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2006年03月の妻有に生きる


過去の妻有に生きる
服部 寧さん 59歳 グループホームゆうゆ
361目(もく)の盤上で繰り広げられる白と黒の対戦。「絵画」と称されることも、「宇宙」と称されるこもある。「奥が深くて、だから面白い。強くなるには毎日、勉強しなければならないし、やればやるほど上達もする。まあ、ボケ防止でやっているようなものだが」
 古代より何百万局、何千万局と打たれていながら、一局として同じものがないといわれる深さ。碁盤に広がる独特の世界。
 「『堅苦しいし、何だかよく分からない』と思っていたが、ひょんなきっかけで通信指導を受けたんだ。そうだな、のめり込んでいたスキーをやめた25歳頃だと思う。どんどん、その楽しさにひかれていった」
 一局の碁には必ず「後悔」と「改悟」「感動」がある。それはプロもアマチュアも一緒。「勝ちにも負けにも理由がある。一局ごとに、きちんと反省し、振り返ることが大切。それが積み重なって『強さ』につながっていく。大きな事を言える立場ではないが、思いはみんな同じだと思う。いやぁ、碁を通して、辛抱強さや自分の気持ちを抑えることを学んだよ」
 夜、パソコンに向き合う。インターネットで対戦する、いわゆる「ネット碁」だ。「韓国や台湾などの愛好者とも対局している。地域6段だが、みんな強くて、ネットでは3段止まりだ」
 碁盤上で自分の性格はもちろん、相手の性格も表れる。そのなかでいかに適切、確実な手を打つかがすべてだ。「相手が格下だからとか、異性だからだとか、不要な手を打つととんでもないことになる。真理はひとつで、その真理を打てるかどうかだ。プロの足元にも及ばないが、アマなりの楽しさを味わっていきたい」
 碁のように築いているグループホームは丸2年。「来年度は空けていた2階にも部屋を設け、入居者を倍増させたい」
(2006.03.31)

樋口由美子さん 55歳 津南町生活改善グループ
「お金を出せば、食べたいものを何でも買える時代。自分の娘を見て、『ああ、自分たちの世代が食についてもっと真剣に取り組まなければ、大切なものが失われてしまうのでは』と感じています」
 今から20年余り前、近所の人から津南町生活改善グループに誘われたのがきっかけで仲間入り。来年度、同グループの代表を務める。「気楽な会だったのがよかった。そんななかでも、いつも勉強になることばかりだったですね。お年寄りたちが作る料理には感心することしきりです」
 今月13日、ニュー・ グリーンピア津南で 同グループ主催によ る「津南食まつり」 を開いた。「食まつりが終わってから、いろんな人から『私たちも参加したかった』という声を聞き、もっと宣伝をしていればよかったと反省しています。地元の伝統料理の数々に触れて、津南の伝統料理の素晴らしさを改めて感じています」
 長男、長女が結婚期を 迎えている。「菜っ葉さえまともに切れないような娘を見るにつけ、その孫たちはどうなってしまうのだろうか、と心配。そんな時に『食まつり』で伝統料理にふれ、何とか後世に伝えたいと強く感じています。伝統料理そのものだけということではなく、作り方を知った上で今風にアレンジしていけばいいのではないでしょうか」
 葉たばこ3f、水稲1 fを主体にした専業農家。 家で食べる野菜は、もち ろん自家製。「地域の人から言われた言葉が忘れられません。その言葉というのは『牛乳というのは本来は牛が飲むもの。人間の赤ちゃんは、母乳なんだ』というものでした。高校生らのダイエットなどを聞くと、母乳がでなくなるのではと心配です。しっかりした食を私らの世代がしっかり教えていかなくてはと思います。肉食が増え、大腸がんなども増加しています。『今こそ食の見直しを』ですね」
(2006.03.24)

