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2006年04月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
雪中桜、残雪のなか桜満開    4月28日号
◎…記録的な豪雪だった今冬。都市部では桜が散り、新緑の季節を迎えているが、ここ津南地方は、まだ雪の中。28日朝で津南原アメダス128a、津南町役場観測点60a、秋山郷・結東165a、まだまま残雪は多い。4月に入り、春らしい陽気は少なく、ここ数日も低温が続き、26日朝は役場で3度と冷え込み、雪融けの田んぼなどで氷が張った。
 ◎…25日過ぎからようやく津南地方の桜が開花し始めた。町中央部の町文化センターわきの民家の桜は、ちょうど今が見頃の満開。田んぼに広がる残雪、遠方のマウンテンパーク津南スキー場は、まだ真っ白。青空に淡いピンク色の桜が映えている。近所の住民は、「ようやく咲いた。それにしても、これだけの残雪のかな、桜が咲いたのは、余り記憶にない。あの59豪雪の時は、もっと残雪は少なかったように思う。桜を見ると、やっと春が来たんだと思うね」としみじみ、満開の桜を見ていた。ただ、標高4百b以上の上段、津南原高原などは、ようやく二部咲き程度。連休には、残雪の中、花見ができる「自然からのプレゼント」が満喫できそうだ。

津南町長選、三陣営本格始動  4月28日号
 任期満了に伴う津南町長は6月20日告示、25日投票。60日を切ったなか、5選めざす小林三喜男町長(72)に前町議・島田福一氏(54)と元町職員・滝沢元一郎氏(55)が挑む三つ巴戦が濃厚になっている。先週、町内関係者360人余に「お願い」文書を郵送した前回出馬の高橋孝男氏(63)は、具体的な動きにつながっていない。補選出馬は言われる前回出馬の大島知美氏(51)は、補選への動きが具体化せず、いぜん流動的となっている。補選は、共産勢力が新人擁立をめざしており、近日中に具体化すると見られる。

「人、物、金が全国から、世界から、津南に集まる町を作りたい」―。参集の250人余を前に、滝沢元一郎氏は『つなんを日本一にする営業マンになります』をのアピールし、町長選出馬決意を熱く語った。
 21日夜。滝沢氏の地元、外丸ふれあいセンター2階は地元内外からの支持者で埋まった。町誕生以来、旧外丸村(外丸・三箇地区)で初の町長選候補誕生の期待感で会場があふれた。人材育成を強調。「町長給与を30%カットしても教育に力を入れ、人材育成したい」。10年目のアメリカ・ノースカロライナ州の高校との交流、県外子どもたちとの交流体験などの実践。教育の必要を強調した。
 
「今回ほど厳しい選挙はないだろう。大変な選挙となる」。5選に挑戦の現職・小林三喜男町長(72)。今月15日から町政報告会を始め、これまでに7会場で開催。公務の合間をぬっての同報告会となっている。来週は、出身地の上段地区で連日開催する。「財政の健全化が最重要課題。この健全財政を維持し、次代に引き継ぐのが私の責任。安定町政の継続を誓う」と、続投への強い姿勢を見せている。「自律2年目、国や県の財政は厳しき、破綻寸前。県も苦しく、金の流れが悪くなっている。その結果、町の要望事業の実現も遅くれてきている。この現状で、町財政の健全化が最重要課題だ。これが私のもう一度やれという意味あいと思っている」と5選出馬の意義を改めて強調した。
 
集落座談会で先行する島田福一氏。すでに11会場で開き、他の2陣営を上回る頻度で地域入りをしている。 集落座談会を連夜開催の島田氏。「顔と顔を合わせて、たとえ人が少なくとも、これからの津南町のあり方を話し合うことは、大切だ。とにかく一人でも多く、一つでも多くの地域に出向き、語り合いたい」と話す。連休中はほぼ一日置きに座談会を開く。、「今のトップが良い、悪いではなく、出来上がった組織・ピラミッド型、この三角形はひっくり返しにくいのが現状だ。今、その弊害が出ている。職員のやる気を出させるには、トップの交代が必要」と、政策のひとつ「町長の任期制」導入を強調している。

