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2005年05月の津南新聞「トピックス」

過去の津南新聞トピックス
苗場山が呼んでいる   5月27日号
 ○:日本百名山の苗場山(2145b)山頂は、まだ冬だった。来月1日の山開きに備え、山頂小屋「苗場山自然体験交流センター」への荷揚げを25日、チャーターヘリで実施。朝の雨から一転の快晴の中、食糧や水、燃料など約15dを20回余に分けて運んだ。20年余り前から荷揚げに関る栄村観光協会理事で秋山郷和山でヒュッテを経営する相澤博文さんは、「これほどの残雪は初めてだが、残雪に新緑が映え、これも苗場の魅力」と話す。10年前から要望していた山頂付近の新たな木道設置が決まり、今年着工、来シーズンには完成。自力で開削した佐武流山(2192b)への新ルートに通じ、新たな誘客効果が期待される。この日、同行した県環境自然保護課の栗岩春彦技師は、「地元の熱意で実現し、木道設置で自然保護を進めたい」と話す。木道は全長960b(事業費6千万円)。山頂小屋を経営する苗場山観光・福原孝平社長は、「苗場山は自然の宝庫。小中学生にはぜひ一度登ってほしい山」と話す。苗場山には年間●万人が訪れているという。
 ○:25日朝、山頂小屋付近のオオシラビソは、前夜の雨が凍りつき樹氷状態。気温0度。雲を拭き払うように青空が広がり、真っ青の空と残雪のコントラストが映え、雲ひとつない360度の眺望。白馬など北アルプス、赤城山、噴煙を上げる浅間山など、「絵に描いたような」大パノラマ。20年前からヘリ空輸を請ける東邦航空の高橋一郎次長は、「荷揚げの日にこんな快晴は久しぶり。日本海も見えた」と話す。5百gタンクで水3d、ドラム缶32本の軽油や灯油、米6百`など、栃川高原テニスコートを臨時へリポートに空輸。山頂小屋の管理人として8シーズン目の林浩二さん(51)。「最近、中高年のツアー登山が増えている。山頂でこれだけのんびりできる山はめずらしい。ツアーで来ても、一人で来ても、苗場山はのんびり楽しめる山」と魅力を話す。
○:苗場山に220回余り登り、昨年写真集「天空の楽園・苗場山」を発刊したカメラマン・飯塚英春さん(長野市)は、「私が確認しただけで130種の高山植物があり、登るたびに新しい自然との出会いがある。もっと地元の皆さんから登ってほしい山ですね」と話す。今年の苗場山、冬と春と夏が、一度に楽しめそうだ。

東電本社直訴、「素案」に疑問    5月27日号
清津川流水問題協議会(山本茂穂会長)は25日、上原正孝事務局長ら5人が東電本社を訪れ、筒井信隆代議士立ち合いのもと、湯沢発電所の発電水利権更新に伴う取水制限について、「適切さを欠いている」と取水制限流量素案の再考と再作成を申し入れた。
 申入れ内容は「素案作成に使用した渇水比流量は過大であり、実際の流量にそぐわず、不自然」や「維持流量は環境保全を重視した値とはいえない」「下流灌漑水利権に矛盾がある」とし、早急な回答を求めた。
 一方、同協議会に参加するふるさとの清津川を守る会(樋口和一会長)は23日、泉田裕彦知事あてに流域協議会設置に伴う要望書を郵送した。
 同会では@協議会は事前に県民に告知、公開で行うA委員の人選は利害関係者だけでなく、河川工学・水利・環境の専門家を含め統合的に協議をB資料は一方的なものでなく、多方面から検討できるものをC必要に応じて委員以外の専門家や流域民の意見を聞くヒヤリングをD他県での事例を参考にされたい―の5項目を強調している。

