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2007年04月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
津南・栄広域ネットーワーク設立、両職員で研究チームを  4月27日号
 市町村合併に加わらず共に自律方針を選択した津南町と栄村は、県を越えた連携をさらに深めるため、「津南・栄広域ネットワーク」を設置。両町村職員で作る分野別チームで具体的に取り組める連携事業を検討する方針だ。来月中旬、設立全大会を開き、8月に中間報告、年末までに両町村長への提言をまとめる計画だ。
 
 同ネットワーク構想は、先月の両町村議会3月定例会で、津南・小林町長、栄・高橋村長が共に「さらに連携を強化したい」と『ネットワーク構想』を表明。事務レベルでの取り組みを始め、今月20日、担当する両副町村長、両総務課長が津南町役場で初顔合わせを行い、今後の取り組み方針、スケジュールを協議した。

  同ネットワークについて津南・滝沢秀雄副町長は「共通課題での連携をさらに深める事で、お互いにとって良き刺激になるはず。従来の十日町地域との連携もさらに深めたい」、栄・島田茂樹副村長は「職員の交流や地域連携で、いい方向性が出せるようにしたい」と共に期待感を話している。連携では農業面や産業・観光面などで共同事業化などが期待される。
 
 両職員で作る分野別ワーキングチームは『産業振興(農林商工観光)』、『医療・保健・福祉』、『教育・文化』、『建設・防災』の4チーム。両町村の担当課長、職員ら6人で構成。両町村とも、担当の総務課長を通じて今月末から来月初めにかけて、全職員に同ネットワークの取り組みを周知する。

写真は昨年の津南・上郷中と栄中の「しなちく交流会」

伝統の味覚、ぜんまい干し  4月27日号
 ◎…山菜シーズン到来―。煮物や郷土料理などに欠かせない「ぜんまい」。雪消えは早かったが、ようやく収穫時期を迎えている。津南町宮野原の島田マサエさん(82)は、陽春を浴びながら、ぜんまい揉みに忙しい。「干しあがりには3日かかる。よく揉むほどうまく柔らかい干しぜんまいができる。手間がかかるが、親戚に送ると喜ばれる」。両手で揉む年季が入った手作業、この手間が郷土の味を受け継いでいる。

  ◎…山野でのぜんまい採りは最近、高齢化で行く人が少なくなってきている。島田さん方では、10年ほど前に休耕田にぜんまいを植え、栽培している。「大体10`(干しぜんまい)くらい取れるかな。ちょっとだけ売っているが、多くは親戚や知り合いに送っている」。ムシロやゴザの上に茹でたぜんまいを広げ、冷めてから両手で包み込むように、転がり回しなら揉む。「日に4回ほど揉み。だいたい3日で仕上がる。これからが本番だな」。玄関先に広げた一面の干しぜんまい。来月初めまで続く。

「津南の勢いが選挙区全体へ」、村松県議、決意新た  4月27日号
 県議選十日町市・津南町の新選挙区で初当選し、5選を果たした自民・村松二郎氏(52)後援会は24日、町森林組合で拡大役員会を開き、改めて当選の喜びを味わった。村松県議は「私の働く場はここ十日町、津南。皆さんの気持ちを絶対に無にしないためにも、命をかけて働く事を改めて約束したい」と述べ、後援会メンバーから花束を受け、再選を共に祝った。

  同会には、上村県議や小林町長、村松後援会連合会・鈴木幹事長や自民党支部関係者など120人余が出席。村松県議はゆう子夫人と共に支援への感謝を述べた。この中で村松県議は「1万4千を越える得票は、津南の勢いが中里、川西、松之山、松代、そして十日町の中まで、その勢いをもたらせてくれたおかげ」と感謝した。
 
 来賓出席の小林町長は「ここ中山間地の声をしっかり県政に届けてほしい。今回の津南の得票は、その声である」と述べた。上村県議後援会連合会・福原慶福会長は「県との太いパイプがつながった。これが切れたらどうしようと思った。本当に良かった」と実感を込めて話した。