豪雪が結ぶ交流、雪下にんじんに返礼続々 4月28日号
 記録的な豪雪の今冬。全国から津南や栄村に支援金が寄せられている。津南町にはこれまで450件余、総額約1430万円の善意が届いている。町は礼状のほかに今月19日から、「春一番の津南の特産野菜・豪雪津南にんじん」を住所が分かる支援者に送っている。これに対し、再び礼状が届き、「少ない支援なのに、お返しまでいただいて」など続々と礼状が届いている。

 記録的な豪雪となった津南地域。2月5日には津南原アメダスで最深積雪416aを記録。全国ネットの豪雪報道で各地から見舞金や支援物資が届いた。支援金は茨城の小学生や小笠原や鹿児島の高校生などからも寄せられた。今月に入っても支援金が続き、これまでに450件を超え、1430万円余になっている。
「豪雪の地で、その雪が育てた津南特産の雪下にんじんで、津南を少しでも感じてもらえたら」(総務課)と、今回の直送を話しているしている。先週19日から発送、住所が明確な270件に贈った。企業や団体、グループには10`、個人は4`余り。「雪の下で眠り、天然熟成する豪雪津南にんじん」の説明資料と共に、「おすすめ調理法」として7品の調理レシピを礼状と共に同封している。
 今月21日、受け取った人からさっそく礼状が届いた。これまで30通を超えている。「さっそくにんじんババロアに挑戦。家族の評判は上々でした。魚沼コシヒカリの田園風景を見たいです」(奈良市・高橋さん)、「友だちと娘に分けました。温かい人情にふれ、心ぽかぽかの毎日です」(太田市・井上さん)。あるいは「津南町は夢がいっぱいのように、お便りを拝見しました。笑顔一番、愛がいっぱいの町を大切に育ててください」(岐阜市・村山さん)、「あの雪を見て驚きました。雪下ろし、お年寄りにとって大変だったことでしょう。ありがたく皆でご賞味しました」(神戸市・坂手さん)など温かい言葉が綴られている。
 

自慢の家庭料理を提供します   4月28日号
○…新しいタイプの食事処が29日、新装なった津南観光物産館に店開きする。その名は「おふくろの味 いなかや」。民間委託でフジミヤが取り組む食堂を、地元田中の女性5人が経営する。食材からメニュー、料金まですべて女性たちが決めた。経費を除いた売上は、女性たちのもの。平均年齢55歳、「田中のかあちゃん」の手作り料理屋が話題を集めそうだ。
 ○…代表は元保育園長の清水由紀子さん(56)。旅館従業員など接客経験の豊富な料理こだわり派が揃った。地域の伝統料理を調べ、アイデアを出し合い、メニューを決めた。ゴボウをくり抜きクルミを入れた「えぐりごっぽ」はテレビにも紹介された田中の代表料理の一つ。自家栽培で作るコンニャク、野菜なども自家野菜を使う方針で、「季節感を出し、普段食べているものを、素材を活かし、思いを込めて提供します」と清水さんる。
 ○…メニューはいなか弁当など10品余を予定。フジミヤの宮沢専務は「女性の皆さんに全面的に任せます。観光物産館の看板になるでしょう。我々も期待しています」という。地元の安心、安全食材を使った女性たちが経営する「いなかや」。食をを通じた津南の郷土文化の発信する「交流拠点」でもある。午前11時開店、午後7時まで。