「社会福祉事務所」建設を、津南町互助会50周年  5月27日号  
 津南町誕生と共に「身体障害者の自律を」と結成された町身体障害者互助会の50周年記念総会が20日、御陣荘で開かれた。中島勝光会長は、「50年前の先輩の思いを引き継ぎ、さらに発展させる責務が我々にはある」と節目を迎えた思いを力強く述べた。
 同互助会は現在130人の会員。50周年記念総会には50人余りが出席し、節目の総会を祝い、さらなる活動の必要を話し合った。十日町振興局管内の5人の県障害者相談員でもある中島会長は、「6ヶ村が合併して誕生した津南町。その同じ年、この互助会も誕生した。先輩たちは自分たちの生活を守るために、この互助会を結成した。先輩がこの会を作ってくれたことに、50年の節目を向かえた今、改めて経緯を評したい」と50年前の結成の意義を話す。さらに、「さらに発展させる責務が我々にはある。そのためにも、すべての福祉の拠点となる社会福祉事務所の建設を強く求めたい」と、長年要望している独立した社会福祉事務所の設置の必要性を強調した。
 なお、十日町振興局によると、広域の身体障害者は469人。懸案になっている保険料の1割負担問題にはいては、すでに関係団体などから負担反対要請が県に提出されている。津南町互助会は、中島会長、小巻沢雅副会長、山田一成副会長体制で運営されている。

ニョキッと180a、コンニャクに花    5月27日号
 ○:ニョキッと伸びたこれは何か…。180a余の背丈のこれは、コンニャクの花。栄村天代の斉藤又一郎さん(80)方で咲いている。昨年11月、知り合いからコンニャク玉をもらった。「凍みないように」と、妻・芳子さんは、新聞紙に包んで温かい居間に置いた。「部屋のすみに置いたので、気がつかなかったが、先月中旬からコンニャク玉から頭が立ち、今月10日頃、花のようなものが咲き始めました。変な臭いがし始め、気がついたんです」と芳子さん。実は昨年も、もらったコンニャク玉の花が咲いた。
 ○:花といっても、濃い紫色のガクのようなものが出て、なんともいえないような臭いがする。芳子さんの背をはるかに超えるコンニャクの花。「きれいではないですが、めずらしいです」。扱いにちょっと困っている。

ひまわりウェディング、この夏、津南町で   5月20日号  
 全国に知られる津南町の「ひまわり広場」でこの夏、結婚式が行われる。新潟市の国際ホテル・ブライダル専門学校が授業カリキュラムの中で、ブライダルプロデュース科の学生が企画し、実際に結婚式を挙げる。すでに挙式希望を県内外に募っている。津南町でもPR効果を上げるため協力。この夏、津南での「ひまわりウェディング」が注目される。
 同校では昨年、今回の学生プロデュースと同様に、新潟市のビックスワンで結婚式を上げ、古町モールでも挙式を挙げるプロデュースを行っている。今回の津南町のひまわり広場での挙式は、同専門学校2年生50人が授業カリキュラムの一環で取り組む。個人やグループでのブライダル企画をコンペ方式で7月上旬、発表会を行い、企画を絞り込む。同時に挙式希望者を決め、プロデュース内容を打ち合わせ、津南での挙式に臨む。
 計画では、7月末の津南まつりのオープニングイベントとしてひまわりウェディングを行う計画。衣装、ヘアメイクなどは同校スタッフがすべて行う。同校広報担当の阿部朋子さんは、「津南のひまわり広場は、ロケーションが素敵で、ひまわりは夏のしあわせ、ハッピーのイメージで、学生がイメージしやすいコンセプトであり、津南町にとっても面白いのでは」と話している。挙式希望は同校へрO25(277)6311、広報担当・阿部朋子さん。