秋山郷の四季を映像に、東京の写真映像仲間たち  4月27日号
 「秋山郷の映像を撮ろうとずっと思っていた。この美しさをカメラに収めたい」。元NHKディレクターで現在フリー映像作家の春見書紀さん(70、多摩市在住)とその仲間たち14人が25日から27日、秋山郷の見倉、萌木の里を回り、ベストショットを撮影している。春見さんは「NHK職員時代から秋山郷を撮りたいと思っていた。鈴木牧之の『北越雪譜』や『秋山記行』の世界を自分の視点でとらえたい」と今後1年間、秋山郷に通い、四季を肌で感じながら撮影活動に取り組む方針だ。
 
 今回の撮影は藤ノ木剛さん(太田新田)が橋渡し。昨春、春見さんが下見に秋山郷ツアーで訪れた時、地元住民ガイド「ふるさと案内人」だった藤ノ木さんと知り合い、交流が始まった。 秋山郷の魅力をカメラに収めるのは春見さんと関東のカメラ愛好者団体「新宿ビデオ愛好会」の14人余。ねこツグラなどの伝統工芸品の製作風景、のよさ節など個々の題材を決め、各テーマ15分余の「私が見る秋山郷」映像を製作する。春見さんは「秋山郷には日本の原風景があり、映像として魅力的。撮った作品は、地元の人に活用してもらいたい」と津南町や関係者などに作品を寄贈する予定だ。

津南町観光協会独立、無休で窓口対応  4月20日号
 観光業務を休日でも窓口対応できよう津南町観光協会は、これまでの役場庁舎内から独立し、来月1日、庁舎正面の役場倉庫に新事務所を開設し、業務を開始する。年末年始以外、無休対応の方針で、観光業務の拡充と共に、情報発信の拠点となる活動が期待される。町観光協会・伊林康男会長は「民間活力の良さを全面に出し、積極的な協会活動の拠点となるよう、気軽に寄られ、情報が集まる場にしたい」と活動方針を話している。
 
 同協会の実質的な独立は、協会長の町長兼務と共に、以前から課題として上げられていた。前回改選時に会長職の独立を実現。さらに観光協会再編のため住民参加の検討チームが取り組み、組織改革や活動方針などを提言。昨年の総会で同提言が承認され、事務局独立も提言に入っていた。
 
 これまで同居し、事務局を務めた地域振興課では「今までは役場職員が兼務していたため、庁舎が閉まる土日応対はできなかったが、独立により、行政の枠に捉われない交流の拠点、活動の充実が期待される」としている。同課の商工観光班7人は、従来通り協会との連携業務を行うが、協会側が望む町職員の出向は「活動状況を見て対応したい」(小林町長議会答弁)としている。
 
 新事務所は約16平方b(5畳間ほど)、談話スペースもある。改造費約4百万円。朝8時半から午後5時まで無休営業(年末年始除く)。常駐は協会専従職員と臨時職の女性2人。電話、ホームページは従来通り。来月1日午前9時、開所セレモニーを行う。
 来月30日、同協会総会では会長人事など役員改選を行い、現理事16人を10人余に大幅削減する。従来の4部会制を解消。検討チーム提言の「町づくり応援隊」を、広く町内外に呼びかけ結成する方針など「活動する協会」をめざす。

ホテルオークラ新潟・酒井シェフ、津南の食材活用で  4月20日号
 津南町の旬の素材を活用し、ホテルオークラ新潟・執行役員料理担当支配人の酒井利一総料理長を招き来月10日、「フレンチディナー&料理講習会」をニュー・グリーンピア津南で開く。当日は津南産の食材を活用し、フランス料理界の最高栄誉賞受賞の酒井シェフが、この旬の津南素材をどう調理するかなど、大きな関心が集まっている。
 
 酒井氏は津南町生まれ。パリの高級ホテル・ブルストルなどで修行後、ホテルオークラ新潟に入り、洋食料理長としてフランス料理シェフなどに師事し、2002年に総料理長就任。現在は執行役員調理担当支配人としてホテルオークラ新潟のオリジナルな食を提供している。
 
 食材が多い。それが当たり前すぎているかもしれない」。
「今回、皆さんが日々使う食材で、私なりの食べ方を提供したい。地元の食材を地元の人たちが消費する、これが外に発信していくことになる。津南は米、酒、野菜、水とすべて揃っている。料理人としての私の思いを、料理を通じて伝えたいと思う」と話している。