まだまだブル除雪、グラウンドに2bの残雪   4月21日号
○…豪雪の影響で雪消えが遅れている津南町の小中学校校庭で、先月から今月にかけ、ブルなどによる除雪作業が行われている。いまだ2b余りの雪が残っている津南原小や芦ヶ崎小では、来週にも2回目の除雪を行う方針だ。
 ○…豪雪に加え、時折、寒波の戻りで雪消えの遅れが心配されている津南地域。影響は農業面だけに限らず、学校でも「いつになったら校庭で体育の授業ができるのだろうか」と心配する声が広がり、中津小や上郷小では、保護者らが校庭の一部を自主除雪した。町教委では、来週までに再除雪が必要な小学校を含め、すべての小中学校の校庭で機械除雪を実施するが、除雪作業員からは「気温が上がってくれないと、消え方も遅い」と曇り顔だ。来月下旬には運動会を計画している小学校も多い。

絵手紙のむら、栄村を全国へ、芽吹きの会活動  4月21日号
 「絵手紙のむら栄村」を全国に広めている村内の活動グループ「栄村絵手紙芽吹きの会」(滝沢英夫会長、会員120人)の新年度総会を14日、村文化会館クラブ室で開いた。今年10月、さかえ倶楽部スキー場に開館する「絵手紙タイムカプセル舘(収蔵館)」との連携活動や年間通じて絵手紙展、季節に応じた絵手紙列車など、さらに絵手紙活動を村内外に広める方針を決めた。総会で滝沢会長は、「栄村に一人でも多くの人を呼び込み、交流の輪を広げていき、さらに村が元気になるように絵手紙活動に取り組みたい」と会員に協力を呼びかけた。
計画では、国内では栄村だけの展示となる「国際障害者の日・絵手紙展」を今月22日から森宮野原駅交流館2階ギャラりーで開催し、来月18、19日「新緑の絵手紙列車」、10月26、27日「紅葉の絵手紙列車」、1月25、26日「白銀の絵手紙列車」を運行。今年10月開館予定の絵手紙タイムカプセル館(絵手紙収蔵館)では、オープン記念展を開き、同時開館予定のスキー場レストハウス多目的ホールを活用した「山路智恵美術館」との連携活動などを計画している。
 なお役員体制は次の通り。
▼会長・滝沢英夫▼副会長・斎藤範雄▼事務局長・高橋真太郎▼事務局会計・斎藤貞子▼企画部長・福島博▼普及部長・山岸知子▼広報部長・渡邊つや子

津南産きのこで日本一、太田さん    4月21日号
 雪が育む津南産ナメコで日本一に―。第19回きのこ料理コンクール全国大会(日本特用林産振興会主催)が13日、東京で開かれ、県代表として出場した津南町森林組合職員の太田夕子さん(48、十日町市北鐙坂)の料理「きのこのもちもち焼き」が最優秀賞の林野庁長官表彰を受賞した。太田さんは「豪雪地帯だからこそおいしいキノコが育っています。全国に津南のキノコの良さを広めたい」と話している。
 大会は、東京・代々木の服部栄養専門学校を会場に、全国から応募があった1900点の中から県予選を勝ち抜いた10人によって実技審査が行われた。材料費2千円以下、調理時間は1時間が規定。太田さんの作品は、「手軽でおいしく、安くあがる料理」がセールスポイント。摩り下ろしたジャガイモに味付けしたナメコとエノキダケを和え、青ジソに挟んで焼き上げたもの。作り方を少し変えるだけで「お好み焼き風」や「磯辺焼き風」など多彩なバリエーションを楽しめるのが特徴だ。審査員の料理研究家・堀江泰子審査委員長や服部栄養専門学校・服部幸應校長らから「手軽さが魅力で、味も最高」と高い評価を受けた。
 受賞者あいさつで太田さんは「地元のよい国産材を使った家は中越地震に耐えた。キノコも、雪深い津南で作られるからおいしいんです」とアピール、会場から大きな拍手を受けた。
 太田さんは「津南産キノコのPRのためにも、来年もぜひ挑戦したい。そのメニューも考えています」と意欲満々だ。
 なお、「もちもち焼き」のレシピは主催の同振興会のホームページに紹介されている。アドレスはhttp://www.nittokusin.jp/index.html