津南・中高一貫校、11月開設   5月20日号
津南校の中高一貫校学習会が、先月24日から今月20日まで保護者、教職員を対象に十日町圏域5カ所で開催、11月上旬には入学願書を圏域の小学校に配布するなど、今後の計画を説明。津南町以外では初めての学習会で、隣接する中里では120人余りが参加するなど関心の高さを示した。学習会で、同校の開設準備を進めている県教委高等学校教育課の井ノ川歩副参事は「すでに開設している村上など、いい所を参考にして取り入れたい」と話し、よりレベルアップした教育課程の推進の実現を強調。「8月には正式な説明会を開きたい」と方針を示している。
 中高一貫校として県内5校目となる津南校は、普通科2学級80人定員でスタート。現在の小熊牧久校長、井ノ川副参事の教頭という体制で11月に開設、新規募集に向け準備を進める方針。課題となっている現在の津南高の問題については「高校中期再編計画(3カ年計画)」で募集停止を県議会で明示、「十日町高や十日町総合高などで受け皿を用意する」と方針を示している。しかし町教委では「正式決定は出ていない。方針は県教委が決めることで、仮定での対応はできない」(八重沢次長)としており、現場となる地元中学では「県教委、町教委の見解を受け止めるしかない」(津南中・尾身辰二校長)と困惑。津南中では、PTAを含めた特設委員会を設け、津南高の中高一貫校開設に伴う対応を検討している。
      ○
 十日町地区学習会は13日夜、クロス10で開かれ、保護者や小学校教職員を中心に60人余りが参加した。主催者側からは根津紘津南町教育長、十日町市の林正栄学校教育課長、小熊津南高校長、県教委・井ノ川副参事が出席し、中高一貫校としての津南校の魅力などをアピールした。
 この中で小熊校長は、すでに開校している村上校など中高一貫校での学力向上の実態を説明しながら「なぜ学力が向上するか。それは、既存のように3年で何とかしようというのではなく、6年の中で時間をかけ、理解できるようにするから」などと説明。また井ノ川副参事は「圏域全体からとなると通学など大変な面があるが、通うだけの価値はある。ぜひ選択肢に入れてもらいたい」と強調した。
 質疑応答では「定員オーバー、定員割れした時はどうなるか」や「3年後に他校に移るケースはあるか」「通学による負担への配慮は」などの質問が出され、井ノ川副参事は「既存校では、ほとんど定員を越えて入学させている。定員割れでも選抜は行う。例えば70人の場合には35人2クラスで行う」と説明。また根津教育長は「通学問題は、できるだけ対応を講じたいと考えているが、今後の協議が必要で結論は出ていない」と語った。
 なお、来月21日には、圏域の小学校PTAや教職員を対象に、柏崎翔洋校への視察を計画している。

「伝えたい、おらほの方言」、上段地区で方言集発刊  5月20日号
 「あちゃま、ごっつぉさま」、「よしたよした、よく頑張ったなぁ」ー。時代と共に消えつつある「津南方言」を記録し、残そうと津南町の上段地区の活動グループ「竜神の里推進協議会」は、「伝えよう、おらほの方言集」をまとめ、先月、地元約380戸に全戸配布した。収録した言葉は850余。中心でまとめた同協議会の体験交流推進部会の関沢岩雄部長は、「家庭の団らんの真ん中において話題にし、家族で方言を考え、伝えてほしい」と方言集への思いを話している。
 同協議会は、同地に誕生した温泉施設「竜ヶ窪温泉」の活用と地域活動の活発化をめざして設立。協議会にはテーマ、活動内容ごとの部会があり、今回の方言集収録は体験交流推進部会を中心に編さんチームを組んで5年前から取り組み、今年3月末までにまとめ、このほど刊行し、先月、全戸に配布した。
 同集は、全104ページの大作で、50音順に掲載し、意味、同意語、用例を分かりやすく並べている。索引もあり、方言事典にもなっている。
「いったんに のっとくなったてんそ」、「しゃきらもねこと言って」、「ねぼこきだすけ、また遅れた」などなど。今では聞くことがすくなくなった、あるいは聞けなくなった貴重な方言が収録されている。
 同協議会の涌井直会長は、「この地から出て、都会で暮らす人から、『方言は、言葉の中で、田舎に帰ることができる』と話していた。生まれ故郷に愛着を持つ最大のものが方言。これを機会に伝えていきたい」と話している。なお、この方言集、少し残部がある。問合せは同編さんチームの桑原司さんрO25(765)3111、津南町役場、内線230。

ゲートボール女性2チーム、全国へ   5月20日号
 第20回全国選抜ゲートボール大会に津南町から2チームが出場する。「津南のスキーに続け」とばかり、歳を忘れ猛ハッスルしてくる。
 大会は、シニア(65歳以上男子)シニアレディーズ(同女子)ミドル(18〜64歳男子)ミドルレディーズ(同女子)の4クラスに、全国の予選を勝ち抜いた192チームが出場、来月28、29日に新発田市で開かれる。
 津南町からは、昨年8月の県大会ミドルレディースクラスで優勝した「G1」(ジーワン)と、シニアレディースで準優勝し開催地枠として出場する「ビューティ・ババ」。町ゲートボール連盟の月岡稔会長は「町内には220人余りのゲートボール愛好者がおり、それぞれ各地域でチームを組むなどして練習に励んでいることが、今回の成果につながっている。ぜひがんばってほしい」とエールを送っている。
 友人仲間として旧巻町や寺泊町からの参加者もいるG1代表の佐野良子さんは「レベルの高い大会だが、好成績を残せるようがんばってきたい」と話している。
 メンバーは次の通り。
 『G1』佐野良子(59、外丸本村)半戸テル(57、朴木沢)佐々木羊美(38、巻町)大倉真美(31、寺泊)福原操(62、外丸本村)鈴木チヨ(64、船山新田)佐野敦子(32、外丸本村)
 『ビューティ・ババ』福原マツ(69、外丸本村)志賀良子(66、船山)丸山キチ(71、外丸本村)反り目幸子(78、中深見)福原喜枝子(78、外丸本村)井ノ上リン(76、谷内)