「かねさま蕎麦」職人集団、揃いの法被で  4月20日号
 ○…庚申の日にそばを打ち夜通し楽しんだ「かねさま蕎麦」の技術を次代へと活動する「かねさま蕎麦好食会」(滝沢元一郎会長、20人)の講習会が15日、津南町総合センターで開かれた。15人余が参加、この日は高波敏日子さん(穴山)がそばがき作りを指導。高波さんは「そば粉の倍の水を入れ、艶が出るまで手早くこね、温かいうちがうまい」と秘訣を伝授。「これはそばよりうまいかも」と好評、会員らはそば談義で盛り上がっていた。
 
 ○…同会のユニフォームも完成。青色の作務衣と白の三角巾姿のメンバーはまさに「そば打ち職人」そのもの。滝沢会長は「ユニフォームは職人の魂、この会のトレードマークにする。全員が同じ職人姿でいると、気合も入る」とねらいを話す。今後は10月に同会が開催予定の「そば祭り」など各種イベントに職人姿で登場する。6月にはそば栽培用の土地を借り、播種から収穫まですべて手作りで行う計画だ。新会員も募集中。滝沢会長пi765)1123。

薫風に乗って、津南スポ少377人入団   4月20日号
 ○…「大好きなスポーツに、力いっぱい取り組みます」―。平成18年度津南町スポーツ少年団(風巻貞夫本部長)の入団式が14日、町総合センターで開かれた。今年度の新入団員は剣道、柔道、スキー、野球、サッカー、ミニバスケット、バドミントンの7種目に、スキーとの重複を含め小中学生のべ377人が入団、決意を新たにした。
 
 ○…スポ少のテーマソング「みどりの朝風」が流れる中、団員たちは保護者からの白秋を受けながら元気に入場行進。団旗を受けた風巻本部長は「今年は例年にない豪雪で雪解けが遅れています。増水した地域の河川に気をつけてほしい」と注意を促し、「練習を休まず、元気に活動してほしい」と呼びかけた。また小林町長は「スキーの活躍では、町民の励みになった。目標に向かって努力してください」と激励。団員を代表してミニバスの白石竜成君が「仲間と協力し合い、励まし合ってがんばります」と誓い、1年間の活動に入った。
 なお、式では平成18年豪雪で埼玉・三芳町からの見舞金で作った本部団旗と単位団旗が披露され、感謝していた。

県議選総括、尾身票と村松票の得票状況  4月13日号
 『郡部の村松、市部の尾身』。今回の県議選は、当初から言われた構図そのものの結果となった。トップ当選の尾身氏1万6304票、この8割以上を地元十日町地区から獲得したもよう。一方、村松氏1万4316票の9割近くを旧郡部5町村から集票したと見られる。8日投票後、津南新聞社では当日の出口調査と共に、各選対幹部の分析などを基に、6市町村別の得票を推計した。結果は、「事前申し合わせはなかったが、自然の成り行きの結果」(村松選対)の言葉通り、旧郡部、旧市部での「住み分け選挙」を物語っている。


 出口調査で際立ったのは松之山地区と松代地区での村松票。松之山では7割近くを占め、松代でも6割近い集票状況。一方、上村県議の地元津南では過半数の得票数値が出たが、桑原票との関係が微妙だった。
 投票結果で関心を集めるのは、大票田・十日町地区の得票状況。トップは尾身票だが、サンプル数で判断すると6割近い(1万4千前後)数値が予想され、同選対も同程度と見ている。  
一方、「実質、3月後半から十日町に入った」村松選対。告示前は「2年前の田口市長の得票の半分(約千5百)しか読めない」状態だったが、投票間近では1割前後(2千3百前後)まで上昇したと同選対では見ている。
 
 旧6市町村で、5割以上の得票が確実なのは、村松票が津南、川西、松之山、松代。中里は5割前後と見られる。一方、尾身票は大票田の十日町だけだが、「前回の1万7千票を死守」の通りの戦術で、一部流失はあったが、固く地盤を守った結果が出ている。
 雰囲気が先行した共産・桑原票は、十日町地区で社民系や女性層から4千を越える集票が予想される。保坂票も地元十日町地区で5千近い集票が予想されるが、連合系や筒井系の動きが鈍く、伸び悩んだもよう。
 