津南町長選、3陣営が地区懇談スタート    4月14日号
 任期満了に伴う津南町長選。現職・小林三喜男町長(72)は、町政史上、最多の5選に挑戦する。9日から町政報告会をスタートし、自律実現に政策では、「水力発電所を6ヵ所ある。水源税あるいは発電税を実現し、自主財源を確保したい」など4期16年の実績をベースに、5期への続投姿勢を強調。町議を辞職し、初挑戦の島田福一氏(54)は、地元上郷エリアでの座談会を進め、来週でほぼ終了。全町への取り組みを進めている。2年前に町職員を途中退職し、同様に初挑戦する滝沢元一郎氏(54)は、今月21日、地元外丸・三箇地区での地区後援会を立ち上げ、出遅れを挽回する方針。前回出馬の大島知美氏(51)、高橋孝男氏(63)の町長選への動きは、今のところ見られない。

 現職・小林町長は9日、秋山郷の結東と大赤沢から後援会(山本三雄会長)の町政報告会をスタート。翌10日夜、割野公民館で住民40人余りを前に、5期目への政策の一端を発表。高橋満男議長が応援を述べ、後援会役員の吉野徹町議、同幹事長の河田強一町議、地元の大平謙一町議が支援を呼びかけた。
 小林町長は、5選出馬を「苗場山麓開発、グリーンピア問題、さらに合併問題と、私の責任で解決をと町長を務めてきた。山、川、谷がある地に80の集落がある津南。この集落、住民をどう継続し、守っていくか、これが原点」と話す。合併で廃止された旧中里で実施しの父子・母子手当の継続や在宅介護手当、重度身体障害者手当、さらに福祉タクシー、出産岩祝金など、「弱者優先、これを町政に反映し、地道だが暮らし優先の行政が基本」と強調。
 さらに、「停滞、先細りという声は承知している。あれも、これも、やろうと思えばできるが、今はじっと我慢の時。健全財政を維持しながら、力を蓄積していくのが今の時代環境」と5期目の姿勢を見せた。
 その財源確保の一つとして「水源税、発電税」を提言。東京電力4施設、東北電力2施設ある津南町。「県水力発電所在市町村協議会の会長を務め、全国の副会長を務めている。電源3法で上限の4千5百万円交付を受けているが、これを水源税あるいは発電税として、恒久的な自主財源にできないか研究している。全国の関係市町村と連携し、ぜひ実現したい」と、自律の根幹となる自主財源確保への取り組みを強調した。

 町議を2月末で辞職した島田福一氏の後援会(中沢武彦会長)は、今週末で宮野原郷、寺石郷の各集落での座談会を終え、来週は他の上郷地区で開催する。合併問題を通じての「常設型の住民投票条例制定」など、住民主体の政策実現を訴えている。
 2年前に町職員を中途退職した滝沢元一郎氏。今週中には後援会母体を確立し、来週21日、地元の外丸・三箇地区後援会を立ち上げる。「つなんを日本一にする営業マンになります」をコピーに、活動を進めている。

待望の八箇峠道路、近く着工   4月14日号
新八箇トンネルの建設に向け工事用道路に着手―。国交省長岡国道事務所は、十日町市と南魚沼市を結ぶ高規格道の「八箇峠道路」(延長9・7`)の建設工事用道路に取り組む。現道は急カーブの上、急勾配で雪崩の危険もあるなど、交通の難所で、新道路は地域の悲願にもなっており、早期完成が期待されている。
 八箇峠道路は、南魚沼市と上越市を結ぶ全長60`余りの「上越魚沼地域振興快速道路」(自動車専用道)のうち、十日町市と南魚沼市を結ぶ区間。事業費約4百億円が見込まれ、区間内には長さ3`の新八箇トンネルが建設される。当初、4車線の規格で、長さ5`のトンネルが予定されていたが、ぜい弱な地盤で工事の難航が予想される一方、工費の節減で工期短縮が見込まれるなどで、車線を2車線に減らし、トンネルの長さも短縮した。
 現道は、時間雨量40_、連続雨量80_を超えると通行止めになるほか、これまで何度も雪崩や土砂崩れで通行止めとなっている。また、百b進むと8・9b上がる急勾配だが、新道路では同4bと緩やかにする計画だ。

