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2006年09月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
苗場山高層湿原に新ルート開設  9月29日号
○…日本百名山の苗場山(2145b)の高層湿原に、新たな登山ルートができた。秋山郷観光協会や奥秋山郷・佐武流山(2191b)への登山ルートを自力開削した「前進倶楽部」(相澤博文会長、会員20人)などの国県要望が実り、国立公園内では希な木道新設が実現した。同ルート実現で苗場山ー赤倉山(1938b)ー佐武流山の縦走ルートが実現し、秋山郷の新たな山岳観光の魅力アップが期待される。
 

○…新ルートは、苗場山9合目から山頂への登山ルート途中、苗場神社地点から赤倉山へ通じる登山道。一体は上信越国立公園で、国県は「新設の登山道は不許可」の方針。だが、地元前進倶楽部などの苗場山登山道の管理活動などが評価され、国立公園内では異例の新設許可となった。


 ○…新ルートは延長920b、総事業費約7千7百万円。17、18年の2年継続で木道を設置。ルート途中には通称「大池」と呼ばれる池塘(ちとう)があり、休憩テラスも設けられ、苗場山高層湿原の雄大さを堪能できる。自然保護を啓発するインタープリター(解説者)でもある前進倶楽部・相澤会長は「苗場から赤倉、そして佐武流へのルートが、これで実現した。赤倉から見る苗場は、見慣れた苗場とは違った山容で苗場の魅力再発見になるだろう。四季折々変化も魅力だ」と新ルートの特色を話している。詳しくは前進倶楽部・相澤会長рO25(767)2262、http://akiyamagou.jp

作品残したい」、芸術祭で地元要望相次ぐ  9月29日号
 35万人の入込みを記録した第3回大地の芸術祭の作品管理の方針が、28日の十日町地域広域事務組合議会の全員協議会で示された。芸術祭閉幕後、「作品を残したい」と地元要望が多数出ていることが明らかにされた。同事務局では「地元と作家の協議が必要だが、事務局が橋渡しをしたい」など方針を話している。
 芸術祭作品は、旧市町村に建設されたキナーレや農舞台、キョロロ、光の館などの恒久作品と、芸術祭開催中だけの仮設作品がある。 事務局によると、3回を通じての恒久作品は、1、2回が134点、今回3回は11点。管理は作品により設置市町、地元、アートフロントギャラリー(AFG)に委託され、維持管理費は受託者負担。3回の恒久作品で、県から十日町市へに維持管理委託作品は6点。
 

恒久作品の維持管理費は、旧市町村ステージ作品では、十日町・キナーレ(指定管理者、18年度4千8百万円、12年から18年合計1億4千9百万円)、川西・光の館(指定管理者、同7百88万円、同1億4千万円)、松代・農舞台(指定管理者、同1千7百万円、同9千2百万円)、松之山・キョロロ(直営、同2千5百万円、同1億1千万円)。中里・河川公園(直営、同50万円、同2百万円)。5ステージ維持管理合計18年9千9百万円、7年間合計4億9千6百万円。一方、恒久作品145点の維持管理費は7年間合計4千7百万円となっている。

「悔しさが、次の結果に」、五輪選手・夏見氏語る  9月29日号
 今年のトリノ五輪で日本女子チームスプリントで初入賞した夏見円選手(JR北海道)を招いたクロカンスキー講習会が15、16日、十日町市と津南町で開かれた。小学生から高校、一般まで150人余が集まった十日町クロス10での講演会で夏見選手は「悔しさが、次の結果に結びつく」と小学校から大学、そしてオリンピック選手への道を語った。16日早朝には津南町でのローラースキー大会前走を務め、マウンテンパーク津南でのクロカン講習会で2百人余がトップ選手ならではのアドバイスを受けた。
 

夏見選手は小学時代、スケートからスキー、クロカンスキーに入る。大会では「また2位か」と父親に言われた言葉が、次へのバネになった。中学2年、初出場の全中で10位入賞。「自分も高いレベルで勝負ができるんだと、自信を持つようになりました」と振り返り、自信作りの必要を強調。旭川大付属高校時代、インターハイ優勝、日大時代もインカレ優勝、1998年の長野オリンピック出場を逃し、次への闘志が湧いたと言う。02年ソルトレーク女子スプリント12位、06年ワールドカップ10位入賞。トリノでは、「個人成績は満足できない。この悔しさを来年の世界選手権(2月札幌)にぶつけたい。悔しさがあれば、結果はついてくる」と集まったジュニア選手たちに呼びかけた。夏見選手には、次期オリンピック出場が期待される十日町市出身でJR北海道所属の野上寿幸選手も同行し、講習会でアドバイスしていた。