 今回の県議選は、2年前の合併後の十日町市長選がベースになっていた。特に、選挙区変更で出馬した村松県議は、「新人同様」の選挙区環境の中、同選対は市長選時の田口票をベースに取り組み、旧市町村地区別の集票状況などを点検し、「後半、かなりの密度で運動ができた」(同幹部)という。

 だが田口市長は、一貫して自民現職2人の間に立ち、公平な対応に終始した。「気持ちはどうか分からないが、公平だった」(尾身選対)、「もうちょっと、こっちに来てほしかったが、中間に立っていた」(村松選対)の通り、集会、街宣では両陣営に出席。投票前日の7日夜、村松、尾身両選対の打上げを十日町市本町通で30分差で行った時も、村松選対の終了後、そのまま小林町長と共に歩いて尾身選対の打上げに参加し、応援演説を行った。「当然、2年後の市長選を意識しているはず。十日町地区で村松票が1割程度で良かった。これがもっと出ていれば、火種になった可能性がある。田口後援会も、かなり慎重に動いていた」。市長選に関係した選挙通が話している。


 今回の県議選、夏の参院選への影響はどうか。組織が思うように動かなかった民主系は「逆に危機感をあおられ、いい感じになるのでは」とバネを期待している。共産は、ムード先行の県議選だっただけに、組織の見直しが課題になる。自民は、現職2人の再選で共闘体制が組みやすいが、「反自民・非自民」の保守層への取り組みが課題になる。

毎分29haの自然林焼失、アマゾン在住の長坂さん  4月13日号
 「地球の肺、アマゾンの熱帯雨林は急速に消滅している。子孫のためにも保全を」―。25歳で南米・アマゾンに渡り、牧場経営をしながら植林活動や不登校児受入れなどに取り組む長坂優さん(67)の講演会が10日、津南町文化センターで、11日に十日町市商工会議所で開いた。アマゾンに越後の森を作る会(生越誠一会長)が主催。津南会場では25人余が参加、「1分間に29fの自然林が消えている。日本は熱帯雨林からの世界一の輸入国。地球の酸素の3分の1を作るアマゾンの深刻な森林破壊の現状を知ってほしい」と、消費国日本の責任を訴えた。

 長坂さんは約17年前かに日系人開拓者らと共に「アマゾニア森林保護植林協会」を設立し会長に。「地球人1人1本植林活動」を提唱し、150fの土地を協会に寄贈、植林を続ける。42年間のアマゾン生活を長坂さんは、「自然から教えられのはたった一つ。本当に大切な物は目に見えない。空気も見えない。樹木を使うのはいいが、それがとても大切な物でもある事を知ってほしい」と呼びかけた。

春の妖精、カタクリ咲く    4月13日号
 ○…春の妖精(スプリング・エフェメラル)が木々の間で咲き始めているー。長野と新潟の県境を流れる志久見川沿いに、カタクリの群落がある。栄村長瀬の県道沿いのブナやナラの広葉樹の林床に、可憐な薄紫色が広がっている。春の陽光に誘われ、花弁をいっぱいに広げ、春の到来を告げている。
 
 ○…「かたくり街道」。地元活動グループ「いなご会」(中村和喜男会長・8人)は毎年、下枝刈りなど一帯を手入れしている。村観光協会が案内看板を設置。近年、写真家などの撮影スポットになっている。同会では「ここ2年ほど下刈りをしていないので、今年は整備したいと考えている。皆さんに喜んでもらえるようにしたい」としている。今月下旬までが見頃。

伝統の茅葺き、栄村の県宝・阿部家、職人の技  4月13日号
 ◎…250年前の江戸時代中期建設で長野県指定文化財(県宝)の栄村大久保「阿部家」(阿部マスミさん)の茅葺き屋根の葺き替えが行われている。村内唯一の茅葺き職人・関沢忠男さん(76・柳在家)を棟梁に、松之山の職人・小暮茂夫さん主宰の茅屋根保存グループ「奥越後・茅屋KAYAYA」のメンバーが協力し、先月末から作業を始め、今月中旬には完了予定。「俺がいなくなったら、この職人もいなくなる。寂しいが、これも時代の流れなんだな」と関沢さん。屋根の一番高い所で職人技を見せている。
 