児童下校直後、大規模土砂崩れ発生   4月14日号
12日午後4時25分頃、十日町市六箇の県道十日町-塩沢線で雪を含んだ5千立方bに上る大量の土砂崩れが発生、県道をふさいだ。発生時の5分ほど前に、近くの六箇小児童5、6人が下校で通ったばかり。また、土砂は民家の玄関先をかすめるなど、大きな災害につながるところだった。県では翌13日から土砂の排出作業に入っているが、山側斜面でさらに崩壊の危険があり、当面は片側交互通行とし、復旧は週明けの17日以降になりそうだ。
 現場は六箇小と市街地寄りの民家との中間地点で、一帯は土砂崩壊が相次いでいる地域。十日町署によると、崩壊した土砂は長さ47b、幅17b、厚さ5b。雪崩防護柵1基と土留めブロックも崩れた。高さ50bほどの切り立った崖の下側半分ほどから崩れ落ちたと見られている。この土砂崩れで、現場近くに住む1世帯3人が市内の親戚宅に自主避難した。発生当時、現場を通りかかった土木作業員や地元住民の話によると、「土砂がまるでスローモーションのように押し出してきた。地滑りが多い地域なので、中越地震の影響もあるのでは」と青ざめた顔で話していた。
 全面通行止めにより、六箇小児童(全校21人)のうち、市街地寄りの児童8人は迂回路となる大沢峠方面回りによりタクシー通学を行い、二ツ屋方面の児童は通常のスクールバスで通学している。

まちづくり観光協会へ刷新を、住民代表が提言   4月14日号
 津南町観光協会のあり方を考え、刷新する「津南町観光協会組織再編検討委員会」の報告会を11日、町役場で開いた。3検討班の代表がテーマ別に検討課題、組織改組案などを提言。事業検討班からは「町内外の有志を募り、多種多様な事業展開を行う町づくり応援隊(仮称)の設置」など、従来の協会活動をスケールアップした提言などが聞かれ、観光協会改革の必要を力説した。ただ報告会には理事17人のうち出席は8人だけだった。

 この検討委員会は昨年12月21日、「観光協会組織の現状と課題を検討する」として住民代表25人を委嘱し、今月初めまでの3ヶ月を要して、検討を重ねてきた。テーマ別に「組織」(阿部哲也リーダー)、「財務」(小林幸一リーダー)、「事業」(上村光夫リーダー)の3検討班を編成し、1月から毎週1回、各班ごとに検討協議を進めてきた。今冬の記録的な豪雪のなか週1回夜、14回ほどの検討会を重ねた。
 3検討班からの報告では、組織班から「まちづくりの基本理念に、情報発信、受信を行い、町内外で行う各種観光事業を積極支援する」などとして観光協会事務所を現在の役場内から、役場庁舎玄関の駐車場を挟んだ正面の倉庫を活用し、事務所移転を提言している。さらに、理事選出は、理事選任委員会を設けて選任するとしている。
 事業班からは、「町づくり応援隊」の必要のほか、「農家民泊の進め、農業観光による学生団体の受入れを進め、特産の野菜を中心に農園事業を展開する」。財務班からは「土日対応のためにも事務所の独立」を打ち出すが、会費収入による運営費の困難性から「当面、安定するまで町から人的、資金的援助を受ける」としており、これまで同様、運営費確保が課題となっている。
 全体リーダーでもある小林幸一さんは「町外への情報発信が必要。観光協会の土日対応など、受け入れ側の意識改革も必要。これまでの役場主導ではなく、民間型の営業力を持った人材での協会活動が求められる。すべての町民が参加でき、参加する『町づくり観光協会』への刷新が必要」と全体的な提言を行っている。