熊出没増、対応分けれる自治体  9月22日号
 収穫期を向かえた農作物畑などに熊(ツキノワグマ)の出没が相次いでいる。足跡や目撃情報は、津南町では7月下旬から30件を超え、栄村では百件余りになっている。トウモロコシや資料作物、米などに被害が出ており、津南町では7月下旬以降、5頭を捕殺。栄村では7月以降5頭を捕獲し、うち2頭を奥山放獣している。国全体では、「ツキノワグマは保護対象」としており、長野県では特定鳥獣保護管理委員会があり、その中に「ツキノワグマ部会」の専門機関を設置。全県で年間捕殺数を決め、北信地域28頭、うち栄村8頭など県が熊捕獲を管理している。
 

だが、新潟県にはこうした組織はなく、平成14年の権限委譲以降、捕獲頭数、駆除期間など、地元自治体の管理、判断で実施している。津南町では今春3頭(許可数3)、今夏はこれまで5頭の捕殺。町には「津南鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する条例」(平成15年4月)があり、保護を前提に熊対策を講じている。だが実態は、鉄棒のオリで捕獲し、それを捕殺している。
   

 津南町では7月下旬以降、沖ノ原台地や米原地域、大場、所平、卯ノ木地域、中子原地区など、各所から出没情報が町に寄せられている。捕殺は先月8日卯ノ木(オス・60`)、同26日卯ノ木原(同・130`)、同28日米原(同・60`)、今月18日沖ノ原、同19日矢ハズ地区の5頭。町の要請で町猟友会(藤ノ木長寿会長、33人)が出動している。
 一方、栄村は先月10日から1ヵ月に続き、今月10日から来月9日まで2回目の期間を設定し、村猟友会(桑原武幸会長、31人)が日の出から日の入りまで出動している。出没は秋山郷地域はじめ、菅沢、野田沢、坪野、泉平など広範囲に渡っている。 同村が行った奥山放獣(学習放獣)は、ドラム缶式のオリで捕獲した熊に、唐辛子や大音響で仕置きをし、麻酔で眠らせ、耳に標識を付け、山奥に車で運び放す。

ホースセラピー導入、マンパクで新事業  9月22日号
「津南は自然に囲まれた、すばらしい環境。これを活かしたい」―。津南町を活動拠点とする新しいNPO(特定非営利活動法人)が20日に誕生した。その名は「ネージュ」(仏語で『雪』)。マウンテンパーク津南を運営する潟Nロスマイル(辻本和男社長)に勤務していたカナダ身体障害者スキー協会公認指導員の稲治大介さん(40)を理事長に、大谷仁さん(34)、鈴木久美子さん(29)がメインスタッフとして活動、障害者スキーとホースセラピーなどに取り組む。 
 

事業内容は年齢や性別、障害の有無に関わらずウォーキングやスキーなど楽しむバリアフリープログラムの作成、また近年注目を集めている馬との交流を通し人間力を育成する「ホースセラピー」も取り入れる。稲治さんは「障害者、健常者の関係なく、誰もが楽しめる企画を提供します。要望があれば、どこにでも」と意欲を燃やす。夏季の4月から11月は同津南、12月から3月は湯沢町の加山キャプテンコーストスキー場を活動拠点とする。
 

ホースセラピー部門を担当する鈴木さんはハンディシュバル(フランス国立障害者乗馬協会)で上級インストラクターの資格を取得した唯一の日本人。鈴木さんは「乗馬するだけで馬の体温を感じ、人はバランスをとろうとします。これだけで、脳幹を刺激し、筋肉の発達など体全般に効果がある。また自分より大きな動物と接することにより、勇気や挑戦心など情操教育も育ちます」と話す。ホースセラピーは先進地のフランス・ドイツでは医療保険が適用され、科学的効果も立証されている。
 

