・美香子さん(30)と京都・左京区の内藤大輔さん(30)・みなみさん(28)の2組。同温泉鎮守の薬師堂から地元の若い衆が高々と投げ、幸せいっぱいの夫婦を祝福した。

写真・左から二人目が金沢選手

新十日町病院、「機能実現を」、病院局が地元でシンポを  1月16日号
 地域医療の拠点となる中核病院「新十日町病院」の医療体制を、2年前から検討した「十日町病院等の医療提供体制に関する検討会」(伊藤正一座長)は15日、新潟県庁で県病院局・江口孝雄局長と十日町市・田口直人市長に報告書を提出。2・5次医療実現のため急性期入院と専門外来機能に特化し、地元医療機関と連携する地域連携センター設置などを示した。建設場所、経営主体は同会で協議しなかったが、伊藤座長は「この報告書の機能が実現できる経営形態を求めたい。現病院経営は良好で医師職員のモチベーションも高く、住民の信頼も厚い。この継続が大切」と現十日町病院の職員体制の維持を求めた。(報告内容は本紙新年号第1部4面掲載)。
 

 県庁14階、県病院局長室で、報告書は伊藤座長が江口局長、田口市長に手渡した。同座長は「現在の十日町病院を急性期にシフトし、全体としてよりパワーアップした機能の病院」と新病院をイメージ化。田口市長要望の看護師養成所(専門学校)も検討課題として報告書に入った。
 

 一方、松代病院は「1次では終わらせない2次機能の医療体制を作り、包括的な医療サービスを行うセンター機能を持たせる。現在の松代病院の機能がレベルダウンしないようにする」としている。
 報告書を受けた江口局長は「地元でシンポジュウムなどを開き、住民意見を聞きたい。拙速には進めない。地元に色々な意見があることは承知している」など、建設場所や経営主体問題などの地元一本化を示唆している。田口市長は「報告書を受け、新十日町病院実現へさらに一歩進んだ。新病院を市民の信頼を得る病院にしたい。現医療スタッフの努力で、信頼度の高い病院になっている。それはしっかり引き継ぐことが必要」と話している。


 同協議会のメンバーは、江口病院局長と田口市長の2人だが、「今後、必要に応じてメンバーを増やすことも考えたい」。第一回協議会の開催は未定。だが、田口市長は「3月末までには開く必要がある」と開催を求めている。県は住民説明会を先行させ、その後になるとしている。

津南醸造、最大株主のJA津南町と津南町が不協和、経営責任めぐり  1月16日号
 津南町が5千万円(出資比率18・14%)、JA津南町が7千5百万円(同27・21%)はじめ地元酒米農家など315人が出資する酒造会社、津南町の第3セクター会社・津南醸造株式会社(根津勝幸社長・資本金2億7560万円)。昨年の全国新酒鑑評会で金賞、関東信越国税局鑑評会でも優秀賞など着実に実績を上げ、同社ブランド「霧の塔」、「名水の恵」ファンが次第に増えている。だが、その経営体制をめぐり、実質的な子会社化しているJA津南町と、公的資金を投入し、相応の経営責任を持つ津南町とで、経営責任に対する認識の差が表出している。「旨い酒」が誕生している一方で、肝心の経営体制に不協和が生じている。


 昨年12月上旬。新潟地方裁判所に2件の「調停申立書」が提出された。津南醸造(平成15年社名変更、前・小松原醸造)の借入金の連帯保証人に関する事。6人の連帯保証人のうち当時の社長と専務の2人が担保保証(土地と預金)を求められた。この担保保証の有効性をめぐり、今回の調停が起こされた。2人側は「当時のいきさつ、記録など見ると、書換え時の必要から形式的な保証人とする趣旨の説明があり、各取締役の了解を得て、連帯保証人になったもの」と、借入契約書に記載されている連帯保証人の有効性はないとして、その確認を求め、新潟地方裁判所に調停申立を起こした。調停では、出資大株主のJA津南町と津南町の経営責任が論点の一つとなり、同社の経営実態そのものが明らかになると見られる。