サホーク牧場で「一石三鳥」を   4月14日号
 予算ゼロ、あるいは少額財源で智恵を使った事業を展開する栄村の「ゼロ発進活動」の第一弾となる「サホーク牧場」が来月下旬からスタートする。開業10年の栄村「さかえ倶楽部スキー場」。夏シーズンの活用に、今年から羊の一種「サホーク」の放牧に取り組む。ゲレンデの除草や植生改良、さらに動物とのふれあいなど、「サホーク牧場」づくりに乗り出す。初年度は5頭導入し、頭数増やし、を将来的にはジンギスカン料理など、食肉への活用も考えている。
 この事業のヒントは、夏シーズンの管理が課題になっているゲレンデの野草。草食の羊に着眼した。除草管理、繁殖により食肉活用、さらに牧場化して動物とのふれあいなど「一石三鳥」をねらった。近隣の木島平村や南信・根羽村などでゲレンデの除草管理などにサホークを取り入れている実績がある。飼育は村職員が担当し、冬は地元酪農家などの協力を受ける計画だ。
 計画では、子羊5頭(オス3頭、メス2頭)を雪消え後に放牧。キツネなど野獣から守るため移動式の電気柵を設け、ゲレンデでの移動飼育を行う計画だ。事業費は50万円程度を予定している。村産業建設課・宮川吉郎課長は、「藤ツルやヨモギなど、ゲレンデ管理で困っている草を食べてくれる。酪農関係者の協力を受けて取り組みたい」と話している。1年後には、羊肉(ラム肉)の活用も考えており、「一石三鳥」の思惑が当たるかどうか…。

遠い春、「もう待ってらんない」、雪消え遅れる    4月7日号
 いぜん2bを超える残雪の津南地域。約1ヵ月後には本格的な水田など農業の最盛期を迎えることになるが、農業者からは「59豪雪より雪消えが遅くなるのは確実だ。困ったもんだ」と嘆きが聞こえる。全国に豪雪地で知られた津南町と栄村。その両県では、昨年に続く残雪対策事業に乗り出している。長野県は、残雪基準値を超えていると、県単事業の実施がきまり、栄村では、今月初めから水稲の苗代や農道除雪に乗り出している。津南町は、県の事業実施を待っているが、町では12日の嘱託員会議などで事業実施を見越した説明を行い、対応にあたる方針だ。消雪予想は、3月末の降雪で5月中旬と、さらに遅くなりそうで、基幹産業の農業への影響は、豪雪被害が残雪被害へと姿を変えてきている。

 銘柄米の魚沼コシヒカリなど7・6fを耕作する津南町貝坂の桑原佐久治さん(77)は、2月24日、集落内の8eの苗代田に、消雪剤をまいた。当時は、まだ4bの雪があった。以降、降雪のたびにまいた。「結局、5回も消雪剤をまいた。こんな年は初めてだ」。
 今月6日、砂を敷き詰めた苗代田で、作業を始めた。周囲は2bを超える残雪。遠方の苗場山系の日陰山は、まだ真っ白。水を引いた苗代田に入り、平らにする作業を進めた。「ここに2千2百枚の箱(苗箱)が並ぶ。大雪だった昨年は4月12日に並べた。今年は17、18日になるかな。1週間遅れになる。だが、田植えは来月20日頃にはしたいな。そうしないと遅れてしまう」と話す。59豪雪の消雪日は当地では5月12日だった。