103歳、なお元気、志賀ハマさん   9月22日号
○…「みんなで築こう活力ある長寿社会」などをスローガンに、津南町敬老式が18日の敬老の日、町総合センターに75歳以上の対象者2564人のうち9百人余りが参加して開かれた。小林町長は「住んでよかったといえる町をめざしたい。共に健康で安心して暮らせる町づくりを」と呼びかけていた。
 ○…式典には町最高齢者、103歳の志賀ハマさん(船山)も家族に連れられ、車椅子に乗って元気に出席。小林町長からお祝いの祝詞を受け取ると「ありがたい」と喜び、握手を交わしていた。来賓の上村憲司県議は「県下で一番健康保険料が少ない町。元気に暮らす人が多い町のことだ」と祝福。これを受け、町老人クラブ連合会の石沢今朝松会長が「ふるさとのため、地域振興に努めたい」と語った。式では敬老作文の朗読も行われ、中津小児童の3人が「おじいちゃん、おばあちゃん、いつまでも元気でね」と読み上げると、会場から拍手が起きていた。なお町内では、恵福園やみさと苑など福祉施設で独自の敬老式を開いたほか、共立観光や同友の会では十日町市や魚沼市などの福祉施設で舞踊などを披露、入所者を楽しませた。

縄文村を再現、竪穴住居作り  9月22日号
津南町卯ノ木の体験実習館・なじょもん地内の縄文村に、新しい竪穴式住居が作られている。70代を中心にした地元の職人たちが8月末から取り組み、町内各地からカヤや骨格となるスギなどすべて材料を準備。職人たちは慣れた手つきで作業を行い、住居作りに日々汗を流している。完成は今月末の予定だ。
 新住居は堂平遺跡の竪穴式住居を元に復元。楕円系型に約70a地面を掘り、円周は約3b60a。中にいろりも設置する。縄文時代の作りに近づけるため、釘や針金は補強に使う程度で、他は縄などで柱を固定する。住居作りに協力する宮野原の森口正人さん(76)は「竪穴式住居なんて作ったことはないが、まだ自分たちは茅葺の家に住み、張替を手伝っていた。それを思い出して何とかやってるよ」と笑顔を見せた。
 計画では毎年1棟ずつ、当時の環状集落を模して10棟の竪穴式住居を作る予定。昨年までに沖ノ原遺跡の住居を模した1号棟と2号棟が完成していたが、1号棟は7月に焼失。再建も検討中だ。

大地の芸術祭30万人越える、次期開催体制が課題  9月15日号
 十日町市・津南町の約720平方`に330余の作品展開した第3回大地の芸術祭。7月23日から50日間の会期は、10日夜、中里・清津川フレッシュパークでフィナーレを迎えた。作家や住民、こへび隊など約千人が参集。30万人を上回る入込み達成の感動を喜び合った。実行委員長・田口市長は「スタートして10年。素晴らしい発信ができた。住民や県などと話し合い4回目に、前向きに取り組みたい」、副実行委員長・小林町長は「成功に終わった」と、共に次回開催への姿勢を見せた。

 
芸術祭事務局による中間集計(3日現在)では、入込み総数28万8千人。ただ、9月市議会で田口市長は「30万人を超えた」と話し、当初目標25万人を大きく上回った。主要作品の入込みトップは十日町市願入の「うぶすなの家」、2万人を超えた。中平地区で1万5千人余、小白倉いけばな美術館も1万2千人余など、住民と作家の交流が深まった作品、地域に集中的な入込みが見られる。ステージでは、松之山キョロロ3万人近く、松代農舞台2万5千人余など。


今回、ベネッセコーポレーション(通信教育大手)福武聡總一郎会長(60)の協力体制が大きく影響した。田口市長は同氏が提唱し、すでに事務レベルで動き始めている「芸術特区」構想を市議会で明らかにした。十日町市・津南町での越後妻有トリエンナーレ、四国香川・直島のベネッセアートサイト、石川・金沢の21世紀美術館など、いずれも現代アートを共通項に「芸術トライアングル構想」の芸術特区を打ち立てている。芸術祭を契機に全国連携の輪が広がっている。 


平成9年から10年間の総事業費は80億2713万円。第2回までに整備したキナーレや農舞台、キョロロなど各ステージ事業は総額63億4744万円、花の道や作品制作、コーディネト料などソフト事業は10年間で16億7969万円。その財源は県補助6億721万円、パスポート収入や寄付金5億477万円、市町村負担5億313万円など。3回に渡り総合コーディネーターを務めた北川フラム氏への委託料は8千7百万円(9年間合計)。北川氏が社長のアートフロントギャラリーへの3回目の作品制作委託料は3億9565万円、他に広報費など約1億4千万円などが委託料とされている。なお作品所有権は県、十日町広域組合、十日町市、津南町などに分かれ、今後の管理などが課題になっている。