株式会社ごはん、世界特許の民間と業務提携   5月13日号
農産物の残留農薬や減菌処理などを解決する画期的な技術を開発し、世界20数ヶ国特許を持つ企業と、津南町の米生産、販売会社「株式会社ごはん」(大島知美社長)が業務提携を結んだ。消費者が「安心、安全の農産物」を求める傾向が強まっているなか、両者の業務提携は米流通業界への大きな一石となる。ごはん・大島社長は、「消費者第一に考えれば、当たり前の方向性。安全な産物を、いかに確実に消費者へ届けるか、これが我々の責務である」と話している。減菌により長期保存が可能で、米など農産物輸出へも導入可能で、同社の業務展開に関心が集まっている。
 この特許技術は、二酸化炭素(CO2)が持つ強い殺菌性、浄化性を活用。すでに医療部門では人工透析のろ過などに活用。岩手・花巻市の株式会社エスアール開発(資本金2千万円、菅野昌之社長)は、岩手大や東北大と連携し2000年、この自社特許を取得。これまでに世界20数ヶ国で特許所得。世界トップのフィルターメーカー「ポール社」と連携し、系列の日本ポール社と業務提携して医療分野に進出しているほか精密工業分野ではオムロン社と提携している。
 システムは、二酸化炭素を超臨界状態で活用するもので洗浄効果や減金、殺菌効果がさらに増す。従来の水や溶剤を使う洗浄、減菌と違い、廃液、・廃水をいっさい出さないため、環境保全に役立つシステムとなっている。
 今回の同社とごはんの業務提携は、エスアール社から提携要請があった。「この技術は今後、あらゆる分野での活用が期待される。農業分野、それも米業界では、ごはん社が消費者との結びつきをしっかりやり、消費者第一の米作りをしている。国内最高の米、魚沼コシヒカリだからこそ、今度の業務提携の意味は大きい」(菅野社長)としている。
 来月にはエスアール社の実験機器をごはん工場に設置し、今秋には本格機器を設置してデータ収集。来年の商品化、ブランド化をめざす。ごはん社での実証データは、両者で共有し、今後の事業拡大に活用する。ごはんの大島社長は、「安全、安心を求める消費者志向はますます強まる。この業務提携は、新たなブランド化となり、新たな事業分野が広がる。特に長期保存が可能となり、輸出産物に活用できる」と事業展開への期待感を述べている。