記録的豪雪、清津峡を直撃   4月7日号
 豪雪で渓谷美が見えず―。例年、3月中旬にオープンしている日本3大渓谷「清津峡」渓谷トンネルは、豪雪の影響で美晴所が雪に覆われて外の景色や肝心の清流の流れが見えない状態となっている。5月の連休にも雪消えは期待できず、管理事務所では「このままでは入坑料はいただけないし、風評被害も心配だ」と悲鳴を上げている。
 切り立った柱状節理の渓谷と清流が人気の清津峡。2月になってから大雪となった昨年も、3月18日には平常通りオープンした。しかし今年は、トンネル内4箇所の見晴所のうち3ヵ所が雪に覆われるなど、「雪害」を受けている。最も人気スポットとなっているトンネルの終点地・パノラマステーションでは、眺望が楽しめるはずの眺望口は、土砂崩れのような雪に覆われ、外の景色が見られない状態だ。
 このため、管理運営に当たっている第3セクター・株式会社なかさとでは、例年通り、先月18日にプレオープンしたものの、訪れる観光客に対しては事情を説明し、一般5百円の入坑料は取らず無料としている。今年は「豪雪の津南」のマスコミ報道で観光客の出足はよく、平日でも30人余りが訪れているだけに残念そうだ。
 同なかさとでは、6日に地元の温泉関係者や観光協会関係者らとともに現地調査を行い、今後の対応策を協議。しかし、雪がコンクリートのように固く締まっていることや、歩行専用のトンネル内ということで大型重機も使えず、「入坑料を取ってお客さんから反感を買ってはイメージダウンになる」と当面は無料での対応を余儀なくされそうだ。
5月のゴールデンウイーク期間中には例年千人余りが訪れているが、同なかさとの鈴木邦俊専務は「雪の状態から、5月になってもトンネル内から眺望を楽しめる状態にはならないのでは。大きな痛手だ」と話している。

第1期生81人入学、津南中等教育学校開校  4月7日号
 県内で5校目の中高一貫校、県立津南中等教育学校の第1期生を迎える入学式が4日、津南高体育館で開かれた。濃紺の新しい制服姿の81人に、初代校長の小熊牧久校長は「難関を突破した皆さんの期待に応えたい。自分の将来をよりよいものにするために勉強に励んでほしい」と呼びかけた。2人担任、毎週6時間授業、4年には外国研修など独自カリキュラムを導入し、「夢実現の確かな学力」をめざす。
 新入生81人は、十日町広域、南魚沼、栄村など小学校20校の出身。津南町内は33人、町外48人。中等教育学校としては村上、柏崎翔洋、燕に次ぐ県内4校目(阿賀黎明は併設)。津南中等校は定員80人に100人が応募。1・25倍の難関となった。入学する81人は、男子30人、女子51人。中学にあたる前期課程3年間は給食があり、津南中併設の津南給食センターから搬送し、改造した特別教室棟1階のランチルームで給食を取る。高校にあたる後期課程には給食はない。教室は、津南高校舎で使わない特別教室棟に教室、教務室を設置し、従来の津南高エリアとは一線を画している。
 県立津南中等教育学校の1期生81人の出身小学校別の入学数は次の通り。▼田沢13▼津南10▼芦ヶ崎7▼水沢7▼十日町西7▼中津6▼貝野6▼外丸4▼十日町4▼上郷3▼津南原3▼十日町・野中3▼同・鐙島1▼同・馬場1▼同・清津峡1▼同・倉俣1▼同・東1▼六日町1▼栄村・北信1▼同・秋山1。
 教職員は英数国理社の5教科の専門教諭6人と技術の非常勤講師の7人体制。体育、美術、音楽、家庭科は津南高教諭が担当する。新入生の関心が集まる部活動は、すでにアンケートを実施し、今後集約して今月中には具体的な部活を決める方針だ。

「まくぞ、まくぞ」、「サンヨ、サンヨ」、多聞天大祭  4月7日号
○…「まくぞ、まくぞ」、「サンヨ、サンヨ」と元気な声が残雪の境内に響いた―。津南に春の訪れを告げる町内陣場下の多聞天押合大祭が3日開催。あいにくの雨だったが、親子連れなど150人余が参集。2b余の残雪を4b四方に掘り下げた特設会場で、厄年の男らが投げる「木札」を小学低学年、高学年に分かれ、元気に取り合った。
○…同社は、1200年の歴史の南魚・浦佐の毘沙門天普善の唯一の分院で昭和9年開山。戦中の18年から20年を除き、押合い行事を続け、無病息災や五穀豊穣などを祈願。以前は大人押合いがあったが、今は小学生だけ。幼少時から参加している陣場下の大塚義雄さん(71)は「押合いは生まれた時からある祭り。少子化が進んでも、続いて欲しいね」と札を取り合う元気な子どもの姿を嬉しそうに見守っていた。