 酒造りスタートから組合長が2人代わったJA津南町。前桑原達也組合長を引きつぎ、昨年5月就任の瀧澤勝組合長。「我々は金融機関として、粛々と借入金の回収をするのみ。津南醸造の最大株主ではあるが、3千3百人余の組合員の農協である。調停申立は理解に苦しむが、申立が起こった以上、その場で協議することになる。だがこの酒造会社は、津南町も出資し、町主導で進めたもの。当然、経営責任があり傍観者では困る」とJA津南町としての立場を明確にしている。
 

 一方、津南町での酒造事業化など、国や県との折衝を担当した当時の町助役・瀧澤秀雄副町長は、困惑気味に話す。「調停申立は連帯保証人という個人的な事でコメントできないが、津南醸造は実質的にJA津南町の子会社(出資比率25%以上)。その経営主体はまぎれもなくJA津南町で、第一義的な経営責任がある。良い酒が出来ている中、営業努力が最優先」と話す。


 昨年12月13日。津南醸造は株主総会を開き、役員改選で新社長にJA津南町理事で町議の根津勝幸氏を選出。「酒造りは、その地域特性を活用した大事な地場産業の一つ。とにかく営業努力が第一。責任をなすりつけ合っていたのでは前に進まない。この不況期、地場産業をもっと伸ばすことが雇用増加になり、定住人口の増加になる。売上アップが最優先課題だ」。社長就任後、年末から新年、県内外を積極的に営業で回る。

香りの温泉、「ぼんたん湯」、クアハウス津南で16日から、鹿児島からプレゼント  1月16日号
 ○…柚湯ならぬ、ぼんたん湯をどうぞ―。クアハウス津南は15日からお客様感謝企画にぼんたん(文担)湯を設置。湯船に直径15a余のぼんたんがぷかりぷかりと浮かび、入湯客は「すごく爽やかな香りで、気持ちいい」と珍しい湯を満喫。


  ○…このぼんたん、プール管理を担当する日本水泳振興会の鹿児島・阿久根市営業所からのプレゼント。同市では冬の風物詩として楽しむ。「珍しい湯で、香りは抜群。ゆっくり湯船に浸かりに来て下さい」と同会・宮川哲也マネージャー。ぼんたん湯は25日まで行う予定だ。

津南出身のマンガ家デビュー、ブラウニーに連載中  1月16日号
写真は連載中の作品

雪国の小正月、スゲボウシで鳥追い   1月16日号
 ◇…米を食べるスズメなど鳥を追い払う行事「鳥追い」。少子化などの影響で拍子木と唄を歌い子どもたちが集落内を回る伝統行事は津南町では割野、卯ノ木や見玉など数えるほど。子ども会事業として伝統を継承している。
 

 ◇…割野集落(173世帯・614人)は11日夕方から実施。4歳の地元園児から12歳の小学6年生まで22人が3班に別れ集落内を巡回。子どもたちは雪除けに伝統のスゲボウシを被り公民館前に集合。自分たちで作ったカマクラにロウソクを灯し出発。『あの鳥どこから追ってきた、信濃の国から追って来た…』と拍子木を鳴らし元気な声で歩き回り、今年の五穀豊穣を願った。

雪国発、「春の味ウルイ」出荷始まる  1月16日号
 ○…雪国で育つ、津南産のウルイ。今シーズンも厳冬の中、今月14日から出荷が始まった。「つなん雪肌うるい」の名で、透き通るような白さが特徴。主に関東面のデパートなどで販売されるが、雪国発の春の使者として人気が出ている。
 

 ○…地方によってはキボウシともいわれるユリ科のウルイ。自然に近い山間部の露地で株を育てて秋から株を温度管理で休眠させ、雪の多い冬に食べられるようにモミガラなどの苗床で育てた野草。茎の白い部分を多くするためビニールシートで遮光し、株の上にもみ殻を敷き詰める。くせのない部分を少なくするように仕上げるのが生産農家の腕の見せどころ。