佐藤 康彦さん  19歳 涌井畜産
「毎日が勉強です。素晴らしい豚肉を生み出しているこの会社で、さらにいろんな輪が広がっていくよう、頑張っていきたい」
 津南町沖ノ原の台地に並んだ6棟の豚舎。ここで飼育される豚の肉が、世界に認められた製品の素材となっている。「すっかり有名になりました。それだけに、やりがいがあります」昨年、ドイツで開かれた国際トレードコンテスト(食肉加工品世界大会)で、津南町赤沢「つなんポーク」(涌井畜産・涌井好一社長)の豚肉を使った佐渡市の食肉加工工房「へんじんもっこ」が2部門で金賞を受賞、世界チャンピオンに。
 「肉質の良さは、独自飼料など、こだわりの豚肉づくりを手がけてきた社長の手腕でしょうね。社長から『お前は後継者のひとりだ』と言われ、うれしくもあり、また責任が重いなあと思ったりです」
 現場では、主に人工授精を担当。年間290頭余りにのぼる。1頭から生まれる豚は平均12頭ほど。年3千頭が生まれ、3千頭が出荷される計算。「受胎率を上げることが第一です。そのためにも、豚の体調などを見極められるようになることです」
 出身は長岡市。長岡農 業高畜産コースを卒業、教師の紹介で涌井畜産に。「正直言うと、高校時代は牛関係を希望していたり、進路がたまたま津南の地だったりと、なにか偶然でここまで来たという感じなんです。広々とした沖ノ原など初めて見る風景で、雪もすごい。やっと津南に慣れてきたってとこでしょうか」
 独自飼料はタピオカ(芋類)、大豆粕、ヨモギ、海草などを混合。遺伝子食品飼料や抗生物質は一切使わない。全国唯一の「特定病原菌フリー地域」の認定を受けている。「豚肉の質を落とさない、そうした責任感があります。それだけに、やりがいがあります。涌井畜産の名を、自信を持って広めたい」
(2006.03.20)

竹藤敏江さん 52歳 十日町市原町
「自分で選んだ野菜を作るのって、本当に楽しい。農業、本当に好きですよ。ただ、もう少し、ゆとりがほしいですね」
 自宅前での無人野菜販売はじめ、ミオンなかさとやラピーヌ雪街道などで自家野菜を販売し、なかなかの人気。一部で「中里の野菜ねえさん」の愛称も。
 「津南にある『たっぴたっぴ』のようなグループが中里にもほしいですね。個人では限界もあります。漬物やアンボなど伝統料理などもつくり、グループでの販売ができれば、と思います」
 出身は津南町芦ヶ崎。持ち前の活発さから友知人も多い。
 「ヒマ人に見えるのか、役場からよく声がかかるんです。そんなことから地域づくりのグループに顔を出してみたりしています。農業婦人の立場からの考えしかありませんが、地域がしぼんでしまっては困りますからね」
 トウモロコシなど、ハウスの中で種をまくので、6月下旬にはもう収穫で きるようになるという。
 「周りより早いので、ほしいという人が多いんですよ。無人販売所に置くと、お金を払わずに持っていく人も多いのですが、それより、喜んでくれる人がいるので、うれしいです。中越地震の時には『本当にありがたかった』と後でお見舞いを送ってくれた人がいました。また、ある会社の社長が野菜のおいしさに感激、翌年から従業員を全員引き連れて買いに来てくれたりと、ありがたい方が多く、うれしいです」
 家では葉たばこ、水稲が主。加えてアスパラ、キャベツなどの野菜と忙しい日々だが、感じていることがある。
 「農業は、ゆとりがないとダメ、ということです。ガツガツしては、絶対、いいものはできません。自分でしっかり作れるものを作っていく、それが一番です」
 4年前に長男が家に。
 「ますます農業が楽しくなっています」
(2006.03.10)

滝沢公夫さん 68歳  津南町外丸本村
「何と言っても、元気な津南になってもらいたいからなあ」
 突然の決断だった。婿に入った次男を呼び、「芸能グランプリに出るぞ」だった。
 「どうせ出るなら、三世代で出ようと思ったんだ。たまげたのは女房だったが、『若い人が、この雪まつりを楽しんでもらえるなら』と了解してもらった。決して、俺が出るから出るというのではなかった。いやー、ありがたい」
 出場は、裏方を含め9人になる。踊りやオモチャのヘリコプターなど、ちょっとした小道具見せ場もによるあるが、先ずは見てのお楽しみ。
 「押付地内で開いた雪まつりでは、地元ということもあってヤキトリなどの屋台を出したもんだ。そんな思いがふとよぎったりもした。せっかくの雪まつりだから、たまには変わったことをしようやと思ったわけさ」
 60代、30代、そして小学生。
 「いい記念になる。三世代盛り上げ隊だ。そうそう『家族のど自慢』なんか開いたら面白いんじゃないか」
 関東方面の出稼ぎ先から今月1日に帰ってきたばかり。
 「大雪で明るいニュースが少ないなかで、とりあえずみんなで楽しめるものといえば雪まつりだろう。特に、若い人が楽しめる雪まつりになってもらいたいな。今回、そんなお手伝いが出来れば、と思っている」
 コシヒカリの中でも特に食味がよいと言われる外丸地区。夏場は、その米づくりに励む。
 「『農を以って立町の基と為す』の言葉通り、津南の自律に農業で頑張りたい。気持ちだけは、いつもそう思っているんだ」
 歴史を刻む津南雪まつりは今回が30回目。スノーキャンドル大作戦などを盛り込んで、いよいよ4日に開幕。
 「年寄りは歌を唄って健康に、子は仕事や趣味に精を出し、孫は元気に未来へ、そんな姿を出してみたい」
(2006.03.03)


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