 ◎…阿部家は昭和50年、県宝に指定。同59年、61年に葺き替えを実施。材料の茅は3年前から村教育委員会などが刈り取り、保存してきた。だが、「保存が悪く、使える茅は少ない。茅は刈り取り、保存が一番大事。そうしないと良い屋根ができない」と関沢さん。10日には屋根の一番高い「グシ」造りを行い、杉の皮を使い、伝統の技を見せていた。この阿部家、雪国独特にL字型の「中門造り」で、かつてはどこでも見られ、雪が残る春先、茅葺き作業が早春の風物詩になっていた。「今、栄村には一般の民家で2棟しか茅葺きはない。他は秋山の民俗資料館とこの阿部家だけ。茅葺きは囲炉裏で薪を燃やし、その煙が茅を強くする。今の家は、火を燃やす事がなくなった。だからすぐに茅がダメになる。小暮さんは若いが一生懸命だ。ぜひ、この屋根屋職人の技を受け継いでほしい」と話す。

能登半島震災復興の托鉢、郡市仏教会  4月13日号
 ○…「中越地震で多くの支援をいただいた。今度は我々が支援を」―。十日町市と津南町の45寺院で作る郡市佛教会(斎藤馨爾会長、慈眼寺住職)は5日、「能登半島震災復旧支援托鉢」を同市駅通りや本町通りなどで行った。 
 
 ○…同佛教会の托鉢は数十年ぶり。20人余の僧侶が袈裟にあじろ笠(編み笠)の行者姿で、同市昭和町の智泉寺を出発。読経しながら約2時間、托鉢。一戸ずつ回り、復旧支援を呼びかけ。斎藤住職は「地震の痛みを知っている住民同士、助け合おうと企画した。中越、能登半島の復興を住民のみなさんと一緒に祈願したい」と話す。同佛教会の復旧支援托鉢は20日まで行い、集まった浄財は義援金として被災地に送る。

当選・尾身孝昭16,304票 地元十日町守りきる  4月9日 号外
 3期12年の実績を訴えて即戦力をアピール、これまでに築いた「地元票」を手堅くまとめた尾身氏がトップで4選を果たした。終盤に入り、他候補の市街地攻勢に危機感を抱き、後援会の全支部単位でミニ集会を開いたのをはじめ、青年組織「若いしょの会」や出身校の旧十日町実業高同窓生、さらに女性の会などを積極的に開いてきたことが、確実な得票に結びついた。
 
 選挙事務所に150人余りの支持者が集まった中、午後10時半の開票結果が報告されると、「やった。当選だ」と拍手が沸き起こった。会場には田口市長や小林津南町長、十日町商工会議所の吉沢慎一会頭、大島、丸山両十日町副市長らが祝福に駆けつけ、尾身氏と共にバンザイを繰り返した。
 
 尾身氏は「十日町市、津南町地域は長野県からの玄関口。そうした意識を住民から高めてもらい、政策に取り組んでいきたい」と抱負を述べ、「旧郡部、市部の溝をなくし、合併後の一体感を持てるようにすることがこれからの使命。4期目に向け、責任の重さを感じている」と新たな決意を語った。来賓祝福で田口市長は「総合計画の1年次を迎えている。十日町市が力強く出発できるよう、スクラムを組んで行きたい」とあいさつ。また吉沢会頭は「4選で、副議長の座をけがすことが可能なのかな」と県会副議長の可能性を示唆。小林津南町長は「十日町市、津南町が共に発展するよう一層の活躍を期待したい」と語った。また十日町織協の青柳理事長は「格差を深刻に感じている。十日町に光を当ててほしい」と期待感を示した。
 
 選挙結果について西方勝一郎選対本部長は「1万4千票取れば良い方と見ていただけに上出来。事業所を百カ所以上回り、若いしょの会や高校同窓生など既存の後援会と一帯となって取り組むことができた」と振り返り、「今後、新選挙区に組織を拡大させ、マチづくりへのきっかけにして行きたい」と話している。