 ○…津南町では5軒ほどの農家が4年ほど前から細々と栽培していたが一昨年、その農家がまとまって「津南うるい生産組合」(半戸康弘組合長)を組織。生産団体として津南町森林組合に出荷する体制を整えた。今シーズンも前年と同じ4百`の出荷をめざす。生産者のひとり桑原京子さん(貝坂)は「あっさりとしたぬめりとシャキシャキとした歯触りで、春の味覚を楽しめます。ぜひ津南産のウルイを」と話す。雪国で育つ春の味だ。

世界に挑戦、津南・十日町から大学生3人、高校生1人出場   1月9日号
 「地元の皆さんの支援が大きな力になっています」―。世界に挑戦する4人の地元選手は、そろって地域の指導体制への感謝の言葉を述べている。20歳以下の選手が競う2009世界ジュニア選手権(フランス)。オリンピックやワールドカップ選手も出場し、2年に一度開催の大学生の世界大会・2009ユニバーシアード大会(中国ハルピン)。1シーズンに津南・十日町地域から4人も世界大会に出場するのは過去に例がない快挙。地元スキー関係者は「地元の誇り。こうした先輩を目標に後輩がどんどん育ってほしい」と話す。年末から新年にかけ、遠征先の北海道や帰省中の地元で4選手に思いを聞いた。


 十日町総合高時代、インターハイ3冠、日大でも全国優勝している丸山智恵選手(日大4年・十日町市山谷)。日大1年で世界ジュニア、2年でユニバーシアード出場。今期が最後のスキーシーズン。再び世界に挑戦する。自宅は国体開催の吉田会場の近く。小学時代からクロカンに取り組む。
 丸山智恵選手(吉田中ー十日町総合ー日本大)「2年のユニバーシアードは体調が悪く不本意だった。今回は納得いく結果を出したい。この地から3人がユニバー出場することは、この地の選手育成環境の良さを物語っている。小中学、高校の指導コーチ、地域の支援スタッフ、地域の皆さんの励まし、すべてが大きな励みでここまで続けられ、感謝の思いでいっぱい。ユニバーのため地元国体は出場できないが、吉田である国体予選は頑張りたい。中国ユニバーでは、皆さんの支援に応える滑りをしたい」


 津南中時代は全中駅伝、全中スキー、十日町高でも全国高校リレー優勝、早稲田大でインカレ優勝、国体優勝など大きな実績を積む小林由貴選手(早稲田大3年・津南町大割野)。走力と持久力が求められるフリー(スケーティング)が得意。「距離が長いほどいい」と今期も上位をめざす。
 小林由貴選手(津南中ー十日町高ー早稲田大)「世界ジュニアに1年で出場し、世界の強さを知った。スケーティングの距離が長い種目では、誰にも負けたくない強い思いでいつもレースに臨んでいる。課題はオフとオンの切り替え。日常生活で自分をリフレッシュすること。最高の状態でユニバーに臨み、世界に挑戦したい。今春からナショナルチームに入り、来年のバンクーバーをめざす。卒業後もスキーを続け、次のロシアもめざしたい。地元の皆さんの声援が大きな力になっている。感謝している」


 昨春閉校した津南高。有終を飾る活躍を見せた安部梨沙選手(日本大2年・津南町大割野)。津南中時代、全中駅伝、全中スキーリレー優勝。津南高時代もインターハイ上位、国体優勝、日大でもインカレ、国体優勝など活躍。高校時代の恩師、高橋哲也監督との出会いが今につながっている。
 安部梨沙選手(津南中ー津南高ー日本大)「今季、ユニバーを目標にしてきただけに出場が決り嬉しい。昨年から生活全般をアドバイスするトレーナーが付き、自分の変化を実感。今季は大きな転機になっている。昨年フィンランドでFIS大会に出たが、今度のユニバーが私にとって事実上の初の世界大会と思い、世界に挑戦したい。中学高校時代の恩師や友人、家族の支えを実感している。クロカンを続ける以上、最高の目標、オリンピックをめざす。来年バンクーバー、そしてロシアをめざしたい」