県立松代病院、県立県営で、地元80%が存続署名  9月15日号
 県立病院再編で十日町病院の中核病院化と関係し、存続問題が浮上している県立松代病院の現状存続を求め、地元の旧東頸城地域は署名運動で存続要望を今月5日、県に提出。一方、十日町市は14日、県が地元自治体に求めていた「地元が求める地域医療体制」への回答書を、田口市長が県庁に出向き県福祉保健部長と病院局長に提出した。この中で松代病院について、「現在の医療機能を確保し、55床を確保。新たにリハビリ職員を配置」などを明記し、存続要望をしている。
 
 旧東頸城の松代、松之山、大島地域が提出した「県立病院維持」署名は、松代3430人(人口比84・1%)、松之山2311人(同80%)、大島1669人(同73・7%)で、全体で7410人、同80・2%となっている。存続問題は11日からの一般質問でも取り上げられ、地元の山賀子平氏、村山邦一氏が県立維持での存続を強く求めた。「県立県営が不可欠。17年度で稼働率93・8%で県立唯一の黒字経営。地域住民のよりどころになっている」と山賀氏。村山氏は「合併の中で病院問題が出てくる懸念を抱き、いま存続問題が出てきて、住民は不安が増幅している。県立にこだわる住民の切実な声を認識してほしい」と迫った。 
 
 田口市長は、「県立でないと将来、廃止されるのではという不安が広がったのは遺憾だ。松代病院は必要とされる限り存続されるべきだ。山間地医療は、県が県の責任において存続させる必要がある。高齢者が多い地域性にあり、県立である安心感がそこにある。現科目を残し、リハビリ機能を加え、在宅での医療を支援する機能も必要だ」と存続への意欲を述べた。
 

若者がお年寄り感謝の敬老会開く   9月15日号
 ○…「とっても楽しい。ありがたくて涙が出るくらいだよ」―。中里・白羽毛地区で10日、地域の青年らによる手づくりの敬老会が行われた。会場の旧高道山小体育館には、料理や飲み物がどっさり。青年らによるカラオケや中里芸能協会員による踊りなどが次々に披露され、参加したお年寄りたちは感激していた。

 ○…合併により、旧村単位での高齢者福祉大会がなくなったことから、地区青年会「あぜ道会」や婦人部らが昨年から手づくりの敬老会として開いている。招待を受け参加したのは同地区の65歳以上18人。青年らのカラオケではダンスの飛び入りも出て会場は盛り上がった。招待を受けたひとり、樋口倶吉さん(89)は「もうこれ以上の楽しみはないほど。若い衆に感謝したい。みんな大喜びだよ」とにっこりしていた。

永平寺63世、宮崎禅師106歳が語る   9月15日号
 今から170年前に川西町仙田村赤谷に生まれ50歳の若さで曹洞宗大本山永平寺63世となった滝谷琢宗禅師。110回忌に当たる今年、曹洞宗郡市青年僧侶の会(会長・蔵品真隆長安寺住職)が永平寺現貫主で106歳の宮崎奕保(えきほ)禅師を招き、十日町市クロス10で報恩法要を開催。宮崎禅師の姿を一目見ようと会場超満員の1100人余が集まり、郷土の高僧の遺徳を偲んだ。
 
 法要は壇上に上がった15人余の僧侶全員が焼香し、滝谷禅師が生涯かけて編纂した経典「修証義」読経など行われ、厳粛な雰囲気のなか儀式が進められた。法要を済ませた宮崎禅師は観衆に「仏教ではなく、仏法。教は『教え』であり、『法』は天地を貫く真の道理であり、法を実践することが禅」などと説法。観衆は耳を澄ませ、宮崎禅師の話に聴き入った。同日は尼僧の青山俊菫老師による講演も行われ、青山老師は「いかなることがあろうとも姿勢を崩さず、まっすぐに姿勢を正す。これが禅に繋がる」と禅の心と実践の大切さを語った。
 

大地の芸術祭30万人、4回目開催へ  9月8日号
 10年前に始まった「大地の芸術祭」。10日、フィナーレを迎える。先月27日で21万人の入込で、「目標の25万突破は確実だろう。次につながる入込みだ」と関係者は見ている。今月3日現在、28万人を超えている。今月6日、地元の十日町・津南旅館組合(林正一組合長、加盟33軒)は、「交流人口が会を重ねるたびに増加している。大地の芸術祭は観光の核になる」などと第4回開催の要望書を田口市長に提出。過去2回ではなかったこと。