豪雪支援ありがとう、日本橋で感謝フェア   3月31日号
 「豪雪時、ご支援ありがとうございました」。今冬の豪雪でスキー場など観光業に多大な被害が出た津南町と栄村の有志が集まり結成した津南・栄村観光振興協議会(伊林康男会長)が雪国の力強さをアピールする「豪雪ご支援ありがとうキャンペーン」を26日、東京日本橋プラザ広場で行い、多くの人で賑わった。泉田知事、田中長野県知事も応援に駆けつけ、小林津南町長、高橋栄村長らが両町村の魅力を来場者に伝えた。千食分用意したオニギリやけんちん汁など両町村の特産物ふるまいには百人を超える長蛇の列ができ、瞬く間になくなった。餅つきも行われ、つきたてのもちを食べた八王子市の岡本凌河くん(6)は「おいしい」ときな粉もちを口いっぱいにほおばり、満面の笑顔を見せた。
会場には津南から運んだ4dトラック3台分の雪で高さ約2bのカマクラや雪灯篭、滑り台を作成。桜が開花した東京に突然現れた純白の雪に訪れた人は驚いた。北九州市(福岡県)の杉由希子さん(28)は「秋山郷はテレビで知っていましたが、こんなに白い雪を見るのは初めて。3bを越える雪なんて想像もつかないので、行ってみたいですね」と興味津々でカマクラ初体験。津南を訪れたことがある品川区の藤伊邦雄さん(58)は「津南は春が美しいところ。食べ物もぜんまいとか山菜が本当においしい。東京で津南のイベントを見られるとは思わなかった。また行きたいね」と話した。
キャンペーンは八重洲商店会(加藤一男会長)の全面的協力を得て、2ヶ月余の短い準備期間で実施。加藤会長は「大雪で苦しむ映像が流れ、全国に両町村の元気を発信したい、と話が来た時、すばらしいと思った。今回だけでなく、これからも交流を続けたい」と話す。同会の伊林康男会長は「これがすべての始まり。両町村が連携し、今後も一緒にやっていくことが大事」と力を込めて語った。同会は3日、会合を開き今後の活動などを協議する。ホームページ『GO雪共和国』ではイベント情報発信や特産品懸賞を続け、両町村への誘客を図る方針だ。同共和国のアドレスはhttp://www.go-setsu.com

大雪にびっくり、アメリカから学生 
 ○…ニューヨークタイムスでも報道した「豪雪の津南」。そのアメリカ・ノースカロライナ州ローリー市から中学、高校生ら7人が29日から1日まで津南町を訪れ、地元高校生らと交流を深めている。背丈を越える250a余の残雪に驚いた高校生らは、スノーボードや雪合戦をして交流。夕食パーティーでは、ダンスやカラオケでさらに親交を深めた。
 ○…9年前から続く津南高生徒と同市サウスローリー校の交流。同校の日本語教諭、ウィリアムみさこさんと津南高前PTA会長の滝沢元一郎さんとの交友でこれまで続いている。今回は男子6人と共に来町。「日本へ行きたい子は多く、全国各地を回っているが、特にここ津南への関心が高く、思い出深い交流となっています」とみさこさん。30日の対面では、津南高生徒会役員など12人がちょっと緊張気味ながらグループを組み、スノーボード交流をした。
○…ベンクック君(13)は、「こんな多くの雪は初めて。ここ津南の歴史や食べ物に興味があります」などと初めての津南の感想。4月から2年の岡村梨李さんは「同じ年齢なので交流を深めたいし、英語にも関心があります」。交流では片言の日本語と英語が飛び交い、身振りなどを交えコミュニケーションを深めていた。毎年、高校生を引率し来町するみさこさんは「この交流はとても大切。ぜひ津南からも来てほしいです。ホームスティの受入れの対応もできます」など、交流の深まりを期待している。

 


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