人と自然と歴史「栄村物語」、兵庫の堀場さん作製  5月13日号
 昨春3月から1年間、栄村を撮り続けたアマチュア映像カメラマンが、その集大成となる「栄村物語」をまとめ、今月初め、そのビデオとDVDを村に寄贈した。今月10日には秋山郷観光協会総会の席上、同作品からの別編集「秋山郷物語」が上映され、地元からは「すばらしい。これをぜひ、秋山郷観光に活用したい」と絶賛を受けた。
 阪神大震災で兵庫県芦屋市の自宅が全壊した堀場俊和さん(71)。「被災したお年寄りなどに、山、川、雪、童謡など、ふるさとを感じてほしい」と、童謡や唱歌、民話が残り、自然と人の関わりが深い長野・信州をテーマに4年前から映像記録を始めた。これまでに下伊那郡2村「上村物語」、「泰阜村物語」を制作。阪神大震災の被災者や神戸、明石、あるいは東京、川崎などの福祉施設、関西、関東10数ヵ所で上映活動をボランティアで行っている。
 栄村との出会いは、泰阜村作品が完成近い2年前の1月31日の「栄村の自律宣言」を知り、3作目のテーマに同村を決めた。昨年3月、残雪の栄村に入った。同村の歴史、民俗、伝統芸能や産業、年中行事、学校行事など事前に資料や情報収集。撮影は芦屋市の自宅から片道600`、約14時間をかけ同村に通い、60分テープ60本、3600分の映像をデジタル記録。これをパソコン編集で120分テープ(DVD)にまとめ村に寄贈した。これをすべて一人で行った。ナレーションは堀場さんが行い、映像を引き立てるピアノ演奏は、40年来の交友のジャズピアニスト、堀江和彦氏が協力し、唱歌や村の歌などをジャズ風にアレンジし、映像を雰囲気あるものにしている。
 完成した栄村物語は、「序章・栄村のスケッチ」「第1話・ふるさとの大河」から「第10話・季節はめぐる」、「エピローグ・現代を生きる栄村の人たち」まで、各テーマを10分から15分程度に編集。2話の「越後に通じる水内の道」では、栄村の西側につらなる関田山脈を越える8つの峠道と歴史を記録、3話では昭和24年に始まった世紀の大工事、野々海ため池工事の当時の貴重な写真も紹介。6話の「鈴木牧之が語る秋山記行」では、牧之が歩いたルートを克明に記録し、7話で秋山郷の電源開発、8話では秋山郷の子どもたち、秋山小などを中心に、五宝木分校当時の貴重な写真も記録するなど、全編が栄村の「もうひとつの栄村史」になっている。
 この1年、通算104日、栄村に通った堀場さん。「栄村は素晴らしい村だ。4、5ヶ月間、雪の中で辛抱させられているが、それだけに生活の知恵がすごい。自分が育った村は、こうゆう村だと、自信を持ってこの映像を見せてほしいし、この村を大事に思う気持ちを持ち続けてほしい。そのきっかけになれば幸いである」と制作の思いを話す。別編集の「秋山郷物語」は60分にまとめた。「できれば越後秋山郷を含め、今後、毎年訪れ、季節ごとの変化、人の暮らしの変化を記録していきたい」と話している。『栄村物語』の問合せは、栄村教育委員会рO269(87)3111。

竜ヶ窪温泉、10周年  5月13日号
 開業10年を迎えている津南町の竜ヶ窪温泉・竜神の館を経営する株式会社竜ヶ窪温泉の10周年記念式が9日、グリーンピア津南で開かれた。松縄天慶社長は、「名水竜ヶ窪と共に、津南観光の拠点として、さらなる発展を期したい」と10年の節目を向かえ、新たな決意を述べた。10周年記念で17日までの来館者に招待券1枚をプレゼントしている。
 竜ヶ窪温泉は平成6年8月、全国名水100選の竜ヶ窪近く、芦ヶ崎小プールわきでボーリングに成功。湯音60度、毎分200g自噴。成分含有量が全国でも有数で、松之山温泉に匹敵する濃度の濃さ。地元出資で運営会社「株式会社竜ヶ窪」を設立し、翌7年から営業開始。開業1年目の平成8年度では約8千5百万円の売上が、5年後の13年には1億1300万円の売上となり、15年度決算まで開業以来、黒字経営を維持。昨年の中越地震で紅葉期の入込がダウンし、16年度決算では開業以来始めて欠損決算となる見込みだ。ただ、年間会員を含め約15万人の入込みを維持している。
 10周年を契機に、4月から新たに支配人を設置。桑原誠支配人は、「温泉の良さと共に、食にポイントを置き、10年周年を契機に営業展開したい」と方針。これまでの女性スタッフの運営が好評で、さらなる特色づくりに取り組む方針だ。