当選・自民村松二郎14,316票 津南58%得票で躍進  4月9日 号外
 引退の上村憲司県議の後継で上越市から選挙区変更で臨んだ村松氏。「津南の孫」と、徹底した津南町民との懇談が58%という高い得票率に結びつき、5選への大きな土台となった。
投票日、夜8時55分。津南町の確定票が出た。「村松4478票」。この一報が村松選対十日町事務所に入ると「よしっ」の声と共に拍手が起こり、会場入りしていた村松氏や選対幹部30人余は手ごたえを感じた。
 
 午後10時半、「尾身1万6161票、村松1万4125票」の中間発表が入ると「よし決まった」の声と共に、バンザイが会場に響き渡り、勝利を確信した。

  佐藤利幸選対本部長、小林津南町長らとがっちり握手した村松氏。「皆さんが村松を選んで良かったと思われるような活動をする事を改めて約束させていただく」と支持者に深々と頭を下げ、全員でバンザイの大合唱。村松氏は「選挙区変更での出馬は、当選が至上命題だった。争点といっても、病院問題、水問題など皆さん同じ方向性を言っていた。今回の選挙で大きなハードルを越えさせてもらったと思う。特に女性のすばらしさ、強さに感じ入った」。開票結果は「津南の人たちはすごいと思う。町民の皆さんと会う事に徹底的に取り組んだ。私を見て、感じてもらえたことが票に結びついたのでは」と見る。  

 選対本部長の佐藤本部長は「選挙区変更を一番心配していた。地道な人柄が評価された結果である」と喜び、小林町長も「住民の思いが形になった。地域のために働いてくれるだろう」とがっちり握手。一方、鈴木一郎幹事長は「千人集会の成功が大きな弾みになったが、この数字を見る限り津南を除く郡部で取れなかったようだ。郡部に期待したが、上村県議の後継と言う点が住民に浸透しきれなかった。だが津南の健闘は非常にありがたかった」と分析している。村松氏は午後11時過ぎ、旧郡部単位で作る選対支部回りに佐藤本部長らと共に出かけた。

共産・桑原加代子7841票 津南票伸び悩み  4月9日 号外
 医師確保や高齢者介護施設充実など住民生活重視の政策を掲げた桑原氏。「地元津南の声を県政へ届けます」と30日の第一声、8日の最終街宣を町内大割野で行い、地元候補を強調。投票日は赤いスーツに身を包み、午後8時45分に津南事務所に姿を見せた。「やるだけのことはやった。あとは結果だけ」と大口武選対本部長や8人余の参集者と時折笑顔を交え歓談、津南票の結果を待った。

 午後8時55分、第1報。「尾身・222」「桑原・2391」、「保坂・623」「村松・4478」。予想より、津南票が伸びない。桑原氏は「村松さんが4千台とはすごい」と険しい表情。「この差、大きいですね」とぽつり。支持者も「たまげた。津南は村松さんに占領されたな。後は十日町の状況次第か」と言葉が続かない。桑原氏は「半年間、ありがとうございました」と握手し、午後9時40分、津南事務所を後にした。

 十日町市丸山町の選対本部事務所は尾身隆一、安保寿隆両市議、名地武文元市議、田村真一・共産党魚沼地区委員長ら25人余が参集。午後10時、待望の第2報。「桑原・5191」。村松氏と約2900票、地元選出の尾身氏と約7百票の差で3番手。「津南の2千票が痛いな」と参集者の表情がますます強張る。

 午後10時半、大勢を決める第3報。「桑原・7779」。3番手のまま。同時に現職2人の当選が確定。「自民が守りきったか。やはり、強い」と事務所内に落胆の声が響く。最終結果は7841票だった。
桑原氏は午後10時45分、選対本部に到着。「組織選に負けた。演説の手応えはあったが、票に結びつかなかった。津南の2千票は、大変厳しい結果」と敗戦の弁。さらに「私が訴えたこの地域の暮らしの困難さ、県政の課題は消えたわけではない。応援してくれた方々と一緒に解決していきたい」と女性支持者のすすり泣きが聞こえるなか、沈痛な表情で深々と頭を下げた。