 田口市長は「いろいろな意見があるが、今回の成果は次回を前向きに考える後押しになる。行政主導では限界があり、民間の力を得ながら、どうゆう方法で継続できるか、これから検証することになる」と4回目開催に積極姿勢を見せた。津南・小林町長は、「飲食店や宿泊施設など、相応の経済効果があったはず。作家の中には定住して創作活動をした人もいる。今回、地元住民との交流が深まり、次につながる活動となっている。継続の方向になると思うが、どうゆう形で取り組むか、そこが課題だ」と継続開催を示唆している。県・泉田知事は、「公費を使うかどうかは別にして、芸術祭が続けられるような形で対応したい」と方針を示している。

 大地の芸術祭事務局のまとめ(3日現在)での総入込数は約28万8千人。前回2回目同期16万7千人。今回、人気のトップは十日町・願入「うぶすなの家」。すでに1万8千人を超えている。次は川西・小白倉「いけばな美術館」。1万人を超えている。ステージ(施設)のトップは、松之山・キョロロで2万7千人を超え、松代・農舞台の2万4千人を上回っている。
 
 なお10日、閉会式は午後6時半から中里・倉俣「清津川フレッシュパーク」で開催。北川フラム氏が総括し、協賛者代表で福武總一郎氏などが挨拶し、こへび隊のメッセージ・パフォーマンスなどを行い、50日間の芸術祭に幕を下ろす。

写真は松之山・三省小での北川氏を囲むシンポ

秋山郷見倉橋、世界デビュー、映画「ゆれる」の舞台で  9月8日号   
 カンヌ映画祭・監督週間出品で高い評価を受け、国内はじめ韓国などで観客動員が伸びている映画「ゆれる」(西川美和監督)。同映画のポイントとなる場面、「吊り橋」は、実は津南町秋山郷の見倉橋(新潟県橋50選)。まさに「ゆれる」吊り橋が、この映画で重要な場面を作り出している。今夏からの上映で、「あの吊り橋はどこ?」と問合せが配給元などに多数入っている。今回の津南ロケ実現は、そこには新潟フィルム・コミッション協議会(FC)に加わる津南町観光協会事務局の町職員の存在が大きく関っている。

 津南町観光協会は2年前、新潟県FCに加盟。同協会事務局であり町商工観光班の町職員・滝沢武士さん(28)は、新潟県内で映画やTVなどロケ収録を照会、協力する「にいがたロケネット」星龍雄代表と以前より交友があり、2年前、町観光協会も新潟FCに加盟。今回の「ゆれる」は、星さんを通じ、新潟FCから滝沢さんに照会があり、西川監督との出会いがあった。

 西川美和監督(1974年生)。「実際に見倉橋を見て、ここだ、と確信しました。物語のスチュエーションとしては抜群で、秋山郷の風景、水の色、素晴らしい風景で、そのままが映画的でした。ここ以上の所はない、とスタッフと決めました」。 オダギリジョー、香川照之の主演はじめ伊武雅刀、真木よう子、蟹江敬三、ピエール龍など昨年10月の10日間、津南でロケ。見倉吊り橋、役場や民間アパート、清水川原など各所でロケを行い、エキストラ町民20人が出演している。

 町観光協会・滝沢さんは「津南は受け入れ体制ができれば、もっと映画やTV、CMなどかなりのロケができるし、問合せは多く来ている。様々な人が関ることが大切で、津南からの情報提供が大切。これは津南の魅力発信にもなるはず」と話す。

写真は昨年10月のロケ風景。橋中央はオダギリジョーさん。

NPO雪とみどり、災害ボラで連携強化訴える  9月8日号
 今冬の豪雪をきっかけに農業者、特産販売業者など有志が集まり設立したNPO法人(特定非営利活動法人)「雪とみどり」(鶴巻義雄代表、申請中)は7日、間近に迫る冬に備え除雪活動研修講演会を津南町文化センターで開催。講師にNPO法人新潟災害ボランティアネットワーク代表の川瀬和敏氏、旧川西・夢雪隊代表の上村保氏を招き、ボランティア活動先進組織の取り組みを紹介。同NPOの住民を対象とする活動は初めて。会場には住民ら60人余が参集、小林町長や町議、役場職員の姿もあり、同NPOの活動に対する関心の高さが伺われた。