新市長選の田口票、旧3町村長の不信任
川西76・7%、松之山53・3%、松代47・2%、中里32%。今月1日の新市長選で驚異的な得票率を上げた初代市長、田口直人十日町市長。「旧町村住民の合併への不安感が結集した形」(田口選対幹部)というが、中里、松代、松之山の旧町村長は、そろって旧十日町市長の滝沢信一氏を押した。「この3町村の田口票は、それぞれ3町村長への不信任票ではないのか」とする3町村住民の声が聞こえる。
 松之山では、田口53・3%、滝沢22%とダブルの大差。旧松之山町長の佐藤利幸氏は、「合併の是非を問う住民投票運動など、合併への不安を抱く住民心理が一部にあったのは事実だろうが、町議と業界の積極的な動きの結果」と見ている。選挙中、松之山・田口陣営は、「千票はいくだろう」と公言していたが、その通りとなった。
 松代では、田口47・2%、滝沢20・1%とやはりダブルスコアの大差。同様に、旧松代町長の関谷達治氏は、「正副議長はじめ、議会や業界の勢力的な動きの結果」と見ている。松代は川西に隣接しているだけに、「周辺意識の危機感が浸透した」(田口幹部)と見られる。
 一方、判断が分かれるのが中里。田口32%、滝沢26・2%。1日の開票結果が出た夜、滝沢陣営では、「中里を除いて全くの惨敗」と、中里での善戦を表明した。ただ、合併協議会長で新市職務執行者となった旧中里村長の山本茂穂氏は、3月中は、滝沢支持を鮮明にし、村内で影響力を出していた。   山本氏は、「建設関連で滝沢氏が厳しい面を出していたので、こうなるのではと感じていた部分もある」と振り返る。
 中里、松代、松之山の3地区。旧町村長が支持した滝沢氏が落選し、対抗で出馬した田口氏が当選した結果は、「やはり不信任だろう。合併の進め方に問題がなかったのか、検証する必要があり、今後の新市における旧町村の地域自治組織づくりのあり方も、再考が必要だ」(中里住民)。今度の選挙結果は、ひとつの住民の意思表示で、新市の地域づくりへのアピールでもある。

初代市長に田口氏、旧郡部が結集    5月3日号
「やったー」「ばんざーい」。午後11時過ぎ、田口当確の一報が入ると、開票を見守っていた十日町市高田町の選挙事務所は割れんばかりの歓声に包まれ、集まった60人余りの支持者が抱き合って田口氏の当選を祝った。
 田口氏は「実感が沸かない」と当選に驚きながら、「みなさんがこの地域をよくしよう、公平な町にしようと自分のことのように選挙を頑張ってくれたおお陰だ」と支持者に深々と頭を下げた。その上で「対話の政治、信頼の政治を掲げて闘って来た。当選できたのは『新市はやっぱり新しい形で進んでもらいたい』という有権者の気持ちの表れが票に結びついたのだと思う」と勝因を語った。
 また「周辺の首長として過疎化、衰退の一途をたどる周辺部をどうするか、本気に心配して訴えて来た。周辺をよくすることは全体をよくすることだ。新しい十日町のために、力一杯働きます」と述べ、割れんばかりの歓声のなかバンザイ三唱、駆け付けた小林津南町長の発声で乾杯した。
    ○
 田口氏は午後10時、家族らとともに早々と同事務所に到着、支持者とともに開票の行方を見守った。事務所には当初から支持を表明していた上村憲司、村松二郎両県議も顔を揃えた。第1回目の開票速報で他候補が1千票台のなか「田口7025票」と発表されると「よし、いけるぞ」と活気づいた。しかしその30分後、旧十日町市の開票が進み「田口1万1091票、滝沢信一1万0030票、残票6968票」と滝沢氏の追い上げが知らされると、「逆転されそうだ」「ちょっと厳しいか」と暗いムードに。そして午後11時過ぎ、だれともなく「やったぞ、当選だ」と大声が上がると、会場は「タグチ、タグチ」と大コール、喜びを爆発させた。

田口市長会見
 新市長に当選し、新・十日町市の初代市長となった田口直人市長は2日午前、市役所で記者会見し、「住民との対話を重視し、できる限り自ら現場に出向き、住民との信頼感を得る生きた市政を進めたい」と、『田口市制』の方針を述べた。
 注目の3役人事は、「まったく白紙だが、6月定例議会に上程したい。私自身、行政経験はなく、助役、収入役のどちらかは経験者から就いてもらいたいと考える。教育行政は大事で、公募的なものを視野に入れ、考えたい」と、教育長の公募を考えている。
 住民対話では、「毎月2回、第2、第4土曜の午前中、市長室を開放し、市長と対話の日として、住民対話を進めたい。支所にも積極的に出向き、地元要望に基づき、夜の移動市役所なども考えたい」など、住民対話を全面に出した市政運営の方針を述べた。