 津南中時代は全中スキー、十日町総合高でもインターハイ常連入賞し、昨シーズンは国体優勝メンバー。フリー(スケーティング)種目に自信を持ち、今期さらに走力と持久力が増している。初の世界大会に意欲を燃やす。今春卒業後、先輩がいる高田自衛隊に入りスキーを続ける。
 緒方恭介選手(津南中ー十日町総合高)「出場決定の知らせにはびっくりしたし、嬉しかった。卒業後もスキーを続けるので、この機会は、世界を体験する良いチャンスと思う。日程が重なりインターハイには出場できず残念だが、自分に与えられた機会を大切にしたい。世界での経験を活かし、世界から刺激をもらい、これからのスキー人生にプラスになる世界ジュニアとしたい。素晴らしい先輩が出ているこの地域。皆さんの支援が大きな励みになっている。これからも応援、よろしくお願いします」。

写真は昨年12月、北海道・音威子府村での全日本選手権表彰。優勝が丸山智恵、その左が小林由貴、中段の右が安倍梨沙の各選手。

町民税2%でアイデア事業化、今回は佐平冶DVD,商店街アート  1月9日号
 津南町が進める「町づくり町民予算提案事業」の答申を24日、選定委員会(福原慶福委員長・8人)が提出。応募5案件から津南地域の活力増進に有望として「商店街観光看板設置」(提案者・小林幸一さん)、「佐平治紙芝居DVD化」(同・山田龍一さん)の2事業を採択。事業費約170万円で新年度予算に計上、来年度事業化する。
 

 3回目となる同事業。同事業財源は町民税2%の約6百万円。@独創性A単年度での事業化が可能B効果と持続性C実現性の4条件が選定基準。住民アイデアは常時総務課で受付けている。
提案内容は次の通り。
 ◆佐平治の心を今の世に映画製作事業=「佐平治の心を今の世に」映画製作実行委員会(山田龍一委員長)。佐平治翁の紙芝居をDVD化し各小中学校に無償配布。合わせてはがきサイズのミニ紙芝居を作り、観光関連機関販売、リーフレット作成など。制作費84万円。
 ◆商店街観光看板事業=津南応援隊(小林幸一代表)。大割野商店街のシャッター通りに津南町の絶景ポイント写真を幅3・6b・高さ1・8bのシートに貼付。商店街15ヶ所余に設置し行楽客と住民にアピール。制作費86万円。


「にほんの里100選」、栄村と松之山・松代が認定   1月9日号
 映画監督の山田洋次氏が選考委員長となり全国応募4474件から選ばれた「にほんの里100選」に、栄村と十日町市「松之山・松代」が選ばれた。栄村は、村の応募ではなく、東京栄村会や絵手紙関係者という村外者が応募し、100選に選ばれた。村では「突然の認定にびっくりしたが、ありがたいこと。評価された点を大切に、村の誇りとしていきたい」としている。
 

 「にほんの里100選」は、森林文化協会創立30周年と朝日新聞創刊130周年記念事業で実施。昨年1月から3月まで候補地を募集。全国から4474件の応募があり、候補地は2千箇所以上。応募内容や研修者、NGO,自治体関係者などの意見を参考に約4百箇所に絞り込み、さらに現地調査などを重ね、約150箇所を選出し、山田監督ら5人の選考委員により100選を決めた。

写真は栄村青倉集落
 

 選考基準は、「景観」、「人の営み」、「生物多様性」のポイントに調査。松之山・松代地区は、森の学校キョロロが応募し、里山と棚田、人々の暮らしなどが評価された。同地では今年、全国棚田サミットが開かれ、今回の100選認定は、さらに同地の付加価値を高めることになる。
 

、栄村は、東京栄村会や絵手紙関係者など村外者が応募という異例の形。同村は平成2年「栄村自然環境保護条例」を制定し、村の自然、景観、植生などの保護活動に取り組んでいる。担当の産業建設課・上倉久佳商工観光係長は「この評価された良さに誇りを持ち、さらにこの栄村の良さを大切に守り、後世に残していきたい。その大切さを今回の100選は教えてくれた」と話している。