 鶴巻代表は「豪雪に対する取り組みは、様々な組織との連携が必要。県内、国内、さらには外国にも広がるネットワークに取り組む。様々な人が集まり、楽しみながらできる活動を行う」と幅広い組織との関係構築に意欲的だ。講演に訪れた小林町長も「今冬のような想定外の大雪の時、NPOと協力すれば住民の生活が守れると感じる。協働を一層高めるよう、行政も取り組まなければと思う」と協力する方針を示した。

 「雪とみどり」は除雪をはじめ雪利用の雪室活用など克雪、利雪、ボランティア受入れなど行い、また茅葺民家などの雪国文化保全活動も視野に入れ、活動内容は地域づくり全般に渡る。早ければ来月初旬には県の認可が下りる見通し。年会費千円、賛助会員は一口1万円。加入、問合せは事務局・中熊さんрO25(765)3622。

戦争放棄をを次代に   9月8日号
 「戦争の放棄を明記した憲法九条を守ろう」と津南町文化センターで9日、「つなん九条の会」が百人余の会員で発足。同会では「草の根の活動で、大きな輪にしていこう」と呼びかけた。
 設立総会で発起人を代表し、日本民俗学会会員の滝沢秀一氏は「憲法九条を変えて、戦争のできる国家にしようという空気がある」と指摘、「維持している平和を次の世代に残すためにも、どうしても憲法九条は守らねばならない」と訴えた。総会では新潟大法学部の大河内美紀助教授による「憲法九条の現状―再び戦争をする国にしないために」をテーマにした講演も行われ、大河内氏は「憲法九条の2項が実は大事。改憲で集団的自衛権の行使が明確化する」と警鐘を鳴らした。

 九条の会は、作家の井上ひさし氏や大江健三郎氏、哲学者の梅原猛氏らが「憲法九条を中心に日本国憲法を『改正』しようとする動きがある」として全国的な活動として展開。これまで全国で5千余り、県内では90余りの地域、団体で発足している。代表世話人、事務局は次の通り。◆代表世話人=滝沢秀一(赤沢)関谷今朝次(同)大口武(米原)福原幸子(外丸本村)広田幸子(卯ノ木)◆事務局=桑原耕二(秋成)рV65|4304。

大学と連携、「栄村学」で相互交流   9月1日号
 人の暮らし、歴史、風土に視点を置いた「地元学」。栄村で大学と連携し、その「地元学」をテーマに新たな取り組みが始まろうとしている。先月27日から30日まで、京都精華大の学生16人が教授と共に来村。村の歴史や郷土食づくり体験、秋山郷でマタギ文化講座など、「栄村学」ともいえる体験カリキュラムを受けた。1日には長野大の学生が来村、高橋彦芳村長の村づくり講義を受けた。自律のむら・栄村で、新たな分野での連携が始まっている。

 京都精華大と栄村の関係は、同村長と同大教授との交友や同大学生が卒論テーマに「栄村」を取り上げるなど、5年ほど前から深まっている。現地調査や研究で学生が来村し、卒論に栄村を取り上げる学生が増えるなど、同大における「栄村」が、講義内容と密接に関係するようになっている。同大人文学部の松尾眞教授は、月に1、2回、栄村を訪れている。「大学にとっても、栄村と関ることで、新たな分野が生まれ、栄村にとっても大学と関ることで、新たな要素が生まれていく」と連携の意義を話す。

 豊橋市出身の3年・松井麻友美さん。「人口が少なく、高齢化が進んでいる村ですが、思っていた以上に皆さんが生き生きとしていて、過疎の暗いイメージを感じません。さらに栄村への関心が増しました」。卒論は栄村をテーマに取り上げる予定だ。
 
 受け入れる側の栄村・高橋村長。「村内に若い人、学生がいること自体が活性化になる。後は受け入れる我々が、どう対応するかだ。山村が持つ価値に、大学などの目が向いてきている。これにどう応えていくか、それが村に問われている」。京都精華大は、村内北野に土地を求めている。今後の活用が注目される。