民主・保坂道賢者7350票 自民批判届かず  4月9日 号外
「自民2議席独占でいいのか」と挑んだ保坂氏。昨年末の大晦日以来、辻立ちを続けるなど取り組み、「県民の税金を使う政務調査費の中味を公開できないよううな県会、県議は、県民のための県政を担う資格はない」と自民が多数を占める県議の姿勢を痛烈に批判。民主新潟県代表の筒井信隆衆院議員、黒岩宇洋参院議員の応援を得て自民との対決色を鮮明に出してアピールしたが、危機感を抱いた保守同士の地盤固めの影響を受け、自民の牙城を崩すことはできなかった。
 
 「票が伸びない」、午後10時半の開票結果が流れると、選挙事務所に詰め掛けた40人余りの支持者は静まり返った。保坂氏は「私の不徳の致すところ。市民が評価した内容なのでしょう。改革する必要はまだまだないということでしょうね」と言葉少なに語った。運動期間中の手応えについて「新人を求めていた気持ちは感じた。世代交代は求められていたと思う」と話し、「地域づくりのためなら、今後も協力は惜しまない」と協力への意向を語った。
 
 保坂氏は選挙期間中、元十日町市長・諸里正典氏の支援を得て、市中央部などで地区集会を20会場余り開くなど、浸透を図ってきた。が、社民系一部が共産に流れるなど、民主、社民の足並みがもう一歩揃わなかった。支持者からは「保守に依存する地域体質を何とかできないものか」と言った声も出ていた。
 
 小林正夫選対本部長は「全く予想していなかった結果。有権者が旧態依然のしがらみを打破できない、現状維持を選んだということだろう」と振り返り、「中山間地の中でずっと苦しみながら農業を続けている農業者が多い中、そこから改革を進めることにまだ皆さんが感じ取っていただけなかったのか。新しい流れが生まれなかったことだと思う」と悔しさをにじませ、「これからさらに少子高齢化中が進む中、また新たな形で頑張っていきたい」と次への取り組みを誓った。

住民お足、栄村デマンドバス出発  4月6日号
 利用者の要望(デマンド)でバスが戸口から戸口まで、住民の足となって運行する新しい交通システム「デマンドバス」を栄村が導入し今月2日から運行している。この「乗合い交通かたくり号」は、必要な人が、必要な区間利用する利用者ニーズに応えるもの。従来の民間路線バスを廃止し、行政コストの軽減にもつながり、長野県内では中山間地の6市町村がすでに実施。新潟県内での導入はまだなく、隣接する津南町など十日町広域での取り組みに関心が集まる。
 
 栄村は自律宣言後、村の将来像モデルを作り、この中で新たな交通システムを模索。昨秋の道路運送法改正で乗合いバスが規制緩和され、地元観光バス会社・森宮交通(山岸博之社長)が業務受託し、デマンドバス運行が決まった。2日の役場庁舎前での出発式で高橋彦芳村長は「村民の暮らしに密着し、住民の足となるバスとなってほしい」と期待感を述べた。
 
 運行は、土日、祝日を除く毎日で志久見川沿いの東部と天地〜白鳥〜森の西部の2ルート。料金は一律3百円。運行は1日5往復。運行時間に合わせ、利用者が予約電話を入れるとバスが運行するため、空バスは走らないシステム。業務を受ける森宮交通・山岸博之社長は「創業35周年の年でもあり、地元密着で皆さんの足となり、地域の利便性に貢献します」とあいさつ。出発式では、村補助(県補助)で同社が購入した14人乗と10人乗の新車2台の「かたくり号」が、村職員らの拍手に送られスタートした。

夢実現へ2期生入学、津南中等教育学校  4月6日号
 開校2年目の県立津南中等教育学校の入学式は4日、津南高体育館で開かれ、新入生62人を迎えた。小熊牧久校長は「新潟県の常識、一部地域の常識では通用しなくなっている世界となり、世界を相手にするグローバルスタンダードを学ぶ必要がある」と緊張気味の新1年生に呼びかけた。
 