正月夜にチャリロック、熱く音楽バトル  1月9日号
 ○…音楽とお酒をオールナイトで楽しむ交流ライブ「正月チャリロック」は2日、なかさと清津スキー場で開いた。実行委員会(金澤純一委員長)の呼びかけに地元若者や長岡市などから150人余が参集、一夜の音楽パーティを満喫。クラブ系の音楽が流れる会場で音楽と共に酔いしれた。『ちゃり』は『チャリティ』で会場に募金箱を設置。浄財は貧困に苦しむ世界の子どもたちに寄付した。


  ○…5分間ステージに上がり、観客の歓声で勝敗を決める注目の音楽トーナメント戦PPB(パーティ・ピープル・バトル)は地元や小千谷、柏崎などから8組が出場。ダンサーやラッパー、画家も参戦するなど興味深い舞台に大歓声が沸いた。金澤委員長(27)は「十日町の元気を発信しようと始まったチャリロックはこれで2回目。楽しい交流場として定着させたい」と話す。同実行委は、第60回十日町雪まつり・コミュニティ広場でも音楽イベントを行なう予定だ。

10年の思い、滝沢さんと島田さんが歌集「ふたり傘」発刊  1月9日号
 「10年経っても元気だったら、ふたりで歌集を出しましょう」。その10年前の誓い通り、短歌に親しむふたりが歌集「ふたり傘」を自費出版した。「身内だけ喜んでもらえればと作った歌集」と言うものの、ふたりとも病気を克服して元気を取り戻すなど、身近な生活の中から喜怒哀楽や四季折々の営みを情感豊かに歌い、合わせて6百首を選んで載せている。
 

 歌集は「歌と評論」津南支部会に参加する滝沢紀美さん(83、陣場下)と島田羊子さん(82、宮野原)。題名の「ふたり傘」は、80歳を祝う傘寿から名付け、題字は書家でもある島田さんの夫・常雄さんが記した。
 

 10年ほど前、滝沢さんは「稲穂」、島田さんは「母子草」を相次いで出版。「あと10年経って元気だったら、ふたりで歌集を出そうね」と誓った仲。ふたりとも大病で入院生活を余儀なくされる時期もあったが、元気に回復。10年経って、誓いが現実となった。
 歌集は、滝沢さんが「闘病生活」、島田さんが「想いでの幾山河」や「見えぬ花火」などをテーマにまとめた。ふたりとも「ささやかな歌集だけど、ずっと温めていたふたりの思いが実を結ぶことができ、本当に嬉しい」と口をそろえ喜んでいる。

北川フラム氏、「松高」存続に再生プラン  1月9日号
「安塚高校松之山分校ではなく、松之山高校にするべき。そして特色は生活の場所として、大人と生徒が一緒に働き、学ぶ場であり、皆さんからは入学する生徒の里親になってもらいたい」―。地元から存続要望が出ている県立安塚高校松之山分校。住民要望を受け協力体制をとる北川フラム・大地の芸術祭総合ディレクターが先月21日、松之山自然休養村センターで講演。「地域外から若者が来るようにした場合、地域にあるいろいろ活動に参加させたい。住民が里親として生徒のサポーターとなり、生きていく力を持つオールラウンダーを育てる」などと特色ある松高再編構想の一端を満席の百人余に明かし、注目を集めた。
 

 松高支援連絡会(佐藤利幸会長)と松之山地域協議会(柳靖治会長)が開いた講演会。北川氏は芸術祭との連携プランを掲げ「厳しい自然環境の中でも、心の豊かさを失わない知恵が妻有には残っている」と3回の芸術祭を通し感じた思いを強調した。
 

 国内外のアーティストが集まる芸術祭に生徒がサポーター参加し、生きた美術や英語体験、通信制過程導入による県外入学者数増、自高生以外、大人も参加できる実体験重視の特別講座制導入などを提言。「様々な分野で達人が多いこの地域。その達人が生徒を地域で育てることが松高最強のメリット。朝から夜まで地域住民と学ぶ。生きる力は住民と一緒にやることでしか身に付けられない」など、大地の芸術祭と地域力を組み合わせた教育の必要性を話し、松高存続へのアドバイスをした。


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