過去最多の7万人来場、人気維持が課題  9月1日号
 「農業にも遊び心を」と農業青年が遊休農地を使って14年前に始めた「津南町のひまわり広場」。長雨、低温で開花が遅れた今シーズン。開花後の実質21日で過去最高の約7万人が来場。夏の風物詩として定着した津南のひまわり、今季いっきにその人気が爆発した形だ。津南町観光協会は主体で取り組み13年目。今季初めてテレビPRを打った。「豪雪の津南で知名度がさらに上がった。その効果もあるのでは」と見ている。前年実績」4万9千8百人を大幅にアップ。「ひまわりで、まだ誘客できる。これをどう定着させるか、大きな課題だ」と見ている。
 
 集計は、広場駐車場を有料化した5年前から、来場車の総数に、乗用車3・5、マイクロ20、大型バス40を乗じた数を、入り込み数としている。今季、カウント始めた7月30日から8月20日までに、乗用車1万7千6百台余、マイクロ14台、大型バス169台が入っている。これで総入込みを試算すると6万8千7百人余になっている。これにカウントしない早朝や夕方、期間前後の入込みを加えると約7万人となる。

 主体で進める町観光協会は、『豪雪の津南で知名度アップ』、『初のテレビCM効果』などをあげている。入込みピークはお盆14日の6933人、15日6930人、6日6475人と、集中的に入った。期間中、5千人以上入ったのは6日間あり、大型バスが期間中、断続的に入るなど、これまでに見られない状況だった。
 
。ひまわり畑は、県内佐渡市、県外では茨城、山梨、
群馬、神奈川、千葉、石川など市町村で取り組む自治体が増えている。今季、津南はインターネットサイト「ひまわり畑ネット」に新規登録、8月に入り一日3百件以上のアクセスがあった。「ひまわり市場」は、ますます激化している。

アート探訪E  「棚田を守る竜の御座」
 『棚田を守る竜神の御座』(作家・國安孝昌、日本)、
松代・城山。
 今冬の豪雪で第1回芸術祭設置作品が倒壊。住民らの協力で再建。稲と田と人びとの命を守る神様が降臨する「よろしろ」となる御座。その量感と躍動感に圧倒される。地域住民、特にお年寄りの製作協力で、竜神の御座は再生した。御座からは、松代の街並みが眺望できる。

「本ノ木論争」、50年ぶりに発掘調査   9月1日
 世紀の論争、50年経っても、なお熱く―。旧石器時代の石槍と縄文草創期の土器が一緒に出土し、年代認識をめぐり論争が起き、日本考古学会史上の大激論となった「本ノ木論争」。その現場、津南町卯ノ木地区「本ノ木遺跡」で先月17日から31日まで、國學院大と津南町教育委員会の合同発掘調査を実施。

昭和31年12月5日から7日まで、当時の明治大助手・芹沢長介氏が本ノ木遺跡を初めて発掘。石槍210点余と共に、縄の側面圧痕がついた土器1個体分の6分の1ほどが出土。芹沢氏は「石器(尖頭器)と土器との共存状態は、後世の転移による二次的なもの(調査報告資料)と判断。一方、この年代観に異論を唱えた当時の東大助手・山内清男氏は翌年、同32年8月の2週間、同じ場所を発掘調査。「土器表面に縄の圧痕を縦に配列した土器片」や「特殊な縄紋の土器」などと共に、石槍、石斧など1千点余が出土。この調査から、「ここが(出土した地層面)が生活面で、人工遺物を再堆積した証拠はない」(同資料)と石槍と土器は同時代のものと判断した。
 
 同調査団の一員で町教育委員会・佐藤雅一文化財専門員は、「論争を解明する資料が得られたといえる。微生物などを含む珪藻(けいそう)類の化石や地層調査で、本ノ木遺跡の詳しい年代が判明する。部分的ながら、この本ノ木遺跡は縄文の起源を解明する重要な遺跡であり、出土の石槍、押圧縄文の土器は、同時代のものと見るのが自然といえるのでは」と話している。
 
信濃川と清津川の合流地点に位置する本ノ木遺跡。隣接して卯ノ木南、卯ノ木、国道117号わきの屋敷田の草創期遺跡があり、対岸の中里地域には、中林、田沢、壬(じん)の草創期遺跡がある。佐藤専門員は「合流点を中心に2`圏に、20箇所の草創期遺跡があり、なかでもこの7遺跡が代表的なもの。国内でこれほど草創期遺跡が集中しているのは、ここだけ。それだけに貴重な場所で、文化庁も注目している」と、保存の必要を話している。
 


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