 昨春、1期生81人(男子30、女子51)を迎え開校した同中等校。「開校2年目現象」で2期生募集は定員割れとなり、63人が合格し、1人辞退で62人(男子33、女子29)が入学。出身校は前年2校増の22校から入学し、特に南魚、北魚、栄村など広範囲となっている。入学式では、在校生代表の小林洋祐君は「この津南中等教育学校には夢実現に向かう同じ仲間がいます。共によく伝統を作っていこう」と呼びかけた。2期生代表の高橋彩さんは「学ぶ意欲を持ち、前向きに向上心を持って、たくさんの事を学んでいきたい」と期待感を述べた。教職員は17人体制に増員された。なお、県立津南高の在校生は3年3クラス94人。
 
 2期生の出身小学校は次の通り(数字は入学数)。地元津南からの入学は6校29人にとどまっている。津南13、中津8、田沢5、倉俣5、十日町西5、塩沢5、外丸3、芦ヶ崎3、以下1人、津南原、上郷、十日町、十日町東、水沢、清津峡、馬場、上野、仙田、六日町、六日町大巻、広神東、栄村秋山、東部。

東京日本橋に雪灯篭、津南・栄村を全国発進  4月6日号
 昨冬の豪雪を機に活動する津南町と栄村の住民グループ「GO雪共和国」は交流する東京・八重洲商店会で31、1日開催の「さくら祭り」に参加。秋山郷バンド・ハサンオールスターズ、よさこいつなんライブ、雪灯篭作りなど行い、雪国の魅力と住民パワーをアピール。同共和国の相澤博文代表は「東京の中心地での継続的活動は両町村の活性化につながる。今後も雪国の元気を発信したい」と意欲的で、今後も都心で「雪国津南・栄村」を積極的に売り出す方針だ。
 
 日本橋プラザ前に津南から4dトラック1台分の雪を運搬。中央区立城東小の児童40人余と満開の桜の下で高さ1・5b余の雪灯篭作り。訪れた人たちは「雪がどうして東京に」と11基の雪灯篭に驚いていた。 
同共和国活動に協力する富永一同祭実行委員長(39)は「一生懸命な人には我々も協力する。さくら祭りはまだ3年目の若い祭り、一緒に大きくできれば」と話す。八重洲商店会・加藤一男会長も「津南、栄村とのコラボレーションは、お互いの地域活性につながる。豪雪でつながった縁、大切にしたい」と継続交流に意欲的だ。会場には栄村・高橋村長も顔を出し、商店街関係者と歓談していたが、津南町からの来場はなかった。

 会場では特産販売も行い、ごはんの釜飯試食、田舎工房のキノコ、雪下ニンジンなど人気を集めた。秋山郷特産・大根入りそばがき「早蕎麦」、つきたて津南餅サービスなど行い、両町村の味をアピール。千葉・我孫子市の井出美知江さん(58)は「この餅は滑らかでおいしい。温泉もたくさんあると聞いたので、ぜひ行ってみたい」と興味深そうに特産物を手に取っていた。両日で1万人以上が訪れた。

雪を運び込み「サンヨサンヨ」   4月6日号
 ◎…「押し合いは、やっぱり雪がなくちゃね」。60年以上の伝統の津南町陣場下「多聞天押合大祭」は3日開催。今冬の小雪で境内は積雪ゼロ。同祭の役員衆が町総合センター屋根下の雪を2dトラック20台分運び、会場となる4b四方の特設雪洞を作った。「小雪で土の上での押し合いは何度かあるが、雪を運んだのは初めてだな」。当日はあいにくの小雨だったが、花火とほら貝の合図が響くと家族連れなど百人余が参集。小学低学年の部は40人余、高学年の部は20人余が参加。子どもたちは大声を出し、厄年の男らが投げる「木札」を取り合った。

 ◎…この多聞天毘沙門様は、1200年の歴史を持つ南魚沼市浦佐・毘沙門天普善寺の唯一の分院。昭和9年の開山以後、押合大祭は戦中の18年から20年を除き毎年実施している。40年余り押合を見てきた大割野の高橋リツさん(80)は「昔から変わらず、子どもたちの元気な姿が見られて嬉しいねぇ」と子どもたちの姿に目を細めていた。


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