5月なのに雪と桜   5月3日号
 ○:19年ぶりの大雪だった今冬。津南町役場前の観測点では、20日、ようやく消雪日となった。ただ、全国アメダスが設置されている津南原高原、堂平の県高冷地農業技術センターの観測点では、今月末で40a余の残雪があり、消雪日は連休後になりそうだ。雪消えの遅れで、残雪の中、桜が満開となっている。「5年前にも、雪のなかの桜が見られたが、今年は残雪の量が違う。雪と桜、なかなか風情がある。ただ、これだけ雪消えが遅れると、農家は大変だ」と、満開の桜を眺めている。
 ○:標高400bを超えると、残雪の量が違う。全国名水100選の竜ヶ窪がある上段台地。田畑はまだ一面の雪に覆われている。残雪に満開の桜、ブナの新緑と、大雪と年でないと見られない景観だが、農業者にとっては困った残雪。今月上旬から水田作業が始まり、その前に畑作に取りかかる必要があるが、この残雪では手がでない。農家の一人は、「こうゆう年は、すべてが一緒となり、いくら時間があっても足りない。頑張ってやるしかない」と、一面の残雪を恨めしく見ている。

94歳・高橋画伯、なじょもんで特別展   5月3日号
 94歳でなお現役で創作活動する津南町出身の新象派画家、高橋勉氏(明治43年7月生れ、東京・杉並在住)の特別展が29日から農と縄文体験実習館なじょもんで開かれている。初日と30日には、高橋画伯が特別展で作品を前にギャラリートークを行い、「自分の心に挿したもの、すべてを絵にしてきた」と、絵を描くことへの思いやふるさと津南への思いなどを話した。
 特別展では、2000年の町制45周年記念で寄贈した作品など47点を展示。シュールレアリズムを初めて日本に持ち込んだ福沢一郎画伯らと共に美術協会を設立し、多感な活動を展開した1950年の作品「飢え」や広島訪問を機に描いた「黒い雨」(1973年)など、高橋画伯の人生そのもの作品展となっている。
 「絵は、線と色彩と色面、これだけで描くもの。抽象画、具象画といわれるが、それは見る人が判断すること。絵には本来、題はいらないし、ましてや説明など不要。私は、自分の心を挿したもの、そのすべてを描いている。目に見えないものを描いている」。町の寄贈した作品には、戦争をテーマにした作品、自決した作家、三島由紀夫の死を描いた作品もある。
 1976年、東京・銀座で開いた「縄文幻想展」は、ふるさと津南の縄文をベースに、内なる世界観を独特の新象スタイルで描いている。その多くが津南に寄贈されており、今回の特別展でも展示されている。
 「どこまでも人間くさいものを描いてきたし、これからも描いていく。天国と地獄、どちらを描くかと聞かれれば、地獄を描きたいと答える。私は勝手気ままに描く。後は、すべて見る人の判断でいい」。7月19日で95歳の高橋画伯。杉並の自宅のアトリエのカンバス台には、イラクをテーマにした創作中の絵が載っている。

栄村絵手紙「10年展」、森駅交流館で    5月3日号
○:「絵手紙の栄村」の10年の歩みを一堂に展示する「10点展」が先月29日から今月31日まで、JR飯山線・森宮野原駅交流館で開かれている。テーマは「出会いと交流から10年、そして新たな夢に向けて」。絵手紙活動のきっかけとなった山路智恵さんの絵手紙や絵手紙世界展での各国からの作品、著名人の絵手紙、さらに毎年四季ごとに運行している絵手紙列車参加者の作品など、10年の絵手紙活動を一堂に展示している。
 ○:同村の絵手紙活動は、昨年設立の「栄村絵手紙・芽吹きの会」(滝沢英夫会長、会員100人)が主体で運営している。同会では、「10年を振り返り、新たな活動へとつなげたい。特に今年は、日本絵手紙協会のタイムカプセル設置もあり、さらなる充実が必要だ」として、絵手紙活動の充実をはかる方針だ。「新緑の絵手紙列車」は今月19、20日運行する。秋の企画展「ちっちゃな村の絵手紙展―好きなことば、大切なことば」の作品を6月1日から8月末まで募集。なお、今月14日午後2時から「絵手紙に生かされて…」で日本絵手紙協会講師の山田みちよさんが講演する。芽吹きの会事務局рO269(87)3115。


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